ローカル 5G サービス 第1回 〜ローカル 5G サービスのご紹介〜

はじめに

こんにちは、データプラットフォームサービス部で IoT 系サービスやフル MVNO 基盤、ローカル 5G サービスの設計開発を担当している真山です。 本ブログでは過去に IoT Connect Gateway を使ってみた 第3回 〜観葉植物育成状況の可視化〜 について投稿しています。今回は、当社のローカル5Gのサービス紹介だけでなく、ユースケースや周辺技術、検証実験の内容の一部を発信していきたいと思っています。また皆様からのフィードバックを次期開発に活かしたいと考えていますので、リクエストやコメントを頂けますと幸いです。

そもそも、ローカル 5G とは?

ローカル 5G は携帯電話事業者による全国向け 5G サービスとは別に、地域の企業や自治体等が個別に利用できる 5G ネットワークのことです。地域・産業のニーズに応じて、自らの建物内や敷地内などの特定のエリアにおいて自営の 5G ネットワークを構築・利用・運用できます。利用には国で指定された無線局免許の取得が必要であり、自ら取得することも、免許取得した他社のシステムを利用することも可能です。利用できる周波数帯は、Sub6 (n79) と呼ばれる 4.6~4.9 GHz と、ミリ波 (n257) と呼ばれる 28.2~29.1 GHz です。

NTT Communications のローカル 5G とは?

NTT Communications はローカル 5G サービスを2021年3月30日にリリースしました。 www.ntt.com www.ntt.com

NTT Com および NTT グループの知見を活かし、ローカル 5G の利用に必要なプロセス (導入コンサルティング、免許取得、機器構築、運用の支援) をワンストップで提供します。

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ローカル 5G サービスの特徴

1. NTT ドコモの無線技術・ノウハウを活用し、高信頼のサービスを提供

ローカル 5G 導入前のエリア調査や回線設計、設置工事、運用の一部などにおいて、無線技術の知見を持つ株式会社 NTT ドコモのローカル 5G 構築支援サービスを活用します。NTT グループのアセットを活用することで、お客様の導入に際する障壁を低減したうえで信頼性の高いローカル 5G 環境を提供します。

2. 5G 無線基地局装置と 5G コアを必要な期間のみ利用可能

Sub6 帯に対応したローカル 5G の機器類一式を NTT Com から一元的に提供します。また、ローカル 5G の環境構築において 5G コアおよび無線基地局設備を月額利用型のサービスとして提供しています (お買い上げも可能)。これにより、お客さまの初期コストを低減しながら、お客さまの技術検証などでの必要な期間のみローカル 5G の利用が可能となります。最低利用期間は 1 年間となります。

3. Smart Data Platform とのワンストップ提供でデータ利活用環境を実現

NTT Com の Smart Data Platform (SDPF) と一体的に提供可能です。専門的な知識や技術、手続きが必要となるローカル 5G システムの環境構築だけでなく、データ利活用に必要なデータ収集・蓄積・分析などの機能をワンストップで提供し、お客さまの DX を推進します。SDPF と組み合わせたユースケースについても今後ブログのなかで発信したいと思います。

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NTT Com のローカル 5G での強み

1. クラウドコア型構成

ローカル 5G の提供体型としてオンプレ型が多い中、NTT Com の提供するローカル 5G サービスは現在クラウドコア型のアーキテクチャを採用しています。5G の制御を司る各種コア装置をクラウド上に配置し、お客様拠点に配置される無線基地局設備 (RAN 装置) と分離しています。5G コアではアクセスとモビリティ管理を担う AMF やセッション管理を担う SMF などのネットワーク制御 (C-Plane) 機能を提供します。また 5G コアのユーザーデータ処理 (U-Plane) 機能部である UPF についてはお客様拠点内に配置することでお客様ネットワークまでの伝送距離を短縮し、低遅延な通信を実現します。C-Plane と U-Plane を分離し、C-Plane をクラウドに集約することで導入時や運用時のお客様の負担を軽減します。

2. 同一 5G コア・複数拠点構成

お客様のご要望によっては、複数拠点でのローカル 5G サービスの利用を希望されるケースがあるとか思います。このようなご要望については拠点を増やす毎に新たに 5G コアをご契約いただくかなくとも、クラウドコア型のメリットを活かし、同一 5G コアを利用しながらも複数拠点に RAN 設備を配置してローカル 5G をご利用いただくことが可能です。アドレス設計や 5G 端末挙動についてもサポートします。

3. 高セキュリティを実現する閉域の中継ネットワーク

クラウド上の 5G コアと RAN 装置の間の接続には、 NTT Com の閉域ネットワークサービスである Arcstar Universal One と Flexible InterConnect (FIC) を中継回線として利用し、ローカル 5G に求められる高いセキュリティをネットワークレイヤでも実現しています。5G コアおよび中継回線におけるお客様拠点の RAN 設備から 5G コアへの制御系信号用ネットワークはお客様専用としてご利用いただきます。

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最後に

ローカル 5G は黎明期でありサービス構築だけでなく、様々なユースケースの創造も我々のミッションと考えています。ローカル 5G の無線基盤としての新機能開発・提供だけでなく、従来技術では解決が困難であったお客様の課題をローカル 5G を用いることでいかに解決できるのか?といった観点のもと、様々なアプリケーションとの組み合わせによる相乗効果を検討していきます。この内容についても今後ブログの中でご紹介できればと思います。また、ローカル 5G を使って試してみたい機能やソリューション、アイディアがあればぜひご連絡をいただけると幸いです。

次回予告

NTT Com の本社で構築したローカル 5G の無線環境調査の検証内容について紹介させていただきます。

ローカル 5G サービス関するお問い合わせ先

  • ローカル 5G に関するお問い合わせ

  • メールでのお問い合わせ

    • l5g-support@ntt.com
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