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新卒研修の講師を通じて学んだこと~1~ SHIFT SAP教育担当者のブログ


はじめに

こんにちは。株式会社SHIFT SAPグループの加山です。SAPグループの社内教育を担当しています。

この記事では「SAP」はSAP社が提供しているERPパッケージソフトを指します。私の所属するSAPグループでは、SAPのパッケージソフトであるSAP ERPや、SAP S/4HANA(以下、SAP)の導入やバージョンアップ案件(以下、SAP案件)でテスト支援等を行っています。

SHIFTに入社した新卒社員は、全社的な新卒研修を受講した後に、各部署への配属が決定します。 配属決定後、SAPグループでは、新卒社員に対してプラス1か月間、グループ独自の新卒研修を実施しています。( 新卒研修の準備に関しては、こちらの記事を参照)

新卒研修では、業務の専門的なスキルだけでなく、社会人としてのスキル/マインドを教えることも大切な要素だと考えています。 運営側として参加した新卒研修ですが、準備から運営を通して、自分自身の働き方を反省し、改善点を見つける良い機会となりました。

今回は、私が今後の業務で、改めて心に留めておきたいと思ったことを2回にわたって共有したいと思います。

この記事の想定読者

  • 新社会人の方

  • 新社会人と共に働く方

この記事のゴール

ある講師が新卒研修の運営から学んだ社会人スキルを覗くことができます

質問する(してもらう)ことの難しさ

新卒研修では、新卒社員に働くイメージを描いてもらうために、様々な先輩社員から話を聞く機会を設けました。そこで多くの先輩社員が口をそろえて伝えていたのは、「どんどん質問をしましょう」ということでした。

しかし、研修期間中、運営側の想定よりも質問が出てこない日が多く、その理由を考察してみました。

<質問がでない理由>
・いつ/どうやって質問していいかわからない
・自分でもう少し調べたい
・疑問点が特定できないほど理解ができていない
・質問するのが恥ずかしい/怖い

これらの理由から、以下2点に着目しました。

  1. 「質問すべき」だと思うタイミングの認識が異なる

  2. 質問しやすい関係性や雰囲気の重要性

それぞれのポイントに関して、研修での改善策を以下にまとめました。

1.「質問すべき」だと思うタイミングの認識が異なる

特に新社会人の方々は、質問のタイミングを見極めることが難しいのではないでしょうか。(在宅勤務であれば周りの様子が目に見えないため、なおのこと。) 質問内容・業務状況・会社の風土によって、どこまで自分で考えてから質問するのが良しとされているか異なるため、臨機応変な判断が必要となります。

自分自身に置き換えてみても、在宅勤務で相手の様子が見えない場合には、質問のタイミングが難しいと感じることがあります。

そこで、次回からは以下2点を改善策として考えています。

(1)具体的な質問タイミングのラインを設定をする

「分からなかったら質問してください」といった漠然とした問いかけではなく、「このような場合に質問してください」といった、具体的な質問のラインを伝えます。

例 「次のステップに進めない場合には、すぐに質問してください」 「どんな内容でも、10分考えて分からなかったら質問してください」

これにより、受講者が過分に気をもまず、早めの段階で質問できるようになるといいな、と思っています。

(2)質問を誘う

改まって質問するのは、時に勇気がいるもの。会話の中であれば、そこから派生して「あ、そういえば…」と質問がしやすいかもしれません。

会話や補足説明の一環として、受講者が躓きそうなところは繰り返し触れるということもやっていきたいと考えています。

2. 質問しやすい関係性、雰囲気の重要性

「質問がでない=相手が理解している」とは限りません。 研修中、説明や指示に対してリアクションや質問がないときには、「今の説明で伝わったかな?」「分からないところが分からないのかな?」と不安になりました。

今回の研修で質問することのネックとなっていたのは、"受講者数が多いこと"、"オンラインで講師の温度感が伝わりづらいこと"だったと思います。 これを解消をするために期間中にあれこれ試し、質問しやすい関係性の構築・雰囲気づくりの重要性と難しさを実感しました。

質問を活発にするための施策として、最も効果を感じたのは、受講者と講師の個別サポートチャットを開設するという方法です。そして、そのチャットで定期的にコンタクトをとり、講師からマメに困りごとや疑問を拾いにいくようにしました。 結果として、質疑応答が活発となり、受講者からも「こまめなサポートで、質問しやすくなった」とうれしい声がありました。

一方で、個別チャットでのやりとりでは、受講者全体に知識の共有ができない点が課題として残りました。 今後の研修では、会議の場でも活発に質問ができる方法を引き続き検討していきたいと思います。

・人数が多い場合には、5人程度のグループにクラス分けする
・講師と受講者及び、受講者同士の関係性を構築するため、ランチ会などカジュアルな会話の場を設ける
・全社的な新卒研修のサポートに立候補して、研修開始前に受講者と関わる機会を持つ

など

おわりに

SAPグループでの新卒研修は昨年度から本格的に開始しました。 昨年度は、主に講義コンテンツに多くの課題が見つかり、 本年度に向けた準備として"教材"や"講義の種類"といった「学習の中身」をより良くすることに注力してきました。

改良版コンテンツを用いて本年度の研修を実施すると、今度は「どのように」研修を運営するべきかという点で新たな課題が出てきました。

次年度では、コンテンツを上手に活用した新卒研修ができるようにさらなる進化が必要だと感じています。


執筆者プロフィール:加山
2019年から株式会社SHIFTに勤務。SAPグループの教育チームに所属し、SAP基礎研修運営、教育コンテンツ作成に従事。

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PHOTO:UnsplashIan Schneider

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