BIGLOBEの「はたらく人」と「トガッた技術」

AWS re:Invent 2022~参加報告(後編)

2022/11/28-12/1にラスベガスで開催された世界規模のカンファレンスイベント「Amazon Web Service (AWS) re:Invent 2022」に弊社社員が参加してきました。

前回の「AWS re:Invent 2022~社内参加報告会」前編に続いて、今回は後編をお届けします。

<「AWS re:Invent 2022~参加報告」(前編)はこちら>

re:Inventは、経験の宝庫。AWSの最前線を体感(佐藤)

佐藤 竣介 (さとう しゅんすけ)
基盤本部 システム戦略部 システム戦略グループ
新卒入社3年目

佐藤:re:Inventの感想は、一言でいうと「最高」に尽きます。一番感動したのはそこにいる全ての人がAWSを利用しているエンジニアだという事実です。私もそのうち一人であることにとても興奮しました。
上司からre:Inventの話があったとき、すぐに手を挙げたのですが、その理由は3つあります。

・以前からこのイベントの凄さを聞いていた(行くと顔つきが変わるらしい)
・AWSの資格をいくつか持っていたので、最前線の場所に行ってみたい
・海外に行ったことがないので、ただただ行きたい!

そのような参加の期待が膨らむ中で、不安もありました。

・初海外で英語が心配
・3年目社員がBIGLOBEの代表としてどんな経験を持ち帰ることができるのか、責任重大

しかし、そのように不安に思う必要は全くなかったと思える程、最高の経験をしました。今回は、私が感じた不安を掘り下げながら、どのような経験をしたのかご報告します。

英語の心配について

経由地のシアトルで、ガチガチになりながら有名コーヒーチェーンで注文したところ、僕だけなぜか名前を聞かれたんです(笑) 今思うと英語が苦手そうな人に対して、注文を取り違えないように名前で管理してくれたのだと思うのですが、僕だけ名前で呼ばれるのは恥ずかしかったですね。しかも「SATO」がうまく通じず「SANTO~」と呼ばれてしまったのでなおさらです(笑)

そのような状態の英語力だったのですが、1週間ラスベガスにいると英語の環境にも慣れてきて、拙い英語でも臆せずコミュニケーションを取ることができました。完璧な英語を話せなくても心配無用です!

どんな経験ができるか

AWSの最前線を体感できる

KeyNote(基調講演)の規模と熱気を体感できるのは現地だからこそ。AWSの新サービスが発表されるたびに大歓声が起き、「最前線に居合わせているんだ」という感覚で気持ちが高ぶりました。

発表された新サービスをすぐにキャッチアップできる

新サービス発表の翌日には早速セッションが用意されているので、僕もすぐさま予約して参加しました。この情報収集のスピード感も現地でしか体験できないことだと思っています。

ここで、参加したセッション「AWS Clean Rooms」というサービスについて、少しご紹介します。

「AWS Clean Rooms」は、分散している情報をひとまとめにして他の基盤に連携できるサービスです。連携情報に権限の制限をかけられるので、共有や制御の情報ガバナンスも容易にできるというわけです。BIGLOBEの分析系の基盤にも活かせるのではという期待をもちながら聴講しました。

手を動かしながら、AWSへの理解を深められる

私は6つのWorkshop(ハンズオン)に参加したのですが、そのうち印象に残った「SageMaker canvas」という機械学習のハンズオンについてご紹介します。

「SageMaker canvas」はノーコードの機械学習のサービスです。従来の環境構築やモデルの調整は不要で、収集した情報を「SageMaker canvas」に登録し、使いたいモデルを選択して学習させるだけで簡単に機械学習を実践できます。

学習の前にプレビューで予測の精度を確認できるので、機械学習に関する深い知識がなくてもすぐに実践できます。どの情報が予測に役立っているかを確認できるので、学習させるデータを簡単にブラッシュアップできるところが印象的でした。BIGLOBEでも多くのデータを保有しているので、機械学習を導入する最初のステップとしては非常に良いのではと思います。

他企業のノウハウを知ることができる

参加企業の方々とのコミュニケーションの中で、大変興味深い話を聞くことができました。特に、AWS利用を推進しているBIGLOBEとしては、社員のみんながAWSを理解することが業務の効率化や次期基盤検討において非常に有効なのだということを改めて実感しました。

以上、当初の不安を吹き飛ばしてくれるくらい、1週間でたくさんの経験ができました。
re:Inventはまさに経験の宝庫です。英語が分からなくてもAWSの用語が分かればなんとかなりますし、Workshopではもくもく作業できるものもあります。
AWSの知識があればあるほど楽しいので、若手の方は勉強のモチベーションもあがると思います。

忙しくて参加をためらう方もいるかもしれませんが、きっとチームメンバーがフォローしてくれるので、次回はぜひ手を挙げてこの熱量や非日常を体験してください。

 

――以上、佐藤さんの報告でした!次は中途入社2年目の宮下さんの報告です。

 

「世の中をみて、世の中から学ぶ」。参加企業のエンジニアとフランクな意見交換(宮下)

宮下 秀太 (みやした しゅうた)
基盤本部 システム戦略部 基盤横断システムグループ
2021年中途入社(社会人7年目)

宮下:re:Inventへの参加は、ビッグローブマインドにある「世の中をみて、世の中から学ぶ」「継続的に成長する」という観点でとても有益なものでした。この2つのマインドから掘り下げて報告します。

「世の中を見て、世の中から学ぶ」

エンジニアとの交流

多数参加している日本人エンジニアとの懇親会で、意見交換できたのはとても有益でした。たとえば、どんなAWSサービスを使っているか、どのセッションが良かったか、こんな課題をどう解決しているかなど、フランクに話が聞けたので貴重な機会となりました。

世の中のトレンドを感じ取れる

インターネットで調べたり、基調講演の動画を見たりしてトレンドをキャッチアップすることもできますが、現地に行くことで実際にどんなことに関心が集まっているのかを肌で感じられたのが非常に良かったです。その中で印象に残った基調講演がこの2つです。

①CEOによる基調講演

いくつかあったトピックスの中からデータ活用についてご紹介します。データの活用は収集だけではなく、その価値を見出すために戦略的に分析をしていかないといけないという内容です。莫大なデータの分析において「適切なツール、統合、ガバナンス、可視化」の4つの要素が大事だとおっしゃっていました。

②CTOによる基調講演

私たちが現在改修しようとしている基幹システムは現在同期的に処理を行っており、密結合になっています。よって、どこかで処理が失敗するとそれが全体に波及しますし、機能の追加や改修が大変です。一方、「イベントドリブン」、「メッセージング」、「分散システム」といった要素を取り入れて非同期処理を行うことで、システムを疎結合に保つことができます。非同期処理で疎結合にすることで責務ごとにシステムを分けやすくなります。その結果、処理失敗の影響が最小限に済んだり、機能追加や改修をリリースできるサイクルが早くなったりといった恩恵が得られるかと思います。世の中の変化に柔軟に対応するシステムづくりをするためには必要なことだと感じました。

データ分析(AI/ML)とイベントドリブン分散システムのセッションは非常に人気で長蛇の列ができていました。基調講演で発表があったこともあり、参加者が関心を示したのかなと思います。

BIGLOBEにおけるAWSへの移行フェーズはリフトの終盤ですが、シフトこそが重要だと個人的には思っています。そしてその先、ビジネスに直結できることを目指していきたいと思いました。

「継続して成長する」

Workshopで手を動かしまくる

8割方手を動かすWorkshopを意図的に選びました。機械学習、サーバーレスアプリケーション作成、データアナリティクス、イベントドリブンなアーキテクチャの作成など計8つです。

その中でも一番印象に残ったのが、ネットワークのトラブルシューティングです。

お題が与えられていて、アプリケーションの中で発生したトラブルを解決するというものですが、登場するサービスやリソースが非常に多く、AWSのネットワーク知識の集合体といった感じで非常に骨の折れるWorkshopでした。

ヒントを使った問題もありますが、6問中4問正解しました。このWorkshopは知らなかったサービスやリソース、疎かったネットワークへの知識についてもキャッチアップできたので、大変勉強になりました。

おまけですが、re:Inventでは面白いセッションもあって、「5K RUN」というチャリティ早朝ランニングに参加しました。朝6時からのスタートで、広い道路を封鎖して片道2.5Kのコースです。5Kは意外と長く、想像していたより疲れました。結果は…良いとも悪いとも言えない微妙な順位で…(笑)

ですが、早朝のラスベガスを走るという体験は滅多にできないことなので、参加して良かったです!

4:30起床、大きなアレーナでストレッチをしてからRUN

最後に、参加メンバーが口をそろえて言っていますが、re:Inventは英語が話せるとより一層楽しいです。現地での1週間でも、英語に多く接することでスキルは上がったように思います。また、自社だけではなく、日本各社や世界からの参加者と交流することで視野が広くなり、知識も増えました。そういう意味でも、みなさんに参加してほしいと思います。

 

――以上、宮下さんの報告でした!

BIGLOBE社員からAWSさまへの質問タイム

BIGLOBEの参加メンバーによる報告の後は、AWS千葉さまから最新技術の解説と、AWSがどのような方向に向かっているのかについてポイントを絞って共有いただきました。その内容は割愛し、社員との質疑応答についてご紹介します。

Q:多くの企業を担当されていると思いますが、他の会社と比べてBIGLOBEの特徴は何だと思いますか?

A:アカウントやセキュリティの統制やCoEチームの役割や責務が良くデザインされています。社内へノウハウを展開するためのナレッジがよくできていて、ベストプラクティスだと思います。BIGLOBEのナレッジをもっと世の中に発信してほしいのでAWSへの移行が一段落つきましたらAWSのイベントにぜひ出てください(笑)

 

Q:BIGLOBEのビジネスを成功させるためにAWSとして提案したいことは?

A:BIGLOBEがAWSを活用されている方向性は正しいです。あえて提案させていただくなら、ひとつは、AWSにリフトしたサービスをクラウドの活用できる形に最適化しメリットをうまく享受していただくこと。もうひとつはデータや機械学習を活用したビジネスを生み出し広げていくためにAWSの基盤を使っていただくこと。それらに注力して今後もご支援していきたいと思っています。

 

報告会の締めはAWS中野さまが早押しクイズをしてくださり、大盛りあがりで終了しました🎉

以上、AWS re:Invent 2022参加報告会の様子をお届けしました。

報告会に対するアンケートには、若手メンバーから「熱量が感じられモチベーションにつながる!」「機会があれば、re:Inventに参加したい!」などの声があがりました。

 

現在BIGLOBEでは24卒向け新卒採用活動を行っています。BIGLOBEではこのように若手メンバーも外にでて成長する機会がありますので、少しでも興味をお持ちいただけましたら、こちらの新卒サイトをご覧ください。

www.biglobe.co.jp

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

※ Amazon Web Services、re:Inventは、米国その他諸国における、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。
※ 記載している団体、製品名、サービス名称は各社またはその関連会社の商標または登録商標です。