サイオステクノロジー武井です。Microsoftがグローバルで開催しているAIのイベント「Microsoft AI Tour」の東京バージョンに、Microsoft MVPとして、ブース対応とハンズオンのサポートスタッフ対応として参加いたしました。そのレポートになります。
東京ビッグサイトで行われたイベントなのですが、たくさんの来場者がいらっしゃって、熱気に包まれたイベントでした。
バッジのピックアップ
翌日の下見も兼ねて、前日にチェックインしてバッジを受け取りました。前日に受け取ることができるのは非常に助かりますね。


そしてその時に基調講演の優先席チケットもいただきました。これは非常にありがたいですね。
基調講演
そして、基調講演当日、Reservedと書いてある席に座ることができましたが、そこそこ後ろの方でした。最前列はおそらくメディアと、Microsoftのパートナー企業の方々が座っていたのだと思います。
豪華なライティングとスモークが炊かれていました。そんなかっこいいステージで、基調講演が行われました。そして、今回の本丸であるMicrosoftのCEO、Satya Nadella氏の登場です。
基調講演の内容はまさに、
AIエージェント
一色でした。AIエージェントで業務を革新していくぞーみたいな話から始まりました。
そしておなじみCopilot Stackですね。
一番上のCopilotはいわゆるユーザーインターフェースの層です。WordやPower PointなどのビジネスアプリケーションにCopilot(副操縦士)として、業務を補佐するためのUIが組み込まれているぞーみたいなお話。
そしてさらに、Resaercher agentを始めとした賢いエージェントがMicrosoft 365に搭載されるという話です。様々な業務データを分析して、より高度な推論を行うエージェントが業務の補佐を行うという話でした。
AgentsはMicrosoftが持っている様々なデータとシームレスに繋がりますという話です。Agentはもちろんデータなくして動かないので、このように様々なデータと繋がることができるのは非常に強力です。
そして、弊社が最も得意とする「Copilot & AI stack」です。
日本の東西リージョンが強化されるようです。これはよいことですね。Agentの利用に伴い、さらなるコンピューティングリソースの需要が増えることが予想されるため、リージョンの強化は非常に重要です。
そしてAzure AI Foundryです。これは、本イベントでもイチオシでありますし、私もワークショップを担当したAzure AI Agent Serviceの管理には欠かせないものです。今後、Azure AI Foundryの機能が強化されることが予想されます。
JALさんは、ローカルLLMをFine Tuningして、自社の業務に適用しているという話でした。これは非常に興味深いですね。ローコストで、高精度なAIモデルを構築するための手法として、ローカルLLMをFine Tuningするというのは非常に有用です。今後の動向に期待大です。
ということで、まさにAIエージェント一色の基調講演でした。
私が担当したブース
私は、Azure Application Platofromのブースを担当いたしました。Azure上でアプリケーションをどうっするための様々なプラットフォーム(Azure App Service、Azure Functions、Azure Container Appsなど)をご紹介するブースです。
他のブースに比べると、Copilot Stackでいうところの下の方に位置するレイヤーだったので、このブースにいらっしゃたお客様は非常にエンジニア寄りの方が多い印象でした。
やはり皆様、Azure上でAIアプリケーションを動作させるのに、どのようなプラットフォームがあるのか、どのような違いがあるのか、といったことに興味を持っていらっしゃいました。
Azureには、様々なアプリケーションプラットフォームがあるのですが、やはりAzure FunctionsがAIアプリケーションには非常に適しているということをお伝えしましたし、Azure Functionsをご検討されているお客様が多かったですね。私の推しも、Azure Functionsでした。やはり、Azure OpenAI ServiceのAPIのレスポンって非常に軽いリクエストとレスポンスのやり取りで、さらにステートレスなAPIなのでAzure Functionsが非常に適していると思います。
Azure AI Agent Serviceリリースの影響もあって、AIの基盤としてどれを選定したらよいのか、というご相談も多くありました。
AIは、そもそもそれを動かすためのアプリケーション基盤がないと動作しません。よって、AIアプリケーションを動かすためのアプリケーション基盤についての知識は非常に重要です。そのため、Azure Application Platformはこれからも重要な役割を担っていくと思います。
ごはん
ウマウマなランチもいただけたので、とても満足でした。朝、昼、夜ともに食事が提供されました。
朝と夜は写真を取り忘れたのですが、昼の写真はあります。数種類のお弁当が提供されていました。

なんとその一つに、今半のすき焼き弁当がありました。これはすごい!!!と思い、早速いただきました。
ワークショップ
私は、以下のワークショップのサポーター(受講者の方のご質問に答える役割)を担当しました。
Azure AI エージェント サービスで最初のエージェントを構築する
写真の通りワークショップは2回とも満席でした。
ワークショップではAzure AI Agent Serviceを使って、以下の役割を持つエージェントを構築するというものでした。
- データベース(SQLite)からデータを取得するエージェント
- データベース(SQLite)から取得したデータをCode Interpreterでチャート図を作成するエージェント
- ベクトルデータベースから必要な情報を検索するエージェント
- Bingにアクセスして必要な情報を検索するエージェント
様々なユースケースに基づいて、エージェントを構築していき、その凄さを体感するものでした。
Azure AI Agent Serviceは、AIエージェントを開発するうえで非常に便利な以下の機能を提供しています。
- スレッドという単位で会話履歴を永続化してくれる
- Bing SearchやCode Interpreterなどへのツールの利用が超簡単である
- OpenAPIなどを利用することで既存システムともシームレスに連携できる
ワークショップの参加者の方々は、Azure AI Agent Serviceの簡単さに驚かれていました。これからも、Azure AI Agent Serviceは、AIエージェント開発の現場で非常に重要な役割を担っていくと思います。
ワークショップは大成功でした。(講師の本間咲来(さっくる)さん、Microsoft MVP河本さんと)

セッション
セッションもたくさん開催されていました。私はブース担当とワークショップサポーターを担当していたので、多くのセッションには参加できませんでしたが、その中でも非常に気になったものを一つピックアップします。それは以下です。
Azure上でDifyを活用したAIアプリケーションの構築
Microsoft MVPとして、またLINE API Expertとしてご活躍されている平林さん(ひらりんさん)が登壇されていました。Azure上にDifyが稼働するためのアプリケーションインフラを構築するという内容でした。

DifyをAzure上に構築するための方法は、以下の3つがあります。
- VM上に構築する
- Azure Kubernetes Service(AKS)上に構築する
- Azure Container Apps上に構築する
このセッションでは、3の「Azure Container Apps上に構築する」をしていました。実は、Azure Container AppsでDifyを構築するためのTerraformは以下のGitHubリポジトリに公開されておるのですが、バージョンが古かったりして少々手を加えないと動きません。弊社でもそれは確認済みでした。
しかしながら、平林さんそれをBicepにリファクタリングして、Azure Container Apps上にDifyを構築する方法をご紹介されていました。スゴイです。以下のリポジトリでBicepのコードを公開されているとのことでした。
素晴らしいです!!
まとめ
Microsoft AI Tour Tokyoは、AIエージェント一色のイベントでした。AIエージェントは、業務を効率化するための非常に強力なツールであり、今後ますますその重要性が高まっていくと思います。