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統計検定準1級に不合格を乗り越え、合格した話

こんにちは、タイミーのデータアナリティクス部でデータアナリストをしている山本です。普段は主にマーケティング部の向き合いとして、分析業務に従事しています。

先日、社内の資格支援制度も活用しながら統計検定準1級(CBT)を受験し合格しました。不合格を経て合格に至ったため、実際の学習の流れやデータアナリストに統計検定準1級がおすすめできるポイントなどをご紹介したいと思います!

試験について

  • 準1級のレベル感
    • 「実社会の課題に対する適切な手法の活用力」というレベルで具体的には2級までの基礎知識をもとに、実社会の様々な問題に対して適切な統計学の諸手法を応用できる能力を問うものとされています。(統計検定公式HP
  • 試験範囲
    • 試験結果レポートでは「確率と確率分布」「統計的推測」「多変量解析法」「種々の応用」と分けられていますが、非常に広範囲をカバーしています。(公式の範囲はこちら
  • 受験形式
    • CBT形式により、都合の良い試験日時や会場で受験が可能です。

受験の動機

  • 統計知識を体系的に整理し幅広く基礎的な理解を身につけたかったため。
  • 実務で活用できる分析アプローチの幅を広げたかったため。
  • 弊社での資格支援制度が活用できたため。
    • 合否に関わらず、受験費用を支援してくれるため積極的に挑戦できました。

学習開始時の状況

  • 新卒から4年間データアナリストとして働いており、本試験の範囲内に理論の理解や実践経験がある箇所が含まれている。
  • 2年前に統計検定2級を取得済み。
  • 数学力は文系大学卒レベルだが、経済学部卒で数式に比較的抵抗はない。

受験結果

1回目は「3.多変量解析法」「4.種々の応用」の後半範囲の理解が如実に甘く、不合格に終わりました。

約10ヶ月後に再受験をして見事合格🌸優秀成績賞をいただきました。

4つのセクション全てで合格基準の60%を超えることができていたのが嬉しかったです!

教材について

  • メイン教材
    • 日本統計学会公式認定 統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック
    • 日本統計学会公式認定 統計検定 準1級 公式問題集
  • サブ教材
    • Youtube動画やWeb上の公開記事
  • 社内勉強会
    • 統計学入門や時系列分析、ベイズ統計に関わる輪読会などがあり、間接的に理解の習熟やモチベーション維持の助けになりました。(勉強会の詳細はこちら)

学習方法について

不合格時、合格時の学習方法と習熟のレベル感を振り返っているのでこれから受験される方の参考になれば嬉しいです。

  • 学習期間
    • 合格時、不合格時の双方で受験前約2ヶ月間で短期集中で学習しました。自分としては、これ以上の長期の学習期間を取ることがモチベーション維持観点で厳しかったです。
  • 学習方法と習熟レベルの振り返り
    • 1度目の受験(不合格)まで
      • 上記の統計学実践ワークブックが試験範囲を網羅している参考書なので、各章を読み込んで理解→章末の演習問題を解くという流れで学習しました。分からないところは詳しい解説を探しつつ、全32章に及ぶため疑問点が解消されない場合はマークだけつけて飛ばして先の章に取り組み、まずは範囲を一周することを優先しました。
      • 2周目として1周目でマークをつけている理解が浅い箇所の再学習し、公式問題集の過去問を3年分ほど解き受験に挑みました。
    • 1度目の受験結果をうけて
      • 点数的には52点で、不合格でした。あと8点で合格点という点差以上に自分の理解度合いが足りていない感覚を受けました。特に統計学実践ワークブックの演習問題が解けるだけのレベルでは試験問題には対応できず、より本質的な理解や数式での理解ができているレベルが求められていると感じました。
    • 2度目の受験(合格)まで
      • 約半年開けて再度学習するモチベーションが湧いてきたので、再挑戦することを決めました。教材としては引き続き統計学実践ワークブックを用いて1度目の受験で点数が取れていなかった領域を中心に学習し直しました。各章を自分の言葉で説明できる理解度を目標に取り組み、特に回帰分析、多変量解析、時系列解析、分散分析などの範囲は数式や導出を丁寧に追いかけて暗記に頼らない理解を心がけました。

学習時間について

平日は終業後に1~1.5時間、休日は土日合計で4~5時間ぐらいを目安に時間を確保していました。1ヶ月で50時間弱ぐらいになるボリューム感です。

予定があったり、業務が忙しいタイミングがあったりするのできっちり時間を確保するというより、週間単位で全然時間を確保できなかったとはならないように帳尻を合わせていました。

また机に向かうモチベーションが湧かない時でもテキストを流し読むとか関連動画を見るとかしながら、学習から離れたからモチベーションが下がってきたという状態にならないように気をつけていました。

データアナリストに統計検定準1級がおすすめできるポイント

  • 幅広い範囲を体系的に理解できるため、分析業務をする上での引き出しの幅が広がり業務に活かせるところ。教科書通りの分析手法を業務でそのまま使えることは稀ですが、多くの選択肢の中からより良い手法の選択をできるようになったと感じます。
  • 統計モデリングや因果推論、機械学習などさらに発展的な内容を身につける際の基礎になるためキャッチアップがスムーズになるように感じるところ。
  • 回帰分析などPythonのパッケージを使ってアウトプットを出している分析手法の導出方法や考え方の理解を深められ、活用できるタイミングや注意点に気づけるようになるところ。

最後に

今回は統計検定準1級の受験体験記として、学習の流れやデータアナリストにおすすめできるポイントなどを紹介させていただきました。

弊社のデータアナリストは分析手法の選定が基本的にメンバーに権限が委譲されており、弊社のデータアナリストには、分析方法を自分で選ぶ自由が与えられています。そのため、さまざまな分析の引き出しを持っていることが、ビジネスに貢献するために非常に重要です。資格取得を通じて得た学びをどんどん実務において活かしていけるように努めたいと思います!

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