この度、ゲーム・エンターテイメント事業部(SGE)では、社内向けに実施した3DCGに関する研修を、社外向けの勉強会「リアルタイムCG道場」として開催いたします。
本記事では開催の経緯と概要・カリキュラムと応募要項について説明します。

リアルタイムCG道場

概要と開催の経緯

先日、弊社ではUnityエンジニアを対象に、3DCGの低レイヤー実装の概念を理解するための研修を実施しました。

一般的なゲームエンジン、例えばUnityでは、低レイヤーの処理がエンジン側で隠蔽されており、開発者がその詳細を知らなくても利用できるようになっています。
しかし、グラフィックスのバグ修正やパフォーマンスチューニングを行う際には、低レイヤーの知識が非常に重要になってきます。
このため、グラフィックスを専門としていないUnityエンジニアであっても、低レイヤーに関する知識を持っておくことが望ましいと考えています。

そこで、「GPUで何が起こっているかがわかる」というコンセプトのもと、社内研修を開催しました。
講師としては、「HLSLシェーダーの魔導書」を著者でもある清原が教材作成〜講義までを担当いたしました。

HLSLシェーダーの魔導書

この研修には、新卒の方々をはじめとして、若手からベテランまで幅広い層の希望者が参加しました。
研修を通じて、受講者からの反応も良く、汎用性が高く有用な内容であると手応えを感じることができました。

そこで、今回は業界全体としてのスキル向上や3DCGに関する教育環境の充実を目指し、この研修を社外の方々にも提供できる形で公開することにいたしました。

カリキュラム

3DCGの低レイヤー実装を学ぶ上でのハードルとして、GPUで行われている処理の詳細が見えづらいという問題があります。
そのため本研修では、ソフトウェアレンダリングによりレンダリングパイプラインを構築することを研修の目標としています。

ソフトウェアレンダリングとは、フレームバッファの定義から座標変換、ラスタライズ、深度テストなど、通常GPUで行われるレンダリングパイプラインをCPUを使って構築し、3DCGを描画する手法です。
本来GPUで行う処理をCPUを使って自らプログラムすることで、3DCGのレンダリングパイプラインに関する理解を深めることを狙いとしています。

以下は、実際に研修で使われるテキストの一部を抜粋したものです。

テキスト

詳細なカリキュラムについては次節の応募フォームを参照してください。

応募要項

応募要項は以下の通りです。

  • 講義日程: 2023年8月5日、12日、19日、26日(土曜日開催)の10:00〜13:00
  • 参加費: 無料
  • 開催場所: オンライン開催(Zoom予定)
  • 募集人数: 50名(予定)→ 100名 → 200名(好評につきに増員しました)

また、全日程終了後に、別日で懇親会も企画しております。

その他詳細な情報については以下の応募フォームを参照してください。

【サイバーエージェントの社内研修を公開!】Unityエンジニア向け研修「リアルタイムCG道場」開催!