NRIネットコム Blog

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メタバースの楽しみ方とNRIネットコムのR&D活動について

0.はじめに

ネットコム2023年度新入社員の岩﨑です。本記事では近年話題沸騰中のメタバースを個人でも楽しむことが出来る方法をご紹介していきたいと思います。最後にネットコムが取り組む「R&D活動」についても取り上げていますので、ぜひ最後までご覧ください。

本記事の主な対象者

  • メタバースに興味がある人

  • NRIネットコムに興味がある人

本記事に記載している内容

  • メタバースの概要について

  • メタバースプラットフォームについて

  • メタバースの体験方法

  • NRIネットコムのR&D活動について

本記事に記載していない内容

  • NFTの始め方

1.メタバースの概要について

メタバースは「Meta」と「Universe」を合わせた造語で、主にインターネット上の仮想空間のことを指します。2021年の秋ごろ、FacebookやInstagramなどを有するFacebook社が社名をMetaに変更し話題となりました。「メタバース」はこれと同時期に話題になった印象が強いですが、「Metaverse」ということば自体はもっと早く、インターネットが一般に普及し始めた1990年代には存在しており(*スノウ・クラッシュというSF小説が発という説があります)、直接的には関係ありません。もっとも、Meta社の社名変更は、Facebookなどの事業の落ち込みを挽回するべくメタバース事業への参入を広く表明するためのものであり、同社はその後、VR体験で使用するHMD(Head Mounted Display)である「Meta Quest(旧Oculus Quest)」シリーズを販売するなど、実際にメタバース分野へ本格的に力を入れ始めています。

www.meta.com

2.メタバースのプラットフォームについて

一言にメタバースといっても、インターネット上で空間を共有することができるものという意味では様々な形態があります。

一番わかりやすいのは「VRChat」や「cluster」に代表される、バーチャルコミュニケーションを主な目的としたメタバースプラットフォームでしょう。「VRChat」は世界最大級のメタバースプラットフォームとして知られており、VRという名を冠しているように3DCGで構成された仮想空間上で多くの人とのコミュニケーションを楽しむことができます。一方「cluster」は日本発のメタバースプラットフォームで、VRChatに比べると規模はそこまで大きくないものの、日本のユーザが多いのが特徴です。

hello.vrchat.com

cluster.mu

あまり世間的にはメタバースとして認識されていないものもあります。ファイナルファンタジーXIVやファンタシースターオンラインなどの多くのオンラインゲーム(いわゆるMMO)やどうぶつの森のようなゲームも、インターネット上の空間を共有するという点ではメタバースといえます。

3.メタバースの体験方法

それではいよいよメタバースの始め方を紹介していきます。メタバースを始めるのは簡単です。

まず初めに、巷に溢れているメタバースの記事にはNFTを絡めて紹介しているものが多く見受けられますが、それぞれは別のものであるということは押さえておいて欲しいです。メタバースを始めるためにはNFTを購入しなければならず、そのために仮想通貨専用の口座を開設しなくてはならない、ということはありませんので安心して下さい。NFTを購入してメタバースを楽しむというのも一つの方法ですが、決して必須というわけではありません。

今回は、日本語でサービスを利用することができ、さまざまなデバイスからアクセスが可能な「cluster」を取り上げていきます。clusterではVR端末や高性能なパソコンがなくても、スマートフォンがあればメタバースを楽しむことができます。もちろん、VR端末やPCからも楽しめます。

App StoreまたはGoogle Playストアから clusterアプリをインストールしましょう。インストールは無料です。次にclusterのアカウントを作成します。clusterのアカウントは既に存在するTwitter、Facebook、Google、Appleのアカウントのうち、どれか一つを連携することで作成することができます。

作成したアカウントでclusterにログインしましょう。初回起動の場合はアバターの選択やユーザー名の設定後、チュートリアルが始まります(スキップ可)。諸々が終了した後、クラスターツアーというものに進むと多くの人のアバターがいる空間に移動します。ここは同じようなメタバース初心者が集まる場所のため、一緒に楽しむ仲間を見つけるのも良いでしょう。

cluster/ロビーワールド

さて、これでメタバースの世界に入ることができました。先ほどのワールドはその道のプロが作成したcluster公式ワールドです。多くのユーザが接続して、会話をしたり配置されたコンテンツを楽しんだりしていたと思います。clusterには、このような公式ワールド以外にも個人が制作したワールドが多数アップロードされており、公開されているワールドであればいつでも好きな時に訪問することができます。それはつまり、自分の好きなように自分だけのワールドを作成し、そのワールドを楽しむことができるというわけです。もちろん、誰かを招待して一緒に楽しむことも可能です。

どうでしょう。作りたくなってきません?

4.メタバースの作成方法

clusterでは自分でワールドを作成する方法が2つあります。cluster内の機能を用いて作成する方法と、外部の作成ツールを用いて作成する方法です。今回は2つ目の方法を紹介しようと思います、が、記事が長くなりそうなので別記事にすることにしました。以下から該当記事に飛ぶことができます。

tech.nri-net.com

5.NRIネットコムのR&D活動について

ここまでメタバースの楽しみ方についてご紹介してきました。コロナ禍の影響もあり、多くの企業がインタラクティブなコミュニケーションの場としてメタバース事業に参入しています。例えば、「実際に商品を見てもらいたいけど会いに行くことができない」という課題を解決するために、実際の商品の3Dモデルをメタバースの中でお客様に見てもらうという事例や、「実店舗への入場制限があってお客様がなかなか来店できない」という課題には、メタバースに再現した店舗に実際のスタッフを配置して接客を行い、商品の購入をメタバースからオンラインショッピングへ誘導するという事例がありました。また、大手通信事業者の中にはclusterのようなメタバースプラットフォームを提供している企業もあります。

これからも多くの企業がメタバース関連事業へ参入することが考えられる中で、ネットコムとしても良い提案を行うために、R&D活動を通してメタバースの分野に関する研究開発に取り組んでいます。ネットコムのR&D活動で関連したテーマとして、今回はメタバースについて紹介してきましたが、他にもいろいろな活動が提案され、実施されています。ネットコムでは「R&D」について、以下のように定めています。

長期的な事業成長を考える上で、将来的事業につながるための技術資産を蓄える

つまりは「会社としてもっと成長するためには新しい事業を展開していく必要があるけど、そのためには新しい技術を研究開発・調査(Research and Development)しないとダメだよね」といったところでしょうか。ネットコムでは事業・サービスにつながることを必ずしも必要とはしてはおらず、(仮説は求められるものの)純粋に技術的側面の将来性から必要と思われる研究でも可能としているところが特徴的な部分です。R&D活動の提案についても勧奨しており、若手であっても周囲の仲間を巻き込み、業務として取り組むことができます。

このように、ネットコムでは新規技術の習得に余念がなく、常に挑戦し続けられる環境を整えています。「自分が研究してきた分野はネットコムで活かすことができるのだろうか?」と心配している就職活動中の方も、本記事を読んでいただいたことによって「もしかしたらネットコムに新しい風を吹き込み、活躍できるかもしれない!」とネットコム採用ページを訪問していただく後押しになれなよいなと思います。新卒採用対象の方にはインターンシップも募集してます(2023年12月現在)ので、興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。

www.nri-net.com

おわりです。

執筆者:岩﨑崇朗
システムエンジニア