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2026 年 6 月 25 日、26 日に AWS Summit Japan が開催され、多数のセッションとブース展示が行われました。AWS セッションや AWS Village のブース展示においては、レジリエンスに関するトピックを多数お届けしていました。本ブログでは、AWS Summit Japan 2026 よりレジリエンスに関するセッション、ブースの内容をサマリーでご紹介します。 AWS セッションより 大規模障害から考える、AWS 上で備えるべきレジリエンスの実践 AWS エンタープライズサポート シニアテクニカルアカウントマネージャー 猪又 赳彦より、実際の障害発生時に AWS が何をしているのかを解説するセッションをお届けしました。AWS の障害対応は「検出と軽減策の実施」「振り返り」「学習とスケーリング」の 3 フェーズで進められ、振り返りでは COE(Correction of Error)の中核として Five Whys による根本原因分析が行われることを紹介。「5 回で止める」「直線的な分析に限定する」といった典型的な誤解に触れつつ、1 つの事象から複数の根本原因へ問いを分岐させていく実例が解説されました。 また、障害から生まれた「Availability Axioms(可用性の基本原則)」として、リージョンの分離(AWS STS のリージョナル化の歴史)、AZ 障害への自動対応(Fleet Health Service や Zonal Event Detector による検知と Amazon Application Recovery Controller の Zonal Shift / Autoshift)、厳密なテスト(専用のテストリージョンでのゲームデー)、過負荷からの保護(Metastable Failure という準安定障害の概念)という 4 つの原則が紹介されました。事例では、2025 年 10 月 20 日の US East 1(バージニア北部)リージョンでの Amazon DynamoDB DNS 障害を踏まえ、Fidelity Investments 社が日常的なレジリエンステストにより、当日 2,000 個のアプリケーションのフェイルオーバーを検知から 9 分で完了させた実践が紹介されました。 Operation Phase of AI-DLC - AI 駆動カオスエンジニアリングのすすめ- AWS Developer スペシャリストソリューションアーキテクト 金森 政雄より、AI-Driven Development Lifecycle(AI-DLC)の Operation フェーズに焦点を当てたセッションをお届けしました。AI-DLC のホワイトペーパーでは、AI がテレメトリを能動的に分析して問題を予測し、ランブックと連携して推奨アクションを提案・実行し、開発者が検証・承認するというサイクルが定義されていますが、実運用に導入するには「既存の運用に乗せる」→「AI で改善する」→「AI を活用した運用(AIOps)へ」という段階的なアプローチが有効であると解説されました。具体例として、アーキテクチャ図上でリスクを可視化する「リスクストーミング」と、カオスエンジニアリングを組み合わせ、AI-DLC で開発されたデモアプリ「Unicorn Market」を用いて、リスク抽出から障害注入実験までを AI が加速するデモが実演されました。 AWS DevOps Agent による自律的インシデント対応 -その能力を引き出す設計のベストプラクティス- AWS シニアスペシャリストソリューションアーキテクト 加藤 正樹より、障害対応と運用改善に特化した AI エージェント「AWS DevOps Agent」の能力を引き出す設計を解説するセッションをお届けしました。障害対応における AI 活用の課題として、暴走と停止の制御、多様なデータソースの横断、チーム全員でのコンテキスト維持の 3 点を整理し、「調査は AI、判断は人」という設計思想のもと、複数オブザーバビリティツールを横断したテレメトリ調査やコードリポジトリと連携した変更特定、Skills によるナレッジ共有といった機能が紹介されました。デモでは CloudWatch Alarm をトリガーに自律的に調査を開始し、複数テレメトリを相関づけて根本原因に到達、緩和計画を Kiro 等のコーディングエージェントに引き渡すまでの一連の流れが実演されています。 能力を引き出すベストプラクティスとして、調査スコープを定義する Agent Space の設計原則、Insights ファミリーや OpenTelemetry によるテレメトリの充実、Skills と Agent Instructions によるナレッジ共有の 3 点が解説されました。ナレッジ整備前後では根本原因到達時間が 6 分 32 秒から 3 分 38 秒へ短縮された結果も共有されています。事例として KDDI 様では調査リードタイムが数週間から数日へ短縮され、CyberAgent 様では MCP サーバーを活用して本番データベースを安全に調査する独自拡張を構築した事例が紹介されました。 ランサムウェアに対して最優先で取るべき AWS の復旧対策 ソリューションアーキテクト 向井 稔より、ランサムウェア被害からの「復旧」にフォーカスし、状況に応じた 3 段階の対策を解説するセッションをお届けしました。IPA「情報セキュリティ 10 大脅威 2026」でランサム攻撃が 11 年連続 1 位となる中、防御・検知・対応だけでなく、暗号化されたデータを確実に復元し業務を再開する「復旧」フェーズの重要性を強調しました。 まず「すぐに始められる対策」として、Write Once Read Many(WORM)によるイミュータブルなデータ保護を紹介しました。AWS では Amazon S3 Object Lock、Amazon EBS Snapshot Lock、Amazon FSx for NetApp ONTAP SnapLock、AWS Backup Vault Lock の 4 つのサービスで WORM を実現でき、いずれも追加料金なしで利用可能です。Compliance モードを選択すれば、保持期間中は管理者であってもデータを削除できない強固な保護が適用されます。 次に「包括的な対策」として、AWS アカウント自体が侵害されるリスクに備え 3-2-1-1-0 ルールに基づく戦略を解説しました。具体的には、AWS Backup の論理エアギャップボールト(Logically Air-gapped Vault)により AWS 管理の専用アカウント内にバックアップを隔離し、デフォルトで Vault Lock による WORM 保護を適用する構成を紹介しました。さらに Amazon GuardDuty Malware Protection for AWS Backup によりバックアップのマルウェアスキャンを復旧前に実施できること、自動復元テストにより復旧プロセスの正常性を継続的に確認できることを説明しました。最後に「オンプレミス環境の対策」として、バックアップソフトウェアと S3 Object Lock を連携させ、オンプレミスのデータを AWS に WORM 保護付きでバックアップし、DR 対策とランサムウェア対策を同時に実現する構成を紹介しました。 AWS ブース展示より レジリエンス強化と障害対応につかえる AI 体験 本ブースでは「EC サイトが障害で停止し、復旧まで 1 時間を要した」というシナリオを起点に、レジリエンスライフサイクルの各ステップを AI で加速する 4 つのデモを体験いただきました。 起点となる AWS DevOps Agent のデモでは、DB 接続プール枯渇と Redis キャッシュ障害が同時発生する複合障害に対し、CloudWatch Alarm をトリガーに AI が自律的に調査を開始。約 10 分で 2 件の根本原因を特定し、緩和計画まで日本語でレポートする一連の流れをお見せしました(運用・対応と学習)。続いて BIA(Business Impact Analysis)のデモでは、Kiro 上で動く AI ファシリテーターが対話形式でビジネスインパクトの分析を支援。ダウンタイムコストと最大許容ダウンタイムを算出し、DR の目標値を導き出す過程をご紹介しました(目標を設定)。 3 つ目の次世代 AWS Resilience Hub × Kiro のデモでは、GenAI による障害モードアセスメントが現行アーキテクチャの課題を評価し、その結果を Kiro に渡すとマルチリージョン化の提案レポートから CloudFormation テンプレートの改修まで AI が一気通貫で生成。評価・計画・実装を AI が担い、人間は判断とデプロイ承認に集中できるワークフローを提案しました(設計と実装)。最後の Chaos Agent(Kiro × AWS FIS)のデモでは、再設計後の環境に対し AI がカオステストのシナリオ生成から障害注入、RTO/RPO の合否判定までを自律実行。実測 RTO 約 99 秒で目標を大幅にクリアする結果を示し、設計後も AI が継続的に検証する重要性をお伝えしました(評価とテスト)。 4 つのデモは「運用・対応と学習 → 目標を設定 → 設計と実装 → 評価とテスト」というライフサイクルを一気通貫で体験できる構成とし、ご来場いただいた方のご興味のポイントに合わせてご説明させていただきました。 大阪リージョンを使用したマルチリージョン構成のデモ(たこ焼き AI 大将) 大阪リージョンをメインとしたディザスタリカバリ(DR)構成を、たこ焼き注文アプリ「たこ焼き AI 大将」として体験できるデモをご案内しました。レジリエンス/DR は重要でありながら難解と捉えられやすいテーマなので、技術的な堅牢性を保ちつつ誰もが直感的に楽しめる構成を目指してデモを設計・実装しました。注文操作に連動して、たこ焼きを焼く・盛り付けるロボットアームを配置し、来場者の関心を自然に技術デモへ引き込む導線を目指しました。 ブースではリージョン障害を疑似的に発生させても注文を継続できる様子を実演し、Amazon Aurora DSQL のマルチリージョン アクティブ‐アクティブクラスターによる高可用性、Amazon Bedrock のクロスリージョン推論、Amazon CloudWatch Application Signals による SLO モニタリングを組み合わせた構成を紹介しました。障害対応には Amazon CloudFront のオリジンフェイルオーバーと Amazon Application Recovery Controller の Region Switch を採用し、AWS Fault Injection Service で Lambda レイテンシーや DSQL 接続障害時の動作を検証するアーキテクチャを体感いただきました。 AWS レジリエンス体験ゲーム 〜 選ぶだけで学べる、障害対応の意思決定 手を動かしながらレジリエンスを学べるよう、ブースにクイズ形式のゲームを用意しました。AWS のレジリエンス設計を体験できる展示です。来場者は架空のグローバル企業で「最高レジリエンス責任者(Chief Resilience Officer)」となり、次々と発生する障害シナリオに対して復旧の選択肢を選んでいきます。専門知識がなくても選択肢を選ぶだけで進められるので、クラウド初心者からアーキテクトまで、立ち止まって手を動かしていただけました。 用意したのは、業種の異なる 4 つのシナリオです。 FinancePay(決済 / マルチリージョン災害復旧) — リージョン障害に直面し、RTO / RPO を意識しながら、バックアップ&リストア、パイロットライト、ウォームスタンバイ、マルチサイトアクティブ/アクティブという 4 つの DR 戦略を選択。Amazon Application Recovery Controller(ARC)のルーティングコントロールによるリージョン間のトラフィック切り替えも体験します。 StreamMax(動画配信 / 高可用性とゾーン分離) — ライブ配信中のアベイラビリティゾーン(AZ)障害に対応。マルチ AZ 配置と、ARC の Zonal Shift・Zonal Autoshift による健全な AZ へのトラフィック退避を通じて、障害の影響を AZ 単位に封じ込める考え方を学びます。 ShopFast(EC / セルベースアーキテクチャ) — フラッシュセール中のカスケード障害が題材。セルベースアーキテクチャとシャッフルシャーディング、バルクヘッドパターンで爆発半径(Blast Radius)を最小化し、一部が壊れてもサービス全体を止めないグレースフルデグラデーションを体感します。 DoWellAI(生成 AI / AI ワークロードのレジリエンス) — 生成 AI アプリの安定運用がテーマ。Amazon Bedrock Guardrails による入出力フィルタリング、クロスリージョン推論、プロンプトキャッシング、共有障害の防止といった、生成 AI 時代のレジリエンスパターンを扱います。 「アベイラビリティゾーンとは何か」といった基礎から、セルベースアーキテクチャや生成 AI ワークロードの可用性設計まで、体験しながら段階的に学べる展示を行いました。 進化する金融 × レジリエンス 〜 金融システムを支えるセキュリティ&レジリエンス 金融ブースでは、ミッションクリティカルなワークロードのレジリエンス強化とサイバーセキュリティ対策について、具体的な実装をデモでご紹介しました。取り上げたのは、次のようなユースケースです。 リアルタイムカード決済のマルチリージョン構成 — 東京・大阪の両拠点で止まらない決済基盤をライブ実演。カードをかざした瞬間から処理完了までの流れを体感いただけます。 認証情報侵害の検知と AI による自律調査 — 多段階攻撃の個別アラートを AI が「攻撃チェーン」として自動判定し、調査レポートまで生成。検知から調査完了までを一気通貫でお見せしました。 AWS Security Agent による設計書レビュー — 設計書を読み込ませ、コンプライアンス確認作業を効率化する取り組みをご紹介しました。 AI との対話によるランサムウェア対策アーキテクチャ提案 — ランサムウェア対策を生成 AI が活用できる Agent Skill として体系化。金融グレードの AWS 推奨構成を対話で具体化し、設計提案・現状評価・改善ロードマップをレポート出力します。 障害訓練シナリオの AI 自動生成 — 構成情報を入力するだけで障害訓練のシナリオと実施計画を AI が自動生成し、訓練準備の負担を大幅に削減します。 止まらない決済基盤から、AI を活用した脅威検知・設計レビュー・障害訓練まで。守りを固めるだけでなく、生成 AI で運用そのものを進化させていく。そんな金融システムのこれからを、実装を通して感じていただける展示となりました。 人間 vs AI 障害対応バトル – Chaos Kitty Challenge AWS のアーキテクチャを物理的に表現し、インシデント対応を体験学習できる Chaos Kitty。4 回目の登場となる今年は、新たに「対戦モード」を追加して AWS Builders’ Fair に展示しました。同じ障害が発生した 2 つの環境で参加者と AI エージェントが同時に対応を開始し、どちらが早く正確に Web 3 層アプリケーションの障害を解決できるかを競います。 AI エージェントには AWS DevOps Agent を採用。メトリクス・ログ・トレースやデプロイ履歴を横断分析して根本原因を特定していく調査プロセスが対戦画面上にリアルタイムで可視化され、AI 時代のインシデント対応の未来を体感できる展示となりました。 Chaos Kitty は AWS Samples として公開しており、ご自身の AWS 環境にデプロイしてお試しいただけます。詳しくは紹介ブログ記事もあわせてご覧ください。 AWS Summit Japan 2026 に Chaos Kitty が対戦モードを引っさげて 4 回目の登場!   大阪リージョンデータセンター 最新の災害対策 大阪リージョンデータセンターブースでは、AWS インフラストラクチャの耐災害性を直感的に体験いただける展示を行いました。今回のサミットでは、大阪リージョンで採用されている日鉄エンジニアリングの免震装置「NS-SSB(球面滑り構造)」を模型と VR 体験装置でご紹介。VR を通じて免震構造の効果を体感いただくことで、大阪リージョンのインフラストラクチャが持つ高い耐災害性をより実感いただける内容としました。特に DR 戦略として大阪リージョンの利用を検討されているお客様から高い関心をいただきました。 まとめ 障害へのアプローチとしては、障害が起こる事を前提とし、素早く復旧する事(レジリエンス、回復力)が重要です。今回の AWS Summit では、このプラクティスを AI エージェントによって加速するという新しい潮流が多く確認できる内容となっておりました。特に、Business Impact Analysis から Resilience Hub によるアーキテクチャ評価、Fault Injection Service を用いたカオステスト、そして障害発生時の DevOps Agent による一次対応まで、レジリエンスライフサイクルの各フェーズに AI を組み込む具体的な実装例が確認できる内容になっておりました。加えて、ランサムウェアからの復旧対策や大阪リージョンを活用したマルチリージョン構成など、ミッションクリティカルなワークロードを守るための実践的な選択肢も幅広くご紹介しました。これからミッションクリティカルなシステムや高い可用性要件が求められるシステムのクラウド活用を検討頂いている皆様に少しでも参考になれば幸いです。 現在は、セッションの動画や資料を以下で公開中です。ぜひあわせてご覧ください。 – 動画(視聴には登録が必要です): https://aws.amazon.com/jp/events/summits/japan/ – セッション資料: https://pages.awscloud.com/AWS-Summit-Japan-2026-Session-Materials-Download.html – ブース展示資料: https://pages.awscloud.com/AWS-Summit-Japan-2026-AWS-Expo.html 著者について 猪又 赳彦 技術支援本部 エンタープライズサポート シニアテクニカルアカウントマネージャー 鈴木 真史 技術統括本部 交通・物流ソリューション部 シニアソリューションアーキテクト 三好 史隆 技術統括本部 自動車・製造 ソリューションアーキテクト 安藤 麻衣 技術統括本部 通信・メディア技術本部 通信第二ソリューション部 ソリューションアーキテクト
このワークショップで起きたこと みなさん、こんにちは。AWS アカウントマネージャーの岩上です。 2026年6月8日、AWS 麻布台オフィスで 「Claude , Kiro実践ワークショップ」 を開催しました。 参加者22社51名、ハンズオン2時間、そして最後に参加者が自作アプリを発表する時間を設けました。 ワークショップの満足度はなんと100%というアンケート結果 でした。 本記事では当日の流れ、参加者が作ったアプリ、そして高い満足度を頂けた背景をまとめます。 ワークショップの出発点 多くの企業がDXに取り組む中、共通して聞こえてくる課題があります。それはアイデアはあっても実装できる人材がいないでした。IT部門は日々の運用に追われ、新しい取り組みに手が回らない。この業務変革の「最後の1マイル」が状態が続いています。AI コーディングツール(Claude Desktop Cowork / Code、Kiro IDE)は、この構造を変える可能性を持っています。自然言語で指示するだけでアプリの雛形が作れる時代になりました。 しかし、AI コーディングツールのデモを見ても「すごいけど自分には関係ない」で終わりがちです。ツールを配るだけでは組織は変わりません。 そこで、AIを学び場だけでなく業務変革のきっかけの場を提供したいと考えました。 参加者が自分の業務課題を起点に、実際に動くアプリを作る ことを主眼としたワークショップを企画しました。 プログラム構成 今回は参加要件として、 ”事前セットアップを完了頂いている事” とさせていただきました。事前セットアップを完了してもらうことで、ワークショップ当日はアプリ作成に集中できる環境を用意しました。 座学では操作に必要な最低限の知識を共有し、試していただく時間を最大限長くとる構成で運営しました。※セットアップガイド( Kiro / Claude Desktop ) まず座学パートではソリューションアーキテクトの山澤が担当しました。 ワークショップ全体像 ハンズオンではテキスト教材を起点にしつつ、各自が「自分の困りごと」をテーマに開発。ソリューションアーキテクトがフロアを巡回し、手が止まっている人に声をかける体制としました。 アプリ発表事例:日本曹達 宮形様の農業化学品FAQデータベース アプリ作成時間は30分間という限られたお時間の中、参加者の皆様も集中して生成AIを使った開発をされていました。その後今回のメインパートである「アプリ発表」を実施しました。 今回は発表者の代表として日本曹達株式会社農業化学品事業部普及部広報課 宮形様を取り上げさせていただきます。 日本曹達様は総合化学メーカーで、非エンジニアの方々も積極的に生成AIを活用されているお客様です。 課題: 顧客からの技術問い合わせに対し、過去の回答履歴を毎回手作業で検索。同じ質問に何度も回答し、回答品質がベテランの記憶に依存していた。 ワークショップ内で作ったもの: 過去のQ&Aデータをキーワード検索できるFAQアプリ。カテゴリを絵文字で直感的に表示し、関連度の高い過去回答を提示。 ポイント: 巨大システムの刷新ではなく「毎日繰り返す不便」を解消する題材選び 業務を最もよく知る担当者自身が、仕様書を書く代わりにアプリを作った 属人的なナレッジを検索可能にする「組織化の第一歩」になる ここから先は、データ拡充→意味検索(RAG)→回答案の自動生成→組織展開と段階的に進化させられます。重要なのは、最初の一歩をワークショップの2時間で踏み出せたことです。 日本曹達株式会社農業化学品事業部普及部広報課 宮形様の発表 他の発表者が作ったアプリ また現地では業務からプライベートなお悩みまで多様なアイディアのもと、様々なアプリケーションが発表があり、双方向での学びの場として盛り上がりを見せていました。発表頂いた皆様、すばらしいアプリの共有ありがとうございました。 画像アイコン加工(ドラッグ&ドロップで透過・補正を自動処理) 製品CSV一括登録(バリデーション付き一括登録Webアプリ) クラウドコスト可視化(ブラウザ拡張でリアルタイム表示) ゲーム開発(ターン制戦車バトルゲームをフルスクラッチ) 外食抑制カウンター(月間上限に対する進捗可視化 ワークショップ後の懇親会 発表終了後、そのまま会場で懇親会を実施しました。参加企業同士が 「自社ではこう使おうと思っている」「セキュリティ部門への説明はどうしたか」 といった具体的な情報交換を行い、企業の枠を超えた議論が自然発生していました。普段接点のない他社の担当者と、同じツールを触った直後だからこそ生まれる会話があり、ワークショップ本編に匹敵する価値がこの時間にあったと感じています。 高い満足度 の背景 ― 何がうまくいったのか ワークショップ終了後のアンケート(1 ~ 5の5段階で満足度を評価)では、参加者の100%が「4」または「5」を選択いただき高い満足度を示しました。運営として意識していたのは、 「参加者がアプリを作る体験の品質」をいかに上げるかでした。 またコメントでも 「刺激になりました!」「他の人の作成したアプリが動作含め見られたことが良かった」 などアプリ発表に関しての好意的なコメントも多く頂いております。 振り返りとして3点を共有します。 1. 「当日動かない」リスクの排除 AI コーディングツールはクライアント環境への依存が大きく、セットアップ不備が致命的です。そこで以下を事前に準備しました。 参加者に事前セットアップを必須化し、Zenn 記事で手順を詳細公開。さらに当日の想定外のトラブルの対策としてサポートメンバーとしてソリューションアーキテクトが巡回し、 お客様の課題をその場で解決しました。 2. ゴールを押しつけない 教材はあっても「このアプリを作ってください」というお題はあえて出していません。チュートリアルを最後までなぞるのではなく、途中から自分のテーマに切り替えてよい設計にしました。 結果的に、発表された6つのアプリはすべて別々の課題を解いています。 3. 発表の場があること 「2時間後に発表できる人を募集します」と冒頭で伝えたことで、ハンズオン中に「見せられるものを作ろう」というモチベーションが自然に生まれました。 なお、発表は完全任意で進行させていただきました。発表頂いた皆様の素晴らしいOwnershipに感謝いたします。 どのように生成AIをつかって業務を変えていくかの現場の活用Tipsをその場で学べることに価値を感じて頂けました。 なお今回のワークショップで持ち帰るアイディアを記載いただきました。 ワークショップ後の支援 AWS では、ワークショップで「自分でも作れる」と実感いただいた後も、お客様の状況に応じた継続支援をご用意しています。活用方法の共有会、業務課題の深掘り、セキュリティ面の技術説明など、次のステップについては担当のアカウントマネージャーまでお気軽にご相談ください。 なお本ワークショップの目的はアプリを作ることではありません。 AIを使い、自ら業務を改善できる人材を増やすこと です。個人の生産性向上が組織全体へ広がることで、企業はこれまで改善できなかった業務変革を現場から進められるようになります。私たちは今後も、お客様が生成AIを単なるツールではなく、継続的な業務変革の基盤として活用できるよう支援していきます。 本記事公開時点では、当該ワークショップは招待制のイベントとなります。AWS側の担当者がお客様の状況を鑑みてご案内差し上げておりますので、予めご了承ください。 関連リンク Claude Desktop セットアップガイド(Zenn) Kiro IDE セットアップガイド(Zenn)

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