こんにちは。田中です。
11/28に開催された、Adobe MAX Japan 2017に参加してきました!
そして、Adobe XDのセッションスピーカーとしても登壇させていただきました。
発表スライドもこの記事の最後に載せていますが、発表内容は今後別で記事でもまとめようと思います。本記事はAdobe MAX Japanのレポート寄りです。
Adobe MAX Japanとは
Adobe社主催のイベントで、新製品や新機能の発表、Adobe製品担当者やゲストスピーカーによるAdobe製品にまつわる数多くのセッション、ワークショップの開催、協賛企業各社の展示、大規模なBEER BASHなど、まさにフェスのような一大イベントです。
10月に開催された米国の「Adobe MAX」では、晴れてメジャーバージョンとなったAdobe XD、人工知能「Adobe Sensei」等の新機能の発表が大いに盛り上がったそうですが、1ヶ月ほど跨いだ日本のAdobe MAX Japanでもこういった製品は注目の的だったようです。
私からは、そんな大注目のAdobe XDの導入事例についてお話させていただきました。ちびるかと思いました。
なお私のセッションは17:50からで、セッションパートとしては最後の時間帯。
日中仕事があったのでAdobe MAX Japanは途中参戦でしたが、自分の出番の前後で展示など色々と見て回ってきたので、 そのうち少しだけご紹介したいと思います。
Illustrator30周年記念展示
Illustratorの30周年記念として、過去連載してきたIllustratorのインタビュー記事で毎回掲載していた、クリエイター30人分のイラスト作品を展示していました。
Illustratorって生まれてから30年も経つんですね。
思えばはじめて触ったAdobe製品は、高校生の時に借りて遊んだIllustratorでした。当時はパスが上手く扱えず、適当にいじっているうち偶発的に生まれたチューリップ的な物体を印刷して喜んでました。懐かしい。いつもお世話になっております。
Illustrator新機能「パペットワープ」
こちらはIllustratorの新機能です。Intelさんの展示ブースに設置されたマシンで動いていました。
ワンちゃんのイラストにひび割れのような網がかかっています。この中の●を動かすとワンちゃんが動いてくれます。イラストのいろいろな部分が連動して反応するので、何とも言えない生々しさがあります。
これで人物イラストの手を動かしたり、あるいは植物のような有機物のイラストを調整するといった事にも使えるかもしれません。
またこの機能、噂によると話題のAdobe Senseiを利用しているそうです。
アドビ工房
こちらではコースターやキーチェーン、缶バッジなどを自作することが出来ます。レーザーカッターやUVプリンタまで設置されていました。クリエイターの祭典を謳うAdobe MAX Japan、こうしたワークショップはとても充実していました。
Adobe Sensei × Stock
人工知能アドビ先生。何度聞いても可愛い名前です。
昨年の米国MAXで初のお披露目でしたが、今年は更に進化してAdobe CCにおける様々なツールで連携が進んでいるようです。
ここではAdobe Stockという素材ライブラリにSenseiを応用した、4つの最新機能をデモンストレーションしていました。面白かったので細かくご紹介します。
「Concept Canvas」
1つ目は、カンバスにタグ付けされたオブジェクトを自由に配置すると、その構図や位置、割合から類似画像を探してくれる機能です。例えば、カンバスに「beach」「sky」をそれぞれざっくり範囲を指定すると、その通りのレイアウトの写真が出てきます。「child」を足せば子どもがいる写真を探してくれます。
普段写真素材を探す時、「雰囲気が良いやつ見つけたけど、欲しいイメージと構図が違う!」といった理想との微妙なギャップを胸に、ライブラリを舐めるように漁り続ける事ってあると思います。この機能なら「晴れた海で、右に人物、左はヌケの写真欲しいなー」みたいな痒いところにも手が届きそうです。
「Selective Similarity」
2つ目は、ある写真の特定の部分を手がかりに別の写真を探してくれる機能です。
写真を準備し、部分的に赤いマスクをかけると、その部分をフィーチャーした写真(あるいは排除された写真)がたくさん出て来ます。猫様の顔にマスクを掛けて、御顔のアップ写真を探したり、ビーチに人がいる写真を元に人にマスクをかけて、逆に人のいないビーチを探したり。これも色々と応用の効きそうな機能です。
「Stacker」
3つ目は、色やキーワード等の要素を指定し、それに見合った画像を探してくる機能。そう言われると、一見普通の素材ライブラリの検索機能と同じように見えますが、人工知能だからこそ出来る機能をしっかり実現しています。
例えば”程度”を自由に指定できる点。
「WALKING」というキーワードを指定しつつ「fast」を指定し、fastのスライダーをMAX100にすると、すっごいスピード感で人物が歩く写真が出てきます。
逆にfastのスライダーを-100にすると、今度はゆっくり散歩してそうな老夫婦。おお。しかも操作する度にシームレスに再検索が掛かっていくので探すだけでも楽しそうです。
「Sketch with Style」
4つめは、絵を描くと類似の画像を拾ってきてくれる機能です。
私も試しにメガネを描いてみました。するとSenseiがイラストをメガネと認識して、右側に本当にメガネの写真を出してくれました。素晴らしい。
さらに、成長したのび太のような絵を描き足してみました。
するとゴリラの素材を出してくれました。確かに輪郭がそこはかとなく類人猿寄りだったかもしれません。あるいは私が昔、教科書の余白という余白をゴリラだらけにして遊んでいた事をSenseiは知っていたのでしょうか。
これらの機能はまだ日本語未対応でローンチはされていないようですが、画像検索だけでも未来を感じました。早く使いたい。
そして最後にSenseiの開発メンバーの方と写真を撮らせていただきました。当初、周りのお客さんから日本語で「先生の先生だ!」とはしゃがれて少し困惑した様子でしたが、とても気さくな方でした。ありがとうございました。
MAX STORE
売店。
この写真は夕方頃でしたが、嵐の後のようにすっからかんです。
本当は後ろの棚に製品アイコンのクッションや靴下などあったのですが、飛ぶように売れてこの状態。中には開場前に並び、開場と同時に駆け込んで買っていく猛者もいたそうな。すごい。日曜の朝市か。でも確かにクッション欲しい。ちなみにアイコンクッションは今のところ米国でしか作っていないレアアイテムだそうです。
ほか、エディトリアルに映像、パラグライダーをうつ伏せブランコ+VRで体験するブースなどなど、本当にたくさんの展示がありました。全ては見切れなかったほど。大変見応えがありました。
セッション登壇
私のセッションでは、導入して分かったXDの魅力を3つにまとめてお話しました。XDのセッションは他の時間でも幾つか行われていましたが、その中でも私のパートは最後の時間帯だったので、ちょっと変化球なネタも仕込みつつお話させていただきました。
なおセッション会場は満席。今回のAdobe MAX Japanでは、どのセッションブースも同じ状態だったようです。本当にありがとうございました。
終了後に質問してくださった方も、ありがとうございました。中には私と同じようにコーポレートサイトのリニューアル案件でXD導入を検討されている方もいらっしゃいました。私の話がお役に立てれば幸いです。そのためにあの場に立ちました。陰ながら応援しております。
さて、その後は調子に乗ってBEER BASHの波に身を投じます。この時の黒ラベルは最高でした。会場ではイベントの最後にプレゼント抽選もやっていました。
Adobe MAX Japan 2017、こうして大盛況の内に終了、あとは打ち上げでひたすら呑んだくれました。ご来場いただいた皆様、Adobeシステムズの皆様、出展、デモをされていた皆様、スピーカーの皆様、イベントを支えてくれた皆様、本当にありがとうございました。
▼XDセッションのスライド