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自然な会話を展開する実践テクニック5選

はじめに

こんにちは!株式会社SHIFT(以下SHIFT)の能力開発部で、コミュニケーションやリーダーシップ教育を担当している岡田洋輔(ようさん)です!

ビジネスの世界では、円滑なコミュニケーションが業績を大きく左右することはよく知られていますよね。しかし、クライアントやメンバーとの会話をどう広げ、どう深化させていけば良いか、具体的な方法についてはあまり教えてもらっていないのが現実です。


会話をしているようで、やりとりが一問一答のぶつ切りになってしまっていることはないですか?

特に、顧客との対話やプロジェクトチーム内での対話などでは、質問が連発されることがあります。例えば、ビジネスの場で「あなたの専門領域は何ですか?」と聞いたとします。そうすると相手は、自分の知識と経験を基に、その場の雰囲気や目的に適した答えを探します。

しかし、次に返される言葉が、「週末はどのように過ごしていますか?」といった質問であれば、彼らは自分の「専門領域」に対する回答が無視されたと感じるかもしれません。さらに「好きな飲み物は何ですか?」と尋ねられたとしたら、彼らはこの会話から多くの価値を得られないと判断するかもしれません。

"一問一答"形式の会話は、ビジネスにおけるコミュニケーションの障害となることがあります

これは、自分の回答が次の質問に全く反映されず、質問者が無作為に問いを投げていると感じられるからです。このような一問一答のパターンは、一見円滑に会話をしているように見えるかもしれませんが、実際には意味のある対話を阻害してしまっているのですね。

会話において重要なのはただ質問することなのではなく、相手を理解し繋がりを生み出す質問をすることが重要だということです。

ただ質問する側としては、この一問一答のパターンに陥る理由も理解できます。新しいクライアントや上司との初めての対話などでは、会話が行き詰らないように一連の質問を頭に浮かべて、自分の次の一手を常に考えたくなりますよね。

その結果、「良い印象を与えなければならない」、「対話を活発に進めなければならない」といった圧力によって、「一問一答」のパターンが生じてしまい。つまり、相手の言葉が耳に入っていない状態で、会話を進めることになるのですね。

そして、回答とは全く関係のない、ばらばらの質問が生まれ、対話がぶつ切りになってしまいます。これを解決するには、質問を考えるための「材料」、つまり相手の回答に注目することが重要です。

自然な会話を展開する実践テクニック5選

では実際の会話の中で、どのように相手の回答から会話を広げ深掘りすることで、相手を理解し繋がりを生み出すことができるのか、そのための実践テクニックを5つ見ていきましょう。

これらがすべてではないですが、ここで紹介する5つの深掘りテクニックは簡単に実践でき、会話を広げて深化させるきっかけを作ってくれるはずです。この5つのテクニックを上手く活用するために「会話の材料は、相手の回答の中にある」ということを常に頭の中に入れておいてください。

テクニック1. 「リアクション+5W1Hの質問」を繰り返す

相手の話に対するリアクションを示し、それに続けて5W1H(Who、What、When、Where、Why、How)に基づく質問をすることで、会話を自然に深化させることができます。ビジネスでは、特に「なぜ」や「どのように」を使うことで、相手の意見やアイデア、戦略についてより深く理解することが可能になるのですね。

例えば、相手が「最近、AIを活用した新プロジェクトを始めました」と語ったとき、初めにリアクションとして、「それは面白そうですね!」と反応した後、

「それはどのようなプロジェクトなのですか?」(What)、「なぜAIを採用したのですか?」(Why)、「どのように実行しているのですか?」(How)といった質問を投げかけることで、相手の会話を深く掘り下げていくことができます。

5W1Hの質問については、聞いたことがある人も多いですが、実際に会話の中で意識して使いこなしている人は多くありません。

上手く使いこなすことで、相手のことをより深く知ることができるのはもちろん、相手自身も気づけていない考えや回答を引き出し、相手の会話に対する満足感も高めることが可能になります

テクニック2. 会話の時間軸を意識する

会話を「過去」「現在」「未来」の時間軸を通じて展開します。たとえば、相手の事業やプロジェクトについて話す際、それが過去にどのように進行してきたのか、現在どのように進行中なのか、未来に向けてどのようなビジョンがあるのかを尋ねることで、会話を広げることができます。

「過去にはどのような取り組みをされてきましたか?」、「現在の取り組みは具体的にはどのようなものですか?」、「これからどのようなビジョンを描いていますか?」といった形で相手の事業の時間軸を探る質問を織り交ぜてみることをオススメします。

テクニック3. 会話に「横展開」と「縦展開」を織り交ぜる

縦展開は一つの話題を深堀りしていく方法で、横展開は話題を変えて広げていく方法です。一つの話題について深堀りするのも重要ですが、同時に新しい話題に触れることで視野を広げることで、会話をより充実したものにすることができます。

例えば、あるプロジェクトについて深く掘り下げる(縦展開)一方で、「その他に進行中のプロジェクトはありますか?」といった質問を投げかけて新たな話題を引き出す(横展開)ことで、スムーズな展開が可能になります。

相手のことを深く知り、理解を深めつつ、ひとつの会話で終わらせないために良いバランスは、横展開2:縦展開8が目安と言われています。

テクニック4. 自己開示を活用する

相手との信頼関係を築くには、自分自身も開示することが重要です。自己開示とは、自分の経験や感情、意見を相手に伝えることです。これにより、自分を相手に理解してもらうことができ、相手も自分について話しやすくなります。

例えば、あなたがプロジェクトマネージャーで、部下が新たな課題に直面していると仮定しましょう。

部下が困惑している状況で、「私もかつて同じような課題に直面しました。その時はこのような手法を用いて解決しました」と自分の過去の経験を共有するとします。これにより、部下はあなたの経験から学んだり、またあなたが同じような困難を乗り越えてきたことを知ったりして、信頼感が深めてくれるかもしれません。

また、自己開示は、自分の考えや意見を率直に述べることでもあります。

「私にはそのような課題に直面した経験はないけど、私だったら諦めてしまっているかもしれません。その課題に立ち向かっているあなたは本当に素晴らしいと思います。」と自分の意見をはっきりと述べることで、あなたの視点や考え方を他の人々に理解してもらうことに繋げることができます。

これらの自己開示は、対話をより深く、有意義なものにする手段となります。なぜなら、自己理解を深め、相手との間に信頼と理解を育むための道具となるからです。自己開示のスキルを鍛えることで、対話力が向上し、より深い人間関係を築くことが可能になるのですね。

その結果、相手はあなたにより心を開いてくれることになるので、隔たりなく、会話を広げやすくしてくれます。

テクニック5. 会話をパターン化する

初対面の相手との会話は、特に事前に計画することでスムーズに運ぶことができるようになります。

挨拶、最初の質問、答えへの反応、質問の深堀り、次の質問への移行など、会話のフローをパターン化することで、アドリブだけに頼らず、予測可能な形で会話を進行させることができるのですね。

具体的なパターン化としては、「挨拶 → 会社や業界の最近のトピックについての質問 → 回答へのリアクションと深堀り質問 → 自己開示と関連する質問への移行」などのフローを心に留めておくことが有効です。パターン化により、ある程度のスムーズなコミュニケーションを展開することが可能となります。

ただ、会話のパターン化で気を付けなければいけないことは、「必ずしもパターン通りに会話を運ぶことに意識をしすぎない」ということです。

おわりに

会話を効果的に進めるには、深堀りテクニックの活用、自己開示、会話のパターン化など基本的なコミュニケーションテクニックを事前に知っておくことが鍵となります。これらのテクニックを組み合わせることで、ビジネスパートナーやクライアントとの初対面でも自然な会話を展開し、互いの理解を深めることができるようになります。

会話術は磨けば磨くほど、その効果を実感できるスキルです。日々のビジネスシーンで試してみてください。

今回の内容が何かのお役に立てると嬉しいです。では、また次回お会いしましょう!

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執筆者プロフィール:岡田洋輔(ようさん)
現在急成長中、可能性に溢れるSHIFTの能力開発部でIT業界にとどまらない『人間力』にフォーカスしたコミュニケーション/リーダーシップ教育を担当。Made in SHIFTの知識が世界のスタンダードとなるように、日々邁進中。モットーは「コミュニケーションを通じて、人生にポジティブなインパクトを」。

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