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エッジAIカメラ「SafieOne」のアプリ「Store People Detection Pack」とは

こんにちは「Store People Detection Pack」のPdM(プロダクトマネージャー)の谷野です。

8/4にセーフィー初となるエッジAIカメラ、「Safie One」の製品発表を行いました!

safie.co.jp

「SafieOne」では、エッジAIを利用する為の設定や結果を確認することができるブラウザアプリケーション「AI-App(あいあっぷ)」を使うことで、「映像×AIによる課題解決」ができる賢くなるカメラを目指しています。

その「AI-App」の第一弾として、「Store People Detection Pack」(AI-Appを使用できるようにするための、カメラと紐づくオプション)が小売り・飲食等向けに販売されます。

今回は、「AI-App」が目指すもの、そして「Store People Detection Pack」のコンセプトや機能に関して、PdM視点でご紹介させていただきます!

店舗におけるAIの役割

セーフィーでは、「映像から未来をつくる」というビジョンのもと、防犯利用にとどまらずカメラが進化していく為のロードマップを5つのステップで提唱しています。「SafieOne」では、ステップ4の「映像×AIによる課題解決」を目指しています!

飲食や小売りの店舗様では、セーフィーのカメラを防犯用途はもちろんのこと、店舗運営のサポート、業務改善等にご活用いただいています。例えば、チェーン店等ではコンサルタントや本部の方が実際の店舗に訪問する+映像を確認することで、効率的かつ確度高く店舗の状態を把握したり、コンサルティングすることで、PDCAサイクルを早めることができます。

この映像を確認するきっかけとなるのが、下記のような場合です。

防犯:何かトラブルが発生した際に過去の映像を確認をする

業務改善:店舗のデータから気になる日時の映像を確認する

店舗でAIを使うと、リアルタイムにトラブルを発見出来たり、膨大な映像から知りたい映像にフラグが立てられ映像を探す時間が短縮されたり、検知結果の該当映像を確認することで新たな顧客の行動が発見されたり、店舗の既存システムでは取得できないデータを可視化したりすることができます。

店舗にとってAIは、店舗運営や課題解決に必要不可欠なものを見える化してくれるものだと思っています。

「Store People Detection Pack」のコンセプトとリリースまでの道のり

「Store People Detection Pack」は、誰もが手軽に店舗の課題解決につなげることができる機能とUI、価格であることをコンセプトとしています。

小売り・飲食のお客様から課題として多く声をいただいていたのが、主に下記3つです。「Store People Detection Pack」ではエッジAIの「人検出」を使い、それぞれを解決できる機能を盛り込んでいます。エッジAIは、カメラ側で人の検知を行いその情報を都度カメラからサーバーに送信します。そのため、利用者はリアルタイムに情報を受け取ることができます。

  1. レジ混雑による機会損失をなくしたい

    →レジが混雑した場合に、検知を行い通知を受け取れる

  2. 棚レイアウトの効果検証手段がない

    →棚や商品の前に立ち止まった人数をカウントしグラフ化する

  3. 人員配置が適正かどうかわからない

    →店舗入口での入店、退店の人数をカウントしグラフ化する

また、課題と共に多く声を頂いていたのが、価格です。複数のお客様から「課題を解決できるかもしれないAIカメラの提案を他社から受けたが、価格が非常に高く導入を見送った」と話しを伺い、「Store People Detection Pack」ではAIを手軽に使える価格での提供に努めました。

機能が形になってきた段階でフィールドテストを実施し、「店舗の課題が解決できる機能が盛り込まれているか」、「簡単に設定ができ、手軽に結果が取得できるか」等の確認を行いました。実は、初めてお客様に使ってもらった時、お客様だけでは、設定を完了することができませんでした。そのフィードバックを受け、現在は、設定時の遷移の仕方を改善することで、簡単に設定が完了できるようになっています。また、グラフも、知りたい情報が得られないとフィードバックがあり、グラフで表示される期間や集計単位がPOSデータと照らし合わせられる等、運用に合うようにるように改善を行っています。

また、「設定したエリアの中に立ち止まった人数をグラフ化する」という1つの側面においても、設計の試行錯誤がありました。設計にAIの画像処理側では、どの検知情報をどのタイミング(エリアに入ったorエリアを出たタイミングなど)でカメラからサーバーに送るか、サーバーでは時間をかけずにどう集計するか、フロントではどのように滞留時間でグラフを更新するかなど。

ここに記載の内容は本当に一例ですが、約7か月に渡るフィールドテストの期間を経て、機能、UI共に改善を繰り返し、リリースに至りました。

Store People Detection Packの3つの機能

SafieOneでは、エッジAIにて人を検知しています。「Store People Detection Pack」では上述した課題に応えるため、人検知を活用した以下3つの機能が盛り込まれています。

①立ち入り検知

概要:設定した条件に応じて、エリアに対して立ち入った人を検知し、通知する

ユースケース:レジ混雑時に通知する、ディスプレイに立ち止まった人がいた場合に検知する、立ち入ってほしくないエリアに人が立ち入った場合に通知する

②通過人数カウント

概要:設定したラインに対して、IN、OUTの人数をカウントしグラフ化する

ユースケース:POSデータからの来店数ではなく、実際の入店数(日別や時間帯 別)から、人員配置の適正化をする

③立ち入りカウント

概要:設定したエリアに対して、入った人数をカウントしグラフ化する 滞留時間での絞り込みが可能

ユースケース:特定の棚や商品前の立ち止まり人数で比較検証を行う

※画面は開発中のものです。仕様は予告なく変更される場合があります。

「AI-App」の今後

「Store People Detection Pack」では小売り・飲食のお客様から多く声をいただいた課題を解決できる機能を盛り込んでいますが、例えば、単に小売りと言っても業態はさまざまです。スーパーマーケット、百貨店、コンビニエンスストア、家電量販店、ドラックストア、ホームセンター、アパレル店など。抱えている課題も1つではありません。

今後、「AI-App」では、お客様の課題に応じたアプリケーションを準備していくことで、賢くなるカメラを目指しています。

さいごに

読んでいただきありがとうございました! 今回はPdM視点でAIアプリケーションに関してご紹介させていただきました。店舗の〇〇な課題を解決する為に作られたんだと伝わっていたら嬉しいです。

ご興味のある方やもっと技術的な内容が知りたいという方は、是非、お気軽にご連絡下さい。AI-Appは、引き続き、店舗の課題を解決できるアプリケーションを続々と!?作っていきますので、またこちらのブログにてお会いできる日を楽しみにしています。

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