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【マーケティング】商談数を400%増加させた、”たった一つの視点”


大企業の商談数を前期比400%に増加させた、”たった一つの視点”


はじめまして!SHIFTのDAAE(ダーエ)戦略部で新規事業を担当しているフジワラです。

私は、BtoBマーケティングのキャリアの中で、“たった一つの視点”を取り入れたことで、大企業の商談数を前期比400%に伸ばした経験があります。
その時に考えたことを、まとめてみたいと思います。

結論を先にお伝えすると、有効だった“たった一つの視点”とは、“認知のキャズムを超える という視点”です。
詳しくは後述しますが、この視点を持つだけで、マーケティング成果を大幅に向上させることができました。

たまたまtoBの現場で編み出した考え方ですが、汎用性があるためtoC領域でも通用します。もちろん、大企業マーケティングに限らずSMBのお客様にも幅広く適用いただけます。

また今回の方法論を、自分の整理の意味も込め『SCLaP』という独自フレームワークにまとめてみました。

『SCLaP』は、Scope / Competition / Last one mile / Pygmalionの4つの切り口の頭文字から取りました。

今日から実践現場で使える手法として整理したので、よろしければご参考になさってください!

こんな方におススメです

  • マーケティング予算が限られているが、大きな成果を出したい

  • 従来のマーケティング手法に頭打ちを感じており、即効性のある手法を求めている

  • 認知心理学や行動経済学の考え方は、マーケティングに活用できるのではないかと感じている

マーケティングに潜む“認知のキャズム”


マーケティングに関心ある方はご存知の「AIDMA」や、その派生である「AISAS」。非常に有効な考え方ではありますが、個人的には違和感がありました。

その違和感とは、「Attention → Interest と言うけど、“認知”と“関心”はだいぶ距離があるんだよなぁ…」というものです。

例えば、皆さんご存知の「ふるさと納税」という制度。あるアンケート調査結果によると、制度自体の認知度はなんと96.8%。しかし実際に使ったことがある方は、37.6%(総務省発表データをより細かく試算すると20%以下になるでしょう)。「知っているが利用していない」は59.2%にのぼるそうです(出典1)。

寄附先や寄附としての税金の利用用途を自分自身で選択できる「ふるさと納税」は、返礼品の魅力含めてメリットが大きい制度です。そのことをほとんどの方がご存知にも関わらず、多くの方が実際の利用までには至っていない、というのが現実なのです。

知ってはいる、けど、そこから先に進むかどうかはまた別の話―。
“認知”と“関心”の間には、“認知のキャズム”とでも言うべき大きな溝が横たわっているのです。

“認知のキャズム”をハックしてROIを向上する


しかし「AIDMA」であれ「AISAS」であれ、マーケティングの教科書には、
Attention → Interest が当然の流れであるかのように書かれています。

この理由を考えてみると、「たとえAttention → Interestの歩留まりが悪かったとしても、認知獲得の広告投下量をどんどん増やせば、最終的な成果量は増やせる」という、マスマーケティング時代の寛容な(?)感性が残っていることが背景にあるように感じます。

しかし皆さんもご苦労されていることと思いますが、デジタル時代のマーケターは、KPIを0.1%改善することに全精力を注ぎこむことを要求されます。
今日のマーケティング現場に、非効率を黙認する余裕はありません。

ご多分に漏れず当時のボクも、Attention → Interestの間に潜んでいる歩留まりの悪さをハックすることで、投下量を増やさずに成果を向上させROIを向上することを着想しました。
言わずもがな、非効率は未来の改善の伸びしろです。

ミクロ視点で、顧客の心の動きの解像度を上げる


Attention → Interest の歩留まりを改善するために最初に意識したことは、
顧客の心の動きをミクロ視点でとらえ直すことです。

“知っている”と“関心がある”の間に溝があるということは、顧客の繊細な認知変容の構造を言い当て切れておらず、そのステップ描写に飛躍があると考えることができます。

そこでボクは、「AIDMA」や「AISAS」には描かれていない、“A”と“I”の間の機微を言語化すべく、顧客の心の動きのグラデーションの解像度を上げる必要があると考えました。
そこで参考にしたのは、認知心理学・行動経済学の考え方です。

“認知のキャズム”を超え、成果を伸ばす独自フレームワーク『SCLaP』


Attention → Interest間の “認知のキャズム”を超え、歩留まりを改善させるための切り口を、『SCLaP』という独自フレームワークとして整理してみました。

認知心理学・行動経済学の考え方をマーケティングの実践に融合させて編み出した、現場発想のオリジナル手法です。

『SCLaP』の切り口をマーケティングに取り入れた結果、冒頭でお話しした大企業商談数を大幅に増やすことができたので、うまく活用すれば有効な視点になり得ると思います。

長くなりそうなので、詳細は<後編>にてお話しいたします。
先に、ポイントだけお伝えしておきますね。

“認知のキャズム”を超える、独自フレームワーク『SCLaP』

  • 1. Scope:スコープ化させる / 「無関心の壁」を超える方法

  • 2. Competition:競合させる / 「“選べない”の壁」を超える方法

  • 3. Last one mile:もう一押しする / 「“決め切れない”の壁」を超える方法

  • 4. Pygmalion:期待通りに導く / 「“ゴールからズレてしまう”壁」を超える方法

本記事のまとめ


  • Attention → Interestの間には“認知のキャズム”とでも呼ぶべき深い溝があり、マーケティングを非効率にする原因になりうる。

  • 顧客の心の動きの解像度を上げ、“認知のキャズム”のプロセスを丁寧にコントロールすることで、歩留まりを改善しマーケティング成果を向上できる。

  • 認知変容をミクロ視点でとらえ直すには認知心理学・行動経済学の考え方が有効であり、それらの知とマーケティング現場の実践を融合させて、独自フレームワーク『SCLaP』としてまとめてみました(詳細は<後編>に続く)

ここまでお読みいただきありがとうございました!

スキを押していただけると、頑張って<後編>公開を早めるモチベーションになります…!

出典

  1. ふるさと納税の現在地~2つの調査結果より(独立行政法人経済産業研究所,2023) https://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0738.html

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執筆者プロフィール:フジワラ
事業会社にて事業企画・マーケティング等を経験。2023年12月よりDAAE戦略部所属。毎朝、愛犬に顔を踏まれて目覚めています。

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