Okinawa Open Days 2024で会場ネットワーク構築プログラムに参加してきました!

みなさん初めまして!新入社員のネットワーク技術部 牧添です。

2024年12月に沖縄で開催されたOkinawa Open Days 2024で会場ネットワーク構築プログラムに参加してきました。プログラムで取り組んだ内容や学んだことについてお伝えします。

Okinawa Open Daysとは

Okinawa Open Days (以下OOD)とは、Okinawa Open Lab (以下OOL)が主催するイベントで、

技術開発とビジネス、利用者と提供・運用者、エンジニアと学生など、それぞれの側面を持った参加者が集まり、技術と産業、社会のあるべき姿、デジタル社会の新たな可能性について議論し、交流する場

となっています。OOLのプロジェクトにはBIGLOBEからも参加しています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

今回のOOD2024は12月4日(水)〜12月6日(金)の3日間かけて開催されました。
総参加人数は数年ぶりに1000人を超えていたとのことでした!

Okinawa Open Daysの看板

会場ネットワーク構築プログラムについて

OODにおいて、会場ネットワークの構築や学生・若手インフラエンジニアのコミュニティー形成を目的とした「会場ネットワーク構築プログラム」というものがあり、今回私はこちらのプロジェクトに参加してきました。
昨年は同じネットワーク技術部の先輩が参加されており、「知識がつくし人脈もできるよ」と紹介してくださいました。

プログラムの内容として、具体的には以下のようなことを行ってきました。

対象業務

  • 事前作業:会場内のネットワーク構築
    • インターネット到達性の提供
    • 各講演のYouTube配信にて利用するためのネットワーク構築
    • ブース内の展示物にてインターネット利用するためのネットワーク構築
    • ケーブリング・ラッキングなどの物理作業
    • チャレンジ要素
      • 会場Wi-Fi
      • IoT(Internet of Things)機材を使った来場者数カウントシステムの構築
  • 当日の運営
    • ネットワーク状態の監視
    • トラブルシューティング

事前準備

打ち合わせ

会場ネットワーク構築プログラムのキックオフは9月下旬に行われました。

私の他には、NTTコミュニケーションズ、さくらインターネット、国際電子ビジネス専門学校から参加されていました。主に若手社員と学生で構成されており、特に私含め1年目の新入社員の方が多かったです。

打ち合わせは週1回実施され、サーバーチームとネットワークチームに分かれ事前作業を進めたり、機器の選定などを行っていました。
私はネットワークチームとして参加することになりました。

ホットステージ

ホットステージとは…

会場を模した環境で、 所定の機材でネットワークを組んでみて想定する動作をするか確認する (出典:JPNICブログ https://blog.nic.ad.jp/2016/997/

だそうです。私は初めて聞いた単語だったのですが、イベントの会場ネットワーク構築ではお馴染みのようです。

ホットステージは11月中旬から下旬で4日間(当初の予定では2日間)かけて行われました。
私は業務の都合で一部しか参加できませんでした…

場所はさくらインターネットの東京支社で行われました。

私はJuniper EX4300というスイッチの設定を担当しました。
複数のスイッチを論理的に一つのスイッチのように管理できるバーチャルシャーシを組んだり、インターフェース・VLAN(Virtual Local Area Network)・OSPF(Open Shortest Path First)などの設定を行いました。

2台ずつでバーチャルシャーシを構成しています
2台ずつでバーチャルシャーシを構成しています

前日構築

OOD開催の前日、会場の沖縄市町村自治会館に集合しネットワーク構築作業を行いました。

まず事前に配送していた機器などを開封していたのですが、3ピン式の電源タップがなかったり、ラックのネジがなかったりと、慌ただしく準備を進めました。
ラックのネジは後で見つかったのですが、その頃には机上で機器をセッティングしてしまっており、最後までラックに移動されることはありませんでした…

ラックが完成する前にセッティングされてしまった機器たち
ラックが完成する前にセッティングされてしまった機器たち

最後までほとんど空だったラック
最後までほとんど空だったラック

主に行っていた作業はLANケーブルの作成、接続でした。必要なLANケーブルの数と長さを計測した後は、8本の銅線を順番通りに並べ替えプラグに挿入し圧着する、という一連の流れをひたすら繰り返していました。本数が多かったため、機器に接続しLANケーブルを固定するのも苦労しました。

詳しいLANケーブルの作成方法はこちらをご覧ください。:LANケーブルを自作する方法
今回はガイド(ロードバー)があったので少し難易度は低くなっていました。

練習で作ったLANケーブル
練習で作ったLANケーブル

大量生産されたLANケーブル
大量生産されたLANケーブル

会場に置かれたスイッチ
会場に置かれたスイッチ

前日構築では「最低限のサービスを提供する」ことを目標としており、事前に設計した構築通りにいかない部分もいくつかありました。あくまでも自分たちが実現したい構成や使いたい技術ではなく、ユーザーがサービスを問題なく利用できることが最優先ということで、サービスを提供するうえで重要な考え方を学ぶことができました。

OOD本番

本番中はネットワークの監視やトラブルが起きた際の対応がメインの業務でした。期間中は無事途切れることなくインターネットを提供することができました。

講演の様子
講演の様子

一方で、事前に設計した構成に変更するためにかなり試行錯誤していました。具体的には、さくらのクラウド上に構築したDNS・DHCPサーバをVPN越しに利用することを目指していました。 接続が上手くいかない原因に、BGP(Border Gateway Protocol)やOSPFといった普段の業務で馴染みのあるプロトコルの設定がありましたが、トラブル解決にほとんど貢献できず、自分の知識・経験不足を実感しました。

NOC(Network Operations Center)部屋
NOC(Network Operations Center)部屋

期間中は参加者の方やプログラムのメンバーとの交流も深めることができました。
BIGLOBEが参加しているMDDOプロジェクトの打ち上げに誘っていただいたり、OOD参加者が集まるawabarに行ったり、OOD運営事務局であるOOLの打ち上げに参加したりと、様々な方とお話しすることができました。特にプロジェクトメンバーの方たちとは、入社1年目ならではの悩み(?)や普段の業務内容・仕事の進め方など、他社との違いを知ることができる貴重な機会となりました。

awabar
awabar

OOL打ち上げ
OOL打ち上げ

終了後

OOD終了後は即撤収作業が始まり、ケーブルや機器を回収したり梱包したりと、慌ただしく動いていました。
梱包されているはずの部材が余っており、梱包して積んであった段ボールを全て開けて確認するというトラブルもありました。

後日、反省会&お疲れ様会が実施され、良かった点や改善点について話し合いました。特に情報共有の部分に課題があり、各チームが具体的に何ができていて何ができていないかを互いに把握することができていませんでした。単に「〇〇ができた」というだけでなく、どんな項目を確認して判断したのかなど、報告の精度に改善が必要であるという結論に至りました。報告の精度については普段の業務でも意識していきたいと感じました。

感想

プログラムを通じて、スイッチの設定やLANケーブルの作成など、今まで触れたことがなかったものに触れることができ、貴重な経験になりました。また、他社の若手エンジニアや学生と協力して作業を進めたり、交流を深めることができる機会になりました。一方で、トラブルシューティングの際は何も貢献することができず、起きた事象の解説を聞くだけになってしまっていたので、今後同様のプログラムに参加する際は自ら問題を発見し解決に貢献できるよう力を付けたいと感じました。

おまけ

食事も楽しんできました!

沖縄そばとハブ酒
沖縄そばとハブ酒