LIFULL Creators Blog

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売却査定CROチーム取り組み紹介

プロダクトエンジニアリング部の千葉です。

2022年に新卒で入社して、売却査定領域の開発に携わっています。

この記事では、2022年10月から取り組んでいる売却査定CRO(Conversion Rate Optimization)チームの施策について紹介していきます。

CROチーム取り組み紹介

売却査定CROチームでは主に集客用のランディングページ、マンションの売却を検討する人のための棟情報ページなどの最適化のためにABテストの施策を行っています。

2023年3月末までに目指すCVRを定め、その目標達成のために複数のABテスト施策を実施→A寄せまたはB寄せ→改善→新たなABテスト施策の実施といったPDCAを回しています。

ABテスト施策実施の背景

集客用のランディングページは事業インパクトが大きいのですが、直帰率・離脱率が高く改善幅も大きいという課題を抱えていました。そのため、これらのページでチャット式の入力フォームを導入するという施策を実施することになりました。

直面した壁

しかし、一部の媒体ではポリシー違反の懸念があることがわかりました。その結果、集客用の一部のランディングページにのみ、既存の入力フォームとは大きく変わったチャット式の入力フォームが導入されることになりました。

ほかのページでは

  • 既存の入力フォームをより簡潔にしてボタン一つで次ページに遷移できるようにする
  • ファーストビューの印象を変えるために背景色を調整する

といったABテスト施策を実施することになりました。

高速に回るPDCA

よかったこと

2022年10月からのチーム制の導入によりCRO施策に専念することになりました。

そのため、企画の方のABテスト範囲拡大・縮小や寄せの判断から技術側の開発→リリースまでの時間が短縮され、高速にPDCAを回すことができ、6ヶ月という短い期間の中でも多くの施策を打つことができました。

週1回の定例などでチームでの認識が取れていたことによって、テスト結果のジャッジから次のアクションへ高速に移ることができたことが大きな要因だと思います。

また、CRO施策に専念することにより培われたノウハウを活かすことで、速い開発スピードの中でも不具合をだすことなく進めることができました。

大変だったこと

高速にPDCAが回ることで多くの施策が打てる一方で、大変になるのはB本実装です。

ABテスト施策の実装時には既存のものをAとして新規にBのものが作られます。

ABテストを実施しAパターンに戻ることになった場合には、ABテスト実装分をリバート(差し戻し)すればよいのですが、Bパターンになることになった場合には

  • ABテスト関連のために実装した設定ファイル、効果測定用の処理を全て撤去しなければいけない
  • ABテスト用の設定ファイルでテスト対象を絞り込んでいた場合には、その設定を考慮してロジックを実装しなければいけない
  • ABテストを実施した内容のうち、一部の内容だけを本実装する場合に、本実装の要不要の判断が難しい

といった工数がかかってしまいます。

そのため、ABテストの実施の際には高速に開発を行うことができますが、B本実装になると工数がかかってしまい大変でした。

今後は、

  • ABテスト時にB本実装を見据えた設定ファイルに依存しすぎない実装
  • ブランチを分けてABテスト実装箇所のみをわかりやすくする

などといった改善をしていきたいと考えています。

ユーザーファーストGとの連携

ユーザーファーストGの方に協力していただき、ABテストを実施しているページの課題点・懸念点などを洗い出していただきました。目的としては以下の2つです。

  • 今後の修正対応の方向性を検討する際の判断材料にする
  • ユーザビリティ観点での優位性/深刻度の高い箇所の把握

開発している中で見慣れてしまい見落としてしまっているような部分を、第三者目線からご指摘いただくことで、新たな改善点に気がつくことも多かったです。

エラーメッセージの見せ方改善の施策化

施策の一部として、私自身がかねてから改善したいと思っていた、エラーフォームメッセージの見せ方の改善を施策化することもできました。

所属しているウェブアクセシビリティ推進WGの活動を通して深めた知見から、入力フォームのエラーメッセージと背景の明度差が近く、エラーメッセージが見づらいことに気がつきました。そのことから、利用者にとってエラーの箇所の特定が困難になっている可能性があることを提示し、実際にエラーメッセージを見やすくする修正を行い、リリースすることができました。

エラーメッセージ(before)
エラーメッセージ(after)

まとめ

売却査定CRO(Conversion Rate Optimization)チームの取り組みについて紹介しました。

売却査定では2022年10月から始まったチーム制ですが、この短期間の中でも多くの施策を打つことができ、よかった点も改善点も含めていろいろな結果をだすことができました。

最後に、LIFULLではともに成長できるような仲間を募っています。 よろしければこちらのページもご覧ください。

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