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Amazon Mexico FP&A が財務分析で QuickSight を活用

本記事は Amazon Mexico FP&A の Gonzalo Lezma によるゲスト投稿です。

メキシコの財務計画と分析(FP&A)チームは、 Amazon Mexico に関連する計画、分析、報告について、Amazon の CFO と経営陣に戦略的サポートを提供しています。私たちは、すべてのビジネスグループの内部損益(P&L)レポートなど、主要な財務成果物を作成および管理します。また、月次予測見積もり、年間運用計画、3年予測などの計画プロセスにも関与しています。

私たちのチームは5つの主要な課題に取り組む必要がありました。手動による定期的なレポート作成、さまざまなソースからのデータの管理、大きくて遅いスプレッドシートからの移行、ビジネスユーザーによるアドホックなデータインサイト抽出の実現、および差異分析です。これらの問題に取り組むために、私たちはビジネスインテリジェンス(BI)のニーズに合わせて Amazon QuickSight を選択しました。

この投稿では、QuickSight によって私たちが財務分析とビジネス分析に集中できるようになり、ビジネス戦略の推進に役立てるようになったかについて説明します。

定期的なレポート作成の完全自動化

データの時間当たりのボリュームが多く、ビジネスグループやサブプロダクトが複数あるために、レポートを手動で作成・管理には時間がかかります。対象となるレポートでは処理すべきデータが大量にあり、さらに多くの利害関係者を満足させる必要があります。したがって、定期報告では、レポートの作成、スプレッドシートの数式チェック、報告数値の検証といった作業に多くの人と時間を割り当てる必要があります。

QuickSight のダッシュボードでは損益(P&L)が表示され、データベースが更新されるとすぐに数値が更新されるため、定期的なレポート作成が大幅に簡素化されます。これにより人間の介入が必要なくなり、レポート作成で誤りが発生するリスクが排除されます。現在のところ、レポート作成プロセス自動化の結果として、従来1週間かかっていたレポートのメンテナンスと仕上げ作業にかかる時間をゼロにすることができています。また、 QuickSight アラート機能(次のスクリーンショットを参照)を使用して、特定の指標が事前定義されたしきい値を超えたときに通知を行っており、損益の大幅な変化をきめ細かく把握することも可能になりました。

さまざまなソースからのデータ

メキシコでは新しい市場やチャネルが絶えず出現しているため、それらすべてが財務計画システムに統合されているわけではありません。そのため、シャドー P&L やレポートは一般的で避けられない状況にあります。そのため、チームは財務数値の正確性や一貫性を損なうことなくそれらを追跡する方法を見つける必要があり、このことはさらに大きな課題となります。さらに、複数のチャネルとチームがそれらの数値を報告しているために、すべてのチームのデータソースを手動で更新するには時間がかかります。

QuickSight では、比較的新しい財務計画システムに未反映のチャネルや製品に関するデータを読み込むことができます。チームには Amazon Redshift、CSV ファイル、Excel スプレッドシートなど、データをロードするためのさまざまなオプションがあり、レポート対象とするデータの粒度と範囲には事実上制限がありません。

大きくて遅いスプレッドシート

スプレッドシートは財務分析の一般的なツールですが、大規模で複雑なデータセットを取り扱うには限界があります。これは分析のパフォーマンス、信頼性、検証に影響します。スプレッドシートは遅く、かさばり、エラーが発生しやすくなるため、大規模なデータセットを効率的に管理することが困難になります。

QuickSight が使用する SPICE (Super-fast, Parallel, In-memory Calculation Engine) のインメモリエンジンは、チームが過去に試したTableau や Excel などの他のソリューションと比べても比類のないもので、大規模なスプレッドシートを操作する必要性を劇的に減らすことができています。チームはレポートの内容を分析し詳しい説明を行う必要がありますが、それに加え、ただレポートを読んだり視覚化したりするのにも苦労をしている状況でした。

以下に示す MX 財務計画および分析ダッシュボードは、当社の事業の商品総売上高への主要な貢献要因を示しています。グラフに示されているように、売上全体の伸びの 20.92% に対し、9.09% が NAFN チャネルによるものであることがわかります。以下のグラフは、どの製品が売上の増加を牽引したかを示しています。

アドホックなデータインサイトの抽出

財務分野では、特定の商品・期間における直近のトレンドに関するアドホックな財務データが必要になることが頻繁にあります。チームが取り組んでいるチャネル、製品、シナリオの数を考えると、これは取り組むべき大きな問題になります。これらのデータからインサイトを抽出するにはかなりの処理能力が必要となり、チームが集中すべき他の重要なタスクを実行する時間を奪う可能性があります。

Amazon QuickSight Q はデータに関する様々なシンプルな質問に直観的かつ迅速に回答してくれるため、チームは自然言語での問い合わせによりデータからアドホックなインサイトを得ることができます。次のスクリーンショットは、 Q を使用して送料のレポートを行う際によく取得されるグラフを示しています。

差異分析

正確でインサイトに富んだ差異分析を提供することは、財務分析に携わる人にとって大きな課題です(たとえば、ミックス効果とレート効果を分離して価格や単位あたりの利益を説明する場合など)。財務分野でこの問題に取り組む方であれば、巨大で理解しづらいスプレッドシートを目にする機会も多いかもしれません。

QuickSight URLアクション(次のgifとスクリーンショットを参照)を使用すると、分析したい差異を右クリックすることで特定の差異の詳細を説明するシートにリンクさせることができます。これにより、チームが持っていた巨大で扱いにくい Excel の差異分析ツールを代替することが可能になります。

まとめ

QuickSight の導入とダッシュボードの動的かつインタラクティブな性質により、社内のユーザーはマウスをクリックするだけでデータをより深く調査・分析できまるようになりました。また、ビジュアルの作成は直感的で、インサイトに富み、そして迅速に行えます。実際、今回紹介したソリューションとツールの全体は、専任の BI チームを必要とせずに構築されました。これに加えて、私たちは顧客の QuickSight の使用状況を確認するための社内向け QuickSight ダッシュボードを作成しました。これにより、どの領域・ユーザーがよりアクティブで、どの機能がパートナーによってより多く使用されているかを完全に把握することができます。

私たちは QuickSight ソリューションにより、自動化、セルフサービス BI、リクエストへの迅速な対応、および柔軟性を実現しています。

QuickSight のダッシュボード、レポートがビジネスにどのように役立つかについて、詳しくは Amazon QuickSight をご覧ください。


記事の翻訳は Solutions Architect 宮﨑 太郎が担当しました。原文は こちらです。