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ミイダス社内勉強会レポート「ポストリモート時代のエンジニアの働き方とキャリア」

こんにちは。ミイダス Tech Officeです。先日、特別講師として株式会社スライストーンの白石さんに「ポストリモート時代のエンジニアの働き方とキャリア」について講演をいただく社内勉強会を開催しました。今回はその発表内容の一部、サマリと勉強会の様子をご紹介いたします。
ミイダスではコロナ以前はオフラインでの懇親会や勉強会など実施しておりましたが、コロナ以後はその機会はつくれていませんでした。
今回は久しぶりのオフラインでの勉強会でしたが、オフィスには20名ほど、オンラインでは60名ほどのメンバーが参加しました。

白石さんは、エンジニアとしての豊富な経験を踏まえ、リモートワークが一般化した現代における働き方とキャリア形成について深い洞察を共有してくださいました。20代から50代にかけてのご自身のキャリアを振り返りながら、リモートワークが社会に浸透していく過程を解説。これまでの経験から、変化に柔軟に対応しつつキャリアを築いていく重要性と、未来の働き方への適応についての見解を話していただきました。

株式会社スライストーン 白石さんのご紹介

株式会社スライストーン HP

リモートワークのメリットとデメリット

コロナウイルスの影響で、ビジネスコミュニケーションは大きく変化し、リモートワークが一般的になりました。この変化には、顔を合わせる機会の減少という挑戦が伴います。顧客との直接的な交渉が減少し、新しいプロジェクトの立ち上げが難しくなっています。一部のキーパーソンがリモートワークに否定的な姿勢を示すこともあり、その結果、対面コミュニケーションの重要性が再評価されてもいます。

この状況において、白石さんは、リモートワークの利点として、通勤の負担軽減や居住地の自由を挙げています。一方で、コミュニケーションの質や仕事の効率に対する懸念も示しています。リモートワークの普及により、新たな働き方が生まれ、効率性が向上する一方で、意思決定のスピードが遅くなることや新しい挑戦への取り組みが難しくなるという課題が見受けられるようです。

白石さんはコロナによるリモートワークへの急激な変化に対して、実際にやってみると環境が整えばさほど問題なくむしろ効率がいい部分もあると感じつつも、突発的なコミュニケーションが減ることによる機会損失も同時に感じられていたようです。
加えて、迅速な意思決定ができているか、業務に対する実現力や生産力が下がっていないかもしっかりWatchする必要がありました。

成功するリモートチームの特徴

まず成功するというのをエンジニアの観点で見た時には、プロダクトがつくれているか?がやはり重要です。狭義でのエンジニアリング(プログラミング)という意味では、リモートワークにおいて悪影響を受けることはおそらく少なく、むしろ自宅という集中しやすい環境においては捗ることも考えられます。
しかし、広義でのプロダクト開発という意味では、コミュニケーションや意思決定においてやはり課題は多いです。

その中でも最も大きい課題だと感じたのは実現力の低下でした。

コミュニケーションの課題に起因して、意思決定や開発スピード、クオリティが下がる、新しいチャレンジができていない、問題への対処が遅れるといったことが考えられます。
そんなリモート環境下で成功するチームには、やはり質の高いコミュニケーションが必須となります。適宜オンラインとオフラインの両方で効果的にコミュニケーションをとり、適切な意思決定を行う能力が求められます。情熱やモチベーションを伝えるためにはリモートのMTGでカメラをオンにして顔を見せることも効果的ですし、リモートワークが停滞する場合は、直接集まって作業することも重要です。

一方で、リモートワークに否定的な意見もあります。企業によってはリモートワークの導入に慎重な姿勢を示しており、一部の業界ではエンジニアが働きづらい環境になっていることも指摘されています。全体的に、リモートワークの導入は各社の方針に依存し、最近ではオフラインへの回帰を望む声もあるようです。

リモート時代のエンジニアキャリア

リモート環境下でのエンジニアのキャリアは、画一的なものではなくより多様化していくと思われます。今でこそエンジニアという職種がポピュラーなものになっていますが、わずか20年前程度でさえこの状況は想像もできませんでした。それと同じようにこれからもエンジニアのキャリアは想像もつかないほど多様化すると思います。
だからこそ、これからの変化や多様化に常に備えていく必要があります。白石さんは幼少期のボーイスカウトの経験から「備えよ常に。」という言葉を大事にしているとのことです。

その備えの一つとして挙げられるのが、自然言語や異文化理解の重要性です。場所に囚われないからこそ、異文化の方と働く機会も増えていくと思います。実際に白石さんも英語力の不足により自身の価値発揮が損なわれてしまっていると課題を感じることもあったようです。また、文化の違いを念頭においたコミュニケーションを取る必要もあります。ハイコンテクストなコミュニケーションを取る日本流のスタイルだと上手くいかないことも多く、相手の文化を理解した上で伝え方を工夫する能力が求められます。

さらに、今は企業に属してキャリアアップをしていくか、個人として活躍を目指すかも自由に選択できる状況です。企業においてのキャリアアップはその環境のカルチャーに依存する部分が非常に大きいと思います。そのため、カルチャー面においては新しい環境に適応して柔軟にアンラーニングする力も求められます。同時に、スキル面ではどこにいっても力を発揮できるポータブルスキルを持つことも必要です。
働く場所と同時に時間的な制約も少なくなるので、それによって生まれた時間をいかに活用するかも問われます。価値観は様々なので、余暇を自分の好きなことに使って豊かに過ごすもよし、空き時間で何かインプットするもよし。時間の使い方はその後を左右する大事なポイントになります。
その上で、これからリモートワークへの変化とは比べ物にならない大きな変化が起きることも十分にあり得るので、状況を常に見定めて次の変化に備えておくことがやはり重要になると思います。

セッションの最後には、白石さんと参加者の間で活発な質疑応答が行われました。リモートワークに適応するための具体的なアドバイスや、新しい働き方やキャリア形成に関する有益な意見交換が行われ、参加者にとって非常に有意義な時間となりました。その後オフィスで参加していたメンバーとの懇親会にもご参加いただき、オフラインでの貴重なコミュニケーションの場にもなりました。

まとめ

ミイダスはフルリモートに転換して3年近い時間が経ちます。今回白石さんの話をお聞きできて、現在の環境や自身の働き方を見直す良いきっかけとなりました。
また、社内勉強会と懇親会を久々にオフラインで実施して、参加したエンジニアからもとてもポジティブな声が寄せられました。白石さんもお話の中でおっしゃっていた通り、ポイントを押さえてオフラインのコミュニケーションを増やしていくのも重要だと感じられた1日でした。
今後も3ヶ月に1回のペースを目指して、外部のゲストを招いた勉強会を定期的に開催していく予定です。次回のレポート記事もお楽しみに!

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