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インセプションデッキに取り組んだ話

はじめに

株式会社ユーザベース BtoB Saas Product Team の 阿久津です。

前提として、私の所属しているチームは「アジャイルの知見の少ないメンバーのみを集めて1から新しいチームを作る」という試みを行っているチームです。
私も、昨年の4月にNew JoinerとしてJoinしたアジャイルの知見の少ないメンバーの一人です。

約1年ほどこのチームで働いてきて色々とアジャイルのプラクティスに関しては経験をしてきましたが、
その中でもインセプションデッキを今回はじめてチームで取り組んでみたので取り上げようと思います。

インセプションデッキとは

書籍「アジャイルサムライ」で紹介されているアジャイルプラクティスの一つです。

プロジェクトに関わる各メンバーがそのプロジェクトの目的やゴールに対しての共通認識を持つために作成されるドキュメントで、
方向性やプロジェクトの価値、大事にしたいこと、問題・課題・障壁などを事前に関係者間ですり合わせることによってコミュニケーションの摩擦を減らしたり、
意思決定の軸となる価値観を共有した状態でプロジェクトを開始できることを目的として作成されるものです。

10個の質問

インセプションデッキはテンプレートがあり、10個の質問に答えることによって作成できます。

github.com

  1. 我われはなぜここにいるのか
  2. エレベーターピッチ
  3. パッケージデザイン
  4. やらないことリスト
  5. プロジェクトコミュニティは...(ご近所さんを探せ)
  6. 技術的な解決策の概要
  7. 夜も眠れなくなるような問題は何だろう?
  8. 期間を見極める
  9. トレードオフ・スライダー
  10. 初回のリリースに必要なもの

実際にチームで行ったこと

まず、10個の質問のうち下記2つに項目を絞りました。

  1. 我われはなぜここにいるのか
  2. エレベーターピッチ

2つの質問に対して、まずは各々の見えている景色のまま書いてからそれを発表し、FBし合うということをしました。
メンバーそれぞれが今から開発しようとしている機能・プロダクトがどのようなユーザーにどのような価値を届けるものなのか意見交換をし、チーム内での認識はあっていそうだということを確認できました。

その後、PdMとの定例にてインセプションデッキを作成したことと内容を共有し、FBをもらいました。

  1. インセプションデッキに取り組んだこと自体がとても良い
  2. チームメンバー各々の意見をすり合わせた結果をまとめたチームとしてのデッキも作成してほしい
  3. 2つの質問に加えて、 「夜も眠れなくなるような問題はなんだろうか」と「開発のポイント」もチームで考えてみてほしい

上記の 2, 3 について開発と平行して取り組むことになったので、少し時間が空いてから取り組む形になってしまったのですが、 後日チームで時間を取って改めてデッキを作成し、再度PdMとの定例で共有し、改めてすばらしい取り組みだというFBをもらいました。

まとめ

今回はじめてインセプションデッキにチームで取り組んでみて、 チーム内でゴールに対しての共通認識を持て、プロダクトに対する解像度を高められたのでとてもよかったと思います。

アジャイルプラクティスとして紹介されていますが、自分が開発に関わっているプロダクト・サービスに対しての解像度を上げるという目的であればどのような開発手法でも応用が可能なプラクティスだなと感じました。

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