こんにちは。エンジニアのid:kfly8です。
今月から、NestJSとethers.jsのスポンサーをはじめました🎉
この記事ではOSSのスポンサーをするにあたり考えたことを書きます。

NestJSとethers.jsを選んだ理由
多くのOSSに支えられてプロダクトの開発ができているので、気持ちとしては全てのOSSに貢献したいところですが、そういうわけにはいかないので、次のような基準で絞り込みをしました。
- プロダクトで重要かつ頻繁に利用している
- メンテナーが少ないこと
- スポンサーメニューが明確で、経理処理や稟議が円滑にしやすいこと
1番目の基準は素直だと思います。ここでは2番目、3番目について補足します。
メンテナーが少ないOSSにスポンサーをした
NestJSもethers.jsもどちらも優れたOSSですが、開発体制を見るとメンテナーは実質一人です。企業側の目線で見れば、多くの開発の方に支えられているOSSと比べ、事業リスクが高いと言わざるを得ません。少しでも開発の継続に繋がればと思い、微力ながら、スポンサーをはじめました。
スポンサーメニューが明確で、経理処理や稟議が円滑にしやすいOSSを選んだ
営利企業の視点で考えると、多かれ少なかれ費用をかけるだけのメリットの説明が必要です。普段大いに利用しているので恩返しの気持ちももちろんありますが、費用が有耶無耶になるでなく、ロゴ掲載などわかりやすいメリットがあるとOSSの馴染みのない社内の方にも納得してもらいやすいです。
今回、OSS選定にあたり、プロダクトでがっつり利用していてメンテナーが少ないOSSは他にもありました。しかし、この企業側のメリットが説明しにくいOSSは、泣く泣く除外しました。
お節介ですが、スポンサーを希望するOSS開発者の方は気軽にスポンサー向けの門戸を開けていくと良いと思いました。

OSSスポンサー実施の背景
近年、OSSの開発者の負担が高く、またOSSのスポンサーをしやすい土壌が整ってきたため、恩返しの気持ちを込めてOSSのスポンサーをはじめた!というのが9割の理由です。このまま素直に言い切りたいですが、数多ある技術スポンサーの手段の中で、どうしてOSSスポンサーを選んだのか補足したいと思います。
ひとことでまとめると、 OSSスポンサーはエンジニアと繋がる手段として小さく始められると思ったからです。
近年、エンジニアの方との繋がり方が変わったと感じます。
従来は、技術カンファレンスの懇親会でわいわい技術話をして、新しい出会いに繋がることが多かったです。新型コロナが落ち着いたら、本当に本当にまた懇親会を楽しみたいところです。オンラインが普通の今も、技術カンファレンスのスポンサーを総なめする勢いで実施するのも良いかもしれませんが、費用面でのリスクが大きいと考えました。
そこで振り出しに戻って、新しいエンジニアとの出会いについて考えました。
仮説ですが、最近は少人数のコミュニケーション機会が重要になったと感じます。オンラインは「少人数でちょっと話す」と相性が良いと思います。例えば、カジュアル面談でココだけの特別な話を味わったり、技術コミュニティのワーキンググループで、エンジニアの育成について継続して話したり、隙間の時間を使ってコミュニケーションしやすくなったと思います。
OSSのスポンサーは、開発者の方と話をする機会はあまりないですが、開発者の方に直接感謝を伝える機会になり、最近のコミュニケーションの仕方と相性が良いと思いました。そして、スポンサーは少額から始めさせてもらえるので、リスクは小さいです。
つまり、OSSスポンサーはエンジニアと繋がる手段として小さく始められると思ったことがスポンサーをはじめた背景にあります。
まとめ
- モバファクはOSSのスポンサーをはじめました
- OSSを選択する際、企業側のメリットが説明しやすいと選びやすい
- エンジニアと繋がる手段としてOSSスポンサーがいいかもしれない
OSSのスポンサーを始める際に考えたことを書きました。 カジュアル面談のリンクはコチラです。ぜひお話しましょう!