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デジタルトランスフォーメーションを牽引するDELLが、エンジニアに求める3つのコト

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デジタルトランスフォーメーションを牽引するDELLが、エンジニアに求める3つのコト

1984年の設立以来、世界市場をリードし続けているデル。ハードウェアベンダーとしてトップレベルのシェアを誇り、近年では総合ITソリューションプロバイダーとして活動を展開している。日本法人であるデル株式会社も、パートナー企業との協業による新たなビジネス戦略を打ち出し、進化したデルモデルで市場に打って出ている。

現在、同社で特に注力しているのがデジタルトランスフォーメーションの推進だ。本稿ではデルの執行役員である上原宏氏と、営業本部長を務める瀧谷貴行氏にこの取り組みについてお話を伺った。

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上原宏(うえはら・ひろし)/デル株式会社 執行役員 インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括 製品本部 本部長。外資系ITベンダーを中心に、IT業界での経験は30年以上。2016年10月にデルへ入社し、2017年2月より現職。「サーバを愛する男」を自称。

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瀧谷貴行(たきたに・たかゆき)/デル株式会社 インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括 法人営業本部 本部長。甲南大学理学部卒。日本アイ・ビー・エム、レノボでの勤務を経て、2016年にデルへ入社。クライミング好き。

デルがエンジニアに求める3つのポイント

ーー まず、上原さんの経歴を教えてください。

上原 私は新卒から一貫してIT業界にいます。30年ほどになりますね。その中でもPC・ストレージ・サーバなどハードウェアに携わってきました。製品開発の企画を担当したり、デルのような外資系では製品の日本へのローカライズなどを経験しています。お客様がどのような製品を望んでいるのかがわからなければできない業務ですので、マーケティング的な活動が多かったですね。

ーー デルに入社されたきっかけは?

上原 実は私は1995年にデルにいたんです。まだデルが「スタートアップ」の頃ですね。そういった経緯もありまして、声を掛けてもらった昨年、再び入社しました。

ーー 続いて、瀧谷さんの経歴をご紹介ください。

瀧谷 私は25年間IT業界にいます。新卒で入社した日本アイ・ビー・エムに21年半いたのですが、その一部門がレノボに売却されることになりました。私は事業統合のプロジェクトを担当し、そのままレノボ・ジャパンに行きました。その後、昨年の2月にデルに入社しました。

ーー なぜデルへ入社されたのですか?

瀧谷 当時、ハードウェアメーカーとしてデルには勢いがあると感じていました。さらに、それまでメインとしていた直販よりも、パートナービジネスへチャネルを拡大していくことも発表されていたんです。ですから、デルには更に変化が起こるだろうと考えました。

私は毎日同じ業務を繰り返すよりも、新しいことに取り組むのが好きなんですね。そのデルであれば新しいことにチャレンジして、自分も活躍できるかもしれないと思ったんです。

ーー お二人が所属しているインフラストラクチャ・ソリューションズグループが担っている役割は?

上原 製品としてはサーバやネットワークの機器を販売しています。デルはハードウェアメーカーですから、もちろん私たちにもハードウェアの売上を最大化することが求められます。

しかし、実際にはサーバやネットワークの機器だけをお客様に販売するのは難しいですよね。さらに大企業や中堅企業、さらに私たちのパートナー企業など、お客様のセグメントも多岐に渡ります。

そこで、お客様ごとに機器をソリューションに仕立てて提供する企画をするわけです。そのソリューションを実現するために、ソフトウェアベンダーとエコシステムを形成することもありますし、内部にエンジニアも抱えています。これがこの部門の役割ですね。

ーー その業務の中でエンジニアには何が求められるのでしょうか?

瀧谷 私たちがエンジニアに求めることは主に3つあります。まずは「お客様視点に立てること」です。ハードウェアメーカーはともすると「箱売り」をしてしまいがちです。しかし、一番大切なのは、お客様の業務課題・経営課題を聞き出し、その課題に対する改善提案ができることだと考えています。

次に、その提案を行なうために「旬なテクノロジーに敏感でいること」が求められますね。新しい技術動向が「本当に使えるか」をいち早くアセスメントするのと同時に、「お客様のどのような課題に活かせるか」を紐付けることが重要です。

最後に求めるのは「営業センス」です。単にエンジニアリングに詳しいというよりも、お客様の課題解決を提案してセールスまでできる人材ですね。

ハードウェアは死なない

ーー デルではITを取り巻く現在の日本の状況に危機感を感じているそうですね。

上原 アメリカや中国で今起こっていることが、あたかも他人事のように報道されていますよね。私たちは「日本のITはこのままでいいのですか?」と問題提起していきたいんです。

従来の日本企業では「何かを実現するためにITを使う」、つまり「手段としてのIT」が導入されてきました。管理のためにITがあり、システムを止めないことに注力しているケースも非常に多くありました。

しかし、現在はその順番が反対になっています。

ーー 「逆」ですか?

上原 現在は「ITがあるので何かが実現できる」という状況に変化しています。IT自体が「目的」で、それが「必須」になってきているんです。

「クラウド」「ビッグデータ」「モバイル」などがバズワードになっていることは、みなさんもよくご存知だと思います。今まではSFの世界の話でしかなかったことが、テクノロジーで実現できるようになっている。それも、その領域はどんどん増えているわけです。

このテクノロジーの劇的な進化をトリガーとして、既存のビジネスや考え方が根底から覆されるようなムーブメントが起こっています。これが「デジタルトランスフォーメーション」という言葉で捉えられています。

ですから、私たちは「あのテクノロジーを使うとこれができるようになるんです」とお客様に提案します。管理のためのITではなく、お客様のビジネスを成長させるために活用して欲しいんです。製品やソリューションを提案することで、日本にデジタルトランスフォーメーションを引き起こすのが私たちの役割だと考えています。

ーー これからの日本企業にどのような姿勢が求められるとお考えでしょうか?

瀧谷 「デジタルトランスフォーメーション」は、ある日突然生まれたわけではありません。その中身は何十年も研究されてきたテクノロジーの組み合わせなわけです。ですから、ビジネスを成功させるために「適材適所」を見分けていく力が非常に重要だと思います。

例えば、クラウドは大きなトレンドになっていますよね。でも、クラウドが流行っているから全部クラウドにすればいいのかといえば、それは本質ではありません。実際に、オンプレミスからクラウドへ全て移行した後、一部はオンプレミスに戻したお客様もいらっしゃいます。

既存のテクノロジーも活かしながらコストを下げ、そのコストで新しいITに投資することで新規のビジネスを作る、そして新たな収益を上げる体制を整えることが大切です。

上原 デジタルトランスフォーメーションが立ち遅れている日本において、このような事例を多く持っていることは、外資である私たちの強みのひとつだと考えています。

瀧谷 海外と日本ではITへの投資に対する考え方がまだまだ異なります。あるテクノロジーが10年かかってビジネスに活用できるようになったとき、その場所はやはり海外なんです。それは、日本では保守的なIT投資しか行われないからです。

日本でそのテクノロジーをお客様に展開しようと思ったときには、そこから数年経っていることがほとんどです。つまり、外資である私たちはその時点で既に事例がたくさんあるわけです。

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ーー 最後にメッセージをお願いします。

上原 ITエンジニアの人材不足が予測され、特にハードウェアのエンジニアが枯渇すると言われています。若いエンジニアからハードウェアが敬遠されている傾向が実際にあるんですね。

「ハードウェア」という言葉の響きがレガシーに感じるのかもしれませんが、それは大きな間違いです。現在はクラウドが全盛の時代ですが、「テクノロジーが進化したハードウェア」の上で、アプリケーションやソフトウェアが動くようになっているということですよね。ハードウェアがダメになれば、全てがダメになることは今後も変わらないんです。

全てのテクノロジーの根源はハードウェアにあるということを、若い方々にも見直してもらえたらうれしいですね。

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