AWS re:Invent 2016 新サービスまとめ 1
こんにちは、インフラストラクチャー部の沼沢です。
今回は、先日開催された AWS のグローバルカンファレンス「re:Invent」に、弊社山下と山子澤の3人で参加してきましたので、レポートさせていただきます。
2日間の Keynote では、大量のサービスが発表されお腹いっぱいな状況ですので、本稿では1日目の Keynote で発表されたサービスの概要を一挙にご紹介していきたいと思います。
Amazon Lightsail
- 所謂 VPS のサービス
- WordPress など、よく使われる構成が、構成済みの状態で使える
- サーバ・ストレージ・データ転送なども全て込み込みで、月額 $5〜 利用可能
Amazon Elastic GPUs
- EC2 インスタンスに柔軟にアタッチ・デタッチ可能な GPU サービス
- 時間単位の従量課金
- GPU インスタンスの P2/G2 ファミリーのインスタンスよりも小さい処理性能だが、その分安価で、P2/G2 ファミリー程の性能を求めていない場合に最適
新インスタンスファミリーの登場
T2 ファミリーのラインナップ拡充
- t2.xlarge
- t2.large のおよそ2倍の性能
- ベースライン性能は 90 %
- CPU クレジットは1時間で 54 クレジット回復
- t2.2xlarge
- t2.large のおよそ4倍の性能
- ベースライン性能は 135 % !!
- CPU クレジットは1時間で 81 クレジット回復
R4 ファミリー
- メモリ最適化インスタンスファミリーの第4世代
- R3 インスタンスよりも L3 キャッシュが大きい
I3 ファミリー
- High I/O インスタンスファミリーの第3世代
- 4KB ランダムアクセスで最大 330万 IOPS を実現
- I2 では最大 365,000 IOPS だったので、約9倍に
C5 ファミリー
- コンピューティング最適化インスタンスファミリーの第5世代
- Intel の次世代 Xeon プロセッサ「Skylake」を搭載
F1 ファミリー
- FPGA 用インスタンスファミリー
- プログラム可能なハードウェア(Xilinx 社製の FPGA)を搭載
PostgreSQL for Aurora
- PostgreSQL 9.6 との完全互換の Aurora
- PostgreSQL と比較して約2倍のスループット
Amazon Athena
- S3 上のオブジェクトに対して直接クエリを実行できるサービス
- クエリは SQL 形式
- JSON, CSVやログ等の区切り文字のあるテキスト, Apache Parquet, Apache ORC に対してクエリの実行が可能
Amazon Rekognition
- 画像認識の AI サービス
- 状況や物体の認識(昼、自動車、運転中等)、顔認識、表情から感情を読み取るなどのことができる
Amazon Polly
- Text to Speech の AI サービス
- 26の言語に対応(日本語含む)
Amazon Lex
- Alexa の音声認識エンジンを利用できるサービス
- 音声認識と自然言語解析処理ができる AI
AWS Greengrass
- デバイス上で Lambda を動かす(デプロイする)サービス
- 従来は IoT デバイス上で収集したデータを AWS IoT などに送ってから Lambda 等で処理していたが、送る前にデータの整形やフィルタ等の処理をデバイス上で実行することができる
Snowball Edge
- 100TB のストレージ
- Snowball の2倍
- 複数個でクラスタリングが可能
- Lambda ファンクションを稼働させることが可能(Greengrass)
Snowmobile
- 100PB のストレージ
- エクサバイト(ペタの上)級のデータを移行するために作られたサービス
- 26年かかると思われていたことが6ヶ月で可能になる
- 最大 1Tbps で書き込み可能
- 米国のみ
- (Keynote 会場にトレーラー入ってきた時はネタかと思いました)
まとめ
以上が Keynote Day 1 のちょっと遅いまとめになります。いかがだったでしょうか。
Amazon Athena の登場で、ちょっとログファイルを検索したい時に、今までは Redshift にロードして検索したり、ローカルにダウンロードして grep したりしていましたが、それらから解放されますね。
また、個人的に気になっているサービスは Amazon Polly で、日本語を読ませることも可能なので、いろんな日本語の読み上げを試してみたいです。
Amazon Lex と Amazon Polly を組み合わせて自動の音声問い合わせシステムを構築することもできそうです。
今後これらを検証・利用し、積極的にノウハウを公開していきます。
