はじめに
こんにちは。システム本部メディアシステム部iPLチームの大井です。
本記事では、私が所属しているiPLチームについて紹介します。 レバレジーズという多くの事業を展開し、急成長を遂げている会社であるが故の課題に対してシステムで解決すべく、どのように取り組んでいくのかお伝えできればと思います。
iPLチームとは
iPLはinternal Product Lab.の略で、「社内プロダクトの研究室」をテーマにした他の事業部とは異なったテイストのチームになっています。 平均年齢は27〜28歳、営業、マーケティング部からの出身者、新卒から中途まで様々なバックグラウンドを持った社員が所属しています。
このチームは2024年4月に発足しており、できて1年経っていないような新しいチームです。 設立の背景としては、年商1000億を突破し急拡大するレバレジーズグループの経営資源、いわゆる「ヒト・モノ・カネ・情報」の管理を見直してより効率的に経営判断ができるようなシステムを構築できるようにしようというところから始まっています。 まさに今年度の弊社テーマである「次代を、創る。土台を、創る。」の根幹を担うようなチームとなることを目指して日々仕事をしています。

業務内容
上記で紹介したようにiPLチームではレバレジーズグループの経営に直結する複数のシステム構築や管理を担っています。 その一部を紹介いたします。
新卒採用管理システム(ATS)
レバレジーズグループは新卒の採用を年々拡大しています。 2024年4月にはおよそ700名の新卒が入社しており、次年度以降も採用数を伸ばしていく見込みです。 弊社では外部の採用管理システムを長年使用しておりましたが、年々変化していく採用の体制を見込んだ拡張性や、データの利活用という点で大きなメリットがある自社開発を行なっております。
配賦処理システム
レバレジーズグループは40以上もの事業を展開している会社です。 各事業ごとの予算や目標が存在していますが、社員の中には複数の事業に貢献している社員がいたり、光熱費や備品、オフィスの賃料などの費用は各部署に跨っていることもあります。 そこで必要なのが配賦(はいふ)です。 配賦とは、ある費用を複数の事業や部署に割り当てることを指します。 様々な部署で跨って発生している費用を按分し、より正確な予算立てや目標設定をするためのシステムを開発しています。
統合法人データベース
各事業ごとに営業支援システム(SFA)を持っていますが、そこで得た情報を統合しグループ全体で活用するDBを開発しています。機能としては法人の名寄せや各事業での取引有無、コンプライアンスチェックなどを盛り込んでいます。
類似度判定システム
法人データの重複が発生してしまうと、営業活動の重複や顧客情報の散乱、分析精度の低下、コンプライアンス違反など多くのリスクを抱えることになります。 類似度判定システムは、類似する法人データを示すことで、担当者によるデータ統合・修正作業を促し、正確な法人データの維持を支援します。 現状は法人名といったテキストデータを中心に類似度判定を行っていますが、今後は、テキストデータだけでなく、画像データ(ロゴマークなど)や音声データなどより汎用的な類似度判定を実現するマルチモーダルなシステムを目指します。
従業員管理システム
約3000名の従業員が働くレバレジーズにおいて、適切な人員配置も経営において重要なことです。その人がどういった経歴を持っており、どういった適性があるのかなどを確認できるようなシステムを構築しています。
M&A
レバレジーズグループでM&Aを担当しているM&Aアドバイザリー事業部のシステム関連の効率化を行なっています。企業様どうしのマッチング精度を向上させたり単純作業の自動化などが挙げられます。 お客様への良質なご支援はもちろんのこと、将来的にはレバレジーズグループが実行するM&Aにおいてもノウハウが活かせるようにしていくことを目指しています。
使用している技術について
iPLチームではWEBアプリケーションとして開発されるものもあれば、API単体の開発をすることもあります。基本的にはTypeScript/JavaScriptを採用しますが、機能によってはPythonを採用しています。 開発するシステムも速度や精度を追求するものや、WEBアプリケーションとしてUI/UXにこだわるものなど、様々です。それに応じて柔軟にアーキテクチャも変えているので、幅広い知識も身につけることができます。
一例として、新卒採用管理システム「通称:Atsys(アトシス)」のアーキテクチャを紹介します。
フロントエンド:TypeScript(Remix)
バックエンド:TypeScript(NestJS)
BFF:TypeScript(fastify)
インフラ:GoogleCloud(CloudRun&Docker、CloudSQL(PostgreSQL) etc...)
Atsysはフロントエンド、BFF、バックエンドの3層で、TypeScriptを利用しています。 TypeScriptにした背景としては、複数領域に跨って開発・レビューする際に言語の差異による認知を軽減することや領域ごとに型情報を共有できることがメリットだからです。
- フロントエンド
フロントエンドはRemixを利用しています。 RemixはWeb標準に忠実に従おうという思想を持ったフレームワークであり、従来のReactで直面するであろう状態管理の煩雑さから解放され、開発者体験はとても良いです。 特にremix-validated-formというライブラリでは、クライアントとサーバサイドで同じスキーマを使ってバリデーションを適用でき、フォームの実装を簡単かつ一貫性を持って実装できます。
- バックエンド
バックエンドはNestJSを採用しています。 フレームワーク側でアーキテクチャが比較的固まっていて一貫性を保ちやすいこと、機能が豊富で大規模な開発がしやすいこと、モジュール間での依存関係を解決しやすいことがメリットです。 また、クリーンアーキテクチャを導入し4層で責務を切り分けていること、APIはRestの原則に忠実に従って設計していることにより、特定の箇所の責務が肥大化することを回避しています。
- BFF(Backend For Flontend)
当初はバックエンドとフロントエンドのみで、BFFは存在していませんでした。 ただ、バックエンドがRestAPIとなっており、あるページの描画のために複数のAPIにアクセスして結合する必要がありました。 その結果、ロジックの複雑化、ソースコードの肥大化が問題となっていました。 そこで、APIとフロントエンドの仲介をしてデータ整形を行うBFFを導入しました。 BFFではシンプルな処理を記述するだけなので軽量なfastifyを採用しています。
- インフラ
Google Cloudを採用しています。 FE、BE、BFFはいずれもDockerコンテナ上で動作させており、Cloud Runにホスティングしています。 Cloud Runはコールドスタートが非常に早いので使わない時はインスタンスを落としても問題なく、コストを抑えやすい特徴があります。 また、Google CloudにはIdentity Aware Proxyという機能があり、弊社社員のGoogleアカウントを使って簡単に権限管理を行うことができるメリットもあります。
やりがい
iPLチームの魅力はたくさんありますが、その中でも主に3つ紹介します。
・会社のミッション達成に直結する基幹となるシステムを創る
弊社は年商1000億円を突破し、経営における土台を再構築するタイミングになっています。そういった経営に関わる重要なシステムの構築に携わり、これから1兆円を目指していく弊社の重要な歯車として働けるのは大きなやりがいがあります。
また、会社を経営するためにはどんな情報が必要で、どういった形が健全なのか理解できることも魅力の一つだと思います。
・自分で仕様を決めて、設計して少人数で開発できる
社内の経営企画室や各事業部の幹部と連携を取りながら、仕様決め→設計→実装を一貫して行います。我々のチームは少人数で多くのシステム開発を行なっています。メンバーそれぞれがシステムにおける重要な意思決定を行います。特に仕様の部分は個人に大きな裁量があり、理想を叶えるためであれば自由です。言語やFW、インフラ構成なども自身で決めます。これによって、開発プロセスを一通り経験できるのはもちろんのこと、様々な関係者の知識や考えをどうシステムに取り入れていくのか考える思考力を身につけることができます。
・自分で事業を生み出してみることも...!
また、将来的な話ではありますが、開発しているシステムが社内で有効活用されたのちに外販していくことも考えています。iPLチームは社内プロダクトの開発を目的とするチームですが、その枠組みに囚われず事業創造までも成し遂げる野望を抱いています。
働き方(一例)
最後に
エンジニアとして経営に関わりたい、会社を大きくしたいという野望を持つ方とぜひ一緒に仕事をしたいです! 少しでも本記事を見て興味が湧いた方は、弊社へエントリーいただけますと幸いです!
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