この記事は、「BASEアドベントカレンダー2019」16日目の記事です。
こんにちは。Owners Growthチームの宮川です。
BASEでは、ショップオーナーさんのことを「Owners(オーナーズ)」と呼んでおり、私たちオーナーズの成長を支援するチームはOwners Growthといいます(オーナーズと呼ぶことになった経緯はこちら)。
今回はOwners Growthで実際どのように支援しているか簡単にご紹介します。
目次
オーナーズとは?
一言でオーナーズと言っても、80万ショップの様々なオーナーズがいらっしゃいます。商品のカテゴリだとアパレル・インテリア・コスメ・食べ物など多岐に渡り、個人でモノづくりをされている方から、企業として運用されている場合も。
また、実店舗を持っているのか、ネットショップだけなのか。オリジナル商品なのか、セレクト商品なのかなど、ショップの特性は幅広いです。
すこし前の情報ですが、ネットショップ作成サービス「BASE」をお使いのオーナーズについての調査結果が下記に掲載されています。
「BASE」が初のオーナーズ調査を実施 – 個人・法人を問わずブランドを立ち上げる時代の流れが顕著に - https://binc.jp/press-room/news/press-release/pr_20190514
「BASE」のショップオーナーさんの中には、初めてネットショップを開設・運営される方もたくさんいらっしゃいます。また上述の調査でもあるように半分以上が個人で運営されており、ネットショップの運営を周囲に相談できる方も多くはないように思います。
Owners Growthではそんなオーナーズに、ショップ運営のパートナーとして寄り添い、ショップを継続的に運営していただくための支援ができればと思っています。
具体的には下記のような施策を通じて、ショップごとの運用プロセス最適化のサポートを行っております。
- ショップの状況に応じた効果的なメール配信
- ネットショップ作成サービス「BASE」のショップオーナーさんが使う管理画面におけるアドバイス機能の提供
- オウンドメディア(BASE U)におけるショップ運営・販促ノウハウの紹介
ネットショップ運営の構成要素
はじめに、ネットショップの運営はどのような要素でなりたっているか確認しましょう。
訪問者数 ネットショップに来ていただいているお客様のことです。「新規」と「リピーター」にわけることができます。“一見さん”で来ていただいたお客様を、いかに“常連さん”として再訪問していただくかが重要となります。
購入率 来ていただいたお客様のうち、実際何名に購入されたかの割合です。ここは、「ショップデザイン」「商品画像」「決済方法」と他にもたくさんの要素にわけられます。
購入単価 「商品価格」「まとめ買い」といった、お客様の合計注文額となります。
したがって、ショップ運営はこれらの要素を最適化する必要があります。
ショップ運営でやること
それでは、ショップの成長支援をするためには何をすれば良いか。さきほどの構成をもとにして、運営に必要な内容を一部ですがまとめてみました。
訪問者数は「集客」として、「SNS(Instagram・Twitter・YouTubeなど)」「SEO」「広告」などを活用して獲得することできます。
一方、購入率は「ショップ運営」としての「ショップデザイン」「商品画像」「決済方法」などが重要な内容となります。
ショップデザインであれば、訪問していただいたお客様にとってショッピングしやすく、楽しくワクワクするようなデザインになっているのか。また、商品画像は商品の魅力が伝わるような分かりやすい画像になっているのか。というように、各項目ごとの運営内容を検討していきます。
オーナーズの成長を後押しする
上述のように、ショップ運営の成長要素は幾つもあり、Owners Growthではこれらを適切に実施してもらうための情報を、下記のような手段で提供しています。
情報提供手段
- 「BASE」のショップオーナーさんが使う管理画面の「お知らせ」
- メール
- BASE Creator アプリ(ショップ管理を行えるアプリ)のプッシュ通知
- SNS(Instagram・Twitter・Facebook)
以上の4つがあり、下記のような目的で活用しております。
「管理画面」「メール」「プッシュ通知」はショップのカテゴリ・売上・「BASE」の拡張機能であるAppsの活用状況など、ショップのセグメントごとに配信内容を変更できるため、ショップのステータスにあった細かくより深い情報を送ることが可能です。そのため、実行して欲しいアクションをうながすために効果的です。ただし、この3つの中でも、セグメント条件や配信内容によって効果はさまざまあります。
一方、SNSでは配信先をしぼることはできない(Facebookは年齢や地域などで絞ることは可能)かつ、オーナーズ以外のユーザーもいるため、イベント情報や新機能リリースなどライトな情報を送るのに適しています。また、お困りごとや機能に関するフィードバックなどをコメントでいただく可能性があるので、オーナーズとのコミュニケーションの場として有効です。
実際の運用方法としてそれぞれ異なる部分はありますが、基本的には下記のような流れで進めています。
- 仮説立て
- 例えば、Instagramのショッピング機能を使ったショップの売上は訪問者数によって変わるのか、等
- 仮説検証のためのデータ抽出
- これを、Re:dash・Google Analytics(Google スプレッドシートにアドオンを入れて連携)などの分析ツールを用いてデータを抽出
- 施策の立案
- 仮説が合っていれば、施策への落とし込みを行う
- この場合、「Instagramのショッピング機能を使い、訪問数が◯◯数以上のショップだと、それ以外にショップに比べると◯◯%売上が高い」というデータが見つかれば、これにもとづく施策を立案
- 特にデータの変化が見えなければ、別の仮説を検討
- 施策の実行
- この仮説を実証するために、「Instagramのショッピング機能」を利用していないショップには利用を促し、すでに利用しているショップには訪問者数を上げるための施策を提供
- 効果検証
- 施策を実施後、実際に効果があったか上述の分析ツールを使って検証し、改善
ちなみに、「管理画面」「メール」「プッシュ通知」のうち、施策によらず高い開封率をあげているのが「メール」です。世間では「古いツール」「開封率が低い」というイメージが先行しがちなメールですが、オーナーズ向けの施策としては効果的な結果が出ています。
最初に、オーナーズは十人十色という内容を記載いたしましたが、本当にショップの運営状況はさまざまです。
ショップがどのような設定内容で何を登録しているかやどういう行動をしているのかなど、多様なデータと照らし合わせる定量分析はもちろん、ときには定性分析も用いながら最適な情報を適切なタイミングで提供する必要があります。
情報が決まれば適切なツールは、メールなのか管理画面内でのお知らせなのか、それともBASE Creator アプリのプッシュ通知なのか、なども決めなければいけません。
「オーナーズが何に困っているかを見つけてそれを解決したい!」という一心で日々の業務に励んでおります。
まとめ
80万ショップの支援を通じて、これまで売上がなかったショップがはじめて売上ができたり、毎月コンスタントに売上があがっていなかったショップが毎月売上が上がるようになったり、とオーナーズのショップ運営を後押しできたときはすごく嬉しいので、大変やりがいのあるお仕事だと感じています。
“ネットショップは顔が見えない”とは良く言われますが、日々膨大な定量データとアンケートなどの定性データの両面と向き合いながら、オーナーズの顔を想像して日々業務に取り組んでいます。
80万ショップの成長を支援するという、他にはないユニークな業務に少しでも興味を持ってくださった方がいれば、採用ページで会社の雰囲気や実際はたらいているメンバーの様子などを見ていただければと思います。
オーナーズの未来を一緒に支えていきませんか?
明日は、Platform Devマネージャーの大窪さんとData Strategy所属の杉さんです!