TECH PLAY

プログラミング

イベント

マガジン

技術ブログ

はじめに # AIテクニカルセクターの藤堂です。セクターが独立組織となって以降、全社でAI活用を広げる取り組みが本格化しています。そのような中、6月には 第40回 JSAI2026 に参加しました。 前半ではポスター発表をした、士業資格試験を対象としたLLMベンチマークShigyoBenchについて簡単に触れ、AIの実用化についての所感を述べます。 後半では、人工知能学会で印象に残った発表と、今後のAI研究について思ったことを記します。 どういう論文か # ShigyoBenchは、 日本の士業資格試験を対象にしたLLMベンチマークデータセット です。宅建・行政書士・弁理士・司法書士・司法試験(予備試験含む)・不動産鑑定士・公認会計士の8試験、短答式8,979問を統一フォーマットで整備し、複数のLLMで評価実験を行いました。データセットは Hugging Face で公開しています。 論文の位置づけとしては、専門領域の知識を試験問題で定量評価する研究です。士業領域(行政書士・弁理士・宅建・不動産鑑定士・司法書士など)とCPA全科目について、これまで再現可能な共通ベンチがなかった空白を埋める、というのが動機です。 評価の結果、モデルや試験によって差は大きく、Gemini-3-Proは一部の試験で合格ラインを上回る一方、多くのモデル・科目ではまだ届かない、というのが本研究の結論です。 たとえば次のような問題があります。以下は、 google/gemma-4-26B-A4B-it で推論させて不正解となった一例です。 司法試験・令和2年・民法第8問 # 問題 即時取得に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。 ア. Aは、自己所有の宝石をBに売却して現実の引渡しをした。その後、Bは宝石をCに売却して現実の引渡しをした。さらにその後、AはAB間の売買契約をBの強迫を理由として取り消した。この場合、Cは即時取得により宝石の所有権を取得することはない。 イ. 未成年者Aは、自己所有の宝石をBに売却して現実の引渡しをした。その後、AはAB間の売買契約を未成年であることを理由として取り消した。この場合、Bが即時取得により宝石の所有権を取得することはない。 ウ. Aは、B所有の宝石をBから賃借して引渡しを受けた上、宝石をCに預けていたが、宝石をDに売却し、Cに対し宝石を今後Dのために占有するよう命じ、Dがこれを承諾した。この場合、Dは宝石がA所有であると信じ、かつそのことに過失がなかったとしても、即時取得により宝石の所有権を取得することはない。 エ. Aは、Bが置き忘れた宝石を、自己所有物であると過失なく信じて持ち帰った。この場合、Aが即時取得により宝石の所有権を取得することはない。 オ. Aは、BがCから賃借していた宝石を盗み、Dに贈与した。Dが宝石をAの所有物であると過失なく信じて現実の引渡しを受けた場合、Bは宝石の盗難時から2年間は、Dに宝石の回復を請求することができる。 ア ウ 2. ア エ 3. イ ウ 4. イ オ 5. エ オ google/gemma-4-26B-A4B-it の回答 この問題は、民法192条の「即時取得」に関する記述の正誤を判断し、誤っているものの組み合わせを選ぶ問題です。 ### 各記述の検討 **ア. 正しい** 即時取得が成立するためには、「取引行為」が必要です。Bの強迫による取消しの場合、取消しによって契約は遡及的に無効となりますが、判例によれば、取消しによって権利を失った者(A)からさらに譲り受けた第三者(C)が即時取得を行うためには、**「取消し前」に取引が行われていなければなりません**。しかし、本問ではAが取消しをした「後」にCが譲り受けているわけではなく、時系列としては「A→B(売買)→C(売買)」の後に「Aが取消し」をしています。 ここで重要なのは、強迫による取消しは「詐欺」とは異なり、取消しによって権利が遡及的に失われますが、即時取得の要件である「有効な取引」の観点から、強迫による取消しがなされた場合、Bは無権利者となります。しかし、判例の趣旨(および通説的な考え方)では、強迫による取消しは、善意無過失の第三者(C)に対してもその効力を主張できる(Cは即時取得できない)とされています。したがって、「Cは即時取得により所有権を取得することはない」という記述は正しいです。 **イ. 誤り** 即時取得が成立するためには、占有者の「権利」が欠けていること(無権利者からの取得)が必要ですが、取引行為自体は有効である必要があります。未成年者が単独で行った契約の取消しは、行為能力の瑕疵によるものですが、これは即時取得を妨げる理由にはなりません。Bが善意無過失であれば、即時取得により所有権を取得できます。したがって、「Bが即時取得により所有権を取得することはない」という記述は誤りです。 **ウ. 正しい** 即時取得が成立するためには、「占有の譲渡」などの直接的な占有の移転が必要です。本問のように、AがCに預けていたものを、Dに対して「占有改定(CがDのために占有するよう命じる)」によって占有を移転させた場合、判例は**占有改定による即時取得の成立を否定**しています。したがって、「Dは……即時取得により宝石の所有権を取得することはない」という記述は正しいです。 **エ. 正しい** 即時取得は「取引行為(売買、贈与など)」によって占有を取得する場合に成立します。本問のように、他人の物を勝手に持ち帰る行為(占有の事実上の取得)は「取引行為」には当たらないため、即時取得は成立しません。したがって、記述は正しいです。 **オ. 誤り** 民法193条により、盗品または遺失物の占有者は、盗難または遺失の時から**2年間**、即時取得者に対してその物の回復を請求できます。しかし、本問のDは、Aが「盗んだ物」であることを知らない(善意無過失)ため、即時取得が成立します。即時取得が成立した場合、Dは有効に所有権を取得します。たとえ民法193条の期間内であっても、即時取得によって権利が確定している以上、元の所有者BはDに対して返還を請求することはできません(即時取得は、193条の規定にかかわらず、有効な取得を認めるものです)。したがって、記述は誤りです。 ### まとめ - ア:正しい - イ:誤り - ウ:正しい - エ:正しい - オ:誤り 誤っているものは **イ** と **オ** です。 選択肢を確認すると、イとオの組み合わせは「4」となります。 <answer>4</answer> 正解 : 1 手法や結果の詳細については 論文 をご覧ください。 実用化への道のり # LLMが登場し、ShigyoBenchのような人間と同じ試験問題を使ってLLMの専門知識を測ることが、AI評価の標準として定着しました。それにより、国際数学オリンピックや東京大学の入試試験、医師国家試験など、いくつもの試験がフロンティアLLMで解かれることが知られています。RAGなどを組み合わせれば士業試験で合格ラインに届かせることも、十分あり得ると思います。 ポスター発表時のディスカッションやいくつかのセッションでも、人間の仕事はなくなっていくのでは、という議論が盛んにありました。 一方で、試験問題が解けることと、実用化できることは、別問題だということが現在、議論されています。 最も進んでいる領域の1つと考えられるのが医療分野です。Gong ら(2025)のシステマティックレビューでは、39の医療LLMベンチマークを整理しました。 国家試験(USMLE)型の知識ベース評価では、先行モデルが84〜90%の正答率に達します。 対照的に、診療現場に近い実践ベースの評価では45〜69%程度にとどまります(いわゆる knowledge-practice gap)。 「試験問題が解けることと、患者さんに直接LLMの出力を出せることは別」ということを、知り合いのお医者さんにも聞いたことがあります。 これは医療だけの問題ではなく、実用化にはいくつかのステップがあるのだろうと思います。自由記述での推論、不確実性の管理、マルチターンの対話、文脈の統合、安全性といった実践的なベンチマークに何が求められるかが、議論の焦点となっています。 ソフトウェア開発では、少し様子が違います。こうした「試験と現場のギャップ」を十分に議論する前に、コーディング支援やエージェントが現場に入り始めている印象があります。おそらく、コードは試して直しやすく、フィードバックも速いからでしょう。医療や法律のように、一度の誤りから取り返しのつかない結果が生じにくい、という違いもあるのかもしれません。ただ、1つのシステムにかかわる複雑なコードやドキュメント類の品質をどのように保つのか、テストの合格率だけでは見えないリスクもあります。私自身、実案件でLLMを使いながら、その便利さと危うさの両方を感じています。 フィジカルAIへの期待 # JSAI2026では、ロボティクスやフィジカルAI(Physical AI)に関する発表が数多く見られました。業務都合でその中の1つのセッションしか聞けなかったのですが、日本でも研究者や学生の関心が集まっていることを実感しました。 最も印象に残った発表は、「基盤モデル時代におけるPhysical AI」セッションでの「 自動運転向けの多視点の動画生成における世界ハンドオフ整合性指標の設計 」です。 拡散モデルによる映像生成モデルが登場し、自動運転用の合成データ作成などに役立てられています。そのようなモデルで複数の視点からカメラで写したような映像が取得できますが、それらカメラの間で物理的な不整合(あるカメラでセダンだった車が別のカメラで別の車種になるなど)が発生します。そのような不整合を定量的に評価しようという論文です。 画像におけるハルシネーションという言い方をされていて、原理的には確かにそういったことが起こるなと思いますし、そのことを定量化したという点で価値があります。 松尾豊教授が、「JSAIの3分の1は国際学会で発表できるレベルにある」と言及されていました。個人的な体感として、論文数が増えた現在、そこまで高い割合ではないかなと思いますが、本発表は国際レベルの内容で、このように優秀な若者がフィジカルAIの問題をどんどん解いていくのだろうなと思いました。 生成AIがAI研究自体を変え始めている # 特定のセッションというより、学会全体を通して感じたのは、生成AIがAI研究の進め方そのものを変え始めている、ということでした。 文献の当たり方、プログラミング、実験の設計、データの整理、モデルの学習といった、これまで研究者が時間をかけていた作業の多くを、LLMが肩代わりし始めています。負荷の中心は「実装する」「情報を集める」から、「何を問うか」「どう測るか」へ移っているように見えます。試行が短くなるほど次の成果が出やすくなり、それがまた試行を短くする、というサイクルになっているように見えます。 個人的には、ひとつの論題を深掘りするより、こうしたサイクルを回しやすくする環境づくりに時間を使うようになってきました。 Cursor や Codex のようなコーディングエージェントがあります。 各種 AI API と接続したアプリケーション、Google Colaboratory や Modal のような GPU 基盤も利用しています。 いま利用しているツールを図にすると、おおむね次の構成です。 モデルの使い分け、先行研究の整理の仕方、どこで人間が判断を挟むか、どのGPU をどの実験に回すか。このようにメタ視点で、実験環境全体にリソースを割くことにより、研究が加速していきます。 明日には似た研究が発表されているかもしれない。研究が加速する中でいちばん難しいのは、何を題材にするかだと思います。 おわりに # 現地には最終日しか行けませんでしたが、ポスター発表では名だたるLLMベンダーの方々とお話ができて大変充実していました。よもや国内にAIモデルベンダーと呼ばれる人々が現れるとは5年前には想像もつきませんでしたが、彼らにはどんどん世界にチャレンジしていってもらいたいです。 また、以前お仕事を一緒にさせていただいた懐かしい人にも出会えて、様々なお話ができました。このようなことはリアルの醍醐味ですし、AIコミュニティというのは広そうで狭いコミュニティなのだなと実感しました。 次は長崎です。 参考文献 # 本研究(ShigyoBench) 藤堂真登, 石川真之介. ShigyoBench: 日本の士業資格試験を対象としたLLMベンチマークデータセットの構築と評価. JSAI2026 論文集 , 2026. https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/jsai2026/presentation/5Yin-A-16 / データセット: https://huggingface.co/datasets/todo1111/shigyobench 実用化・医療 Gong EJ, Bang CS, Lee JJ, Baik GH. Knowledge-Practice Performance Gap in Clinical LLMs: Systematic Review of 39 Benchmarks. J Med Internet Res . 2025;27:e84120. https://doi.org/10.2196/84120 学会で印象に残った発表 キム ボンジュン, et al. 自動運転向けの多視点の動画生成における世界ハンドオフ整合性指標の設計. JSAI2026 論文集 (基盤モデル時代におけるPhysical AI), 2026. https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/jsai2026/presentation/2G4-OS-47a-02 大会 人工知能学会. 2026年度 JSAI(第40回)
ミイダステックチームです! 2026年6月にt_wadaさんをお招きし、「2026年のソフトウェア開発を考える」と題した社内勉強会を開催しました。前回ご登壇いただいた2024年の講演から2年、ソフトウェア開発の現場はすっかり様変わりしました。社内からも再講演のリクエストが多かったt_wadaさんのご講演をレポートします。
はじめに ITD2-2-3のI.Hです。今回、RubyKaigi 2026 in 函館に参加する機会をいただきました。 RubyKaigiは、Ruby本体やエコシステムに関する最新の知見が集まる技術カンファレンスです。 今回の参加を通して、Rubyそのものについて学べたのはもちろん、他社エンジニアとの交流やスポンサーイベントでのLT登壇など、普段の業務だけでは得られない多くの経験をすることができました。 この記事では、Rubyに関する知見の共有だけでなく、技術イベントに参加すること自体の意味や価値についてもあわせてまとめました。 Day0(イベント前日) 函館に前日入り 場所が北海道の函館と言うことで、当日出発では間に合わないため前日の夜に出発しました。 空港に到着すると、空港の至る所にRubyKaigiの看板や垂れ幕がありました。 また、路面電車の車内外にもRubyKaigiの看板が。町おこしさながらの盛り上がりでした。 空港で明らかにrubyistの方(第一rubyist)を見かけたので、タクシーに相乗りしました。 有名なラーメン屋さんで降りるとのことだったので、一緒に食べながら技術の話やお互いの会社の制度・AIツールの導入状況などに花を咲かせました。 Day1 会場へ 会場は、JR函館駅から市電で30分ほどの場所にある「 函館サーモン・まるなまアリーナ/ホール 」でした。命名権を地元の水産会社が取得されたらしく、函館感全開の良い会場名とロゴになってました。 チェックインすると、首から掛けるストラップと名札をいただきました。 会場で「どこの会社の方ですか?」と度々聞かれるので弊社のロゴを手書き。 なんとか伝わりました。 基調講演 The Journey of Box Building 発表資料はこちら 初日の講演は、rubyコミッターでもある田籠 聡さんの基調講演から始まりました。 内容は、2025年12月25日にリリースされた  Ruby4.0.0  の新機能の一つである、 Ruby::Box  についてでした。 Ruby Boxはクラス等の定義の分離/隔離のための機能を提供する、実験的機能です。 実験的な機能として位置付けられているとのことでしたが、安全にコードの分離ができるようになる点は業務にも活かせそうでした。 Exploring RuboCop with MCP 発表資料はこちら Keynote以外の公演は基本的に大ホール・小ホール・サブアリーナで行われ、同時刻に開催される講演に同時に参加することはできないため、タイムスケジュールと発表内容を見て選ぶ形式でした。 英語での講演も多く、同時翻訳アプリで聴くことにも挑戦しましたが、やはり日本語の講演の方が理解しやすく、自然と日本語の講演を選ぶことが多かったです。 そんな中で、初日の午後に参加した伊藤浩一さんの RuboCop  x MCPの話が印象に残りました。 RuboCopは人間や他のプログラムによってトリガーされていました。AI時代においては、AIエージェントが新たなトリガーとして登場しました。本講演では、生成型AIとリンターおよびフォーマッターを組み合わせる実践的な方法について議論します。 決定性がLinterとしての価値だった中で、非決定性を持つLLMを組み合わせることでどんな価値が創出できるのか(又は失われるのか)という試行錯誤の話が面白く、こういったイベントに参加して直接コミッターの方のお話を聞く醍醐味だと感じました。 Day2 基調講演 Twenty Years of JRuby 2日目は20年以上 JRuby (Java仮想マシン上で動作するRubyの処理系)を開発している、Charles Nutterさんの基調講演から始まりました。 内容はJRuby が誕生してからの20周年の振り返りと、JRuby 10.1 のリリースについてでした。 業務を含めこれまでCRuby(C言語で実装されたRubyの処理系)しか触ったことがなかったのですが、JRubyやMRubyのような別の処理系にも興味が湧きました。 Practical TypeProf: Lessons from Analyzing Optcarrot 発表資料はこちら 2日目は TypeProf 開発者の 遠藤侑介さん の講演が印象に残りました。 メインの話は、TypeProfを実際に適用してみた事例です。題材に選ばれたのは、発表者自身が開発したRubyで書かれたNES(ファミコン)のエミュレータで、約6000 行の複雑なコードに TypeProf を適用したところ600個以上のエラーが出たとのことです。 対応としては、型推論結果に強く影響する箇所にRBSを書くことと、TypeProf 側の誤認識の根本原因を直すことの2方向から進められ、最終的には Ruby 55行+RBS 67行、合計122行の変更でゼロエラーに到達したとのことでした。SteepやSorbetと比べても、既存コードへの変更量がかなり少ないという結果でした。 終盤では、AI コーディングエージェントが普及する中でTypeProfをどう位置づけるのか、という問いも提示されていました。エディタ支援を主目的としてきたツールが、AI 時代にどんな価値を持てるのかという点についても言及されていました。 Day2の交流会 2日目の夜は、Drink Upに参加し、LT枠が空いていたので発表しました。 3日目のRubyKaigiがより面白く聞けるようにと思い、Rubyが実行されるプロセスをParserの話からGCの話まで、一通りまとめてみました。 資料は marp  + Opus4.6で作成 Day3 Lightning-Fast Method Calls with Ruby 4.1 ZJIT 発表資料はこちら RubyKaigi最終日は、 国分崇志 さんのZJITの講演が印象に残りました。 注目度の高い ZJIT ですが、今回の発表では特にメソッド呼び出しの高速化に焦点が当てられていました。 Rubyでは依然としてメソッド呼び出しのオーバーヘッドが大きく(動的型付けだから仕方ないが)、YJIT によって改善が進んできた現在でも、なお大きなボトルネックとして残っているそうです。ZJIT ではこの処理の最適化が大きなテーマになっており、バックトレースや例外処理、ローカル変数アクセスに必要なメタデータをどう保持しつつ、無駄なメモリライトを減らすかが論点になっていました。 そこで紹介されていたのがLightweight Framesでした。これは、メソッド呼び出し時に必要なフレーム情報を最初からすべてメモリに書き込むのではなく、必要になるまで遅延させ、まずは最小限の情報だけを持つことでコストを下げるアプローチです。 Rubyの柔軟な書き心地は維持しつつ、高速に動くようにしていく取り組みをしていただいてる事に感謝です Matz Keynote もちろん最後は、Rubyを作った「 まつもと ゆきひろ 」さん(Matz)の基調講演でした。 ここ半年くらいは自分でコードを書かずに、ほぼ全てAIに書かせるという縛りを自らに課しているとのことでした。コードレビューやプロンプトを細かく制御できるからこそできる事だと思いますが、実務の現場でもAIエージェントは欠かせない存在になってきているのではないでしょうか。 そんな中で大きなトピックは、新しいRubyのAOTコンパイラ「 Spinel 」の発表です。RubyコードをC言語に変換してからコンパイルすることで、ネイティブバイナリを生成するという試みで、すぐに業務レベルで役立てられるものではなさそうですが、インタプリタ言語×AOTコンパイルという発想と開発過程が興味深かったです。(Rubyは動的機能が多いので、機械語にできる=高速化ではないことに注意してください) まとめ RubyKaigiに行って良かったと思う1番のポイントは、Rubyやプログラミングが大好きな人達の「熱」を感じられたことでした。普段「仕事」としてプログラミングをしていると商業的な観点で価値を測り測かられる癖がついてしまって、楽しいとか知的探求という側面を忘れていたなぁと思いました。 また、現地での他社のエンジニアとの交流も刺激的でした。今まで自分がマイナビ色に染まっている自覚はありませんでしたが、他社のエンジニアと交流すると明らかに各社個性というか雰囲気があって、たまには視野を広げるためにも交流して新しい知見を持ち帰ってくる必要があると感じました。

動画

書籍