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【Salesforce】インサイドセールスのキャンペーン活用方法 取引先編

はじめに

こんにちは!株式会社SHIFT Salesforceグループの遠藤と申します。
Salesforceの導入や定着支援、業務改善のコンサルティングなどを行っております。noteでは、皆様のお役に立ちそうなSalesforceの活用方法やTipsを紹介しています。 過去の記事はこちらをご覧ください。

今回は取引先にキャンペーンを追加して、BDRの営業施策を管理する方法をご紹介します。

キャンペーンとは?

キャンペーンは、マーケティング施策の追跡や分析のために使用されるオブジェクトです。キャンペーンを活用すれば、マーケティング活動で獲得したリード数、パイプラインの金額、成立した商談の数や金額を可視化し、施策単位でマーケティング活動の結果を分析できます。

Salesforceでは、”人” がキャンペーンの分析対象として基本設計されています。キャンペーンには複数のキャンペーンメンバーが紐づいていて、そのキャンペーンメンバーにはリード、もしくは取引先責任者が関連付けられるのが基本的な構造です。

SDRとBDRの違い

「THE MODEL」と呼ばれる営業プロセスモデルでは、インサイドセールスという部門が商談案件の創出を担っています。インサイドセールスにはSDRとBDRという2種類の営業手法があります。

SDRは「反響型」とも呼ばれ、資料請求やセミナーといったマーケティング施策で獲得した見込み客にアプローチして、商談案件を創出します。アプローチ対象となる ”人” が必ず存在しているため、Salesforceのキャンペーン基本設計と一致しており、デフォルトのままキャンペーン機能を活用できます。

一方で、BDRは「新規開拓型」と呼ばれるように、自社で設定したターゲット企業に対して、戦略的にアプローチをして商談機会を創出します。Salesforceにリードが存在しないことも多く、情報収集や接点創出を目的として、社名や部署を元にアウトバウンドコールやDM送付などの営業活動を行います。

この場合、”組織” へのアプローチとなるため、Salesforceのキャンペーン基本設計とは一致せず、デフォルトのままではキャンペーン機能を活用できません。そこで、取引先もキャンペーンメンバーとして使用できるように設定し、”組織” への営業施策をキャンペーンで管理・分析可能にします。

設定方法

Salesforce公式ヘルプサイトの「キャンペーンメンバーとしての取引先の有効化」で設定方法を確認できますが、とても簡単です。

まず、[設定]の[クイック検索]ボックスに「取引先」と入力し、「キャンペーンメンバーとしての取引先」 を開き、[有効化] にチェックを入れて保存します。

次に、取引先のページレイアウトを開き、[関連リスト]に[キャンペーン履歴]を配置して保存します。

取引先レコードの画面を開くと、[関連リスト]の「キャンペーン履歴」からキャンペーンを確認することができます。

運用事例

取引先に関連付けるキャンペーンは、DM送信やアウトバウンドコールなど、BDR施策をイメージすると思います。もちろんそのような使い方も良いですが、ターゲットの顧客セグメントとして使用すると、キャンペーンの効果をさらに発揮できます。

ターゲット選定する際に業種を使用することが多いですが、BDRの対象となるエンタープライズ企業は、別業種に属する複数の事業を持つケースも多く、一つの業種名で表すことができません。そうした企業の業種分類を取引先の項目で管理するには、多くの選択リスト値を用意する必要があり、運用とメンテナンスのどちらの点でも望ましくありません。その点、キャンペーンであれば、1つの取引先に複数の業種のキャンペーンを追加することができます。

また、BDRはターゲットとした顧客セグメントが適切かどうかの検証サイクル(PDCA)を回し続ける必要があります。ターゲット企業の分類としてキャンペーンを使用すると、商談化率、受注率、営業活動のROI(費用対効果)を分析し、アプローチの優先順位を見極めたり、ターゲット条件を再設定することができます。下図のように、キャンペーン階層をうまく利用すれば、BDR施策も含めて分析が可能です。

検証サイクルを回し、限られたBDRリソースを受注率の高い顧客セグメントに集中させることができれば、BDR活動の成果を飛躍的に高めることができるでしょう。

さいごに

セールスオペレーション(Sales Ops)として、2021年にBDRチームの立ち上げに関わり、BDRのオペレーション構築に悪戦苦闘しました。それまでは取引先の項目でターゲットの顧客セグメントを管理していたのですが、運用や分析がしづらく、メンテナンス頻度も多くて、BDRの目標達成にはほど遠い状況でした。

そんな時に、Salesforce Summer’21のリリースで、キャンペーンメンバーとしての取引先の有効化が実装され、BDR活動のPDCAを高速で回し続けることが可能になりました。その結果、BDRチーム全員が目標を達成したこと、しかも200%近い達成者が複数いたことは、Salesforceの機能を活用することで成果が変わることを改めて実感した出来事でした。

ご紹介した内容が、これからBDRを始めたいと考えている方や、営業施策管理に悩んでいる方々のお役に立てれば幸いです。もし、記事内容が良いと感じたら、♡スキをクリックして反応をいだけると励みになります。

以上、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


執筆者プロフィール:遠藤 瞳
入社月:2022年11月
Salesforce歴:3年 出会いは2020年
Trailblazerランク:RANGER
認定資格:
・アドミニストレーター
・Service Cloud コンサルタント
美味しいものを食べるために働いています!
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