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【開催報告 & 資料公開】AWS Media Road Show 2023 – AWSメディアサービスを使ったコンテンツ配信の最前線

こんにちは。ソリューションアーキテクト (以下 SA) の津和崎です。

2023 年 11月 7日に「AWS Media Road Show 2023 – AWSメディアサービスを使ったコンテンツ配信の最前線」と題したイベントを開催しました。AWS Media Serviceの最新情報をAWS Elemental R&DのProduct Managerが直接解説するLoft Eventです。ご参加いただきました皆様には、改めて御礼申し上げます。

当日の様子と実施内容

セッションの紹介

MediaLive/MediaConnect最新動向

AWS Elemental R&D Head of Product, Live Services
Mike Cronk
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クラウドベースのライブ制作と UHD OTTストリーミングによって、業界をリードする品質・拡張性・回復力をどのように実現しAWSユーザーのお客様が収益を最大化しているか、Paramount Global、National Hockey League(NHL)、ロレックス・パリ・マスターズ(テニストーナメント)、Sky Sports、PGAツアー、Stan. の事例を紹介し、数多くのスポーツやイベント会場からクラウドを活用してライブ制作する利点を紹介しています。多くのVODサービスで最高品質がUHDにシフトするなかで、エンコードに必要な分散処理の課題を解決するMediaLiveの内部的改善、エンコーダーまでのMediaConnectを活用した伝送、パッケージング・配信まで、クラウドをフル活用したアーキテクチャをご紹介しています。Media Live/Media Connectは現在、東京・大阪リージョンでの展開も進んでおり、コンテンツを国外に出すことなく2つのリージョンによるDRが実現できます。

MediaTailor Channel Assembly最新動向

AWS Elemental R&D Senior Prod Manager
Phil Harrison
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Live・VOD問わずパーソナライズされた広告挿入およびチャネルアセンブリを可能にするAWS Elemental MediaTailor について、本セッションではVODとLive to VODへの広告挿入についての基本機能の紹介と利点、ユースケース、それがどのような技術で動いているかをご紹介し、Case StudyとしてSeven West Mediaでの活用事例をご紹介しています。Media Tailorで広告挿入する場合のレファレンスとして、手動でスケジュールしたタイミングで広告を挿入するアーキテクチャ・AIによるユーザーごとにパーソナライズされた広告挿入に対応できるアーキテクチャをそれぞれ紹介し、直近の機能リリース(Liveソースへの対応・Channel Assemblyで迅速なスケジュール更新等)についても紹介しています。

MediaTailor SSAI (Server Side Ad Insertion)最新動向

AWS Elemental R&D Senior Product Manager Peter Henning
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AWS Elemental MediaTailorにてサーバーサイド広告挿入をする場合のアーキテクチャとして、ライブ・VODそれぞれに対しての広告挿入のレファレンスアーキテクチャを紹介し、広告のトランスコーディングやレポート、オブザーバビリティ、AWS 以外の多様なAdサーバーへの対応、大阪リージョンの対応など深掘りして機能の紹介をしています。
特に、オーバーレイ広告についてはPeacockの事例・IBCにてデモが行われたスクィーズ/フレーム広告などもご紹介し、コンテンツと合成された形で広告を表示し、視聴者は広告中もコンテンツを見続ける視聴体験が可能になる利点・機能をご紹介しています。加えて、マニュフェストによるCreative IDシグナリングにより、広告再生のコントロールをどのようにして実現するか、HLS インタースティシャルへの対応予定についても詳しく紹介しています。

MediaConvert最新動向

AWS Elemental R&D Principal Product Manager Max Denton
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AWS Elemental MediaConvertを活用したトランスコーディングについて、東京に加え大阪リージョンでも活用できるようになった状況やSony LIV・Slackでの活用事例をご紹介しております。
最新機能の紹介としては、取得できるメトリクスの追加や動画の品質を向上するための機能として、圧縮効率の向上・AI Human Vision System を使用した知覚できないほどの微細なノイズの除去・シャープネスの調整機能など、 Bandwidthを低く保ったまま動画品質を向上させる方法を紹介しております。トランスコードのためのワークフローを改善する機能として、ビデオソースの置き換え機能、コンテナ・オーディオ・キャプションはそのままでビデオエッセンスのみをパススルーできる「トランスマックス」機能、出力先のS3 Tierを変更できる機能など、さまざまな変更に対応している点を詳しく紹介しています。

まとめ

今回は、U.S.から来日したMedia サービスのProduct ManagerよりAWS メディアサービスを使ったコンテンツ配信の最新情報をご紹介いたしました。本イベントが、より高品質でスケーラブルな配信がより短期間に数多く、収益性も伴う形で実現するためのきっかけになれば幸いです。

AWS のサービスを利用することをご検討いただいているお客様がいらっしゃいましたら、無料で個別相談会を開催しておりますので、こちらのリンクからぜひお申し込みください。

技術統括本部 エンタープライズ技術本部 ソリューションアーキテクト 津和崎美希