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はじめに
こんにちは!サーバーワークス橋本です。
最近は記事がCI/CD関連に偏っているのですが、Amazon Connectについても勉強を進めています。
今回は、直近で調査したAmazon Connectの履歴メトリクス
のレポートをS3に出力する方法についてご紹介します。
本機能を活用することで、コンタクトセンターのパフォーマンスを詳細に分析し、改善に繋げることができます。
詳細は弊社ブログ参照としたいのですが、若干インタフェースが古いため、改めて簡単に説明します。
想定シーンなどは引き続きそちらを参照していただけたらと思います。
履歴メトリクスとは?
そもそも履歴メトリクスって何かというとコンタクトセンターの過去のデータを分析するためのAmazon Connectの機能です。 以下のデータを分析してコンタクトセンターの運用状況を把握し、課題の特定や改善に役立てることが出来ます。
- コンタクトの状況
- キューの状況
- エージェントのパフォーマンス
- 電話番号の着信数
- Eメールアドレスの着信数
履歴メトリクス画面の表示方法について
左サイドメニューから
分析と最適化
を選択し、履歴メトリクス
を選択することで履歴メトリクス画面
を表示することが出来ます。レポートを表示するメトリクスの種類を選択します。 今回は
エージェント
を選択します。履歴メトリクス:エージェント画面が表示されるので内容を確認します。 デフォルトだと過去7日間のデータをエージェントごとの合計値で出力します。
レポートの設定を変更したい場合は
歯車マーク
から行うことが出来ます。右上の
レポートを保存
でレポート内容を保存します。
出力したレポート内容からエージェントのパフォーマンス状況を把握することが出来ます。
例えば応答率で1日にどれだけ応答することが出来たであったり、処理時間からエージェントの問題点や課題を特定したりすることが出来ます。
履歴メトリクスのアクション
右上のアクション
を選択することで名前を付けて保存
、CSVダウンロード
、レポートを共有
、スケジュール
を行うことが出来ます。
名前を付けて保存
現在設定しているレポートを名前を付けて保存します。
CSVでダウンロード
CSVダウンロード
を選択することでレポートをCSV形式でローカルへダウンロードすることが出来ます。
レポートをローカルで加工したい場合などで活用することが出来ます。
レポートを共有
レポートを共有
を選択することでレポート共有画面がポップアップされて共有URLを発行することが出来ます。
また本画面で読み取り専用可否
や公開可否
を設定することが出来ます。
読み取り専用で共有した場合、レポートの上書き保存が出来なくなりますがアクション
の操作やレポートの設定変更などはご利用できます。
スケジュール
スケジュール
を選択することで定期的にレポートをS3に出力することが出来ます。
スケジュール
を選択することでスケジュール入力画面をポップアップします。 ※レポート名未設定の場合はレポート名の入力ポップアップ画面が表示されます。レポートの生成の繰り返し設定で
頻度
、実行日時
、取得範囲
、タイムゾーン
を設定し、作成
を押下します。設定後は次回のスケジュールを確認出来ます。
- 頻度のパターン
- 時間別:設定日時になったら出力します。
- 日別: 1日1回出力します
- 週1回:週に1回出力します。
- 月別: 月に1回出力します。
- 頻度のパターン
定刻になったらレポートがS3にCSV形式で出力されます。
月次で日別や時間別のレポートをS3に出力する場合
例えば月次で日別や時間別のデータを出力したい場合、スケジュールだけを設定しただけでは出来ないので、以下の設定を行います。
※例は月次で日別レポートを出力する設定となります。
分析と最適化
からダッシュボードとレポート画面
を開き、履歴メトリクスタブ
を選択します。- さきほど作成したレポートを選択します。
- 表示したレポートの右上
歯車マーク
を押下します。 - 間隔を
日別
、タイムゾーンをAsia/Tokyo
を設定して保存します。
補足
- Amazon Connectの現在の仕様ではローカルにS3から直接ダウンロードした際、拡張子が
.txt
としてダウンロードされます。 - 直接S3からダウンロードした場合で、形式はテキストファイルですが中身はCSVになっています。
- AWS CLIでダウンロードする場合は拡張子は
.csv
でダウンロードされます。 - 生成されるファイル名は
{レポート名}-YYYY-MM-DDThh:mm:ssZ.csv
でS3に出力されます。 - レポートは大体15分後に出力されます。 (例えば午前0時に設定した場合、0時15分に出力されます。)
活用例
毎月1回日別レポートを出力します。 そのままだと使いづらいのですがCSVファイルなので、S3イベントを利用したLambdaでお客様に合わせたフォーマットに整形したり、QuickShightで可視化したりなどでご活用できます。
最後に
いかがでしたでしょうか?
履歴メトリクスはレポートを出力してデータを分析してコンタクトセンターの運用改善に役立てることが出来ます。
また、ポートをS3に出力することでその後の活用も容易に行うことが出来ます。
是非ご活用してみてください。