はじめに 2025年2月20日、アマゾン ウェブ サービス ジャパンオフィスにて開催されたクラウドテクノロジーの活用とスポーツコンテンツの未来をテーマにした SVG Japan Sports TV Forum では、160 名以上のスポーツ制作のプロフェッショナルにお集まりいただきました。 放送局によるライブクラウドプロダクション (LCP) の実践事例、EurovisionとAWSによるグローバルな取り組み、そしてスポーツリーグ各社の具体的な活用例が共有されました。クラウド化による効率的な映像制作・配信の実現、生成 AI を活用した新しい視聴体験の創出、そしてファンエンゲージメントの向上に向けた様々な取り組みについて、活発なディスカッションが行われました。 イベントハイライト パネルディスカッション ︎ ライブクラウドプロダクション (LCP) と映像演出の取り組み [ ビデオ ] パネリスト: 永山 知実 様 (TBS テレビ ), 石村 信太郎 様 (WOWOW エンタテインメント), 荒木 優 様 (朝日放送テレビ), 山中 勇成 様 (AbemaTV) モデレーター: 山口 賢人 (アマゾン ウェブ サービス ジャパン) ライブクラウドプロダクション (LCP) は、設備投資の削減や必要時のみのインフラ起動、リモートワークの実現、AI など新技術との連携のしやすさなど、多くのメリットがあります。このような背景のもと、放送局各社が取り組むライブクラウドプロダクションの取り組みについて、朝日放送様が開発された STADIUM TUBE Touch というタブレットベースの制作システムや TBS テレビ様・WOWOW エンターテインメント様で開発された Live Multi Studio を活用したリモートプロダクション、AbemaTV 様でのクラウドでの映像制作、自動ハイライト生成など具体的な事例が共有いただきました。完全 IP 化による効率的な制作・配信の実現や異なる技術の融合への対応など、今後の展望についても活発な議論を行っていただきました。 ︎ Global Trends of Live Cloud Production & Generative AI [ ビデオ ] パネリスト: Mathieu AICHMAYER (Eurovision), Paul Devlin (Amazon Web Services) モデレーター: Ken Kerschbaumer (Sports Video Group) クラウドと AI によるスポーツ放送の革新について、Eurovision サービスと AWS から、パブリッククラウドの特徴や活用方法、セキュリティの確保についての知見が共有されました。パブリッククラウドは世界中に分散したリソースを提供し、その中に VPC (仮想プライベートクラウド) を作成できることで、従来のオンプレミス環境と同等のセキュリティを確保しながら、柔軟な実験的取り組みが可能になります。 このような背景のもと、NHL が実施した完全クラウドベースの制作事例や、全豪オープンでの若年層向けの実験的配信など、具体的な活用例が紹介されました。特に NHL の事例では、30 台以上のカメラを使用したトップレベルのスポーツ制作をクラウド上で実現し、4 種類の異なる配信フィードを提供することに成功しています。また、Amazon Bedrock を活用した安全な生成 AI 機能の実装や、PGA ツアーでのチャットボットによる映像・データの統合的な提供など、新しい視聴体験の創出についても議論されました。IP 配信による効率的なコンテンツ配信の実現や、データを活用した視聴者分析と最適化、そして完全なパーソナライズ化の実現など、今後のスポーツ放送の展望についても活発な意見交換が行われました。 ︎ スポーツリーグ及びスポーツフェデレーションによるパネルディスカッション [ ビデオ ] パネリスト: 渡邉公悠 様 (パシフィックリーグマーケティング), 室口裕 様 (日本ラグビーフットボール協会)、岩貞和明 様 (バスケットボール・コーポレーション) モデレーター: 松原 一樹 (アマゾン ウェブ サービス ジャパン) スポーツリーグやスポーツ連盟による映像制作と活用をテーマに、パシフィックリーグマーケティング、日本ラグビーフットボール協会、B リーグによるパネルディスカッションが行われました。 主なポイントとして、映像制作・管理の効率化と、ファン拡大に向けた活用の 2 つの側面が議論されました。効率化については、各団体のクラウドを活用した映像管理システムの構築についてお話頂き、AWS からはブンデスリーガにおける AI によるメタデータ付与の自動化などに取り組みについて具体例としてお話しました。またパシフィックリーグマーケティング様からは 1 球単位の詳細な打席データと映像の連携による映像アーカイブシステムの構築について紹介いただきました。 ファン拡大に向けては NHL での若年層向けのアニメーション化や、視聴者ごとのパーソナライズ化など、新しい視聴体験の創出について AWS から紹介しました。B リーグではアリーナ観戦とオンライン視聴の相乗効果を目指していることをお話頂きました。 今後の展望として、完全クラウド化による効率的な映像制作・配信の実現や、AI を活用した新しいファンエンゲージメントの創出、そしてグラスルーツレベルでの技術活用による競技力向上など、スポーツ全体の発展に向けた取り組みが共有されました。 実践的ケーススタディー スポーツ映像制作と管理・配信に関する具体的なケーススタディーを次の3 社より共有いただきました。 ︎ パリ聖火リレーとレッドブル「Wings for Life World Run」でのクラウド制作 [ ビデオ ] スピーカー: 朝比奈 宏樹 様 (TVU Networks) ︎ 日本ラグビーフットボール協会によるケーススタディー [ ビデオ ] スピーカー: 横田 杏那 様 (日本ラグビーフットボール協会) ︎ ドイツサッカー 1 部リーグでの Dolby Atmos によるライブリモートプロダクション [ ビデオ ] スピーカー: 数金千恵 様 (オタリテック) おわりに 本ブログでは、2025 年 2 月 20 日に開催されたSVG Sports TV Forum について紹介しました。ご参加いただいた皆さま誠にありがとうございました。引き続き業界の皆様に役立つ情報を、セミナーやブログで発信していきます。どうぞよろしくお願い致します。 —- 参考リンク AWS for Media & Entertainment AWS for Sports AWS Media & Entertainment Blog (日本語) AWS Media & Entertainment Blog (英語) AWS のメディアチームの問い合わせ先: awsmedia@amazon.co.jp ※ 毎月のメルマガをはじめました。最新のニュースやイベント情報を発信していきます。購読希望は上記宛先にご連絡ください。 このブログは AWS 山口が担当いたしました。
こんにちは、Amazon Connect ソリューションアーキテクトの清水です。早いもので気付けば2025年ももう3月となり、春の訪れとともに花粉の季節がやってきます。私も毎年大変な思いをしていますので、同じお悩みを持つ方は早めに対策して乗り切りましょう! さて、今月も アップデート情報を中心に以下の内容をお届けします。皆さんのお役に立つ内容があれば幸いです! 注目のアップデートについて 2025年2月のアップデート一覧 AWS Contact Center Blog のご紹介 1. 注目のアップデートについて 注目#1: Amazon Connect Contact Lens がエージェントのパフォーマンス評価に関するインサイトを集約したダッシュボードの提供を開始 Amazon Connect Contact Lens の パフォーマンス評価機能 は、コンタクトセンターの作成した評価シートを元に、スーパーバイザーがレポートから手動で評価を行えるほか、会話中の特定ワードや顧客の感情を元に自動評価を行ったり、設問を元に生成 AI が対話内容を評価して結果を提案することができます(生成 AI 対応は現在英語の会話をサポート)。この評価結果は一件ごとに確認することが可能ですが、月次の状況やエージェント毎の評価結果を参照する場合は、従来 Amazon QuickSight 等を使用して分析を行う 必要がありました。さらに今回のアップデートによりエージェントのパフォーマンスを Amazon Connect のダッシュボードから参照可能になったため、管理者やスーパーバイザーは日次・週次・月次の評価レポートに簡単にアクセスし、全体的にトレーニングが必要な評価項目や、評価の高いエージェントの抽出を簡単に行う事が可能になりました。 新しいダッシュボードは、管理画面の「分析と最適化」-「ダッシュボードとレポート」内の「エージェントパフォーマンスの評価ダッシュボード」を選択してください。 注目#2: Amazon Connect でチャット開始時のインタラクティブなウェルカムメッセージをサポート Amazon Connect Chat のインタラクティブメッセージ は、Amazon Lex や AWS Lambda と連携することでリストやパネルインタフェースを表示します。これにより、顧客はテキスト入力を行わず選択だけで自分の意図を伝えやすくなり、コールセンターは最適な窓口への誘導を効率的に行うことができます。この仕組みは Amazon Lex から Lambda を呼び出すために顧客のテキスト入力をトリガーとする必要がありましたが、 2024年10月のアップデート でチャットインタフェースから初期メッセージを渡すことも可能になりました。今回のアップデートではフロー側で初期メッセージを設定可能になったため、チャット開始時からリストやパネルの表示が可能になります。 設定方法は、フローの「顧客の入力を取得する」ボックス内の「カスタマープロンプトまたはボットの初期化」において、「メッセージでボットを初期化」において「手動で設定」または「動的に設定」を使用します。この図の例では「help」という入力を Lex に連携しています。Lex ボットやインタラクティブメッセージ用の Lambda は 別途用意する 必要があります。 2. 2025年2月のアップデート一覧 Amazon Connect でエージェント同士のシフト交換が可能に (Amazon Connect launches the ability for agents to exchange shifts with each other) – 02/28/2025 Amazon Connect で、エージェント同士のシフト交換が可能になりました。これにより、サービスレベルを損なうことなく、より柔軟なスケジュール調整が可能になります。この機能のリリースにより、エージェントは直接シフトの交換が可能になり、休暇を取得せずに予期せぬ個人的な用事に対応することができます。さらにコンタクトセンターの管理者は、一部の承認を自動化しながら、必要に応じて手動での承認も可能になり、必要なコントロールを維持しつつ管理業務を削減できます。例えば、スーパーバイザーは「一般的な顧客問い合わせなど、重要度の低いタスクを担当するエージェントのシフト交換は自動承認」「医療関連や重要企業アカウントなど、機密性の高い顧客セグメントを担当するエージェントからの申請は手動承認」というシナリオを設定可能になります。 関連リンク 管理者ガイド 解説動画(英語) Amazon Connect Contact Lens が、生成 AI を利用した問い合わせ分類機能を5つの新しいリージョンで提供開始 (Amazon Connect Contact Lens now offers AI-powered contact categorization in five new regions) – 02/28/2025 Amazon Connect Contact Lens は、生成 AI を活用した問い合わせ分類機能を5つの新しいリージョンで提供開始しました。これにより、問い合わせの主要な要因、カスタマーエクスペリエンス、エージェントの行動を容易に特定することができます。この機能のリリースにより、自然言語による指示を使用して、顧客との問い合わせを自動的に分類するための基準を定義できます(例:「顧客が支払いしようとした問い合わせを表示」)。Contact Lens は、基準に一致するやり取りに自動的にラベルを付け、関連する会話のポイントを抽出します。さらに、分類された問い合わせに関するアラートを受け取りタスクの生成が可能になり、自動付与されたラベルを使用して問い合わせを検索することもできます。この機能により、管理者は「特定の製品に対する顧客の関心度の特定」「顧客満足度の評価」「エージェントが通話中にプロフェッショナルな対応をしていたかのモニタリング」のようなシナリオで問い合わせを簡単に分類できます。 対象リージョンにはアジアパシフィック(東京)が含まれますが、本機能のサポート言語は英語です。 関連リンク 管理者ガイド Contact Lens のサポート言語 Amazon Connect がベトナムでの電話料金を引き下げ (Amazon Connect reduces telephony pricing in Vietnam) – 02/27/2025 Amazon Connect は、アジアパシフィック (シンガポール) リージョンのベトナム向け料金を引き下げました。これにより、DID を $0.0815/分から $0.004/分に 95% 値下げし、アウトバウンドを $0.0896/分から $0.05/分に 44% 値下げしました。新しいテレフォニー料金は、アジアパシフィック (シンガポール) リージョンの Amazon Connect サービス利用の標準料金としてご利用いただけるようになりました。 関連リンク Amazon Connect 料金 Amazon Connect でチャット開始時のインタラクティブなウェルカムメッセージをサポート (Amazon Connect now supports interactive welcome messages when starting chats) – 02/25/2025 Amazon Connect Chat では、チャット開始時にインタラクティブメッセージでお客様を出迎えることができるようになりました。これにより、文脈に応じたパーソナライズされた体験を提供し、エンゲージメントとセルフサービスの解決率を向上させることができます。例えば、お客様が商品ページを訪れてチャットウィジェットを開くと、類似商品の比較、店舗での在庫確認、保証内容の確認などのオプションを含む、状況に応じたウェルカムメッセージが表示されます。Amazon Lexを使用してインタラクティブなウェルカムメッセージをカスタマイズするには、Amazon Connectのフローデザイナーの「顧客入力の取得」ブロックで「メッセージでボットを初期化」オプションを選択します。お客様体験をパーソナライズするために、チャットボットに送信される初期メッセージを手動で入力するか、動的に設定することができます。 関連リンク 管理者ガイド Amazon Connect Contact Lens で保留時間とエージェントの対話時間に基づく自動アクションを実行可能に – 02/11/2025 Amazon Connect Contact Lens により、マネージャーは顧客の保留時間とエージェントの対応時間のパターンに基づいてルールを作成し、コンタクトの分類、エージェントのパフォーマンス評価、スーパーバイザーへの通知などの自動アクションを実行できるようになりました。この機能により、マネージャーはエージェントが顧客を保留にする際のガイドラインをどの程度遵守しているかを確認するルールを作成できます。例えば、エージェントが顧客を5分以上保留にする前に、保留時間について説明したかを確認できます。さらにマネージャーは、顧客との関係構築や顧客の問題の根本原因分析など、複雑なエージェントの行動を評価するのに十分な時間、エージェントの対応が続いたかどうかを確認できます。短すぎるコンタクト(30秒未満など)を除外することで、マネージャーは自動コンタクト分類とエージェントのパフォーマンス評価からより意味のある洞察を得ることができます。 関連リンク 管理者ガイド Amazon Connect Contact Lens がエージェントのパフォーマンス評価に関するインサイトを集約したダッシュボードの提供を開始 – 02/11/2025 Contact Lens は、エージェントのパフォーマンスの集計とエージェントグループ全体の経時的なインサイトを確認できる、エージェントパフォーマンス評価ダッシュボードを提供しました。この機能により、マネージャーは評価スコア、生産性 (対応したコンタクト数、平均処理時間など) および運用指標にわたるエージェントのパフォーマンスを統合したダッシュボードにアクセスできます。チームレベルと個人レベルの詳細なパフォーマンススコアカードを通じて、マネージャーは特定のパフォーマンス基準を詳しく分析し、類似のグループとの比較や経時的な比較を行うことで、エージェントの強みと改善の機会を特定できます。また、このダッシュボードはエージェントの時間配分とコンタクト処理の効率性に関するインサイトをマネージャーに提供し、エージェントの生産性向上を促進することができます。 関連リンク 管理者ガイド Release note 分析データレイク用に追加されたパフォーマンス評価テーブル Amazon Connect Contact Lens で完了したパフォーマンス評価について自動的にエージェントにメールを送信可能に – 02/04/2025 Amazon Connect Contact Lens により、企業はコンタクトが評価された際にエージェントに自動メール通知を送信できるようになったことで、エージェントは評価を確認してパフォーマンスを向上させることができます。管理者は、特定の評価基準に基づいてメールを送信するルールを作成できます。たとえば評価スコアが 50% 未満のエージェントに自動通知を設定して、迅速にパフォーマンス改善に対応できます。マネージャーは、業績レベルに基づいてメールの内容をパーソナライズすることもできます。たとえばトップパフォーマーを表彰したり、改善内容について建設的なガイダンスを提供することもできます。 関連リンク 管理者ガイド Amazon Connect Cases が条件付き必須フィールドのサポートを開始 – 02/04/2025 Amazon Connect Cases では、条件付き必須フィールドがサポートされるようになりました。これにより、エージェントのケースフィールド入力が効率化され、データ入力ミスが減少します。管理者は、ケースが「クローズ」ステータスになったときに「クローズ理由」を、「問題の種類」が「ハードウェアの問題」の場合は「製品シリアル番号」を、システムによって生成されたケースを処理するときは「ディスポジションコード」を提供するなど、特定の状況においてエージェントに関連情報を入力するように求めるケーステンプレートを設定できるようになりました。条件付き必須フィールドは、エージェントが必要な情報を収集するためのプロセスを順守し、報告、解決追跡、およびコンプライアンスにおけるデータ品質を向上させるのに役立ちます。 関連リンク 管理者ガイド Amazon Connect で、エージェントがスケジュールに従っているときのステータス設定のサポートを開始 – 02/03/2025 Amazon Connect では、エージェントがスケジュール準拠中のステータスを選択可能になりました。これにより、独自のオペレーションニーズに合わせて準拠性の追跡方法を簡単にカスタマイズできるようになりました。今回のリリースによってエージェントステータスとスケジュールアクティビティ間のカスタムマッピングを定義できるようになりました。たとえば、スケジュールアクティビティ「Work」を「Available」や「バックオフィス業務」などの複数のエージェントステータスにマッピングできます。午前8時から午前10時まで「Work」が予定されているエージェントは、「Available」または「バックオフィス業務」のいずれかのステータスであれば、遵守しているとみなされます。さらに、リアルタイムメトリクスのエージェントの準拠ダッシュボードで、スケジュールされたアクティビティの実際の名前を確認できるようになりました(生産的/非生産的だけではありません)。今回の発表では、カスタムマッピングと強化されたリアルタイムダッシュボードにより、より正確で柔軟なエージェント準拠モニタリングが可能になります。 関連リンク Release Notes 3. AWS Contact Center Blog のご紹介 Amazon Connect でコンタクトセンターを構築するための反復的なアプローチ (日本語翻訳) 効果的なコンタクトセンターソリューションの導入は、特に独自の要件を持つ企業にとって複雑な場合があります。この記事では、要求分析、文書化、開発に関する標準化されたアプローチを含む基本的なプロセスを概説します。 エージェントの習熟度とキューを使った Amazon Connect のルーティング最適化 (日本語翻訳) コンタクトセンターでは、問い合わせ量とエージェント数の変動に対応するため、キューとエージェントの習熟度に合わせたの適切なルーティング設計が重要です。このブログ記事では、Amazon Connect におけるキューと習熟度の設定のベストプラクティスを紹介し、経路制御の要件と運用効率のバランスを取る方法について説明します。 NatWest の Amazon Connect に対する DevSecOps エコシステムの実装事例 (日本語翻訳) イギリスの大手金融グループ NatWest が、Amazon Connect を活用したコンタクトセンター改革において、DevSecOps エコシステムを構築した事例が紹介されています。複数の事業部門で共有する Amazon Connect インスタンスの管理や、セキュリティ・コンプライアンスの確保、イノベーションの加速など、様々な課題に対して包括的な DevSecOps アプローチを採用し、その結果として顧客体験の向上と運用効率の改善を実現しました。この記事では、NatWest の取り組みにおける具体的な戦略と、得られた成果について詳しく解説しています。 Capitec Elevates Experiences with Amazon Connect (英語記事) Capitec は、南アフリカで20年以上にわたり、手頃な価格の銀行サービスを提供してきた金融機関です。従来のオンプレミスのコンタクトセンターシステムでは、198台のサーバー管理に時間を費やし、イノベーションが限られていました。また古いシステムは現在の銀行プラットフォームと統合できず、顧客対応に課題がありました。この記事では、Capitec が Amazon Connect と Amazon Bedrock などの生成 AI 機能を活用してコンタクトセンターを刷新し、不正対策の強化、カスタマーサービスの改善、マルチチャネル対応の実現の成果を上げた事例を紹介しています。 Performing a tabletop exercise with Amazon Connect (英語記事) コンタクトセンターで予期せぬサービス障害が発生した場合、その影響は即座に深刻なものとなる可能性があります。エージェントがシステムにアクセスできない、顧客が通話できない等といった問題に対し、サポートチームが緊急でサービスの復旧に取り組むことになります。このようなシナリオは極端に思えるかもしれませんが、このような状況こそが、現代のコンタクトセンター運営において机上での演習が不可欠である理由を示しています。この記事では、Amazon Connect を使用したいくつかの机上演習について説明します。この記事を読んだ後には、コンタクトセンターの移行に関する様々なシナリオの確認事項とその方法を理解し、予期せぬ事態に備えてプロセスと手順を更新するのに役立つはずです。 Enterprise Connect 2025: Your guide to AWS sessions on AI and CX innovation (英語記事) Enterprise Connect 2025 が、2025年3月17日から20日にかけてフロリダ州オーランドで開催予定です。本イベントでは、AI とカスタマーエクスペリエンスの革新的な融合に焦点が当てられます。AWSのリーダーたちが、AI の戦略的実装と、より意味のある顧客体験の提供についてのナレッジを共有します。基調講演、パネルディスカッション、インタラクティブセッションを通じて、参加者は企業が AI を活用してエージェントを支援し、顧客満足度を向上させ、ビジネス成長を促進する方法を学ぶことができます。カスタマーエクスペリエンスソリューションの評価、プロアクティブな顧客エンゲージメントの探求、AIの実装戦略の最適化など、様々なニーズに応える包括的なセッションが提供される予定です。この記事では、予定されているセッションの概要について説明します。 Automate agent onboarding with Amazon Connect using Okta (英語記事) コンタクトセンターでは、エージェントのオンボーディングプロセスの効率性が重要です。季節変動やスキル要件による人員変更が頻繁な状況において、組織はオンボーディングプロセスの合理化とセキュリティ確保が必要です。アカウントの発行・削除などの作業を自動化することで、エラーの削減、セキュリティの向上、プロセスの迅速化が実現できます。これにより、不正アクセスのリスクを最小限に抑え、データ保護規制への準拠を確保できます。この記事では、 Okta イベントフック と Amazon Connect を統合し、エージェントのプロビジョニングプロセスを効率化する方法を解説します。この統合により、Okta で作成された新規エージェントを自動的にAmazon Connect に追加可能になり、エラーの可能性を最小限に抑えながら、コンプライアンスと効率性を向上させることができます。 今月のお知らせは以上です。皆さんのコンタクトセンター改革のヒントになりそうな内容はありましたでしょうか?ぜひ、実際にお試しいただき、フィードバックをお聞かせ頂けますと幸いです。 シニア Amazon Connect ソリューションアーキテクト 清水 幸典
この記事は、 Introducing managed integrations for AWS IoT Device Management (Preview) の翻訳版です。 AWS は中央ヨーロッパ時間の 3 月 3 日、AWS IoT Device Management のマネージドインテグレーション機能のプレビューを発表しました。この機能により、開発者は IoT デバイスのクラウドへのオンボーディングを合理化し、複数のブランドやプロトコルにまたがるデバイス制御を統合できます。IoT テクノロジーは、スマートホームに代表される消費者向けおよび商用アプリケーションで広く使用されていますが、互換性のないデバイス、多様なプロトコル、相互運用性を確保するうえで壁となる複数の制御システムなど、分断から生まれる課題に直面しています。 AWS IoT Device Management は、こうした状況に対応するため、デバイスとの接続のためのクラウドおよびデバイス向けソフトウェア開発キット(SDK)、ZigBee、Z-Wave、Wi-Fi 仕様のプロトコルサポートを含むマネージドインテグレーションを提供します。さらに、80 以上のデバイスデータモデルのテンプレートと、包括的なクラウド間コネクタのカタログも提供します。これらの機能により、センサー、カメラ、家電製品など、多様なタイプのデバイスの統合と制御を簡素化し、開発者は独自デバイス、サードパーティデバイス、クラウドに接続するデバイスなど、複数メーカーの製品を制御する単一のアプリケーションを構築できるようになります。包括的なデバイスデータモデルのライブラリにより、データ統合がさらに簡素化され、エネルギー管理、ホームセキュリティ、高齢者の見守りなどのサービス開発を加速することが可能となります。また、ユーザーがすべてのデバイスで自動化ルーティンを簡単に設定できるアプリケーションやサービスの構築も可能です。 IoT 統合の課題を解決 IoT は、サーモスタットからセキュリティカメラまで、あらゆるものにコネクティビティと自動化をもたらし、家庭やオフィスなどの私たちの身の回りの環境におけるデバイスとの関わり方を変革してきました。しかし、デバイスメーカーが独自の通信プロトコルや個別のオンボーディングプロセスを使用し、それぞれの環境で運用されているため、すべてが分断されています。開発者にとって、これは複数のプロトコルに対応し、デバイスオンボーディングに必要な異なる SDK 実装を管理し、さらにデバイス間通信を可能にする複雑な統合レイヤーを開発することを意味します。 イノベーションの加速と顧客体験の向上 AWS IoT Device Management のマネージドインテグレーション機能は、セキュアなクラウド接続、統一されたデバイス制御レイヤー、無線経由のアップデート機能、デバイスおよびクラウド SDK など、複数の要素を組み合わせることで、IoT ソリューションの開発をシンプルにします。これらの SDK により、開発者は独自およびサードパーティの ZigBee、Z-Wave、Wi-Fi デバイスをローカルで制御するための IoT ハブやゲートウェイを構築することができます。さらに、開発者はクラウド間をつなぐコネクタのカタログを利用して、サードパーティのクラウド接続型デバイスとの安全な通信を確立できます。 また、事前に定義された80 以上のデータモデルテンプレートのライブラリを活用することで、専用の MQTT トピック、IoT ポリシー、ルールを設定せずに、電球や壁のスイッチなどの物理デバイスをクラウド上で定義するプロセスを効率化することができます。開発者はこれらのデータモデルテンプレートを使用して、電球のオン/オフ状態、明るさレベル、色温度などのデバイス属性を記述できます。定義後、マネージドインテグレーション機能は、これらの属性に対してすべてのメッセージを自動的に検証し、カスタムエラー処理の必要性を低減させ、直接通信、ハブ経由、またはクラウド間コネクタを介して関連するデバイスにメッセージをルーティングします。 AWS IoT Device Management のマネージドインテグレーション機能は、バーコードスキャンと、デバイスと直接ペアリングできる機能も備えており、デバイスのオンボーディングと統合の複雑さを軽減する仕組みも提供します。AWS IoT Device Management を使用することで、開発者は個別にインテグレーションを管理することなく、同じ方法で、多様な接続デバイスを全体的にリアルタイムで制御し、デバイスモニタリング、無線経由のアップデート機能(over-the-air)を簡単にサポートできるようになります。 マネージドインテグレーション機能は、AWS IoT のセキュリティ基盤を活用し、AWS および顧客管理キーを使用したデータの暗号化をサポートしています。また、接続されたデバイスのセキュアなデバイス ID を管理し、異なるデバイスタイプ全体で認証、アクセス制御、モニタリング、認証情報の保存を処理します。さらに、AWS IoT Device Management は 200 以上の AWS サービスと統合されています。これらのアドオン統合により、開発者はソリューションを効率的にスケールし、革新的なAIおよび機械学習機能を追加して顧客体験を向上することが可能です。例えば、AWS IoT Device Management と AWS の生成 AI サービス Amazon Bedrock を組み合わせることで、開発者は特定の生成 AI モデルを選択して新しいアプリケーションを開発することで、カスタマーサポート、デバイスセットアップ、トラブルシューティングプロセスを改善することも可能です。 包括的なオファリング Arcadyan 、 Askey 、 Sercomm などの企業は、スマートホームゲートウェイ、ハブ、ルーターなどの様々な製品にこの機能を統合し、ソリューションプロバイダーが製品を活用してソリューション開発を加速しやすいよう支援しています。同様に、クラウド間コネクタのカタログには、 Netvue 、 Nuki 、 Realtek 、 R Systems 、 TP-Link 、 Thundersoft 、 XThings など、さまざまな製品ブランドのオファリングが含まれています。これらの事前に構築されたコネクタにより、複雑なプロトコルの実装や個別の開発作業が不要となり、ソリューションプロバイダーは差別化されたユーザーエクスペリエンスの創造に注力することができます。 お客様事例 カスタマーファーストのアプローチと社会的インパクトに向けた取り組みで知られる世界有数の通信テクノロジー企業である TELUS は、SmartHome+ プラットフォームの重要なコンポーネントとしてマネージドインテグレーション機能を使用しています。SmartHome+ はデバイスに依存しないプラットフォームで、エンドユーザーが持つ新規・既存の IoT デバイスと、最新の AI および機械学習を活用して価値ある体験を創出します。SmartHome+ は、世界中の通信サービスプロバイダーにプラグアンドプレイ機能を提供し、各社の中核である通信サービスとともに、革新的なスマートホームサービスを展開し、新たな収益源を開拓できるよう支援します。 AWS の IoT、機械学習、AI サービスを活用することで、マルチテナント 型の SmartHome+ プラットフォームは、通信サービスプロバイダーが特定の市場ニーズに応えるための新しいスマートホームソリューションを開発するのを支援し、堅牢で柔軟性が高く、セキュアでスケーラブルなフレームワークと、消費者向けアプリケーションやハブなどのすぐに利用可能なコンポーネントを提供します。TELUS はカナダで SmartHome+ を活用し、ひと月のエネルギー費用を最大 15% 節約できる SmartEnergy や、消費者が完全に統合されたスマートホームを構築するための低コストなエントリーポイントである HomeView など、新しいスマートホームサービスを展開しています。さらにTELUS は近く、DIY(Do-It-Yourself)と完全監視型のセキュリティプランの両方をサポートできるようにプラットフォーム機能を拡張し、人々が自宅で安全に年を重ねられるようにするという重要な社会的ニーズに対応する予定です。 「TELUS では、SmartHome+ プラットフォームを通じて、スマートホームテクノロジーのグローバルリーダーとしての地位を確固たるものにするための大胆な取り組みを進めています。一般家庭には10個以上のIoTデバイスがあり、私たちはこれらのデバイスが連携して動く方法を変革しています。私たちは単なるハードウェアや限定的なソフトウェアサービスを販売しているのではなく、省エネルギーの実現、自動化の享受、自宅での安全・安心の確保を支援することで、お客様の生活に意味のある価値を提供しています。AWS とのパートナーシップを基礎に、AWS IoT Device Management のマネージドインテグレーション機能を活用することで、TELUS はスマートホームデバイスとサービスをシームレスに統合し、消費者による家事の自動化と制御方法を変革するプラットフォームを開発することができました。Wi-Fi 管理から日常的なデバイスの自動化、セキュリティ、エネルギー管理まで、私たちは 通信サービスプロバイダー が最小限の投資と迅速な市場投入を実現しながら、革新的な製品と強化されたコネクティビティの価値提案を通じて、利益が生まれる、よりスマートなコネクテッドホーム体験を提供できるようにしています」 TELUS 最高製品責任者、Dwayne Benefield さあ始めましょう マネージドインテグレーション機能の使用を開始するには AWS IoT コンソール にログイン マネージドインテグレーションのセクションに移動 指示に従って最初の統合を設定 包括的なドキュメントと SDK を使用して開発を開始 まとめ AWS IoT Device Management のマネージドインテグレーション機能により、開発者は複雑な統合管理ではなく、革新的なソリューションの構築に注力できます。開発者は独自デバイスとサードパーティデバイスの架け橋となる IoT ハブやゲートウェイを構築し、クラウド間コネクタを活用してクラウド接続型デバイスをアプリケーションに統合することで、スマートソリューションを真に完全なものとし、以下のようなさまざまなメリットを実現できます。 シームレスなユーザーエクスペリエンス: 1 つのインターフェースから多様な接続デバイスを制御 デバイス間の自動化: 異なるメーカーやプロトコルを持つデバイス間でルーティンを実行 エンドツーエンドのセキュリティ: デバイスタイプ全体でセキュアな接続、暗号化、認証、アクセス制御を管理 データ統合の容易さ: サブシステム間のデータを調和させて新しい顧客向けサービスを提供 インテリジェントな成果: AI/ML テクノロジーを使用してデバイスのセットアップとトラブルシューティングプロセスを改善 開始するには、 ドキュメントページ にアクセスし、 AWS IoT コンソール にログインしてください。
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの木村です。 今週の 3 月 6 日 (木) はついに AWS Innovate: Generative AI + Data がオンラインで開催されます。最新の AWS の生成 AI サービスとお客様事例を通じたユースケースを学ぶことができるイベントとなっています。ぜひご参加ください! それでは、2 月 24 日週の生成 AI with AWS 界隈のニュースを見ていきましょう。 さまざまなニュース ブログ記事「Anthropic の Claude 3.7 Sonnet ハイブリッド推論モデルが Amazon Bedrock で利用可能に」を公開 2 月 24 日に Amazon Bedrock で Anthropic Claude 3.7 Sonnet が利用可能になりました。この記事では、Claude 3.7 Sonnet の特徴であるハイブリッド推論(標準モードと拡張思考モード)や、強化されたコーディング性能などの解説をしています。拡張思考モードの有効化方法や出力例も紹介していますのでぜひご覧ください。 ブログ記事「第2回 AWS ジャパン 生成 AI Frontier Meet Up ~学びと繋がりの場~ 開催報告」を公開 昨年実施した生成 AI 実用化推進プログラムや GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)の関係者が一堂に会する「生成 AI Frontier Meetup」が、2 月 7 日に開催されました。このブログはそのイベントの報告記事です。プログラム参加者によるライトニングトークや、プログラムを通じて開発されたモデル紹介の様子が記載されています。 ブログ記事「新しい Amazon Q Developer エージェントで開発を効率化」を公開 Amazon Q Developer に、ドキュメント作成・ユニットテスト・コードレビューといった 3 つの新しい AI エージェントが追加されました。これらは開発ライフサイクルの中の最も時間がかかるプロセスを支援する機能です。本記事では、それぞれのエージェントの概要・プロンプト例・demo を紹介しています。ぜひ本記事を読みながらトライしてみてはいかがでしょうか。 サービスアップデート サービスアップデート – 生成AIを組み込んだ構築済みアプリケーション AWS Chatbot が Amazon Q Developer に名称変更 AWS Chatbot のサービス名が Amazon Q Developer に変更になりました。Amazon Q Developer により、お客様は Slack や Teams などのチャットを通じて AWS リソースの監視、操作、トラブルシューティングをより迅速に行うことができます。 Amazon Q Developer が Amazon SageMaker Canvas で一般提供開始 昨年プレビュー版だった Amazon SageMaker Canvas での Amazon Q Developer サポートが一般提供開始されました。本機能は、Amazon SageMaker Canvas 上の Amazon Q Developer とのチャットを通じて機械学習に取り組むことができる機能です。今回のリリースで、時系列モデル構築などの追加のユースケースがサポートされています。 Microsoft 365のWordとOutlook向けAmazon Q Business統合を発表 Microsoft 365 の Word と Outlook 向け Amazon Q Business 統合の一般提供を開始しました。Word 統合では、生成 AI を活用した下書き作成、文章レビュー、長文書の分析などを容易に行うことができます。Outlook統合では、長いメールスレッドの要約や、フォローアップが必要なアクション項目の特定などが可能です。これらの機能は Q Business が利用可能なすべての AWS リージョンで利用できます。 サービスアップデート – アプリケーション開発のためのツール Amazon Bedrock で Anthropic の Claude 3.7 Sonnet が 利用可能に Anthropic の最新モデル Claude 3.7 Sonnet が Amazon Bedrock で利用可能になりました。Claude 3.7 Sonnet は特にコーディング性能において大幅な改善がされています。また標準モードと拡張思考モードの 2 つのモードがあり、切り替えて利用することができます。現在、米国東部(バージニア北部)、米国東部(オハイオ)、米国西部(オレゴン)で利用可能です。 Amazon Bedrock Guardrailsがサービスクォータ制限の引き上げを発表 Amazon Bedrock Guardrails でサービスクォータ制限が引き上げられ、より多くのトラフィックに対応できるようになりました。ApplyGuardrail API の呼び出し数は 2 倍の最大 50 回/秒、コンテンツフィルター・機密情報フィルター・単語フィルターは 8 倍の最大 200 TUPS を処理できるようになりました。 Amazon Novaの理解モデルがヨーロッパとアジアパシフィックで利用可能に Amazon Nova 理解モデル(Amazon Nova Lite、Amazon Nova Micro、およびAmazon Nova Pro)が、ヨーロッパとアジアパシフィックのリージョンにて利用できるようになりました。クロスリージョン推論プロファイルを通じてモデルの利用が可能になっています。アジアパシフィックには、東京、ソウル、ムンバイ、シンガポール、シドニーリージョンが含まれます。クロスリージョン推論については こちらのガイド をご覧ください。 Amazon Nova クリエイティブモデルがアジア太平洋地域で利用可能に Amazon Nova クリエイティブモデル(Amazon Nova Canvas および Amazon Nova Reel )がアジア太平洋(東京)リージョンでの提供を開始しました。画像生成モデルの Nova Canvas、動画生成モデルの Nova Reel を日本のお客様が利用しやすくなりました。モデルの概要やサンプルは こちらのページ をご覧ください。 Amazon Bedrockが生成AIアプリケーション向けセッション管理APIをリリース(プレビュー) LangGraph や LlamaIndex などの OSS フレームワークで構築された生成 AI アプリケーションの状態やコンテキスト情報を保管する新機能「セッション管理 API 」をプレビューでリリースしました。セッション管理 API を使うことで、開発者はセッション管理のためのバックエンドソリューションを構築する必要なく、複数ステップの生成 AI ワークフローの状態と会話コンテキストを管理できるようになります。アジア太平洋(東京)リージョン含む複数のリージョンで利用可能です。詳しくは こちら をご覧ください。 著者について 木村 直登(Naoto Kimura) AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、製造業のお客様に対しクラウド活用の技術支援を行なっています。最近は生成 AI と毎日戯れており、特にコード生成と LLM エージェントに注目しています。好きなうどんは’かけ’です。
この記事は 「 Introducing the new AWS Marketplace Consumer Goods Solutions Hub 」(記事公開日: 2024 年 1 0月 28 日)の翻訳記事です。 今日、消費財業界は、市場の成長の鈍化、デジタルネイティブブランドとの競争の激化、消費者行動の変化、パンデミックによる商品不足などの課題に直面しています。 そこでさらに成長するためにも、多くの消費財企業が自ら環境に順応し、小売業者、卸売業者、消費者との関係を見直しています。 AWS と業界に特化した AWS パートナーは、消費財業界のリーダーが製品開発からデジタルトランスフォーメーションまでのビジネスサイクル全体をモダナイズすることで、収益の伸びを加速できるようサポートしています。 Amazon の 30 年に及ぶ顧客に関する専門知識に裏付けられた、他に類を見ないコンピューティング、人工知能 (AI)、機械学習 (ML)、分析機能を備えた AWS ツールは、ブランドが顧客の信頼を獲得し、維持できるようサポートします。 実際、Danone、Stanley Black & Decker、Kellanova、WK Kellogg、Dole Foods、Britvic などの消費財業界のグローバルリーダーは、業界向けに構築された AWS および AWS パートナーのソリューションとサービスを利用し、イノベーションを加速させています。 AWS のサービスを利用している消費財業界の何千もの企業が、デジタルトランスフォーメーション、モダナイゼーション、カスタマーエンゲージメントロードマップに対応する、信頼できるテクノロジープロバイダーを今も探しています。 しかし、業界向けに構築した適切なソリューションを見つけるには時間がかかり、必ずしも最適なクラウド導入につながるとは限りません。 ブランドが特定のビジネスニーズに対応する適切なソリューションを見つけ、迅速かつ大規模に展開できるよう支援するため、 AWS パートナーネットワーク (APN) は AWS Marketplace とともに、新規に AWS Marketplace 消費財ソリューションハブ を立ち上げました。 AWS Marketplace 消費財ソリューションハブでは、イノベーションの促進、業務の最適化、ビジネスインサイトの向上に役立つサードパーティの消費財ソリューションを厳選して提供しています。 この新しいハブにより、ブランドは業界固有のニーズを満たすように設計および構築されたクラウドテクノロジーとデータ管理ソリューションを簡単に発見、調達、デプロイ、管理できます。 AWS Marketplace が選ばれる理由 AWS Marketplace は、あらゆる規模の企業が AWS パートナーのソリューションを検索、試用、購入、デプロイし、管理できる、厳選されたデジタルストアフロントです。 AWS Marketplace を使用すると、製品評価プロセスを迅速化し、ガバナンスを改善し、コストの透明性を高め、SaaS サービスの無秩序な使用を抑えると同時に、AWS での請求と管理を一元化できます。 消費財調達の専門家は AWS Marketplace を利用することで、イノベーションを加速し、クラウドユーザーがソリューションを安全かつ迅速にデプロイできるようにすると同時に、TCO を削減し、運用監視を強化できます。 AWS Marketplace では、ワンクリックでのデプロイ、デジタル化されたソフトウェア購入、コンサルティングサービスなどのオプションにより、必要なときにいつでも何千ものソフトウェアやサービスの販売者からビジネスを加速させる製品を迅速に調達して使用できます。 しかし、AWS Marketplace では導入が容易なソリューションを幅広く取り揃えていますが、消費財に特化したオファリングを見つけるのは難しくなっています。 AWS Marketplace 消費財ソリューションハブでは、AWS パートナーの提供する専門的なソリューションが取り揃えられています。 製品開発、製造、サプライチェーン、マーケティング、ユニファイドコマース、IT とデジタルトランスフォーメーションにおいて、ブランドが今日直面している最も共通な問題に対処するように構築されたパートナーソリューションは、顧客がソリューションを迅速に展開できるよう設計されています。 AWS Marketplace で消費財ソリューションを使用する利点には次のようなものがあります。 選択肢の多さ、スピード、俊敏性 AWS 消費財パートナーから製品を迅速に提供してデプロイすることで、ブランドを差別化し、顧客行動に影響を与え、収益を増やすことができます。 統制とガバナンス ガバナンスを一元化し、イノベーションを迅速に行い、ポリシーやコンプライアンス要件に沿った消費財向けソフトウェアやサービス、またはサードパーティのデータ製品を立ち上げできます。 柔軟な価格設定と条件 ソフトウェアのテスト、従量課金制、カスタム条件の交渉、長期契約によるコスト削減を柔軟に行える価格設定オプションを利用できます。 AWS Marketplace 消費財ソリューションハブでソリューションをご覧ください。 ライブラリは拡大を続けていますが、新しい AWS Marketplace 消費財ソリューションハブで商品を提供する AWS パートナーをピックアップしてご紹介します。 製品開発 研究開発 (R&D) インフラストラクチャをモダナイズし、仮想テストを増やし、開発サイクルを短縮することで、市場投入までの時間を短縮。 コンピューター支援エンジニアリング : Ansys 、 Rescale 、 Siemens エンジニアリング & デザインデスクトップ : Ansys 製品ライフサイクル管理 : Siemens 、 Infor 、 MiT Systems 、 Arena 製造 製造業務で実績のあるクラウドプロバイダー である AWS を利用して、商品の販売コストを削減。 エネルギー使用の最適化 : TensorIoT 、 CoolPlanet 、 Siemens 、 Brainbox 産業用データファブリック : HighByte 、 Tulip 、 Siemens 、 Palantir 、 Cloudwick 、 GE オペレーショナルテクノロジー (OT) サイバーセキュリティ : Dragos 、 Claroty 、 Nozomi 製品および資産管理 : Tulip 、 Siemens 、 Denali 、 Seeq 、 MiT Systems 品質管理 : Siemens 、 MiT Systems 、 Arena 画像による異常検出 : Tulip 、 Denali サプライチェーン 予測の改善、在庫の最適化、マルチチャネル流通を通じて、サプライチェーンのレジリエンスとアジリティを強化。 需要予測と計画 : KetteQ 、 Anaplan 、 SAS Analytics 、 Infor 、 Fractal Analytics 、 Peak 、 MiT Systems 、 FuturMaster オンタイムインフル (On-Time-In-Full) コンプライアンス : Aera 、 Noodle 注文管理およびフルフィルメント : Kibo 、 Fluent Commerce 、 VTEX 、 Fenix Commerce 、 Nextuple サプライチェーンの可視性 : FarEye 在庫供給計画 : KetteQ 、 Infor 、 Palantir 、 MiT Systems 、 FuturMaster 、 Tiger Analytics バリューチェーン透明性 : Descartes Labs 、 Esri 、 LiveEO 、 Cropin 、 Infor 倉庫管理 :Vinculum、 Pivotree 、 Infor マーケティング AI によって得られるインサイトの強化、広告の最適化、AI 主導のパーソナライゼーションにより、マーケティング効率と顧客ロイヤリティが向上。 カスタマー 360 ; Twilio Segment 、 Treasure Data 、 MoEngage 、 SAS Analytics 、 Tealium , Amperity 、 Qualtrics 顧客維持とロイヤリティ : MoEngage 、 Epsilon 、 Qualtrics デジタルアセット管理 : Overcast HQ 、 Tenovos 、 Cloudinary パーソナライゼーション : Twilio Segment 、 MoEngage 、 Amplitude 、 Amperity 、 XGEN AI 、 Crownpeak 、 Peak 、 Qualtrics 商品情報管理 : Bluestone PIM トレードプロモーションマネジメント : HighRadius 、 FuturMaster 、 Salesforce ユニファイドコマース デジタルチャネルであっても、実店舗であっても同じコマース体験を実現。 B2B コマース : Kibo 、 Infosys 、 Spryker 、 commercetools 、 VTEX 、Vinculum、 Vercel コンタクトセンターのモダナイゼーション : Freshworks 、 Genesys 、 RingCentral 、 Talkdesk 、 NeuralSeek コンテンツ管理システム : Contentful 、 Crownpeak 、 Contentstack D2C E-commerce : Kibo 、 Infosys 、 Spryker 、 commercetools 、 VTEX 、Vinculum イマーシブコマース : Hexa 、 Obsess 、 UneeQ 、 Matterport 、 Avataar 小売分析自動化 : Fractal Analytics 小売実行 : Salesforce 、 Ivy Mobility 収益成長管理 : Anaplan 、 Fractal Analytics 、 FuturMaster 、 Tredence 商品の検索と探索 : Constructor 、 Algolia 、 Syte 、 ViSenze 、 Crownpeak 、 XGEN AI ビデオコマース : LiveLike 、 Firework 、 VTEX IT とデジタルトランスフォーメーション 比類のないクラウド機能でデジタルトランスフォーメーションを推進し、意思決定と業務効率を向上。 売掛金 : Infor 、 HighRadius 、 MiT Systems カーボントラッキング : Altruistiq 、 Metron 、 Persefoni 、 Bosch 、 CoolPlanet 、 IBM 、 Terrascope 、 Sweep 、 Palantir 、 Unravel Carbon データレイク : Databricks 、 Snowflake 、 ByteHouse データプロダクト : Reltio 、 Informatica 、 Fractal Analytics 、 Tredence , Carto 企業資源計画(ERP) : Infor 、 MiT Systems ESG の報告と開示 : Altruistiq 、 Persefoni 、 IBM 、 LiveEO 、 Sweep 、 Sage SAP 移行 : Pillir 、 Syntax 、 Mendix AWS の消費財チームとつながりましょう AWS Marketplace 消費財ソリューションハブでは、新しいソリューションが定期的に追加され、その数は継続的に増加しています。 AWS がお手伝いします。 AWS の消費財エキスパートにご相談いただければ、適切なソリューションが見つけられるようサポートいたします。 今すぐお問い合わせください 関連リソース : 消費財向けの AWS クラウドソリューション 著者について Kevin E. McCurdy Kevin E. McCurdy は APN for AWS のグローバル CPG セグメントリーダーで、戦略的な ISV および SI パートナーの特定と関係構築を担当しています。 以前は、E2open でデマンドシグナル管理担当副社長を務め、後に E2open に買収された Orchestro の共同創設者兼戦略的アカウント担当副社長となり、メルカリテクノロジーズでは共同創設者兼事業開発およびサービス担当副社長を務めました。McCurdy は、サプライチェーン管理、カテゴリー管理、デマンドシグナル管理の分野で 25 年以上の経験があり、Coca-Cola、General Mills、Kellogg’s、PepsiCo、Unilever、Kraft-Heinz などのグローバル消費財企業や小売業者と一緒にビジネスを行ってきました。 ペンシルベニア州立大学でビジネスロジスティクスと国際ビジネスの理学士号を取得しています。 Marco Kormann Rodrigues Marco Kormann Rodrigues は AWS の EMEA リテールパートナーソリューションリードです。 彼の業務は、小売業界向けのパートナーソリューションの募集、開発、マーケティングです。 AWS に入社する前、Marco はコンサルタントとして長年、消費財ブランドや小売業者向けの SAP 導入に従事し、最近では小売業者向けの分析 SaaS 製品開発に携わっていました。 エディンバラの Heriot-Watt 大学で数理数学と統計学の理学士号を、Ecole Centrale Paris で情報システム工学の修士号を取得しています。 本ブログは CI PMO の村田が翻訳しました。原文は こちら 。
※今回は「後編」です。前編は こちら をご確認ください。 エンタープライズのお客様でクラウドを効果的に推進するためには、クラウド活用推進組織(クラウド Center of Excellence、クラウド CoE、CCoE)もしくは、クラウドに限定しない xCoE の立ち上げが必要だという認識は既に多くの方々が持たれていると思います。一方で、そのストラクチャーは汎化が困難であり、他社事例の流用が必ずしも最短経路ではないという認識を持つお客さまもいらっしゃいます。その存在意義や、効果的な立ち振る舞いはどこにあるのか、各社にとって効果的な CCoE はどうやって定義するのかに悩む方々は少なくありません。 私たちは、以前公開したブログ記事において、CCoE が奏功する 環境条件や心構え 、その活動内容の検討に関する 考え方 や ステップ を紹介しました。また 2024 年には、生成 AI をはじめとする新しい技術の価値訴求と推進力を追求する ビジネスを加速させる組織としての xCoE について紹介するウェビナー を開催しました。より具体的な組織設計を学んでいただけるよう、 CCoE 設立に向けた Black Belt をリリースしています。 変化の激しい世の中にあってクラウド活用を進めることは、珍しい選択肢ではなくなりました。一方で、その活用の成熟度を高め、クラウドを活かしてビジネスを良くする、良くし続けるためには、構成メンバーのスキル充足だけではカバーできない課題も見えてきました。その課題は組織文化に類するもので、単純に他社(者)の成功事例を再利用できないところがあります。ここから、形式知化が難しいと当事者が感じる領域(いわゆる暗黙知)にこそ価値があるのではないかと考える方がいらっしゃり、我々にご相談いただくことがあります。 クラウド活用における暗黙知に価値を見出した CCoE は、その活動範囲を広げ始めています。業界や企業規模が異なる企業同士が組織を越えてナレッジを共有し、新たなビジネス価値の創造に向けて共に考える機会が提供されるようになりました。「もはや一社だけでは、急速に進化するクラウド技術やビジネストレンドに追いつけない」そのような危機感が、企業間の越境的な連携を加速させているのかもしれません。 本記事では、前編と後編とにわけ、この革新的な取り組みに挑戦されている数社の CCoE メンバーが一堂に会し、その胸の内を明かした2024 年末のミートアップの様子を紹介します。なぜ今、組織の境界を越える必要があるのか。そこにどんな可能性が潜んでいるのか。デジタル時代における新たな共創モデルの最前線に迫ります。後編となる今回は、ポーラ・オルビスホールディングス 堀氏、インフォコム 高山氏、樫原氏、そしてSOMPOホールディングス 靍井氏にお話を伺います。前編は こちら です。 (前編のあらすじ)聞き手:SOMPOホールディングス 神庭氏、AWS 山泉 挑戦する社員のプレゼンスアップに集中する – SOMPOホールディングス 参加するすべての方にスポットライトをあてたい;CCoE はその舞台を用意する裏方として働く 多様なアクティビティやイベントを通じて、IT や クラウドに関心を強く持つ人を探す 社という枠を越えて(考えることなく)交流し、切磋琢磨する文化を作りたい 人と人とをつなぎ、カルチャーを変える – 三菱電機 自分の仕事を面白くしたい、そんな思いからいろんな人へ声掛けをし、外へ連れ出している まずは自ら楽しみ、アウトプットを企画して実施する 『ものづくり』から『ことづくり』へのシフトを目指し、新しい文化を取り入れたい 己を知り、他者を知る – ポーラ・オルビスホールディングス (AWS 山泉)越境活動を行う目的についてお聞かせください。 (ポーラ・オルビスホールディングス 堀氏)大きく 3 つあります。まず企業認知度の向上です。自社の技術力や取り組みを広く知っていただき、ブランド価値の向上につなげることです。次にシナジーの創出。異業種の知見と自社の強みを掛け合わせることで、新たな価値を生み出したいと考えています。そして社内活性化。他業種から得た学びを社内に還元し、全体のレベルアップを図りたいです。市場の動きに後手に回ることなく、先頭を走れる存在になるために、『己を知り、他者を知る』という姿勢を大切にしています。会社としてもコミュニティ活動を重要視しており、私が担当者として活動しています。 (SOMPOホールディングス 神庭氏)具体的な活動内容を教えてください。 (堀氏)企業ユーザーコミュニティにおいてイベント企画をミッションにした活動をしています。単なる参加者ではなく、コミュニティの中心に入り込んでネットワークを広げることを意識しています。他にも AWS re:Invent などの国際的なイベントにも参加し、グローバルなトレンドのキャッチアップも行っています。これらの活動はグループ内にも発信し、CCoE の存在価値を高めていくことにも注力しています。社内では IT セクションに CCoE をプレゼンする機会が多くありましたが、これからは IT に限らず、グループ全体に発信していくフェーズに移していきたいです。越境活動は、社内外への営業活動のような感覚かもしれません。 (神庭氏)越境活動で得られた経験はいかがですか? (堀氏)他社とのネットワークが広がり、将来的なコラボレーションの土台ができました。異業種の課題解決プロセスから多くの学びも得られています。最近では re:Invent で出会った AWS コミュニティビルダーの方々から大きな刺激を受けました。 (山泉)今後の展望についてお聞かせください。 (堀氏)企業横断型の交流会を自ら企画・開催していきたいですね。まずは re:Invent でいただいたビルダーズカードを使った大会の開催を検討しています。また、 2023 年から始めた Qiita での情報発信 も継続していきます。外部イベントで『記事を見ました!』と声をかけていただくことも増えてきて、大きな励みになっています。地道な活動ですが、確実に企業価値の向上につながっていると実感しています。 (神庭氏)越境活動に参加するだけでなく、「企画」について意欲的な理由についてお聞かせください。 (堀氏)私たちは IT を積極的に活用し、常に新しいことにチャレンジしている企業であることを広く認知していただき、それを採用活動にも活かしていきたいと考えています。加えて、ビューティー業界の IT 部門を牽引していきたいという強い思いがあるからです。コミュニケーションのハブとなることで、業界全体の発展に貢献できると考えています。これは私たちが主体的に行動することでしか実現できないと確信しています。 ポーラ・オルビスホールディングス 堀 瑞希 氏 まず第一歩を自分から – インフォコム (山泉)越境活動を始められた理由をお聞かせください。 (インフォコム 高山氏)価値観を広げることが最大の理由です。組織内や社内だけの人間関係では、どうしても視野が狭くなってしまう。新しい刺激を受けて気持ちを活性化させたかったんです。それに、単純に人脈が広がって世界が広がっていくのは楽しいですよね。特に重要視しているのは、単に『見る』だけでなく『参加する』という姿勢です。 (神庭氏)越境活動に積極的な理由は何でしょうか? (高山氏)私自身のためではなく、『組織のメンバー』を外の世界に連れ出すことを目的としています。そのために自分が積極的に社外活動に取り組んでいます。越境活動は従業員の成長を促進する効果があると確信しています。 (神庭氏)どのような効果が期待できますか? (高山氏)基本的にはいいことづくめですね。社員のアウトプットの場として、またコミュニケーションスキルやプレゼンテーションスキルの向上に大きく成長できる場として期待しています。会社としても、社員のプレゼンス向上によるリクルーティング効果や、将来的なビジネス関係の構築につながる可能性があります。 (山泉)具体的にはどのような活動をされていますか? (高山氏)ユーザーコミュニティ、特定の役職者が集うコミュニティ、各種勉強会などに参加しています。社内では最近、直接コミュニティを推進する立場から、推進者をサポートする立場に変わりました。機械学習やアジャイルのコミュニティ支援などですね。多くの社員が成長を実感できる仕組みづくりに関わっています。 (山泉)越境活動で得られた経験について教えてください。 (高山氏)素晴らしいスキルやエネルギー、経験を持つ方々と出会えることが大きな収穫です。例えば、先日、ユーザー会で知り合った他社さまと、その後 CCoE について情報交換して互いのベストプラクティスを共有する機会をいただきました。これは越境活動でしか経験することができない魅力です。ただ、課題としては活動の効果の可視化が難しいですね。しかし、興味深いのは、越境活動と社内評価に相関関係がありそうだということです。今後、タレントマネジメントシステムを通じて分析してみたいと考えています。 (神庭氏)今後の展望についてお聞かせください。 (高山氏)採用活動の観点でも、越境活動は自社のプレゼンス向上を進める上で重要なキーの一つであると考えています。社内外で認知される『スター』のような人材を育成することで、自社の社員にロールモデルを提供したり、より多くの方々に弊社を知っていただく機会を創出したりしたいと考えています。 (神庭氏)CCoE の高山さんから越境活動のお声がけをされた樫原さんにも伺います。営業職からエンジニアに転向されたばかりと伺いましたが、越境活動にご関心はあったのでしょうか。 (インフォコム 樫原氏)情報収集やアウトプットすることで自分の成長につながるのではないかという期待感から、元々、外に出ていくこと自体に興味がありました。しかし、『自分にはまだスキルが足りない』と躊躇していました。豊富な知識やスキルを持った方々が登壇したり、ネットワークを作ったりするものという印象を持っていましたので、私にはまだ先の話だと思っていたところ、高山さんからイベントの登壇に声をかけてもらったことで思い切ってチャレンジすることにしました。 (山泉)実際に活動をしていかがだったでしょうか。 (樫原氏)最初は『スキル不足だから登壇なんてまだ先』と思っていたんですが、実際に登壇してみたことで『他のことにもチャレンジしてみよう』という意欲で満ち溢れています。前回の登壇では自身のキャリアについて語ったのですが、営業職からエンジニアになったという私のキャリアに多くの方が興味を持ってくださり、自分の経験の希少性に気づかされました。また、私の話が他の方に影響を与えられたことを実感できたのは大きな収穫でした。 (山泉)越境活動に対する認識が変わっていますね。 (樫原氏)当初は自己成長が主な目的でしたが、活動を続けるうちに、組織や会社の成長への想いの方が強くなってきました。私自身、この活動を通じて多くのものを得ることができました。その貴重な経験を、より多くの方々にも体験していただきたいという気持ちが強くなっています。 (神庭氏)今後の展望についてお聞かせください。 (樫原氏)より多くの方々が越境活動にチャレンジできる環境を作っていきたいですね。そのためには、私のような駆け出しのエンジニアが活動することで、むしろ越境活動へのハードルを下げることができるのではないかと気づきました。特に大きな気づきは『必ずしも高度な技術的知識がなくてもアウトプットできる』ということ。この考え方の転換は、私にとって大きな一歩になりました。また、1 回のチャレンジで外に出ることへのハードルはかなり下がりました。社内には私以上に意欲的な社員がたくさんいます。そういった方々にもスポットライトが当たるよう、私自身も積極的に活動を続けていくことで、多くの舞台を用意していきたいです。 (高山氏)何も知識・スキルもない状態からアウトプットの機会を設ける…というのは私も実現したいと思っているので、樫原さんのようなケースをどんどん創りたいと考えています。 インフォコム 高山 篤史 氏(左) インフォコム 樫原 里奈 氏(右) 社内と社外の橋渡し – SOMPOホールディングス (山泉)越境活動を始められた理由についてお聞かせください。 (SOMPOホールディングス 靍井氏)個人的には、社外の素晴らしい方々から受ける刺激が大きな動機です。『こうなりたい』『ああなりたい』という思いが、自分のベクトルを前向きにしてくれる。CCoE という社内のクラウド知見者のトップ層にいる立場ですが、もっと上の世界を知るためには社外に出ていくしかないと考えています。会社としては、情報収集が大きな意義ですね。様々な事例が社内での行き詰まりを打開するヒントになります。また、CCoE は実プロジェクトでの実績作りが難しい面があるので、社外での活動実績が社内でのプレゼンス向上につながっています。 (山泉)具体的な活動内容を教えてください。 (靍井氏)AWS ユーザー会でのパネルディスカッション登壇や、AWS re:Invent、AWS Summit Japan などのイベントに積極的に参加しています。登壇すると声をかけていただく機会が増え、自然とコミュニティが広がっていきますね。また、社内でもコミュニティ活動を展開しています。その運営ノウハウを得るためにも、社外のコミュニティ活動には積極的に参加していますね。 (神庭氏)越境活動をする社員を増やしていく意向はありますか? (靍井氏)CCoE という組織に所属している立場を活かし、グループ会社のクラウド人材を社外活動に積極的に巻き込んでいきたいと考えています。実際、SOMPOグループでは今年度から『クラウドキーパーソン』制度を設け、グループ会社のクラウド人材が集まる場を創設しました。この場を通じて、単なる情報のインプットだけでなく、アウトプットの機会も提供していく予定です。 (神庭氏)越境活動で得られた気づきは? (靍井氏)素晴らしい方々との出会いや参考事例の収集ができるのは言うまでもありませんが、特に印象的だったのは『越境のハードルが意外と低い』ということです。クラウド人材のコミュニティは、新規参加者にとても優しい。一度そのハードルを越えると、自然と情報が集まってきて、コミュニケーションの輪が広がっていくんです。 (山泉)越境活動でなければ実現できないことはありますか? (靍井氏)公開されている情報以上の価値を得るためには、越境活動は不可欠だと考えています。特に、相手と有意義な情報交換ができる関係を築くためには、自分自身からも積極的に情報発信していく必要がありますが、得られるリターンをとても大きなものです。 (山泉)今後の展望についてお聞かせください。 (靍井氏)グループ内に越境の文化を根付かせたいですね。一人では踏み出せない人も多いと思うので、CCoE がアテンド役となって、気軽に越境できる環境を作っていきたい。特にクラウド初学者向けのイベントなど、参加のハードルが低いものから始めていければと考えています。クラウド初学者向けの研修の越境なども面白い取り組みになるかもしれません。 (神庭氏)越境の文化を築きたい理由は何でしょうか? (靍井氏)最終的な目標は、職員が主体的に課題解決できる組織を作ることです。グループ内には数多くの優秀な人材がいます。そういった方々がより広い領域で活躍できる環境を整えていきたいと考えています。 SOMPOホールディングス 靍井 翔平 氏 今回は、ポーラ・オルビスホールディングス 堀氏、インフォコム 高山氏、樫原氏、そしてSOMPOホールディングス 靍井氏にお話を伺いました。 前編 では、SOMPOホールディングス 神庭氏、三菱電機 小川氏、辻尾氏にお話を伺っています。 前編と後編の 2 回にわけて、クラウド活用における暗黙知に価値を見出した CCoE にお話を伺ってきました。「もはや一社だけでは、急速に進化するクラウド技術やビジネストレンドに追いつけない」そのような危機感、と冒頭で記載しました。実際のところは、交流を通じた相互認識や、自己肯定感を得られたりと、危機感だけでない期待感もお持ちであると確信しています。それらこそが、企業間の越境的な連携を加速させているのかもしれません。 CCoE は、クラウドによってより加速されるテクノロジーの運用を進化させるため、ベストプラクティスやフレームワーク、ガバナンスを作成し、伝導し、制度化するための組織横断的な専門家チームであると 私たちは考えています 。また、その 行動特性は利他的である ということも重要で、誰のため、つまり CCoE のお客さまは誰なのか、という点についても深く、そして定期的に振り返ることが肝要であると考えます。 これらは CCoE が遂行する業務には決まった形や正解というものがないことを示しており、ゆえに立ち上げや高度化に悩まれる方が珍しくありません。公開されている成功事例や、ユーザー会などで共有されるプラクティスに触れる機会において、参加された方から、その多様性と自由度に驚かれたというコメントをいただくことがあります。CCoE がどのような業務を遂行するのかは、クラウドに関わる事業や組織、業務の課題に依存します。つまり、これらの課題が会社や組織で異なることが CCoE の多様性と自由度の根源です。一方で、会社や組織をよくしたいという行動原理に違いはありません。 今回ミートアップに参加された皆さんに共通しているのは、「人、つまり仲間にとことん拘っている」ということです。言い換えれば、会社や組織としてのクラウド活用を推進するためには、テクノロジーやプロセスだけでなく「人」という要素の変革が欠かせないと考えていらっしゃいます。そして変革の実現のためには、形式知化できない暗黙知を伝承できる場が必要であり、その場の効果を高める効果的な手段の 1 つが今回のようなアプローチと言えると考えます。 ミートアップに参加された皆さん 参考資料: [AWS Blog] CCoEを構築するときに避けるべき7つの落とし⽳ [AWS Blog] 今から始める CCoE、3 つの環境条件と 3 つの⼼構えとは [AWS Blog] CCoE 活動検討のはじめの一歩 [AWS Blog] CCoE 構想のステップ [AWS Blog] 【動画公開 & 開催報告】AI 時代に技術を活かす!人材と組織、そして活用プロセス構築のポイントを解説! ~進化し続ける技術を活用するために効果的な組織と人材育成のあり方、そしてそれらを導入する際の課題と対策について学ぶ~ [AWS Blog] CCoE 関連シリーズ [AWS Black Belt] Cloud Center of Excellence(CCoE)設立に向けて( 動画 / 資料 ) 山泉 亘(YAMAIZUMI Wataru)は、AWS のカスタマーソリューションマネージャー(CSM)です。人、プロセス、テクノロジーを横断する課題に総合的に対応することで、お客さま組織のクラウド活用の促進とビジネス価値実現を支援しています。事務機器製造業および金融業においてクラウド活用推進組織(CCoE)の組成と発展をリードした経験があります。また、多様性と柔軟性を持った組織文化を醸成するために技術コミュニティが果たす役割と重要性を確信しており、組織内外交流の促進に奔走しています。
エンタープライズのお客様でクラウドを効果的に推進するためには、クラウド活用推進組織(クラウド Center of Excellence、クラウド CoE、CCoE)もしくは、クラウドに限定しない xCoE の立ち上げが必要だという認識は既に多くの方々が持たれていると思います。一方で、そのストラクチャーは汎化が困難であり、他社事例の流用が必ずしも最短経路ではないという認識を持つお客さまもいらっしゃいます。その存在意義や、効果的な立ち振る舞いはどこにあるのか、各社にとって効果的な CCoE はどうやって定義するのかに悩む方々は少なくありません。 私たちは、以前公開したブログ記事において、CCoE が奏功する 環境条件や心構え 、その活動内容の検討に関する 考え方 や ステップ を紹介しました。また 2024 年には、生成 AI をはじめとする新しい技術の価値訴求と推進力を追求する ビジネスを加速させる組織としての xCoE について紹介するウェビナー を開催しました。より具体的な組織設計を学んでいただけるよう、 CCoE 設立に向けた Black Belt をリリースしています。 変化の激しい世の中にあってクラウド活用を進めることは、珍しい選択肢ではなくなりました。一方で、その活用の成熟度を高め、クラウドを活かしてビジネスを良くする、良くし続けるためには、構成メンバーのスキル充足だけではカバーできない課題も見えてきました。その課題は組織文化に類するもので、単純に他社(者)の成功事例を再利用できないところがあります。ここから、形式知化が難しいと当事者が感じる領域(いわゆる暗黙知)にこそ価値があるのではないかと考える方がいらっしゃり、我々にご相談いただくことがあります。 クラウド活用における暗黙知に価値を見出した CCoE は、その活動範囲を広げ始めています。業界や企業規模が異なる企業同士が組織を越えてナレッジを共有し、新たなビジネス価値の創造に向けて共に考える機会が提供されるようになりました。「もはや一社だけでは、急速に進化するクラウド技術やビジネストレンドに追いつけない」そのような危機感が、企業間の越境的な連携を加速させているのかもしれません。 本記事では、前編と後編とにわけ、この革新的な取り組みに挑戦されている数社の CCoE メンバーが一堂に会し、その胸の内を明かした2024 年末のミートアップの様子を紹介します。なぜ今、組織の境界を越える必要があるのか。そこにどんな可能性が潜んでいるのか。デジタル時代における新たな共創モデルの最前線に迫ります。前編となる今回は、SOMPOホールディングス 神庭氏、三菱電機 小川氏、辻尾氏にお話を伺います。後編は こちら です。 挑戦する社員のプレゼンスアップに集中する – SOMPOホールディングス (AWS 山泉)今回お集まりいただいた皆さんは、SOMPOホールディングス主催のイベントに参加された方々と伺っています。何がきっかけで様々な業種の企業の方たちが集まったのでしょうか。 (SOMPOホールディングス 神庭氏)きっかけはクラウドサービスのユーザー会です。集まった皆さまに弊社が実現したいこと、ご協力いただきたいことを説明しながらスカウト活動をして、参加してもらいました。本当にありがたく思っています。 (山泉)なぜ社外の方たちにお声がけをされたのでしょうか。 (神庭氏)私は CCoE において人材育成に関する企画を担当しています。クラウド人材の不足は自社の課題ではなくて、社会的な課題だと感じていまして、1 社で取り組むより複数社で取り組むことの方が効果的だと考えたことがきっかけです。聴講者目線では、「クラウドサービスは数多くの企業が重要視しているんだ」と気付きにもなりますし、他社のカルチャーや取り組みを知ることができると面白いです。また、登壇者目線でも、社内のイベントよりも複数社が参加するイベントで登壇した方がご自身にとって良い経験になりますよね。 (山泉)越境活動を企画する上でこだわっていることはありますか。 (神庭氏)まず、参加されるすべての方たちにスポットライトがしっかりと当たることを意識しています。CCoE は舞台を用意すること、登壇者のプレゼンスアップをすることができるポジションにいますので、登壇したことで自身のキャリアやエンゲージメント、モチベーションに好影響を与えられるよう注力します。登壇者の組織や社内広報等、横連携が重要になってきます。また、聴講者が、「私も次の舞台に立ちたい!」と思ってもらえるようなコンテンツづくりです。これが難しいですし、待っててもなかなか手を挙げてもらえるものではないので、結局スカウト活動をしますが(笑) (山泉)具体的にどのようにスカウトをするのでしょうか? (神庭氏)グループ内でご自身の取り組みをアウトプットいただくイベントやクラウドを学習するワークショップ(今年度は AWS Cloud Quest をみんなで楽しむというワークショップが高評価でした)等を開催しているのですが、その後の交流会等で皆さまにお話を伺うと、今は営業職ですがご自身でキャリアを切り開くために IT 関連の自己研鑽を続けている方や、将来デジタルで自社の課題を解決したいという強い想いをお持ちの方等、魅力的な方たちがたくさんいらっしゃることに気付きます。そういった方たちの魅力をできるだけ多くの方たちに知ってもらうよう、越境活動のお誘いをしています。各イベントの参加者は、そういう想いで参加している訳ではないのですが、いざご参加いただくと素晴らしいアウトプットをして下さりますし、その方たちの活躍に刺激を受けている方もたくさん生まれています。振り返るとフット・イン・ザ・ドアみたいな接触をしていることが多いかもしれません。 (山泉)今後の展望についてお聞かせください。 (神庭氏)人材育成・・・という観点だけで言えば、もう自社内という枠で考えないことがスタンダードな風土にしたいです。あとはアウトプットの機会提供数にこだわりたいです。CCoE が提供するセミナーにはもう興味がなく、成長につなげたい方が講師としてアウトプットする等、CCoE は裏方でいられるような仕組みづくりに関わりたいです。挑戦する社員のプレゼンスアップに集中する組織を理想としています。 SOMPOホールディングス 神庭 豊 氏 ここからは、神庭氏と AWS 山泉が聞き手となり、各社へ取り組みを伺いました。 人と人とをつなぎ、カルチャーを変える – 三菱電機 (神庭氏)まず、なぜ越境活動を始められたのでしょうか? (三菱電機 小川氏)『自分の仕事を面白くしたい』という思いからでした。自分が思う面白い仕事というのは『お客様がよりよい暮らしを実現し、幸せになる』ことに自分が貢献できることです。これを実現するためには自分だけでなく、『チームを変えたい』という想いに変わり、次は『組織や会社を変えたい』という想いにまで発展していき、活動領域が広がっていきました。気が付いたら社外との交流も始めていたのですが、そこで情熱を持った方々と出会い、目から鱗が落ちる刺激的な経験をしたことで、越境活動の魅力に惹かれ、今もなお活動を継続しています。 (山泉)具体的にはどのような活動をされているのでしょうか? (小川氏)社内では部署を越えたイベントの企画や、アジャイル系のコミュニティ活動を展開しています。最近は特に社外での登壇も積極的に行うようになりました。また、『今年(2024 年)はアウトプットの年にしよう!』と決意して行動に移しています。実は、ネタがなくてもイベントの登壇申し込みをしています(笑)。追い込まれれば何とかなるものですし、このサイクルのお陰で自身の成長につながっていると実感しています。 (山泉)越境活動で得られた経験について教えてください。 (小川氏)アウトプットの量に比例して、自分に集まる情報量が増えていくんです。多くの方たちから声掛けや情報提供、ご相談等をいただくようになりました。社内外のコミュニケーションが円滑になってきています。情報が集約することで、結果として関係部門との調整等の仕事の進め方がスムーズになりました。社外の方からも有益な情報をいただけるようになりましたので、仕事の質が確実に向上しています。仕事の評価を得たことで、私の裁量も広がり、お客様の期待により応えられるチャンスが増えてきました。お客様、チーム、そして自分自身にとって好影響を与えています。 (神庭氏)ご自身の組織のメンバーに越境活動を促しているのでしょうか? (小川氏)現在、組織のメンバーにも社外活動への参加を促しているところです。最初は抵抗感を示すメンバーも多いのですが、私が一緒に参加したり、人脈作りをサポートしたりすることで、少しずつ組織の風土は変わっていっています。 (山泉)今後の展望についてお聞かせください。 (小川氏)越境活動が社内で評価されつつあり、社内コミュニティに追い風が吹いています。社内コミュニティには、様々な事業分野のエンジニアが集まっていまして、最近では非 IT 人材の参加も増えてきました。各分野のエキスパートが集まることで、より魅力的な雰囲気が生まれています。実際に、偶然の出会い(Serendipity)とデータエンジニアリング(Data Engineering)の組み合わせである“ Serendie ”を合言葉に、事業や人材に新しい芽が出始めました。このビッグウェーブに乗って、今後は、このコミュニティをベースに、ボトムアップで事業間の連携を深め、新しいビジネスを創出していきたいと考えています。社内のサイロ化を解消し、社外の方々も巻き込みたいです。普段では接点のない企業同士でのビジネス創出を楽しみにしています。 三菱電機 小川 雄喜 氏 (神庭氏)越境活動を始められた理由についてお聞かせください。 (三菱電機 辻尾氏)会社としては『ものづくり』から『ことづくり』へのシフトを目指していて、そのために新しい文化を取り入れる必要がありました。個人としても、従来の縦割り文化から脱却し、新しい開発手法を取り入れたいという思いがありました。社外とのつながりを通じて、プロダクトの作り方自体を変えていきたかったんです。 (山泉)具体的にどのような活動をされていますか? (辻尾氏)JAWS-UG への参加や登壇、アジャイル関連のコミュニティ活動を積極的に行っています。また、外部の方を会社にお招きしてコミュニティ活動を実施したり、社内コミュニティの活性化も図ったりしています。2025 年 1 月に三菱電機で共創空間「Serendie Street Yokohama」をオープンしました。このスペースを活用して越境活動を更に加速させます。 (山泉)情報共有に積極的な姿勢が印象的ですが、その理由を教えていただけますか? (辻尾氏)実は最初は参加するだけでしたが、『教えてもらってばかりは申し訳ない』という思いから、積極的に登壇するようになりました。自分が持っている情報を他の方々と共有することには大きな価値があると考えています。確かに、全ての情報が全ての人にとって有益とは限りませんが、知らない人にとっては新しい気づきとなり、すでに知っている人からは新たなフィードバックをいただけます。そのフィードバックが自分自身の成長につながるんです。 (神庭氏)最初から積極的に発信できたのでしょうか? (辻尾氏)いいえ、最初は不安もありました。だからこそ、最善の情報を提供するために徹底的に調査するようにしています。その過程自体が自分の成長につながり、さらなる共有意欲を生む。このような好循環を作ることが重要だと感じています。 (神庭氏)越境活動で得られた経験について教えてください。 (辻尾氏)人とのつながりが劇的に広がりましたね。例えば、AWS ブログに掲載されたことがきっかけで、re:Invent で声をかけていただくこともありました。アウトプットした内容へのフィードバックをいただく機会も増え、非常に有意義な対話が生まれています。また、社外での活動範囲を広げることで、得られる知識の量と質が格段に向上します。これらの得た情報を自社のドメインに適合するよう工夫してから社内に展開することで、自社にも有益な情報をアウトプットできていると実感しています。 (山泉)今後の展望についてお聞かせください。 (辻尾氏)現在、会社の各組織がサイロ化しています。これを変えていきたいです。お客様に新しい価値を提供できる会社になるため、人材育成や開発手法を抜本的に見直し、社内カルチャーを変革していきたいと考えています。三菱電機を本気で変えていく、その覚悟を持って取り組んでいくつもりです。また、自社にはまだ持っていない要素がたくさんあります。そのため、パートナーと協力して新しいビジネスを創造することを目指しています。そのためにも社外とのコミュニケーション構築は非常に重要です。単なる競争ではなく、それぞれが価値を提供できる領域に注力していくことが大切だと考えています。 (神庭氏)今までの活動における効果は感じられていますか? (辻尾氏)はい。外部からの影響を取り入れることで、結果的に社内のカルチャーが変化していくきっかけになり、少しずつですが変化を実感できるようになってきました。 三菱電機 辻尾 良太 氏 今回は、SOMPOホールディングス 神庭氏、三菱電機 小川氏、辻尾氏にお話を伺いました。 後編 では、ポーラ・オルビスホールディングス 堀氏、インフォコム 高山氏、樫原氏、そしてSOMPOホールディングス 靍井氏にお話を伺います。また、前編を含めミートアップに参加された皆さんが共通して感じておられる「CCoE」の面白さやチャレンジについてまとめます。 ミートアップに参加された皆さん 参考資料: [AWS Blog] CCoEを構築するときに避けるべき7つの落とし⽳ [AWS Blog] 今から始める CCoE、3 つの環境条件と 3 つの⼼構えとは [AWS Blog] CCoE 活動検討のはじめの一歩 [AWS Blog] CCoE 構想のステップ [AWS Blog] 【動画公開 & 開催報告】AI 時代に技術を活かす!人材と組織、そして活用プロセス構築のポイントを解説! ~進化し続ける技術を活用するために効果的な組織と人材育成のあり方、そしてそれらを導入する際の課題と対策について学ぶ~ [AWS Blog] CCoE 関連シリーズ [AWS Black Belt] Cloud Center of Excellence(CCoE)設立に向けて( 動画 / 資料 ) 山泉 亘(YAMAIZUMI Wataru)は、AWS のカスタマーソリューションマネージャー(CSM)です。人、プロセス、テクノロジーを横断する課題に総合的に対応することで、お客さま組織のクラウド活用の促進とビジネス価値実現を支援しています。事務機器製造業および金融業においてクラウド活用推進組織(CCoE)の組成と発展をリードした経験があります。また、多様性と柔軟性を持った組織文化を醸成するために技術コミュニティが果たす役割と重要性を確信しており、組織内外交流の促進に奔走しています。
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの杉山です。今週も 週刊AWS をお届けします。 3 月 6 日 の 13:00 ~ 17:20 に AWS Innovate Generative AI + Data の無料オンラインイベントが開催されます。生成 AI と組織内のデータを掛け合わせて、自社ビジネスで活用を目指すためのノウハウを学ぶことが可能です。全 16 セッションとなっており、興味がある、または関連するセッションを選択して視聴いただけます。ぜひご登録の上ご参加ください。 それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。 2025 年 2 月 24 日週の主要なアップデート 2/24(月) Anthropic Claude 3.7 Sonnet が Amazon Bedrock で利用可能に Anthropic の最新モデルである Claude 3.7 Sonnet ハイブリッド推論モデルが、Amazon Bedrock で利用可能になりました。従来のユーザーのリクエストに応答する standard mode に加えて、段階的なステップを考える thinking mode を提供します。standard mode は Claude 3.5 Sonnet のアップグレード版として機能し、thinking mode では段階的な思考を行いながら、自己反省を活用して幅広いタスクでより良い結果を出すことが可能になっています。また、thinking mode では、Reasoning Budget として段階的なステップを考える際のトークンの制限を加えることにより、コストやスピードのコントロールが可能です。詳細は こちらのブログ をご確認ください。 CloudWatch Database Insights が RDS データベースのサポートを追加 CloudWatch Database Insights は RDS データベースのサポートを追加しました。従来は Aurora MySQL、Aurora PostgreSQL をサポートしていましたが、RDS の MySQL、PostgreSQL、SQL Server、Oracle が追加された形になります。Database Insights は、アプリケーション、データベース、およびそれらが実行されているオペレーティングシステムからのログとメトリクスを、コンソール上の統合されたビューに集約します。事前に構築されたダッシュボード、推奨アラーム、自動化されたテレメトリ収集を使用することで、データベースフリートの健全性を監視し、ガイド付きのトラブルシューティング機能を使用して個々のインスタンスまで掘り下げて根本原因分析を行うことができます。 2/26(水) AWS CodeBuild が並列テストレポートのマージと新しいコンピュートオプションをサポート AWS CodeBuild でテストケースを並列実行する際に、テストレポートを自動的に統合レポートにマージできるようになりました。また、この機能追加に加えて、オンデマンドインスタンス、リザーブドキャパシティフリート、Lambda コンピュートリソースを組み合わせて選択することも可能になりました。CodeBuild で単一のリソースを利用してテストを行う際に、テストコードが多くなると、テストの実行時間が増加してしまいますが、並列テストを利用することで、時間の短縮を図りながら、単一の統合レポートにテスト結果を集約できます。 Aurora の Data API を提供するリージョン拡張 Aurora Serverless v2 および Aurora プロビジョンドの PostgreSQL 互換および MySQL 互換データベースクラスター向け RDS Data API が、大阪を含めた 10 リージョンで利用可能になりました。Data API を使用すると、セキュアな HTTP エンドポイントを介してこれらの Aurora クラスターにアクセスし、SQL ステートメントを実行できます。Data API 側でデータベースコネクションの管理や自動プーリングを行ってくれるため、利用者側での負担を軽減できます。個人的に注目したいのは、Lambda 関数からのデータベースアクセスが容易になった点です。Data APIを利用することで、データベースコネクションの接続上限管理や、データベースリソースの枯渇、同時実行数の制御といった課題を軽減することができます。 2/27(木) Amazon Bedrock で Nova understanding models の提供リージョン拡張 Amazon Bedrock で Nova understanding models (Nova Lite, Nova Micro, Nova Pro) の提供リージョンが拡張され、東京を含めた 9 リージョンで、クロスリージョン推論プロファイルを利用できるようになりました。ヨーロッパ (ストックホルム、フランクフルト、アイルランド、パリ) およびアジア太平洋 (東京、ソウル、ムンバイ、シンガポール、シドニー) で利用できます。日本語を含めた 200 以上の言語をサポートし、低コストと早いレスポンスの特徴をもつ Nova Micro、高い精度と速度、コストのバランスをもった Nova Pro など、ユースケースに応じた使い分けが可能です。 AWS Batch がリソースを考慮したスケジューリングをサポート AWS Batchが、サードパーティのライセンストークン、データベースアクセス帯域、予算制限などの消費可能リソース(Consumable Resource)を考慮したジョブスケジューリングをサポートするようになりました。AWS Batch は並列でジョブを実行できる高い拡張性を持っていますが、ライセンス制限などの理由により、同時実行数を制限したいケースがあります。このような場合、Consumable Resourceと呼ばれる独自のトークンを作成することで、利用可能なトークンの範囲内でのみジョブ実行を許可し、トークンが不足している場合は実行を停止する、といった制御が可能になります。 詳細はこちらのブログ をご参照ください。 Amazon EC2 が AMI の時間ベースコピーを発表 Amazon EC2 は Amazon Machine Images (AMI) の時間ベースコピーの一般提供を発表しました。EBS スナップショットの時間ベースコピーと同様に、お客様は指定された期間内に AMI をコピーすることで、コンプライアンス目標を達成することができます。これまでは、お客様は AMI コピー操作の所要時間を予測または制御することができず、災害復旧やコンプライアンスの目的で目標復旧時間を達成することが難しい課題がありました。この新機能により、お客様は個々の AMI コピーリクエストに対して、15 分から 48 時間の範囲で希望する完了時間を指定できるようになりました。なお、時間ベースコピーには追加の料金が発生するためご留意ください。詳細は こちらのドキュメント とをご参照ください。 2/28(金) Database Insights が RDS MySQL と RDS MariaDB のオンデマンド分析を提供 Amazon CloudWatch Database Insights は、RDS for MySQL と RDS for MariaDB データベースエンジンに対するオンデマンド分析機能の提供を拡大しました。この機能は機械学習モデルを活用して、選択された期間中のパフォーマンスのボトルネックを特定し、次のアクションに関するアドバイスを提供します。このリリースにより、任意の期間におけるデータベースのパフォーマンス監視データを分析することが可能になります。選択した期間が通常とどのように異なるのか、何が問題だったのか、そして改善に関するアドバイスを得ることができます。 Amazon Nova Creative Model が東京リージョンで提供開始 Amazon Bedrock で Nova Creative Model (Nova Canvas と Nova Reel) を東京リージョンで提供開始しました。これらのモデルは、テキストと画像の入力から高品質な画像と動画を生成するように設計されており、さまざまなアプリケーションに対してカスタマイズ可能なビジュアルコンテンツを提供します。 Amazon EKS Anywhere の Kubernetes バージョンの延長サポートを発表 Amazon EKS Anywhere の Kubernetes バージョンの延長サポートを提供開始しました。Amazon EKS Anywhere でバージョンがリリースされてから最大 26 ヶ月間、任意の Kubernetes バージョンのクラスターに対するセキュリティパッチの提供を継続して受けることができます。Kubernetes バージョン 1.28 以降で利用可能です。標準サポートは、Kubernetes バージョンが Amazon EKS Anywhere で利用可能になった時点から開始され、アップストリームの Kubernetes プロジェクトのサポート期間と同じ 14 ヶ月間継続します。この期間の後、Amazon EKS Anywhere は追加で 12 ヶ月間、Kubernetes バージョンへのパッチ提供を継続します。詳細は こちらのドキュメント をご覧ください。 それでは、また来週お会いしましょう! 著者について 杉山 卓(Suguru Sugiyama) / @sugimount AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、幅広い業種のお客様を担当しています。最近は生成 AI をお客様のビジネスに活かすためにアイデア出しやデモンストレーションなどを多く行っています。好きなサービスは仮想サーバーを意識しないもの全般です。趣味はゲームや楽器演奏です
ハノーバーメッセ 2025 で産業 AI の未来を体験 本記事は、AWS ブログ Experience the future of Industrial AI at Hannover Messe 2025 を日本語に翻訳し、 日本のお客様向けの補足情報 を追加したものです。 いよいよその時期が近づいてきました。ハノーバーメッセ 2025 が間もなく開催されます。 ハノーバーメッセ は、世界最大の産業技術見本市で、グローバルな産業課題を解決するための最新技術や革新的ソリューションに焦点を当てた展示会です。 展示会はドイツのハノーバーで 3 月 31 日から 4 月 4 日まで開催され、製造業、公共事業、石油・ガス、運輸・物流などの産業企業から 13 万人の来場者を集め、4,000 以上の出展企業と 14,000 以上の製品・ソリューションが展示されます。 今年のイベントのテーマは “AI in the Industry” で、スマート生産、デジタルエコシステム、産業用エネルギー、エンジニアリングパーツ&ソリューションがサブテーマとして設定されています。 AWS は今年も、産業企業の変革を加速するための最新のサービスとソリューションを紹介できることを楽しみにしています。 ホール 15、ブース D76 にて、生成 AI、機械学習、IoT、データ分析などの最新の産業技術について深く掘り下げた 1 週間をご体験ください。また、AWS が製造業のお客様の産業データ基盤の構築、業務変革、市場投入までの時間短縮をどのようにサポートするのかを、インタラクティブなデモ、シアター プレゼンテーション、AWS パートナーとのネットワーキングを通じてご体感ください。 ハノーバーメッセ 2025 に参加する理由 ハノーバーメッセは、最新の産業技術について学び、業界のベストプラクティスを知り、世界中の業界リーダーとネットワークを築くことができるプレミアイベントです。製造業の企業が参加すべき主な理由をご紹介します: 展示: 4,000 以上の出展企業を擁するハノーバーメッセの展示ホールには、製造業とエネルギー供給の未来を担うソリューションを提供する世界中の企業が集まります。展示ホールはスマート生産、デジタルエコシステム、産業用エネルギーなどのテーマごとに構成されています。AWS ブースはデジタル エコシステム ホールであるホール 15、ブース D76 にあります。 展示会場の配置図 で会場内の移動方法をご確認ください。 カンファレンス プログラム: ハノーバーメッセでは、今日の産業界が直面する課題と機会について学ぶことができる幅広いカンファレンスプログラムを提供しています。9 つのステージでは、AI、サステナブルな生産、エッジ コンピューティング、機械学習などの重要なトピックについて、業界のビジョナリーや C レベルのエグゼクティブによるプレゼンテーションが行われ、トレンド、ユースケース、業界知見、ソリューションについて議論します。 AWS は今年、ハノーバーメッセのカンファレンスステージで 7 つのセッションを開催し、生成 AI を活用した製造ワークフローの自動化、接続サービスによるクラウドからエッジまでのインテリジェンス設計、データと AI によるサステナブルなサプライチェーンの構築など、重要な変革トピックについて議論します。 AWS セッションの詳細: データと AI を活用したサステナブルなサプライチェーンの構築 – Antonio Masto、3 月 31 日(月)14:50 モビリティと AI によるスマート生産への変革 – Aditya Lolla、3 月 31 日(月)16:05 生成 AI による製造ワークフローの自動化 – Joseph Rosing、4 月 2 日(水)10:30 カーボントラッキングとコンプライアンスのための統合データ交換 – Jonas Buerkel、4 月 2 日(水)16:30 生産における稼働時間の革新:光ファイバーが届かない場所でのクラウド コンピューティング – Amanda Price、4 月 3 日(木)11:20 エッジ AI の解放:接続サービスによるシームレスなクラウドからエッジまでのインテリジェンス設計 – Channa Samynathan、4 月 4 日(金)11:20 物流の革新:ロボティクス、AI、自動化がサステナブルな未来を形作る – Dr. Madhu Pai(AWS 製造パートナー テックリード)、4 月 2 日(水)13:30 また、AWS の自動車・製造部門ディレクターである Ozgur Tohumcu は、AWS パートナーの Siemens、NVIDIA、そして顧客の 3M と共に、 基調講演セッション「AI による Industrie 4.0 の実現」 と題した講演を行います。4 月 1 日(火)11:00 からデジタル トランスフォーメーション ステージで開催されるこのセッションでは、クラウド上の機械学習と生成 AI テクノロジーが産業企業の Industrie 4.0 への取り組みをどのように加速するかについて議論します。 マスタークラス: 今年の新しい取り組みとして、ハノーバーメッセではイノベーションを深く掘り下げるための新しいプラットフォーム「マスタークラス」を提供します。従来のプレゼンテーションの枠を超え、マスタークラスは業界リーダーによる実践的な例を用いたインタラクティブなセッションです。セッションは最大 60 分で、質疑応答の時間も設けられています。 学習とネットワーキングの新しい機会として、4 月 2 日(水)10:45 からホール 17、ブース E44 で開催される AWS セッション 「産業データ戦略の構築:製造業におけるインサイトの解放と AI の実現」 への参加をご検討ください。 ネットワーキング: ハノーバーメッセは、自動車、運輸、公共事業、石油・ガス、鉱業、化学工業などのビジネス リーダーを含む業界関係者が集まる世界最大のグローバルイベントです。さらに多くのネットワーキングの機会を提供するさまざまなサイドイベントも開催されます。AWS パートナーのプラチナスポンサーが主催する、ブース内でのイブニングレセプションにぜひご参加ください。ドリンクと軽食をご用意し、トップ AWS パートナーや経営陣との交流の機会を提供します。 – 3 月 31 日(月)17:30-19:00:MHP スポンサーによるイブニング レセプション – 4 月 1 日(火)17:30-19:00:Siemens スポンサーによるイブニング レセプション – 4 月 2 日(水)17:30-19:00:Snowflake スポンサーによるイブニング レセプション ハノーバーメッセ 2025 における AWS ハノーバーメッセ 2025 では、AWS は デジタルエコシステムホール(ホール 15、ブース D76) に 1,400 平方メートルのブースを設け、産業向けサービスとソリューションを展示します。ブースでは、AWS 専門家との対話や、産業用途向けの AWS クラウド テクノロジーと AWS パートナー ソリューションのインタラクティブな展示をご覧いただけます。 ブース内の移動を分かりやすくするため、AWS ブースはソリューション領域ごとに:エンジニアリングとデザイン、スマート生産、スマートプロダクト、サステナビリティ、サプライチェーンの各エリアに分けて構成されています。関心のある領域を自由にご見学ください! AWS は、生成 AI、データ分析、コンピュータ ビジョン、Internet of Things (IoT)、デジタルツインなどを活用した品質管理の改善、総合設備効率(OEE)の向上、予知保全、サプライチェーンの可視化など、主要なユースケースを紹介するさまざまなデモを展示します。 今年は、「e-Bike スマートファクトリー」デモを刷新して展示します。このデモは電動自転車の製造における一連のプロセスをシミュレートします。AWS のサービスとパートナーソリューションを組み合わせ、製造ライン 3 つの装置から運用技術(OT)データを収集、情報を付加し、高度な分析と機械学習を適用して業務を改善する方法をご紹介します。 また、スポンサーパートナーの SynaOS と共同で新しい自律移動ロボット(AMR)デモも展示します。このデモでは、AMR とコボットに統合された AI が、工場での資材供給、製品搬送、品質管理と検査をどのように行うかをご紹介します。産業現場での AWS サービスの適用方法を学ぶため、追加の製品デモで AWS サービスを実際に体験してください。 AWS は、プラチナスポンサーの Siemens、MHP、Snowflake などの 39 の産業に特化したパートナーのブースを提供します。AWS には製造業と産業向けパートナーのための 専門のパートナーコンピテンシーネットワーク があり、クラウド導入の各段階で比類のない経験を持つ様々なパートナーをお客様に提供しています。今年のスポンサーパートナーをご確認いただき、さまざまな製造ユースケースをサポートする、AWS と共同で構築されたソリューションについてご理解ください。 また、AWS Business Outcomes Xcelerator(BOX)プログラムについてもご紹介します。このプログラムでは、AWS と AWS パートナーが協力して、業務の近代化、生産プロセスの最適化、ビジネス成長を推進するソリューションを提供します。 さらに AWS は、ブース内のシアターで、AWS の専門家、AWS パートナー、お客様が実世界のユースケースを共有する 52 のセッションを 1 週間を通じて開催します。シアターセッションでは、生成 AI による資産可用性の向上、産業データ基盤の構築、製品開発とエンジニアリングにおけるイノベーションの加速など、さまざまなトピックを取り上げます。 AWS シアターセッション スケジュール を事前にご確認ください。 AWS を活用した産業データ戦略の構築 AWS は、お客様の特定の製造ユースケースに対応する最も広範なクラウド ツールを提供する、最も安全で包括的な目的特化型サービスとソリューションを提供しています。私たちは、製造業のリーダーがイノベーションを起こし、市場投入までの時間を短縮し、運用効率を向上させ、収益を増加させるためのビジネス変革を支援します。 製造業では、OT と IT の統合の困難さ、多様なデータソースの手動統合、情報モデルの標準化など、製造オペレーション全体の統合的な可視化を実現する上での課題に直面することが多くあります。ハノーバーメッセ 2025 では、以下のようなさまざまなソリューションとテクノロジーでこれらの課題に対処する方法をご紹介します: 生成 AI: 生成 AI の技術は、データに基づくすばやい意思決定を通じて、生産プロセスを最適化し、コストを削減し、製品品質を向上させ、イノベーションを加速する大きな機会を提供します。生成 AI は、迅速な問題の診断と解決によって生産現場における生産性を向上させ、手動による欠陥検査の限界を克服して製品品質を向上させ、人員の教育期間を短縮することができます。AWS ブースでは、実際の問題に対処する実用的なユースケースを提示するデモやシアターセッションを通じて、さまざまな業務で生成 AI を活用する方法をご紹介します。 産業データファブリック: 製造業および産業企業は、設備、プロセス、材料、人員から得られるさまざまなデータソースの断絶とサイロ化に苦心しています。産業データファブリック(Industrial Data Fabric, IDF)の構築は、クラウドから工場のエッジまで、データを資産として活用し、スケーラブルで統合された統一的なメカニズムを実現するデータ管理アーキテクチャの構築を推進します。これはデジタルを活用した産業変革の基盤を構築し、多くのユースケースにまたがって運用を最適化するために不可欠です。AWS ブースの産業データファブリックのキオスクで IDF の専門家とお話しください。 デジタルツイン: デジタルツインは、多様な情報源からのデータを統合した物理的環境の仮想表現です。デジタルツインは、装置の状況と関連業務を視覚的に関連付け、複雑な物理システムの分析と最適化を簡素化し、時間と運用コストを削減します。e-Bike スマートファクトリーのデモで、デジタル ツインと AWS IoT サービスについてさらに詳しくご覧ください。このデモでは、 AWS IoT TwinMaker と Matterport の統合を使用して製造ラインの 3D モデルを展示し、総合設備効率、ダウンタイム、ライン状況などの主要な能力指標の可視化を提供します。また、AWS ブース内の Siemens のパートナーキオスクでは、NVIDIA Omniverse を活用した Siemens の フォトリアリズム強化デジタルツイン をご覧いただけます。これは、フォトリアリスティックで物理ベースのデジタルツインの可視化とインタラクションを可能にする新しいソフトウェアです。 スマートマシン: 製造業の企業は、新しい機能性、より高い信頼性、従来の製品境界を超える機能を実現する機会を広げるため、産業製品のイノベーションと差別化を目指しています。企業は IoT を活用して、スマート製品や産業用機械を安全にネットワークに接続し、大規模に管理することができ、複数のサイトにわたって資産管理と監視を行う統一されたフレームワークを提供します。AWS ブースのスマートプロダクト&サービスのキオスクで、AWS のスマートマシンソリューションについて詳しくご覧ください。 製品設計: 技術者は新製品をより迅速に市場投入するための俊敏性を必要としています。企業は、リモートエンジニアリングワークステーション、デジタル ツインや設計シミュレーション、製品ライフサイクル管理ツールを用いて、エンジニアリングと設計能力の改革を継続的に追求しています。開発・設計のプロセスは、通常オンプレミスのコンピューティングとストレージの制限やセキュアなリモートシステムとファイルアクセスの課題により妨げられています。エンジニアリングワークロードをクラウドに移行することで、事実上容量無制限のクラウドストレージと高性能コンピューティング機能を通じて、インフラストラクチャのコストを削減し開発サイクルを加速できます。詳しくは AWS ブースのエンジニアリング&デザインのキオスクをご訪問ください。 サプライチェーン: 企業は、俊敏性の向上、リスクの軽減、コストの削減、迅速で適切な意思決定のために、サプライチェーン データの統合的な可視化を必要としています。複雑なサプライチェーンでは何百ものサプライヤーを扱うため、関連する正確なデータの収集や業務全体の可視化が困難です。クラウドは、注文処理や在庫追跡などのタスクを自動化することでサプライチェーンを改善します。また機械学習と生成 AI は、シミュレーション、シナリオ比較、「what-if」分析、ルーチンなチャットボットクエリを実行することで、より迅速で適切な意思決定を支援し、問題を素早く特定します。AWS ブースのサプライチェーンのキオスクで AWS Supply Chain について詳しくご覧ください。 ハノーバーメッセ 2025 の予定を立てる際は、クラウド技術における最新の産業イノベーションをご覧いただくため、ホール 15 ブース D76 の AWS ブースにぜひお立ち寄りください。興味深いデモをご覧いただき、AWS の専門家や AWS パートナーとお話しいただき、ブースツアーに参加し、ブース内のシアター セッションをご覧いただくことで、クラウドがどのように産業変革を加速できるかについて学んでいただけます。 AWS の専門家とのミーティングをスケジュールするには、今すぐ AWS の担当者にご連絡ください!また、AWS の ハノーバーメッセ 2025 のイベントページ をご確認いただき、 LinkedIn の AWS for Industrial をフォローして最新情報をご確認ください。 日本のお客様に向けた情報 日本からのお客様向けには、ハノーバー現地において、AWS の日本メンバーによる日本語でのブースのご案内や、個別ミーティング等を実施しています。上記リンクまたは担当の営業経由でお申し込みください。また、現地でも日本人スタッフにお気軽にお声がけください。 Emily O’Kelly Emily は AWS のインダストリープロダクトマーケティングマネージャーです。産業・製造分野におけるイノベーションとデジタル 変革の推進を専門としています。明確で差別化されたメッセージング、説得力のあるユースケースの作成、サービスと機能のポジショニングに向けた協働を通じて、業界の変革を推進する影響力のある機会の創出に情熱を注いでいます。ロードアイランド大学で産業・システム工学の学位を、サザンニューハンプシャー大学で MBA を取得しています。
Amazon Bedrock は、生成 AI 分野の進化に伴い、基盤モデル (FM) の提供を拡大しています。2 月 24 日、Amazon Bedrock で Anthropic の Claude 3.7 Sonnet 基盤モデルが利用可能になったことを発表しました。Anthropic のこれまでで最もインテリジェントなモデルである Claude 3.7 Sonnet は、迅速な応答や 拡張的な思考 を生み出すことができる最初のハイブリッド推論モデルとして際立っています。つまり、慎重で段階的な推論を使用して難しい問題を解決できるということです。さらに、2 月 24 日、 Amazon Q Developer が使用するモデルのリストに Claude 3.7 Sonnet が加わります。Amazon Q は Bedrock をベースに構築されています。Amazon Q では、Claude 3.7 Sonnet などの特定のタスクに最も適したモデルを利用して、より高度なコーディングワークフローを実現できます。これにより、デベロッパーはソフトウェア開発ライフサイクル全体にわたって開発を迅速に行えます。 Claude 3.7 Sonnet の主なハイライト Amazon Bedrock における Claude 3.7 Sonnet の注目すべき特徴と機能をいくつかご紹介します。 ハイブリッド推論を採用した最初の Claude モデル – Claude 3.7 Sonnet は、モデルの考え方に対して異なるアプローチを取ります。Claude 3.7 Sonnet では、素早い回答用と複雑な問題の解決用に別々のモデルを使用するのではなく、1 つのモデル内のコア機能として推論を統合しています。この組み合わせは、人間の脳の働きによく似ています。結局のところ、私たちは単純な質問に答えるときも、難しいパズルを解くときも、私たちは同じ脳を使っています。 このモデルには、 標準 モードと 拡張思考 モードの 2 つのモードがあり、Amazon Bedrock で切り替えることができます。 標準 モードでは、Claude 3.7 Sonnet は Claude 3.5 Sonnet の改良版です。 拡張思考 モードでは、Claude 3.7 Sonnet はさらに時間をかけて問題を詳細に分析し、解決策を計画し、複数の視点を検討してから回答を提供するため、パフォーマンスをさらに向上させることができます。推論機能をいつ使用するかを選択することで、速度とコストをコントロールできます。拡張思考トークンはコンテキストウィンドウにカウントされ、出力トークンとして請求されます。 Anthropic の最も強力なコーディングモデル – Claude 3.7 Sonnet は、コーディングの最先端であり、コンテキストの理解と創造的な問題解決に優れています。Anthropic によると、 SWE-Bench Verified の 標準 モードで業界トップの 70.3% を達成しています。また、Claude 3.7 Sonnet は、大部分のベンチマークで Claude 3.5 Sonnet よりも優れています。これらの強化された機能により、Claude 3.7 Sonnet は AI エージェントや複雑なワークフローを強化するのに理想的です。 ソース: https://www.anthropic.com/news/claude-3-7-sonnet 前モデルの 15 倍以上の出力容量 – Claude 3.5 Sonnet と比較して、このモデルは出力長が大幅に延長されています。この拡張された容量は、詳細を明示的に要求したり、複数の例を要求したり、追加のコンテキストや背景情報を要求したりする場合に特に役立ちます。長い出力を実現するには、詳細なアウトラインを求めてみてください (ユースケースを書く場合は、アウトラインの詳細を段落レベルまで指定し、単語数のターゲットを含めることができます)。次に、回答に対してその段落をアウトラインに索引付けし、単語数を繰り返すように求めます。Claude 3.7 Sonnet は、最大 128K トークンの長さの出力をサポートしています (一般に利用可能な場合は最大 64K、ベータ版では最大 128K)。 調整可能な推論予算 – Amazon Bedrock で Claude 3.7 Sonnet を使用すると、思考用の予算を管理できます。この柔軟性は、スピード、コスト、パフォーマンスのトレードオフを比較検討するのに役立ちます。複雑な問題の推論により多くのトークンを割り当てたり、応答時間を短縮するためにトークンを制限したりすることで、特定のユースケースに合わせてパフォーマンスを最適化できます。 Claude 3.7 Sonnet の動作 新しいモデルについては、 Amazon Bedrock コンソール でアクセスをリクエストする必要があります。ナビゲーションペインの Bedrock 設定で [Model access] (モデルアクセス) を選択します。次に、 [Modify model access] (モデルアクセスを変更) を選択して Claude 3.7 Sonnet へのアクセスをリクエストします。 Claude 3.7 Sonnet を試すには、ナビゲーションペインの [Playgrounds] (プレイグラウンド) で [Chat / Text] (チャット / テキスト) を選択します。次に、 [Select model] (モデルを選択) を選択し、 [Categories] (カテゴリー) で [Anthropic] を選択し、 [Models] (モデル) で [Claude 3.7 Sonnet] を選択します。 拡張思考 モードを有効にするには、 [Configurations] (設定) で [Model reasoning] (モデル推論) を切り替えます。次のプロンプトを入力して、 [Run] (実行) を選択します。 あなたは小さなレストランのマネージャーで、次のような課題に直面しているとします。 3 人のスタッフが病気で夜勤に出られないと電話をかけてきました 店は満員 (80 席) になると予想しています 午後 7 時に 20 人の大規模な宴会があります メインシェフは出勤できますが、2 人のキッチンヘルパーは病気で休む旨を伝えてきた人たちです 2 名のホールスタッフと 1 名の見習いがいます あなたなら: 状況に対応できるよう、どのように出勤しているスタッフを再編成しますか タスクとサービスをどのように優先順位付けしますか 予約を調整する必要があるかどうかをどう判断しますか どうサービス品質を維持しながら大規模な宴会にも対応しますか カスタマーエクスペリエンスへの悪影響を最小限に抑えますか 各決定の理由を説明し、潜在的なトレードオフについて話し合いましょう これは、モデルの推論プロセスを示すアニメーション画像を使用した結果です。 画像からテキストへのビジョン機能をテストするために、Amazon Bedrock を使用して作成された詳細な建築用地計画の画像をアップロードします。この用地計画の詳細な分析と合理的なインサイトを受け取ります。 Claude 3.7 Sonnet には、 Amazon Bedrock API を使用して AWS SDK からアクセスすることもできます。Claude 3.7 Sonnet の特徴と機能の詳細については、「 Anthropic’s Claude in Amazon Bedrock 」の製品詳細ページをご覧ください。 Claude 3.7 Sonnet を今すぐ使い始めましょう Claude 3.7 Sonnet の強化された機能は、さまざまな業界のユースケースに役立ちます。企業は、顧客と直接対話する高度な AI アシスタントやエージェントを作成できます。ヘルスケアなどの分野では、医療画像分析や研究のまとめに役立ち、金融サービスは複雑な金融モデリングの問題を解決できるというメリットがあります。デベロッパーにとっては、コードをレビューしたり、技術概念を説明したり、さまざまな言語で改善を提案したりできるコーディングコンパニオンとして機能します。 Anthropic’s Claude 3.7 Sonnet は現在、米国東部 (バージニア北部)、米国東部 (オハイオ)、米国西部 (オレゴン)の リージョンでご利用頂けます。今後の更新については、 全リージョンのリスト を確認してください。 Claude 3.7 Sonnet は競争力のある料金で、Claude 3.5 Sonnet の料金と同等です。料金の詳細については、 Amazon Bedrock の料金ページ をご覧ください。 Amazon Bedrock で Claude 3.7 Sonnet の使用を開始するには、 Amazon Bedrock コンソール にアクセスし、 Amazon Bedrock ドキュメント を参照してください。 – Esra 原文は こちら です。
この記事は Unlock data insights across multi-party datasets using AWS Entity Resolution on AWS Clean Rooms without sharing underlying data (記事公開日: 2024 年 7 月 25 日) を翻訳したものです。 マーケティングと広告テクノロジーの領域は、消費者のメディアや販売チャネルの分断化、新たなプライバシー規制、そして AI を活用した顧客エンゲージメントへの急速なシフトによって変革期を迎えています。様々な業界の企業がパーソナライズされた顧客体験と最適化された広告キャンペーンの提供を目指していますが、サイロ化されたデータ、重複データ、あるいはデータの欠如により、リアルタイムのユースケース実現に苦心しています。 Gartner の調査 によると、顧客の 360 度理解 (Customer 360) を実現するための統合された顧客プロファイルを持つ企業はわずか 14 %に留まっています。既存顧客の統合プロファイルを保有している企業であっても、広告パートナー (マーケター、パブリッシャー、代理店、ISV など) と連携した新規顧客獲得のプロセスは、上述の逆風に直面しています。 ファーストパーティデータのマッチングと連携の必要性は、業界専門家が「シンギュラリティ」と呼ぶ時期を推進しており、クラウドコンピューティング、最新のデータアーキテクチャ、人工知能 (AI) 、機械学習 (ML) のイノベーションに支えられ、マーケティングと広告テクノロジーの融合が進んでいます。この融合により、アイデンティティ解決とプライバシー強化技術 (データクリーンルームなど) が注目を集めています。これらは、2 者以上の参加者が合意した場合において、ファーストパーティデータを分析でき、かつデータアクセスの制限を確実に実施できる、安全な共同作業環境として機能します。 企業は Amazon Web Services (AWS) の支援を受けて、これらのトレンドに対応しながらイノベーションを進めています。 AWS Entity Resolution は、企業が複数のアプリケーション、チャネル、データストアにまたがる関連レコードのマッチング、リンク、拡張を容易に行えるようにし、データ品質を向上させることで、顧客をより深く理解し、効果的なエンゲージメントを実現することを支援します。 AWS Clean Rooms は、企業とそのパートナーが、お互いの基礎となるデータを共有またはコピーすることなく、より簡単かつ安全にデータセットの分析と共同作業を行うことを可能にします。AWS Clean Rooms を使用することで、数分で安全なデータクリーンルームを作成し、AWS を利用する他の企業と連携して、広告キャンペーン、投資判断、研究開発に関するユニークなインサイトを生成することができます。 本日、AWS Entity Resolution が AWS Clean Rooms にネイティブ統合されたことを 発表しました 。これにより、企業はルールベースまたはデータサービスプロバイダーベースのマッチング手法を使用して、AWS Clean Rooms のセキュアなコラボレーション環境内で、自社の顧客レコードとパートナー企業のレコードをマッチングすることが可能になります。数回のクリックだけで、企業とそのパートナーは関連レコードのマッチング、安全な分析、データセットの共同活用を行うことができ、オーディエンスの構築、キャンペーン計画の改善、キャンペーン効果の測定が可能になります —— これらすべてを生データを互いに共有することなく実現できます。 「消費者のプライバシー保護は、広告・マーケティング業界における最優先事項であり続けています。私たちは、AWS Entity Resolution と AWS Clean Rooms の革新的な統合を大変心強く感じています。この統合により、Affinity Solutions は購買データの連携が容易になり、プライバシーを保護しながらパートナーとのマッチ率を向上させることが可能になります。これにより、金融・小売業のお客様の新規顧客獲得とロイヤリティ向上につながる、より深いインサイトを得ることができます。」 Affinity Solutions, Vice President of Business Development, Logan Moore 氏 このブログ記事では、AWS Clean Rooms における AWS Entity Resolution 機能の利点について説明し、広告・マーケティング分野での主要なユースケースを紹介します。さらに、コラボレーターとのデータマッチングを向上させるための、データ準備とマッチングの開始方法の詳細についてご紹介します。 AWS Entity Resolution on AWS Clean Rooms AWS Clean Rooms への AWS Entity Resolution ネイティブ統合により、企業はコラボレーション内でルールベースまたはデータサービスプロバイダーベースのマッチング手法を利用できるようになりました。AWS Clean Rooms でデータがマッチングされる際、企業は、コラボレーター間のデータセットで一致したデータを含む ID マッピングテーブルに適用されるプライバシー強化ルールのメリットを享受できます。AWS Clean Rooms は各 ID マッピングテーブルを分析ルールで保護し、コラボレーションのメンバーがテーブルの内容を直接照会したり、確認したりすることを制限します。 ルールベースマッチングでは、コラボレーター間のデータセットを準備・マッチングするための、すぐに使用可能でカスタマイズ可能なルールを提供します。企業は、AWS Entity Resolution が提供するノーコードのルールベースマッチングエンジンをマッチングロジックに活用することができます。設定可能なマッチングルールで関連する識別子を結合してデータをマッチングすることで、時間を節約でき、マッチングロジックをより細かく制御することが可能になります。 データサービスプロバイダーベースのマッチングでは、LiveRamp などの信頼できるデータサービスプロバイダーのデータセットや ID を、AWS Clean Rooms のコラボレーション内で直接マッチングすることができます。これにより、企業はデータサービスプロバイダーからマッチング結果を生成し、それらをコラボレーションに関連付けるための ETL パイプラインを構築する必要がなくなります。 ユースケース Media Planning (メディアプランニング) : 広告主とパブリッシャーは重複するオーディエンスを分析することができ、広告計画と投資の最適化に役立ちます。 Audience Activation (オーディエンスアクティベーション) : 広告主はパートナーと協力して顧客の 360 度ビューを形成し、 AWS Clean Rooms ML を使用したオーディエンスモデリングのために、より正確なシードデータを作成できます。 Media Measurement (メディア測定) : 測定プロバイダーとパブリッシャーは広告の投資対効果を示すことができ、広告主とエージェンシーが特定のキャンペーン成果を理解することを支援します。広告主はメディア企業から提供されるコンバージョンやトランザクションイベントを分析することで、アトリビューションの追跡と理解を向上させることができます。 サービス概要 AWS Clean Rooms への AWS Entity Resolution ネイティブ統合により、企業は数分でデータコラボレーション環境を作成できます。コラボレーションメンバーは、自社のファーストパーティレコードを持ち込み、他のコラボレーターのファーストパーティレコードとマッチングすることができます。 例えば、広告主がアトリビューションを分析・理解するために、パブリッシャーが配信したインプレッションに対するコンバージョンやトランザクションイベントを分析したい場合があります。 パブリッシャー (下図の Company A) は、AWS Clean Rooms のコラボレーションを作成し、AWS Entity Resolution を使用してデータのインデックス作成と準備を開始します。これにより、データフォーマットの標準化、重複の削除を行い、マッチングと分析に適したデータセットを準備します。パブリッシャーは、このコラボレーションの作成前に AWS Entity Resolution を使用して既に準備を完了している場合を除き、パートナーとのマッチングの前にデータの準備を行う必要があります。 広告主 (下図の Company B) は、AWS Clean Rooms のコラボレーションに参加し、AWS Entity Resolution を使用してパブリッシャーとのレコードマッチングのワークフローを開始します。データマッチングの前に、広告主は必要に応じて AWS Entity Resolution を使用してデータの準備を行うことができます。 図 1 : AWS Clean Rooms における AWS Entity Resolution を活用した、パブリッシャーと広告主の連携フローの詳細図 ルールベースマッチング AWS Clean Rooms でのルールベースのエンティティマッチングは、以下の 5 つのステップで設定できます: コラボレーションの作成または参加 : 企業が AWS Clean Rooms のコラボレーションを作成し、メンバーを招待します。 ID ネームスペース の作成 : コラボレーションに参加する各企業は、AWS Clean Rooms から AWS Entity Resolution を使用して顧客データを関連付け、ID ネームスペースを作成する必要があります。 ID ネームスペースの関連付け : 各コラボレーションメンバーは、それぞれの ID ネームスペースを AWS Clean Rooms のコラボレーションに関連付けます。 ID マッピングテーブル の作成 : コラボレーションメンバーが AWS Clean Rooms でエンティティマッピングのワークフローを開始します。このワークフローの出力として、AWS Clean Rooms で利用可能な ID マッピングテーブルが作成されます。 AWS Clean Rooms でのクエリ実行 : すべてのメンバーで合意されたコラボレーション制約に基づき、参加者はプランニングや測定などの様々なユースケースのために AWS Clean Rooms でクエリを実行できます。ID マッピングテーブルは、コラボレーションメンバーによって追加された任意の分析ルールタイプ (リスト、集計、またはカスタム SQL) を含む設定済みテーブルと組み合わせて、クエリを実行することができます。 図 2 : ルールベースマッチングを選択した場合の 5 ステップのワークフローを示すアーキテクチャ図 データサービスプロバイダーベースマッチング AWS Clean Rooms でのデータサービスプロバイダーベースのマッチングは、以下の 5 つのステップで設定できます: コラボレーションの作成または参加 : 企業が AWS Clean Rooms のコラボレーションを作成し、メンバーを招待します。 ID ネームスペース の作成 : コラボレーションに参加する各企業は、AWS Clean Rooms から AWS Entity Resolution を使用して顧客データを関連付ける必要があります。AWS Entity Resolution において、企業はトランスコードしたい RampID のセットを指定するための ID ネームスペースを作成します。ID ネームスペースは、コラボレーションの各顧客が RampID のセットを参照し、トランスコードの方向に応じたロールを選択するために作成するリソースです。トランスコードを開始したい顧客は「ソース」を選択し、他のコラボレーターは「ターゲット」を選択します。 ID ネームスペースの関連付け : 各コラボレーションメンバーは、それぞれの ID ネームスペースを AWS Clean Rooms のコラボレーションに関連付けます。 ID マッピングテーブル の作成 : トランスコードを開始するコラボレーションメンバー (例:広告主) が ID マッピングテーブルを作成します。 AWS Clean Rooms でのクエリ実行 : コラボレーションメンバーは、ID マッピングテーブルを使用して、キャンペーンのプランニングや測定など、様々なユースケースのために AWS Clean Rooms でクエリを実行できます。この ID マッピングテーブルは、SQL JOIN ステートメントのみに分析を制限する、事前定義された不変の分析ルールセットを持つコラボレーションで使用されます。さらに、企業は AWS Clean Rooms ML と組み合わせて ID マッピングテーブルを使用し、類似オーディエンスモデリングのシードデータソースとして SQL クエリを受け入れることができます。 図 3 : データサービスプロバイダーベースのマッチングを選択した場合の 5 ステップのワークフローを示すアーキテクチャ図 まとめ 本記事では、企業が基礎データを互いに共有することなく、ルールベースおよびデータサービスプロバイダーベースのマッチング手法を使用し、広告キャンペーンのプランニング、類似モデリング、測定などのユースケースに向けて、コラボレーターのデータセットと容易にマッチングを行う方法をご紹介しました。 AWS Clean Rooms における AWS Entity Resolution の詳細については、当社の Web サイト をご覧いただくか、 プライバシー保護に配慮したデータ連携の専門家 にお問い合わせください。 関連資料 AWS Entity Resolution on AWS Clean Rooms pricing AWS Clean Rooms User Guide AWS Entity Resolution Web サイト 著者について Sid Patel Sid は、Amazon Web Services のプロダクトリードです。AWS Entity Resolution や AWS Clean Rooms を通じて、データコラボレーションとインサイトの分野でお客様を支援することに注力しています。 Archna Kulkarni Archna は、Amazon Web Services のシニアソリューションアーキテクトとして、金融サービスとデータ変革技術の分野で専門知識を有しています。AWS に入社する前は、フォーチュン 100 に選出される金融サービス組織でデジタルトランスフォーメーション責任者を務めていました。長年の業界経験とドメイン知識を活かし、お客様のデータ統合と変革の取り組みを支援しています。また、熱心なマラソンランナーでもあり、ニューヨークシティマラソンでの経験が最も思い出深いマラソン体験となっています。 Natasha Templeton Natasha は、Amazon Web Services の AWS Entity Resolution におけるビジネスデベロップメントリードです。 Shobhit Gupta Shobhit は、Amazon Web Services でプロダクト部門の統括責任者を務めています。ヘルスケア、小売、金融サービス、公共セクターなど、幅広い業界における機械学習向けデータ管理サービスの開発に精通しています。AWS では、AWS Clean Rooms、 Amazon Connect、 AWS Entity Resolution、 Amazon Personalize など、データと機械学習を融合したサービスの開発チームを率いています。モバイルアプリ、ビッグデータ、IoT 分野で複数の企業を成長させた 10 年以上の起業家経験を持ち、さらに経営コンサルタントとして公共機関、医療機関、小売企業への助言も行ってきました。 本稿の翻訳は、ソリューションアーキテクトの髙橋が担当しました。原文は こちら 。
本記事は 2024年9月11日に公開された ” Migration to AWS Cloud WAN multi-Region inspection using service insertion ” を翻訳したものです。 はじめに AWS Cloud WAN はリリース以来、多くのお客様から関心を集め、数々の機能強化が行われてきました。2024年6月11日に発表された機能である Service Insertion は、一元化されたポリシー設定を使用して AWS およびサードパーティのネットワークおよびセキュリティサービスを AWS Cloud WAN に簡単に組み込むことができる新機能です。この機能を使用すれば、シンプルなポリシーステートメントを定義するか、UI で数回の操作を行うだけで、VPC 間、VPC とオンプレミス間、またはインターネットへのトラフィックをネットワークやセキュリティアプライアンスを経由するように簡単にルーティングできます。Service Insertion の詳細については、「 Simplify global security inspection with AWS Cloud WAN Service Insertion 」で説明されています。 現在、ほとんどのお客様は、各リージョンに集中型インスペクションを配置したマルチリージョン構成を採用しています。この記事では、以下の移行を段階的に行う方法ついて解説いたします。: Transit Gatewayで構成された集中型セキュリティインスペクションから、移行中の接続性を維持しダウンタイムを最小限に抑えた Service Insertion を使用した AWS Cloud WAN への移行。 Service Insertion を使用していない AWS Cloud WAN の構成から、Service Insertion を使用した構成への移行。 AWS Transit Gateway は、Amazon Web Services (AWS) のネットワーキングソリューションにおいて不可欠な存在であり、Virtual Private Cloud (VPC)、Virtual Private Network (VPN)、およびオンプレミスネットワーク間をスケーラブルかつ効率的に接続します。この記事は、ポリシーベースの管理、ワンクリックでのセグメンテーション、AWS ネイティブな自動化などの AWS Cloud WAN の特定の機能を利用したいと考えているお客様を対象としています。本記事では、AWS の環境内でこれらの機能を採用する際の洞察や考慮点を解説します。読者の皆様には、意思決定の前に、自社のネットワークへのニーズを評価し、利用可能なオプションを検討することをお勧めします。 ソリューション概要 AWS Cloud WAN Service Insertion は、ファイアウォールなどのネットワークサービスを通信経路に挿入する際の複雑さを解消します。これは、シンプルなインテントベースの ポリシーステートメント を設定するか、UI で数回のクリックを行うことで、トラフィックをインスペクション VPC にリダイレクトすることが可能です。 この機能では、インスペクション VPC アタッチメントを統合的に管理する Network Function Group (NFG) と呼ばれる新しい構成要素が導入されています。NFG は、ポリシーで定義された管理者の意図に基づいて、通信を目的のファイアウォールへリダイレクトするように制御します。これには、セグメント間およびセグメント内、VPC 間、リージョン間、オンプレミスと VPC 間、さらに VPC またはオンプレミスからインターネットへのトラフィックが含まれます。Service Insertion を使用することで、NFG と経路伝播が自動管理されるため各リージョンのインスペクションセグメントの設定やトラフィックリダイレクト用のスタティックルートの設定を管理する複雑さが解消されます。 Service Insertion の使用に対する追加料金は発生せず、通常の AWS Cloud WAN の料金 のみが適用されます。 前提条件 以下のセクションでは、AWS の基本的なネットワーク構成要素(Amazon VPC、AWS Transit Gateway、AWS Cloud WAN、AWS Network Firewall)について理解していることを前提としています。 初期構成及び各サービスのデプロイ手順の詳細には焦点を当てず、以下の構成をテスト環境にデプロイしていることを前提とします。そのため、初期構成として以下のサービスの事前デプロイが必要です。: シナリオ1:ワークロード用 VPC、AWS Network Firewall を含むインスペクション VPC、AWS Transit Gateway、および関連するルートテーブル、アタッチメント、ピアリングをデプロイして下さい。 シナリオ2:ワークロード用 VPC、AWS Network Firewall を含むインスペクション VPC、Service Insertion を含まない AWS Cloud WAN、および関連するセグメント、アタッチメント、ルーティングをデプロイして下さい。 移行のユースケース シナリオ1:Transit Gateway から Service Insertion を含む AWS Cloud WAN への移行 このシナリオでは、Transit Gateway と集中型インスペクションをベースとするアーキテクチャから、Service Insertion を利用する AWS Cloud WAN への移行について解説します。 現状構成(AWS Cloud WAN を使用していない) マルチリージョン環境において、一般的に採用されるアーキテクチャは、各リージョンにデプロイしたTransit Gatewayをピアリングアタッチメントで相互接続し、それぞれ集中型インスペクションを行う構成です。アーキテクチャは実績が豊富であり、動作が予測し易く、必要に応じてトラフィックをインスペクション VPC にリダイレクトできる利点があります。これはリージョン間トラフィックにおいて、ピアリング接続を経由するトラフィックは、セグメンテーションポリシーに準拠している場合のみファイアウォールで許可されます。ただし、このアーキテクチャでは多数のスタティックルートの管理が必要であり、多くの場合、二重のインスペクションにより追加コストが発生します。 アーキテクチャ図1は、2つのリージョンと、セグメント化された2つのワークロードを示しています。例として、本番環境と非本番環境のワークロードを使用していますが、他の種類のセグメンテーションでも問題ありません。これは多くのお客様が採用している構成のため、本記事ではこれを初期構成として使用します。 図1: Transit Gateway とセキュリティインスペクションを使用したマルチリージョン環境 フェーズ1: AWS Cloud WAN のデプロイと Transit Gateway ピアリングの確立 図2に示すように、最初のステップとして両方のリージョンに AWS Cloud WAN のコアネットワークをデプロイし、各リージョンの Transit Gateway とのピアリングを作成します。 図2: Transit Gateway ピアリングを使用した AWS Cloud WAN のデプロイ 「 Deploying hybrid networks using AWS Cloud WAN and AWS Direct Connect 」および「 Achieving traffic segmentation in multi-AWS Region environments using AWS Transit Gateway and AWS Cloud WAN 」では、フェーズ1(図2)に示されている設定の詳細について解説しています。 次のフェーズに進むにはポリシーの変更を適用する必要があります。ただし、この段階ではまだセグメント、アタッチメント、またはルーティングを設定していないため、既存のルーティングに変更はありません。リージョン間の通信は引き続き Transit Gateway のピアリングを経由します。 フェーズ2: セグメントの構成と Transit Gateway ルートテーブルアタッチメントの作成 次のステップは、2つのリージョンの Transit Gateway に構成された本番環境と非本番環境のルートテーブルを、AWS Cloud WAN 上に拡張することです。これにより、各リージョン内で定義されたセグメンテーションをコアネットワーク全体に拡張できます。この結果、リージョン間のセグメンテーションを維持するためにファイアウォールを通過させる必要がなくなります。ホップ数が減少することでパフォーマンスが向上し、同一セグメント内のトラフィックに関連するインスペクションと処理の料金も削減できます。 これを実現するには、AWS Cloud WAN でセグメントを作成し、両方のリージョンで関連するルートテーブルアタッチメントを設定する必要があります。この構成の詳細については、フェーズ1で紹介したブログ記事で解説されているため、本記事では解説しません。 図3: コアネットワーク全体への本番環境と非本番環境のセグメントの拡張 us-east-1 の Transit Gateway 上の本番環境のルートテーブルは、現在コアネットワーク経由で eu-west-2 の本番環境 VPC の経路を学習しており、その逆も同様です。これらは図3のルートテーブルで赤色で示されています。非本番環境のルートテーブルについても同様です。 これは、図3の紫色の矢印で示すように、 us-east-1 の本番環境 VPC から eu-west-2 の本番環境 VPC へのトラフィックが AWS Cloud WAN を経由することを意味します。これは、Transit Gateway のルートテーブルがより詳細な経路を学習した為であり、この経路は直接接続されていない VPC へのトラフィックをインスペクション VPC を経由するように初期設定したデフォルトルートよりも優先されます。 デフォルトルートの代わりにより詳細なスタティックルートを設定していた場合は、トラフィックを AWS Cloud WAN 経由で送信するためにこれらを削除する必要があります。これは、同じプレフィックスの場合、スタティックルートが動的に学習された経路よりも優先されるためです。非対称ルーティングを避けるため、両方のリージョンでルーティングを調整する必要があります。詳細については、Transit Gateway ドキュメントの ルート評価 のセクションを参照してください。 ただし、現時点では本番環境と非本番環境のワークロード間のトラフィックは引き続きデフォルトルートに一致します。リージョン間トラフィックについては、Transit Gateway に接続されたインスペクション VPC を経由し、Transit Gateway 間のピアリングを経由して転送されます。 以下は、本番環境と非本番環境の Transit Gateway ルートテーブルおよび VPC アタッチメントを、それぞれのAWS Cloud WAN セグメントに関連付けるために必要なコアネットワークポリシー設定の例です: Core networkコアネットワークポリシー "segments": [ { "name": "Production", "Isolated": "False" }, { "name": "Non-Production", "Isolated": "False" } ], "attachment-policies": [ { "rule-number": 100, "description": "Production VPCs", "conditions": [ { "type": "tag-exists", "key": "Segment", "operator": "equal-to", "value": "Production" } ], "action": { "add-to-segment": "Production" } }, { "rule-number": 200, "description": "Non-Production VPCs", "conditions": [ { "type": "tag-exists", "key": "Segment", "operator": "equal-to", "value": "NonProduction" } ], "action": { "add-to-segment": "NonProduction" } } ] Transit Gateway ルートテーブルアタッチメントの設定 本番環境と非本番環境の両方のルートテーブルに対して、Transit Gateway ルートテーブルアタッチメントを設定します。図4は、 us-east-1 の本番環境ルートテーブルに対する設定方法を示しています。残りのルートテーブルについても同様の設定を行ってください。アタッチメントのタグがコアネットワークポリシーで定義されたアタッチメントポリシーと一致することを確認してください。 アタッチメントを設定する前に、まずポリシーの変更を適用する必要があります。これによって既存のルーティングが変更されることはありません。ただし、アタッチメントを作成すると、新しい経路が伝播され、上記で解説したようにルートが変更されます。 図4:Transit Gateway ルートテーブルアタッチメントの設定 フェーズ3:NFG の設定とインスペクション VPC のアタッチ この段階では、AWS Cloud WAN で NFG を設定し、アタッチメントポリシーを使用して2つの新しいインスペクション VPC を NFG に追加します(図5)。ファイアウォールアプライアンス(図示されている AWS Network Firewall )の設定はこの記事の範囲外です。詳細については、ドキュメントの「 Getting started with AWS Network Firewall 」を参照してください。 図5:NFG の設定とインスペクション VPC のアタッチ 2つの新しいインスペクション VPC をデプロイする理由は、インスペクションを経由するセグメント間の通信を Transit Gateway から AWS Cloud WAN に移行する際にダウンタイムを最小限に抑えるためです。また、移行中は既存構成をそのまま残しておき、必要に応じてロールバックできるようにします。すべての VPC を AWS Cloud WAN に正常に移行した後は、AWS Cloud WAN 内のインスペクション VPC のみ残します。 NFG の作成とインスペクション VPC 用のアタッチメントポリシーの設定例を、以下の JSON ポリシーに示します: Core network policy "network-functions-group": [ { "name": "InspectionVpcs", "require-attachment-acceptance": false } ], "attachment-policies": [ { "rule-number": 500, "description": "Service Insertion Inspection VPCs", "conditions": [ { "type": "tag-exists", "key": "Network-Function-Group", "operator": "equal-to", "value": "InspectionVpcs" } ], "action": { "add-to-network-functions-group": "InspectionVpcs" } } ] インスペクション VPC アタッチメントの設定 図6に示すように、 us-east-1 と eu-west-1 リージョンの両方のインスペクション VPC を NFG にアタッチするよう設定します。アタッチメントのタグがコアネットワークポリシーで定義されたアタッチメントポリシーと一致することを確認し、 Appliance mode support が選択されていることを確認してください。 アタッチメントを設定する前に、まずポリシーの変更を適用する必要があります。アタッチメントを設定した後もこの段階ではルーティングは変更されません。 図6:NFG へのインスペクション VPC アタッチメントの設定 フェーズ4:リージョン間インスペクションを AWS Cloud WAN に移行 このフェーズでは、リージョン間のセグメント間トラフィックを AWS Cloud WAN 上の NFG を通るように転送します。図7のルートテーブルと紫色の矢印で示されているように、Service Insertion が新しいインスペクション VPC を通してトラフィックを送信します。 デフォルトでは、Service Insertion はリージョン間のすべてのトラフィックに対して単一のインスペクションポイントを選択します。この場合、デフォルトで選択されるインスペクション VPC は us-east-1 です(各リージョンペアに対してインスペクション VPC を指定することも可能です)。もう一方は、バックアップとして使用されます。単一のインスペクションポイントを使用することで、パフォーマンスが向上し、従来のデプロイメントで通常実装されていた二重インスペクションの必要性を排除することで、インスペクションと AWS Cloud WAN 処理の両方に関連するコストをさらに削減できます。 図7:Service Insertion を使用したリージョン間インスペクションの AWS Cloud WAN への移行 本番環境と非本番環境のセグメント間にインスペクションを挿入 Service Insertion を使用して、本番環境と非本番環境のセグメント間のトラフィックの通信経路にインスペクションポイントを挿入します。これは、以下の例に示すように、ポリシーに send-via ステートメントを追加することで実現できます。send via セグメントアクションの詳細については、 AWS Cloud WANのドキュメント を参照してください。 { "segment-actions": [ { "action": "send-via", "segment": "Production", "when-sent-to": { "segments": [ "Non-Production" ] }, "via": { "network-function-group": [ "InspectionVpcs" ] } } ] } 本番環境と非本番環境のセグメント間の双方向の通信を検査するには、単一の send-via セグメントアクションで十分です。非本番環境セグメントから本番環境へ向かうトラフィックに対して別のステートメントを設定する必要はありません。 図7の Transit Gateway ルートテーブルを確認し、赤で示された経路のように、本番環境のルートテーブルでコアネットワークから他のリージョンの非本番環境 VPC への経路を学習していることがわかります。同様に、非本番環境のルートテーブルも、他のリージョンの本番環境 VPC への経路をコアネットワークから学習しています。これは、Service Insertion と NFG セグメントが、先ほど定義したセグメントアクションの send-via ポリシーに基づいて、これらの経路を動的に伝播しているためです。 これらの経路は、初期構築で設定したリージョン間トラフィックを Transit Gateway にアタッチされたインスペクション VPC に送信するスタティックルートを上書きし、代わりに NFG にアタッチされたインスペクション VPC にトラフィックを送信します。ただし、同一リージョン内では、本番環境と非本番環境の VPC 間のトラフィックは、次のフェーズで解説するように、一方または両方のワークロード用 VPC が AWS Cloud WAN に移行されるまで、引き続き Transit Gateway にアタッチされたインスペクション VPC を経由します。 この段階でポリシーの変更を適用する必要があります。変更が適用されると、ルーティングの再収束と新しい経路の伝播が発生し、一部の通信において短時間中断する可能性があります。したがって、中断を最小限に抑えてスムーズに移行するために、これらの設定をスケジュールされたメンテナンスウィンドウ中に適用することがベストプラクティスです。 フェーズ5:VPC を Transit Gateway から AWS Cloud WAN に移行 この段階では、すべてのリージョン間トラフィックが AWS Cloud WAN 上を通過し、セグメント間のトラフィックの場合は NFG にアタッチされたインスペクション VPC を経由してルーティングされます。ここで、本番環境と非本番環境の VPC を Transit Gateway から AWS Cloud WAN の対応するセグメントに移行を開始します。万が一の設定ミスで多くのVPCに影響を与えるリスクを最小限に抑えるために、この移行は段階的に行うことを推奨します。 VPC を Transit Gateway から AWS Cloud WAN に移行する方法の詳細については、「 AWS Cloud WAN and AWS Transit Gateway migration and interoperability patterns 」で解説されています。 図8は、非本番環境 VPC を Transit Gateway から AWS Cloud WAN へ移行し、更新されたルートテーブルと通信フローを示しています。 図8:VPC を AWS Transit Gateway から AWS Cloud WAN に移行 非本番環境 VPC が Transit Gateway から AWS Cloud WAN に移行されると、非本番環境セグメントはそれらの Classless Inter-Domain Routing(CIDR)を学習します。また、フェーズ2で設定したアタッチメントを通じて、これらの CIDR を Transit Gateway 上の非本番環境ルートテーブルに動的に伝播します。これにより、移行された VPC とまだ Transit Gateway 上にある VPC 間の到達可能性を維持しながら、段階的な移行が可能になります。 同様に、これらの経路は Service Insertion と NFG を介して AWS Cloud WAN 上の本番環境セグメントと Transit Gateway 上の本番環境ルートテーブルにも動的に伝播されます。Transit Gateway 上の本番環境ルートテーブルは、AWS Cloud WAN から学習した非本番環境 VPC 向けのより具体的な経路を持つようになるため、Transit Gateway にアタッチされたインスペクション VPC を指すデフォルトルートよりもこちらを優先します。したがって、トラフィックは AWS Cloud WAN を通じて NFG とそれにアタッチされたインスペクション VPC を経由し、非本番環境 VPC にルーティングされます。これは図8の青い矢印で示されており、紫の矢印はリージョン間のセグメント間通信を示しています。 VPC を Transit Gateway から AWS Cloud WAN に移行すると、ルーティングの再収束と新しい経路の伝播が必要となり、一部の通信が短時間中断する可能性があります。したがって、ここでも、中断を最小限に抑えてスムーズに移行するために、これらの設定をスケジュールされたメンテナンスウィンドウ中に適用することがベストプラクティスです。 フェーズ6:移行の完了 すべてのワークロード用 VPC が移行され、すべてのテストが正常に完了したら、図9の最終状態アーキテクチャに示されているように、古いインスペクション VPC と Transit Gateway を安全に削除できます。なお、NFG ルートテーブルはマネージドであり、Service Insertion ポリシーに基づいて自動的に経路設定されます。これらの経路は表示できますが、経路を追加、削除、または共有することはできません。 図9:最終構成と AWS Cloud WAN ルートテーブル シナリオ2:既存の AWS Cloud WAN のリージョン毎のインスペクションから Service Insertion への移行 このシナリオ(図10)では、スタティックルートを使用してリージョン毎のインスペクション VPC にトラフィックをリダイレクトする AWS Cloud WAN の構成から Service Insertion を使用する構成へ移行する方法について解説します。 図10:初期構成:リージョン毎のインスペクションセグメントを持つAWS Cloud WAN(Service Insertion なし) ステップ1:AWS Cloud WAN ネットワークポリシー UI でNFG を作成します(図11)(図12)。 図11:ポリシーの作成 – NFG 図12:NFG の作成 ステップ2:アタッチメントポリシーにルールを追加して、インスペクション装置(ファイアウォールなど)を含む1つ以上のアタッチメントを NFG にマッピングします。ここでは、Key: Network-Functions-Group、Value: InspectionVpcs を使用します。これは後で、インスペクション VPC をリージョン毎のインスペクションセグメントから新しく作成された NFG に移行する際に使用します。 図13:NFG 用の新しいアタッチメントポリシーの作成 ステップ3:シナリオ1で解説したように、本番環境と非本番環境のセグメント間の通信をインスペクション VPC にルーティングするには、これら2つのセグメントに対して Service Insertion ポリシーを作成する必要があります。図14と15は、UI での作成方法を示しています: 現在のポリシーバージョンを編集し、Service Insertion に移動して「作成」をクリックします Action で「Send via」を選択し、Mode で「Single hop」を選択します Segment form で「Production」を選択し、Segment To で「NonProduction」を選択します 「Send traffic via」で NFG を選択します このユースケースでは必要ないため、Edge overridesセクションは空のままにします 図14:Service Insertion の作成 図15:Service Insertionの設定 次に進むにはポリシーの変更を適用する必要があります。これによる既存のルーティングや通信への影響はありません。 ステップ4:Service Insertion が作成され、ポリシーが適用されたら、インスペクション VPC を NFG に移行します。そのためには、リージョン毎のインスペクションセグメントへの既存のアタッチメントを変更し、新しいタグを追加して古いタグを削除する必要があります。これにより、アタッチメントがリージョナルインスペクションセグメントから新しく設定された NFG に関連付けられるように変更されます。 図16:アタッチメントタグの更新 ステップ2で作成したアタッチメントポリシーに一致するタグ(Key: Network-Functions-Group、Value: InspectionVpcs)を追加し、リージョン毎のインスペクションセグメント用に割り当てていたタグ(Key:segment、Value: InspectionUSWest2)を削除します。 図17:新しいタグの追加と古いタグの削除 タグが更新されると、ルーティングの再収束と新しい経路の伝播が必要となり、一部の通信が短時間中断する可能性があります。そのため中断を最小限に抑えてスムーズに移行するために、これらの設定をスケジュールされたメンテナンスウィンドウ中に適用することがベストプラクティスです。 インスペクション VPC へのアタッチメントが NFG アタッチメントポリシーに変更され、「 Available 」になっていることを確認します。 図18:アタッチメントが更新されたことの確認 ステップ5:この段階で、トラフィックは Service Insertion と NFG を使用して動的にインスペクション VPC にルーティングされます。リージョン毎のインスペクションセグメントに関連する設定はもう使用しないため安全に削除できます。 まず、AWS Cloud WAN セグメントの設定から、これまでリリージョン毎のインスペクション VPC アタッチメントにトラフィックを送信していたスタティックルートを削除します。 図19:スタティックルートの削除 古いリージョン毎のインスペクションセグメント用のアタッチメントポリシーを削除します。 図20:リージョン毎のインスペクションセグメント用のアタッチメントポリシーの削除 リージョン毎のインスペクションセグメントを削除します。 図21:リージョン毎のインスペクションセグメントの削除 図22は、インスペクション用に NFG と Service Insertion が設定された最終状態を示しています。 図22:Service Insertion を使用した最終状態 考慮事項 この記事では Egress インスペクションについては扱っていません。Egress が East-West インスペクションと組み合わさる場合、send-to セグメントアクションを使用する等の追加の考慮事項が必要になります。 移行を開始する前に、すべてのファイアウォールに同じセキュリティポリシーが適用されていることを確認して下さい。 AWS Direct Connect を接続している場合など、一部のユースケースでは、Transit Gateway をそのまま維持する必要があります。※ 訳者注: 2024年11月25日より、AWS Cloud WAN は AWS Direct Connect ゲートウェイアタッチメントをネイティブでサポート しています。但し一部のリージョンは 2025年2月26日時点で未サポートですのでご注意下さい。サポートリージョンの情報は こちら をご参照ください。 ワークロード用 VPC を AWS Transit Gateway から AWS Cloud WAN に移行する際、VPC のルートテーブルのターゲットを Transit Gateway からコアネットワークに更新する必要があります。 この記事では、Transit Gateway の本番環境および非本番環境のルートテーブルでデフォルトルートを使用してトラフィックをインスペクション VPC にルーティングしている事を前提としています。代わりに VPC 固有のスタティックルートを使用している場合(例:リージョン間トラフィック)、トラフィックが AWS Cloud WAN 上を経由するには、これらを削除する必要があります。これは、同じプレフィックスに対して、スタティックルートが動的に学習された経路よりも優先されるためです。非対称ルーティングを避けるため、両方のリージョンでルーティングを調整する必要があります。 クリーンアップ このブログでデプロイしたリソースを削除するには、以下の手順に従ってください: 作成した Cloud WAN のアタッチメント、ピアリング、コアネットワークを削除します。 Cloud WAN アタッチメントの削除 Cloud WAN ピアリングの削除 AWS Cloud WAN コアネットワークの削除 AWS Cloud WAN グローバルネットワークの削除 作成した Transit Gateway とアタッチメントを削除します。 Transit Gateway への VPC アタッチメントの削除 Transit Gateway の削除 EC2 インスタンス、AWS Network Firewall、VPC を含む初期構成のリソースを削除します。 結論 ネットワークインスペクションは、クラウド実装において重要な役割を果たします。ポリシーベースの管理、ワンクリックのセグメンテーション、ネイティブな自動化など、AWS Cloud WAN の利点を活用しようとするお客様は、特にインスペクションポイントへのトラフィックのルーティングにおいて、安全かつ円滑に移行することへの課題を持つことがあります。 この記事では、Service Insertion がどのように移行をスムーズにし、中断を最小限に抑え、全体的な効率性を高めることができるかを解説しました。また、スムーズかつ安全に実装するための段階的な手順についても解説しました。 詳しい情報については、 AWS Cloud WAN Service Insertion をご覧ください。 翻訳は Technical Account Manager の米山 京佑が担当しました。原文は こちら です。
効果的なコンタクトセンターソリューションの導入は、特に独自の要件を持つ企業にとって複雑な場合があります。このブログ記事では、要求分析、文書化、開発に関する標準化されたアプローチを含む基本的なプロセスを概説します。このアプローチに従うことで、企業は現在のニーズを満たす信頼性が高く拡張可能なコンタクトセンターを確立でき、時間経過後も容易に保守および強化することができます。 要求の発見と要件定義 Amazon Connect によってコンタクトセンターを構築する最初のステップは、ユースケースの作成、つまり顧客のペルソナによって製品やサービスが潜在的に使用されうる具体的な状況を明らかにし、ビジネスニーズと要件を徹底的に調査することです。ビジネスアナリスト(BA)は、技術開発者のビジネスの仕組みの理解促進を支援する重要な役割を果たします。「エージェントはどのような種類の問い合わせ(音声、チャット、各種テキスト)を処理するか」、「エージェントは特定の問い合わせに対して特別なスキルを持っているか」、「営業時間や休日はどのようになっているか」といった運用上の疑問があります。技術変革の場面では、現在のソリューションのエージェント、その業務、運用時間について単に尋ね、最終的に知ったことを再現に陥りがちです。技術を変革する際、現行ソリューションのエージェント、その業務、運用時間について単純に調査し、その結果をそのまま再現してしまうことがあります。しかし、この機能的な同一性に基づくアプローチでは、コンタクトセンターの変革に対する、ビジネスリーダーが求めている目的を理解する機会を逃す可能性があります。例えばリーダーは、 生成 AI を活用したセルフサービスソリューションを実装して通話やクエリに対応 し、エージェントの作業負荷を軽減しながら、顧客とのやり取りにおける満足度を確保することを構想しているかもしれません。このような落とし穴を避けるためには、ビジネス要件と長期的な戦略的ビジョンをより深く掘り下げる、包括的なアプローチを取ることが重要です。 運用設計における標準化されたアプローチ この記事で紹介するアプローチの重要な要素は、シンプルで補完的かつ反復可能な標準化された開発運用サイクルです。このプロセスは、ビジネス、開発、品質の三位一体なしでは機能しません。ビジネスアナリストは Amazon Connect を使う開発者とペアを組み、ユースケース開発を中心とした発見フェーズを主導します。まず彼らは協力してビジネスの実用最小限の製品として要件を満たす設計を作成します。設計後、品質保証エンジニア(組織内から参画可能な場合は参画させることを強く推奨)は、テストケースを構築し、時として主観的なプロセスに客観的な声を提供するため、設計を深く掘り下げます。組織に品質管理チームがない場合、ビジネスアナリストの役割を担う誰かが代わりにこの重要なプロセスを行います。開発者がソリューションをテストした後、テストまたはユーザー受け入れ環境に展開されます。開発 – テスト – バグ修正 – 再テストのサイクルには特定の繰り返し回数はありません。設計で合意された実用最小限の製品の機能が完成するまで、このサイクルは必要な回数だけ継続します。いずれの環境でのテストも、エンドユーザーとしてソリューションを体験する機会であり、開発チームにフィードバックを提供して、彼らのバージョンのソリューションがビジネスニーズを満たしていることを確認します。ビジネス側の承認が得られたら、本番環境に向けてソリューションを準備し、必要に応じて再度サイクルを繰り返します。 発見(Discovery)、設計(Design)、開発(Development)、テスト(Test)、ユーザー受け入れ(User Acceptance)の大まかなで高レベルな概要を以下に示します : 発見 : BA は、ビジネスユニットのコンタクトフローなど業務要件を収集するために、既存のドキュメントを確認します 設計 : 開発者は、ビジネスユニットの要件を満たすソリューションを設計します 開発 : 開発者は、合意された設計に基づいてコンタクトフローを開発します テスト : QA テスターは、ソリューションが設計パラメータを満たしていることを確認するため、テストを実施します ユーザー受け入れ : BA は、ソリューションが彼らのニーズを満たしていることを検証するために、ビジネスユニットと ユーザー受け入れテスト(UAT)を実施します 組織変更の管理 Amazon Connect のようなクラウドベースのコンタクトセンタープラットフォームへの移行には、慎重な 組織の変更管理 が重要です。製品のサポートを受ける側から提供する側への移行は、オーナーシップの移行を意味します。責任あるオーナーシップには、組織内の人材、現在使用しているプロセス、そして目指す製品の責任の所在について内部的な検討が必要です。まずは「成功とは何か」という問いに答えるためのビジネス戦略の検討から始めることをお勧めします。AWS の オンラインドキュメント や ブログ を確認し、カンファレンスやワークショップに参加し、それらの経験を活かして製品ビジョンとサポート戦略を策定してください。適切な人材はいますか? 製品ロードマップはありますか? 製品ロードマップの完了まで予算は確保できていますか? 変更管理には、エグゼクティブスポンサー、プロジェクトマネージャー、そして専門知識を持つ機能/コンポーネントの所有者など、主要な関係者の役割と責任を明確に定義した階層構造の確立を推奨します。同様に重要なのは、従業員の懸念に対応し、賛同を得て、組織全体での導入を推進するための綿密なコミュニケーション計画です。 Amazon Connect のセンターオブエクセレンス Amazon Connect の実装の成功を持続させるために、 Amazon のクラウドセンターオブエクセレンス と同じ原則を用いた専門のセンターオブエクセレンス(CoE)を確立することをお勧めします。この中央集権的なガバナンスモデルは、ベストプラクティス、継続的なサポート、そして継続的な改善とイノベーションのためのフレームワークを提供します。CoE は、複数の技術部門とビジネス部門にわたる効率的な知識共有とコラボレーションを促進し、時間とともにコンタクトセンターを最適化できるようチームの能力を高めます。CoE には、以下のようなさまざまな専門的な役割とスキルセットを持つ人々を含める必要があります : コンタクトセンター業務のエキスパート : コンタクトセンターの運営、カスタマーエクスペリエンス戦略、人員管理について深い知識を持つ熟練の専門家です。全体的なビジョンとロードマップを導くための専門知識を提供します。 技術スペシャリスト: Amazon Connect 環境の設計、実装、保守を担当する開発者、アーキテクト、DevOps エンジニアです。技術基盤が堅牢で、スケーラブルで、ベストプラクティスに沿ったものであることを確保します。 変更管理とトレーニングのリーダー:ユーザー採用を推進し、抵抗に対処し、組織の能力を構築するための戦略を開発・実行する変更管理の専門家です。また、コンタクトセンターチームのスキル向上のためのトレーニングプログラムを監督します。 継続的改善と分析のエキスパート:パフォーマンスを継続的に監視し、最適化の機会を特定し、コンタクトセンターにデータ駆動型の改善を実装するデータアナリストとプロセス改善のスペシャリストです。 まとめ 企業は、この包括的で標準化されたアプローチに従うことで、 Amazon Connect を活用したコンタクトセンターをより効率的に、反復可能なステップで設置し、再利用可能な成果物を作成することができます。このフレームワークは、発見、設計、開発、組織変更における主要な課題に対応し、組織が独自の要件を満たす、カスタマイズされた効率的なコンタクトセンターソリューションを迅速に確立できるようにします。 コンタクトセンターの変革において、ほとんどの企業は使用するプラットフォームの決定や調査に時間とお金をかけています。Amazon は 豊富なコンタクトセンターリソース 、 顧客事例 、そして変革の支援サービスである AWS プロフェッショナルサービス を提供しています。Amazon Connect は業界をリードするコンタクトセンタープラットフォームです。特に特別な点は、実装、運用、利用に関わる人々です。彼らがクラウドへの移行を実現する推進者となります。 Amazon Connect でカスタマーサービス体験を変革する準備はできましたか? お問い合わせください。 筆者について Corey Miller は、AWS プロフェッショナルサービスのシニアエンゲージメントマネージャーです。彼の職務は、お客様向けの導入プランを策定し、AWS、AWS パートナー、お客様チーム間の相乗効果を生み出すことです。AWS に入社する前は、米空軍に 28 年間勤務していました。Corey は旅行、ゴルフ、そして妻と 2 人の娘と過ごす時間を楽しんでいます。 Ramesh Natarajan は 15 年の業界経験を持つ Amazon Connect コンサルタントです。彼は Amazon Connect 向けの最先端 AI/ML アプリケーションの構築を専門とし、生成 AI の変革的な可能性を活用できるコンタクトセンターソリューションの提供を担当しています。仕事以外では、ランニング、スポーツ、そして様々なガーデニングプロジェクトに取り組み、活動的に過ごしています。また、2 人の娘との時間を大切にしています。 翻訳はテクニカルアカウントマネージャー高橋が担当しました。原文は こちら です。
こんにちは!ソリューションアーキテクト(SA)の白石( @piko_san_0000 )です! 2025 年 1 月 30 日に「 2025クラウドガバナンスはこう変わる!マルチアカウント運用のre:Invent最新情報と活用例 」と題したイベントを開催しました、その開催報告と資料公開のお知らせです。 ( AWS Startup Loft Tokyo はスタートアップとデベロッパーのための施設で、定期的に様々なイベントを開催しています) 本イベントは、皆さんのクラウドの運用を楽にし、将来のビジネスの成長を阻害させないための「仕組みづくり」に役立つ情報をお届けすることを目的としています。 クラウドガバナンスとは、クラウド環境を「安全」かつ「効率的に管理したい」というニーズに応えるための領域です。AWS においては、このクラウドガバナンスを楽にするために AWS Organizations、 AWS Control Tower をはじめとしたマルチアカウント管理のための仕組みを提供していますが、各社が実際にどのように運用しているのかについての情報共有の場は多くはありませんでした。 本イベントのセッションでは、AWS アカウントの運用やセキュリティのエキスパートである各社にご登壇頂いた他、昨年の re:Invent 最新アップデート情報をお届けしました。 関連サービス・領域:AWS Organizations、AWS Control Tower、AWS Config、AWS Security Hub、マルチアカウント運用、セキュリティ アジェンダ ビジネス成長を阻害しないために新しく AWS アカウントを作成した人がやるべきこと 資料 re:Invent 2024 から見る AWS マルチアカウントガバナンスのこれまでとこれから 資料 【お客様登壇】少数精鋭で200+アカウントを支える!弥生の「CSGO活動(Cost、Security、Governance、Other)」とは 資料 【お客様登壇】AWS Organizations で実現する、マルチ AWS アカウントのルートユーザー管理からの脱却 資料 【お客様登壇】スタートアップとセキュリティ対策 資料 持続可能なクラウドガバナンス運用: スモールステップと生成AIで始める運用効率化 資料 セッションの紹介 「ビジネス成長を阻害しないために新しく AWS アカウントを作成した人がやるべきこと」 北川 友稀:AWS ソリューションアーキテクト 資料リンク (写真:AWS ソリューションアーキテクト 北川) 初めのセッションでは、SA 北川より、ビジネス成長を阻害させないための AWS アカウントのベストプラクティスについて解説しました。ビジネスが成長した後に、AWS アカウントの運用設計を見直すのは手間がかかります。少しの手間をかけて、AWS アカウント管理における「やっておけばよかった」を先行して解決しておくことで、将来のビジネス成長に備えることができます。マルチアカウントによる環境分離や、マルチアカウント管理を楽にする AWS Control Tower など、AWS アカウントの運用についてこれから考えたい方、悩まれている方は、ぜひ上記の資料リンクをご確認ください。 「re:Invent 2024 から見る AWS マルチアカウントガバナンスのこれまでとこれから」 大西 朔:AWS ソリューションアーキテクト 資料リンク (写真:AWS ソリューションアーキテクト 大西) SA 大西からは re:Invent 2024 のクラウドガバナンス関連のアップデートをご紹介しました。AWS Organizations・AWS Control Tower のこれまでのアップデートを振り返るとともに、今回のアップデートにより追加された新しいポリシー概念である「 RCPs(リソースコントロールポリシー) 」「 宣言型ポリシー(Declarative Policies) 」によって実現できること・ユースケースをお伝えしました。Organizations 上で従来の SCP(サービスコントロールポリシー)と同様、OU・アカウント単位にこれらの新しいポリシーを直接設定できる他、これらの新しいポリシーは AWS Control Tower の予防コントロールとしても設定できます。 「少数精鋭で 200+ アカウントを支える!弥生の「CSGO活動(Cost、Security、Governance、Other)」とは」 弥生株式会社 開発本部 サービスプラットフォーム部 商用インフラチーム 峯岸 純也 様、五十嵐 大旭樹 様、今泉 和馬 様 資料リンク (写真:弥生株式会社 峯岸 様) (写真:弥生株式会社 五十嵐 様) (写真:弥生株式会社 今泉 様) 弥生株式会社様では、2021 年 8 月よりシングルアカウント運用からマルチアカウント運用に切り替えられ、現在 222 アカウントを少数精鋭のチームで管理されています。「コスト最適化」「セキュリティ強化」「ガバナンス強化」「未来を実現するためのインフラ基盤整備」の4つの軸で、自動化やガイドライン整備、部を横断した施策の普及活動による効率化を進めてこられました。AWS Security Hub スコア向上のための自動修復、オートメーション機能による自動抑制、ガバナンス強化のための SIEM on Amazon OpenSearch Service によるログ収集や AWS IAM Identity Center での AWS アカウントへのアクセス許可の自動化や、アカウント利用チームへの Slack 自動通知など。これまで取り組まれてきた具体的な施策についてご紹介いただきました。 数百以上の AWS アカウントの運用を見据えている企業や担当者にとって必見となる Tips 集です。 (株式会社弥生様が以前投稿された「100アカウントを見据えたAWSマルチアカウント運用」の資料は こちら ) 「AWS Organizations で実現する、マルチ AWS アカウントのルートユーザー管理からの脱却」 STORES株式会社 テクノロジー部門 技術推進本部 エンジニア 浅野 大我 様 資料リンク (写真:STORES 株式会社 浅野 様) STORES 株式会社様からは、昨年発表された AWS Organizations 「ルートアクセスの一元管理」の機能を最速で活用された取り組みについて、お話頂きました。 IAM Identity Center のシングルサインオン機能によりユーザ管理が簡素化された一方で、ルートユーザの管理は依然として個別に管理する必要があり、煩雑だと感じられる方も多いはず。この解消といえる新機能 「ルートアクセスの一元管理(Root Access Management)」 が2024 年 11 月に登場 し、STORES 様では一早くこの新しい機能を活用し、本番運用に移行されました。ルートユーザのパスワード管理・MFA デバイスの管理が不要になり、アカウント払出しと管理コストの削減につながったお話は、ルートユーザの管理を簡素化したい皆様必見です。 (STORES様が以前投稿された Product Blog の記事は こちら ) 「スタートアップとセキュリティ対策」 SecureNavi株式会社 新規事業本部⻑ 川畑 秀和 様 資料リンク (写真:SecureNavi 株式会社 川畑 様) SecureNavi 株式会社様からは、IPO の準備をされているスタートアップや新規事業を始める方向けに、セキュリティ対策として何から着手するべきか、セキュリティの専門家の観点からお話いただきました。近年のセキュリティインシデントの傾向や、ISMS 認証やプライバシーマーク取得におけるプロセスや課題について、これからまさに取得を考える企業や担当者にとって知っておきたい要点をまとめてお伝えいただきました。 2025 年 1 月より、SecureNavi 様の SecureNavi サービスが AWS マーケットプレイス からも利用可能になっています。 ISMS 認証と P マークを効率よく取得・運用、または統合管理したいと考えているお客様向けのクラウドサービスです。 「持続可能なクラウドガバナンス運用: スモールステップと生成AIで始める運用効率化」 鈴木 陽三:AWS ソリューションアーキテクト 資料リンク (写真:AWS ソリューションアーキテクト 鈴木) AWS Security Hub や Amazon GuardDuty を有効化したものの、検知量の多さに疲弊してしまったり、運用に難しさを感じるケースもあるのではないでしょうか。 SA 鈴木からは、スモールスタートで始めるための考え方や生成 AI を用いた運用効率化のアイディアをお伝えしました。 AWS Security Hub、Amazon GuardDuty では重要度の高いものをフィルタリングして通知する他、生成 AI を用いてわかりやすいサマリー通知を行うためのプロンプトの例を挙げて解説しました。(Amazon GuardDuty では、 re:Invent 2024のアップデートにより、重要度別に検出結果をソートする機能や、最も重大な問題の概要を明示する機能が追加されており、このあたりの優先順位をつけた運用がやりやすくなる機能がアップデートされています) こちら、AWS Startup Loft Tokyo の会場の様子です。当日は多くのお客様にお越しいただきました。 イベントにご参加・ご協力いただいた全ての皆様、ありがとうございます。 クラウドガバナンスは、組織の成長を安全に支え、加速させるための仕組みです。 今後もこの領域における最新情報を発信する場を作っていきますので、またぜひご参加ください。 著者 白石 一乃(Ichino Shiraishi) Solutions Architect Amazon Web Services, Inc (X: @piko_san_0000 )
2 月 20 日に開催された AWS Developer Day 2025 では、責任ある生成 AI を開発ワークフローに統合する方法が紹介されました。このイベントでは、Director Generative AI Applications and Developer Experiences の Srini Iragavarapu 、Vice President of AWS Evangelism の Jeff Barr 、Director Open Source Marketing of AWS の David Nalley などの AWS リーダーのほか、 AWS ヒーロー やテクニカルコミュニティメンバーによる基調講演が行われました。 Developer Day 2025 のイベント録画全編をぜひご視聴ください。 今から 2025 年 3 月 6 日まで、2025 年の AWS Cloud Club Captain プログラム の 申請を受け付けています 。AWS Cloud Club は、18 歳以上の高等教育機関の学生および自主研究を行なっている学生を対象とした、学生主導のグループです。 Meetup ページ でお近くのクラブを検索してください。 2 月 17 日週のリリース 私が注目したいくつかのリリースをご紹介します。 Amplify Hosting がサーバーサイドレンダリング (SSR) アプリケーションの IAM ロールのサポートを発表 – AWS Amplify ホスティング は、SSR アプリケーションの AWS Identity and Access Management (IAM) ロールのサポートを開始しました。これにより、認証情報を手動で管理することなく、AWS サービスに安全にアクセスできるようになりました。詳細については、「 AWS Amplify ホスティングを使用したサーバーサイドレンダリングの IAM コンピューティングロール 」ブログをご覧ください。 AWS WAF がデータ保護とログ記録機能を強化 – AWS WAF が データ保護 機能を拡張しました。これにより、ログが WAF サンプルログ、Amazon Security Lake、Amazon CloudWatch、またはその他のログ記録の宛先に送信される前に、ログ内の機密データを暗号化ハッシュ (‘ade099751d2ea9f3393f0f’ など) または事前定義された静的文字列 (‘REDACTED’) に置き換えられるようになりました。 AWS DMS Serverless の包括的な移行前評価の発表 – AWS Database Migration Service Serverless (AWS DMS Serverless) では、データベースの移行が始まる前に潜在的な問題を特定するために、レプリケーションの移行前評価のサポートを開始しました。このツールは、ソースデータベースとターゲットデータベースを分析し、最適な DMS 設定とベストプラクティスに関する推奨事項を提供します。 Amazon ECS が ECS タスクの CPU 制限を 192 vCPU に増加 – Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) は、 Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) インスタンスにデプロイされた ECS タスクについて、以前の 10 vCPU から増加した最大 192 vCPU の CPU 制限のサポートを開始しました。この機能強化によって、お客様はより大規模な Amazon EC2 インスタンスのリソース割り当てを、より効果的に管理できるようになります。 AWS Network Firewall が自動ドメインリストとインサイトを導入 – AWS Network Firewall では、30 日間の HTTP/S トラフィックを分析することによる、自動ドメインリストとインサイトの提供を開始しました。これによって、追加費用なしで、許可リストポリシーをより効率的に作成および管理できます。 AWS が請求書のバックアップ支払い方法を発表 – AWS では、一次支払いが失敗した場合に、自動的に有効になるバックアップ支払い方法を設定できるようになりました。これにより、サービスの中断を防ぎ、請求書の支払いに手間をかける必要がなくなります。 「 AWS の新着情報 」ページで、AWS のすべての発表をご確認ください。 AWS のその他のニュース その他の注目すべき項目は次のとおりです。 AWS パートナーネットワーク: ISV パートナー向けの必須トレーニングリソース – AWS はソリューションの効果的な拡張をサポートできるように、 AWS Marketplace の基礎、 ファンデーショナルテクニカルレビュー (FTR) 、 APN カスタマーエンゲージメント (ACE) プログラムおよび 共同販売 、 パートナー資金調達 の機会という 4 つの主要分野に関する重要なトレーニングリソースを、ソフトウェアベンダー (ISV) パートナー向けに提供しています。 Formula 1®、生成 AI を使用してレース当日の問題解決を加速 – Formula 1® (F1) は、 Amazon Bedrock を使用してレース当日の問題解決を加速しています。根本原因を分析して修正を提案するチャットボットを通じて、トラブルシューティングにかかる時間を数週間から数分に短縮しました。 Amazon Bedrock ナレッジベースを使用した検証済みセマンティックキャッシュによる LLM エージェントのハルシネーションの削減 – このブログでは、 Amazon Bedrock ナレッジベース と Amazon Bedrock エージェント を使用して、新しい回答を生成する前に、クエリをキュレーション済みの回答と照合する検証済みセマンティックキャッシュを実装することで、大規模言語モデル (LLM) のハルシネーションを削減し、精度と応答時間を改善するソリューションをご紹介します。 Amazon Bedrock のツールを使用したインテリジェントな文書処理ワークフローのオーケストレーション – このブログでは、Amazon Bedrock ツールを使用したインテリジェントな文書処理ワークフローをご紹介します。このワークフローは、オーケストレーション用の Anthropic の Claude 3 Haiku と、分析用の Anthropic の Claude 3.5 Sonnet (v2) を組み合わせて、構造化、半構造化、非構造化の医療文書を効率的に処理します。 community.aws より community.aws から、私が個人的に気に入っている記事をご紹介します。 Amazon Bedrock エージェントのトレース – Randy D による、AWS X-Ray を使用して Amazon Bedrock エージェントのワークフローを追跡および分析し、オブザーバビリティを向上させる方法をご覧ください。 AWS FIS を使用した Amazon ECS ネットワーク耐障害性のテスト – この記事では、 Amazon Q Developer のガイダンスをもとに、AWS FIS を使用して、Amaon ECS のネットワーク耐障害性をテストする方法をご紹介します。Sunil Govindankutty のプロフィールページごとに、Amazon ECS でネットワーク耐障害性をテストする方法を、 Sunil Govindankutty がご説明します。 AWS Lambda 関数でのデフォルト引数の使用を停止 – 一般的な Python プログラミング手法が原因で AWS Lambda のコストが制御不能になる理由について、 Stuart Clark がご説明します。 AWS の Amazon Nova プロンプトエンジニアリング: Brooke によるフィールドガイド – Brooke Jamieson による、AWS でのプロンプトエンジニアリングパターンとベストプラクティスを網羅した、Amazon Novaモデルを使用するためのフィールドガイドをご覧ください。 Amazon Q を使用した EKS のデプロイ設定の作成 – Amazon Q Developer は、Kubernetes 設定のテンプレートとベストプラクティスを提供することで、EKS デプロイの作成を支援します。 Ricardo Tasso による記事をご覧ください。 Amazon Bedrock エージェントによる WhatsApp マルチメディアの処理: 画像、動画、ドキュメント – 私の最新のブログでは、Amazon Bedrock モデルと Amazon Nova モデルを使用して WhatsApp AI アシスタントを作成し、画像、動画、ドキュメント、音声などのマルチメディアコンテンツを処理する方法について説明しています。 今後の AWS イベント カレンダーを確認して、近日開催予定の AWS イベントにサインアップしましょう。 AWS GenAI Lofts – GenAI Lofts は、スタートアップや開発者にコラボレーションスペースと没入型の体験をご提供します。 Hands-on with Agentic Graph RAG Workshop (2 月 25 日)、 Unstructured Data Meetup SF (2 月 26〜27 日)、 AI Tinkerers – サンフランシスコ – February 2025 Demos + Science Fair (2 月 27〜28 日) などの実地の GenAI Loft サンフランシスコ イベントにご参加ください。 GenAI Loft ベルリン では、2 月 24 日から 3 月 7 日まで、見逃せないイベントやワークショップを開催しています。 AWS Community Day – 世界中の AWS エキスパートユーザーや業界リーダーがリードする技術的なディスカッション、ワークショップ、ハンズオンラブなどが開催される、コミュニティ主導のカンファレンスにご参加ください: イタリア・ミラノ (4 月 2 日)、 ベイエリア – セキュリティエディション (4 月 4 日)、 ルーマニア・ティミショアラ (4 月 10 日)、 チェコ共和国・プラハ (4 月 29 日)。 AWS Innovate: 生成 AI + データ – 生成 AI とデータイノベーションに焦点を当てた無料のオンラインカンファレンスにご参加ください。このカンファレンスは、APJC および EMEA (3 月 6 日)、北米 (3 月 13 日)、大中華圏 (3 月 14 日)、ラテンアメリカ (4 月 8 日) の複数の地域で開催されます。 AWS Summit – クラウドコンピューティングコミュニティがつながり、コラボレートし、AWS について学ぶために一堂に会する無料のオンラインおよび対面イベントに参加しましょう。最寄りの都市のイベントにご登録ください: パリ (4 月 9 日)、 アムステルダム (4 月 16 日)、 ロンドン (4 月 30 日)、 ポーランド (5 月 5 日)。 AWS re:Inforce – AWS re:Inforce (6 月 16~18 日) は、ペンシルバニア州フィラデルフィアで開催される、AWS クラウドセキュリティのすべてに焦点を当てた年次学習イベントです。登録は 3 月に開始されます。5,000 人を超えるセキュリティビルダーやリーダーとともにご参加ください。 AWS ビルダー ID を作成 し、エイリアスをご予約ください。ビルダー ID はユニバーサルログイン認証情報です。ユーザーは AWS マネジメントコンソールだけでなく、600 以上の無料トレーニングコース、コミュニティ機能、Amazon Q Developer をはじめとするデベロッパーツールなどの AWS ツールやリソースにアクセスできます。 近日開催予定の実地イベントやバーチャルイベントをすべてご覧いただけます。 2 月 24 日週はここまでです。3 月 3 日週の Weekly Roundup にもご期待ください! – Eli この記事は、 Weekly Roundup シリーズの一部です。AWS からの興味深いニュースやお知らせを簡単にまとめたものを毎週ご紹介します! 原文は こちら です。
概要 Amazon Web Services (AWS) クラウドを使う大きな利点として、利用したサービスに対してのみ料金を支払うことができる、という点があります。このきめ細かな制御と弾力性のあるモデルにより、 オンプレミスのインフラと比較して大幅なコスト削減を実現 できます。投資から最大限の価値を引き出すための手法であり、 Well-Architected Framework の基本的な柱の 1 つが、コスト最適化です。 長い間、コスト最適化は財務チームが毎月月末に実施する遡及的な取り組みと考えられていましたが、その考え方はもはや当てはまりません。これは全員が継続的に共同で取り組む必要がある “共有責任” です。価値を最大限に引き出すためには、戦略的観点と戦術的観点の両方からコスト最適化を実施する必要があります。戦略的 (strategic) な観点とは、ベストプラクティス、クラウドネイティブサービスの使用、およびデータ主導型アプローチを組み合わせたものです。戦術的 (tactical) な観点とは、即時のコスト削減につながる具体的かつプロアクティブなアクションに関するものです。これらのアプローチを組み合わせつつ、さらに重要となるのは、最適なベースライン基準を自動的に確立および維持することで、ビジネス価値および AWS クラウドにおけるワークロードのコストパフォーマンスの効率を最大化できることです。 AWS Config は AWS、オンプレミス、およびその他のクラウド上のリソースの設定や関係を継続的に査定・監査・評価するサービスです。この投稿では、 AWS Config の適合パック という機能を利用して、コスト最適化のためのベストプラクティスのロジックに照らしてリソースを自動的に評価するソリューションを Organization 全体にデプロイすることで AWS Config サービスの価値を高める方法について紹介します。 適合パックとその利点とは? 適合パックは、AWS Config ルールと修復アクションの集まりであり、汎用のコンプライアンスフレームワークを提供します。これにより、戦略的なセキュリティや、運用もしくはコスト最適化のガバナンスチェックを単一のアカウントとリージョン、もしくは AWS Organization 全体にわたって大規模に体系化したりデプロイしたりすることができます。これらのルールはリソースを自動的に監視および評価し、各ルールで定義されたロジックに対するコンプライアンス体制を特定します。AWS Config には、事前定義済みのカスタマイズ可能なルールのリストである AWS Config マネージドルール のほか、 AWS Lambda 関数や policy-as-code 言語である AWS CloudFormation Guard を使用して独自のカスタムロジックを定義できる AWS Config カスタムルール が用意されています。 リソースがルールで定義されたロジックに準拠していない場合、そのリソースは “ 非準拠 (Noncompliant) ” としてマークされます。AWS のアプリケーションやリソースの運用ハブを提供するサービスである AWS Systems Manager Automation を使用して、戦術的な修復手順を手動もしくは自動で呼び出すことができます。このサービスは、非準拠のリソースを自動的に修復したり、チームにアクションを起こすよう警告するなどのイベント駆動型ワークフローをトリガーしたりする、事前定義済みのランブックを備えています。 ソリューションの概要 Cost Optimization Conformance Pack ソリューションは、コスト最適化ガバナンスを統合してサービス価値を高めることで、すでに AWS Config を利用しているお客様がサービスへの投資を最大化できるようにします。このカスタマイズ可能なソリューションには、ベストプラクティスのコスト最適化ロジックを含む 3 つのカスタムルール例が含まれています。これらのルールでは、リソースを監視および評価してコスト最適化のコンプライアンス体制を特定し、その結果を単一の「 委任管理者 」アカウントの AWS Config アグリゲータ に複製することで、管理と報告を簡素化します。以下のルールが含まれています。 ルール 1 : EBS gp2 ボリュームをチェックする ( 修復 : gp2 ボリュームを gp3 ボリュームに変換する) ルール 2 : EC2 インスタンスにアタッチされていない EBS ボリュームをチェックする ルール 3 : ライフサイクル設定ポリシーのない S3 バケットをチェックする リソースがルールで定義された基準のいずれも満たさない場合、リソース、Config ルール、および適合パックはすべて “ 非準拠 (Noncompliant) ” としてマークされます。ルール 1 には、手動または自動で呼び出すことのできる修復アクションも含まれています。これにより SSM Automation ランブックがトリガーされ、EBS ボリュームは gp2 から gp3 に変換されます。gp3 ボリュームを使用すると、ストレージサイズを増やすことなく IOPS とスループットを個別にプロビジョニングでき、gp2 ボリュームと比較して GB あたりのコストも最大 20% 低くなります。 注 : AWS Config は有料サービスです。まだ使用していない場合は、 料金例 を参照して、Organization 全体でサービスを有効にすることによるコストへの影響を理解してください。 このソリューションは、 AWS Control Tower が有効になっているかどうかに関係なく、AWS Organization 全体にデプロイできます。AWS Control Towerは、規範的なベストプラクティスに従って、AWS マルチアカウント環境のセットアップとガバナンスを簡素化するオーケストレーションソリューションです。図 1 は、AWS Control Tower が提供する、メンバーアカウントを含む OU 構造例全体への Cost Optimization Conformance Pack のデプロイを示しています。 図 1: Cost Optimization Conformance Pack のアーキテクチャ Security OU 内では監査アカウントを AWS Config と AWS CloudFormation の委任管理者として登録します。これにより、Cost Optimization Conformance Pack とCloudFormation スタックで定義されている関連リソースを Organization 内のアカウント全体にデプロイする権限が監査アカウントに付与されます。 CloudFormation スタックには Cost Optimization Conformance Pack のカスタムルールと共に、ルールによって参照される AWS Lambda 関数と AWS Systems Manager ドキュメントが含まれています。Lambda 関数と Systems Manager ドキュメントを実行できるように、 CloudFormation StackSets を使って 2 つのカスタム AWS Identity and Access Management (IAM) ロールが作成されます。これらのリソースとロールは一元化する監査アカウントから Organization 内のすべてのアカウントにデプロイされ、ソリューションの管理を簡素化します。 AWS Config では、定期的に、または環境内の設定変更に応じて、リソースが適合パックルールへ準拠しているかどうかをチェックできます。監査アカウントの AWS Config アグリゲータは、AWS Config によって各メンバーアカウントでキャプチャされたデータを照合して一元化し、リージョンごとにさらなる分析をできるようにします。 前提条件 この投稿では、OU 構造、監査アカウント、AWS Config アグリゲータをデプロイする AWS Organizations と AWS Control Tower が既に有効になっていること を前提としています。もし AWS Control Tower を使用する予定がないならば、先に進む前に「 AWS Organizations を使用した組織の作成 」および「 AWS Config のアグリゲータの作成 」に関するガイドを参照してください。 さらに、以下のことも必要になります: Cost Optimization Conformance Pack ソリューションのデプロイのために、Organization の管理アカウントと管理権限を委任している監査アカウントの両方にアクセスする権限。 AWS Organizations が有効化されている StackSets への信頼されたアクセス。これを確認する手順については「 AWS Organizations を使用してスタックセットのための信頼されたアクセスをアクティブ化する 」ドキュメントをご参照ください。 ソリューションがデプロイされているメンバーアカウントの AWS Config への AWS コンソールアクセス。 ウォークスルー この投稿では、以下の手順を実行する方法について説明します。 AWS Organizations と、AWS Config および AWS CloudFormation StackSets のサービスプリンシパルとの間に信頼関係を確立します。 監査アカウントに AWS Config および AWS CloudFormation の「委任管理者」権限を付与します。 Control Tower が有効になっていない場合は、AWS Config アグリゲータがデプロイされているアカウントを使用して「監査」アカウントを参照する手順を実行します。 Cost Optimization Conformance Pack をデプロイします。 CloudFormation を使用して、ソリューションに含まれる適合パック、Lambda 関数、IAM ロール、および Systems Manager ドキュメントをデプロイします。 ソリューションをテストします。 このウォークスルーでは、管理アカウント ID は 111111111111 、ソリューションのデプロイ元となる監査アカウントのアカウント ID は 222222222222 であるものとします。 ソリューションをデプロイする AWS Organizations と AWS CloudFormation のサービスプリンシパルの間の信頼関係を確立する AWS Organizations と AWS Config の間の信頼関係は、前提条件となる手順に従って既に部分的に確立されています。AWS Config ルールと AWS CloudFormation の信頼関係をさらに深めるには、Organization の管理アカウントで AWS CloudShell を使って以下の CLI コマンドを実行します。 信頼関係を作成して確認するには (コンソール) ※訳注:以下は管理アカウントでの操作です。 AWS コンソールを開きます。 Organization の管理アカウントに管理者 (administrator) としてログインします。 コンソールの検索バーに「 CloudShell 」と入力し、「 CloudShell 」を選択します。 画面下部のブラウザ内に CloudShell ターミナルウィンドウが起動します。 以下のコマンドを実行します。 aws organizations enable-aws-service-access --service-principal=config-multiaccountsetup.amazonaws.com および aws organizations enable-aws-service-access --service-principal=member.org.stacksets.cloudformation.amazonaws.com 以下のコマンドで、信頼関係が正しく確立されているかを確認します。 aws organizations list-aws-service-access-for-organization 出力には、図 2 に示す値が含まれているはずです。 図 2: AWS Organizations のサービスプリンシパルの信頼関係 AWS Config の「委任管理者」アカウントを有効化する この手順により、監査アカウントが AWS Config サービスおよび Config ルールの委任管理者として有効になります。委任管理者とは、追加の管理権限が付与された、特定の AWS Organization 内のアカウントです。この場合、その管理権限とは AWS Config サービスがアカウント間でルールをデプロイおよび管理するためのものになります。 AWS Config の委任管理者アカウントを設定するには (コンソール) ※訳注:以下は管理アカウントでの操作です。 手順を繰り返して CloudShell にログインします。 account-id を監査アカウントの ID に置き換えて以下のコマンドを実行します。 aws organizations register-delegated-administrator --account-id 222222222222 --service-principal config-multiaccountsetup.amazonaws.com account-id を監査アカウントの ID に置き換えて以下のコマンドを実行します。 aws organizations register-delegated-administrator --account-id 222222222222 --service-principal config.amazonaws.com 監査アカウントが AWS Config の委任管理者として正常に確立されたことを確認するために、以下のコマンドを実行します: aws organizations list-delegated-administrators --service-principal=config.amazonaws.com および aws organizations list-delegated-administrators --service-principal=config-multiaccountsetup.amazonaws.com 委任管理者アカウントのアカウント ID と共に、各コマンドに対して図 3 のような出力が表示されるはずです。 図 3: AWS Organizations の委任管理者 AWS CloudFormation の「委任管理者」アカウントを有効化する 委任管理者の権限を AWS CloudFormation の監査アカウントに付与するには、 AWS CloudFormation StackSets および AWS Organizations を使用する必要があります。この機能により、各メンバーアカウントに 必要な IAM ロールが作成され、Cost Optimization Conformance Pack のリソースを含む CloudFormation StackSet を Organization 全体にデプロイできるようになります。 AWS CloudFormation の委任管理者アカウントを設定するには (コンソール) ※訳注:以下は管理アカウントでの操作です。 手順を繰り返して CloudShell にログインします。 account-id を監査アカウントの ID に置き換えて以下のコマンドを実行します。 aws organizations register-delegated-administrator --service-principal=member.org.stacksets.cloudformation.amazonaws.com --account-id=222222222222 監査アカウントが AWS Config の委任管理者として正常に確立されたことを確認するために、以下のコマンドを実行します: aws organizations list-delegated-administrators --service-principal=member.org.stacksets.cloudformation.amazonaws.com 委任管理者アカウントのアカウント ID と共に、図 3 のような出力が表示されるはずです。 Cost Optimization Conformance Pack をデプロイする この手順では、 AWS Samples の Cost Optimization Conformance Pack GitHub リポジトリ からこの CloudFormation YAML テンプレート を使用して、適合パックを監査アカウントにダウンロードおよびデプロイします。CloudFormation StackSets は AWS リソースのデプロイや管理のプロセスを簡素化します。 (訳注:原文では https://github.com/aws-samples/aws-config-cost-optimization-conformance-pack/blob/main/template.yaml の YAML テンプレートがリンクされていますが、実際には https://github.com/aws-samples/aws-config-cost-optimization-conformance-pack/releases/ の最新リリースの YAML ファイルをダウンロードしてください。) このソリューションでは、以下がデプロイされます。 AWS Config Organization 適合パック – ベストプラクティスのコスト最適化ロジックに照らしてリソースを評価するために使用される、AWS Config カスタムルールの集まり。 この Organization 適合パックは、各メンバーアカウントに個別の Cost Optimization Conformance Pack をデプロイします。 AWS CloudFormation StackSet – AWS Organization 内のすべてのメンバーアカウントにデプロイされる CloudFormation StackSets の集まり。これらのスタックは以下をデプロイします。 AWS Lambda 関数 – AWS Config カスタムルールは、特定のリソースが上記で定義されたコストの最適化ベストプラクティスルールに 準拠 (Compliant) しているか 非準拠 (Noncompliant) かを評価するロジックを含む Lambda 関数を呼び出します。 IAM ロール – 2 つのカスタム IAM ロールがデプロイされます。1 つは Lambda 関数の呼び出しを可能にするもので、もう 1 つは AWS Systems Manager (SSM) が SSM ドキュメントで定義されている修復アクションを実行するために使われるものです。 AWS Systems Manager Automation ドキュメント – これは監査アカウントのみにデプロイされ、メンバーアカウントによって使用されます。 Cost Optimization Conformance Pack をダウンロードおよびデプロイするには (コンソール) ※訳注:以下は管理アカウントではなく監査アカウントでの操作です。 手順を繰り返して CloudShell にログインします。 CloudShell の「 アクション (Actions) 」メニューから「 ファイルのアップロード (Upload file) 」を選択し、ダウンロードした YAML ファイルを選択して CloudShell セッションに YAML ファイルをアップロードします。 以下のコマンドを実行します。 aws cloudformation deploy --template-file template.yaml --stack-name CostOptimizationConfPack --parameter-overrides DeployingInDelegatedAdminAccount=True --capabilities CAPABILITY_IAM CloudFormation StackSets が正常にデプロイされたことを確認するために、コンソールの検索バーに「 CloudFormation 」と入力し、「 CloudFormation 」を選択します。 左側のメニューで「スタック (Stack)」を選択します。出力には図 4 のようにデプロイされたスタックが CREATE_COMPLETE ステータスで表示されるはずです。 適合パックが正常にデプロイされたことを確認するには、コンソールの検索バーに「 AWS Config 」と入力し、「 AWS Config 」を選択します。 左側のメニューで「 適合パック (Conformance packs) 」を選択します。ダッシュボードは図 5 のようになるはずです。 図 4: CloudFormation スタックのデプロイステータス AWS Config 適合パックのダッシュボードには、正常にデプロイされ、コンプライアンススコアが報告されていることが表示されます。このスコアは、適合パックのルールに照らして評価されたリソースのコンプライアンスレベルをパーセンテージで示します。このダッシュボードでは、ルールが初めて評価されるまでは通常は「 不十分なデータ (INSUFFICIENT DATA) 」と表示されます。 図 5: 適合パックのデプロイステータス ソリューションのテスト Cost Optimization Conformance Pack のステータスを確認する 適合パックおよび関連するリソースがアカウント全体にデプロイされたので、AWS Config 適合パックダッシュボードを使用して適合パックルールのステータスを確認できます。図 6 に示すように、ルールに照らして評価されているリソースが既にあり、「 準拠 (Compliant) 」もしくは「 非準拠 (Noncompliant) 」と表示されているかもしれません。もしリソースが表示されていないようならば、以下の手順に従ってテスト用の非準拠の Amazon EBS ボリュームを作成します。 図 6: Cost Optimization Conformance Pack のステータス 非準拠リソースを使用して適合パックをテストするには (コンソール) ※訳注:いずれかのアカウントでの操作です。 AWS コンソールを開きます。 管理者 (administrator) として Organization のメンバーアカウントにログインします。 この手順 を使用して Amazon EBS ボリュームを作成します。 ボリュームタイプ としては「 gp2 」を選択します。 EBS ボリュームが作成されたら、AWS Config ダッシュボードに移動します。 「 適合パック (Conformance packs) 」を選択します。 名前に「 Cost-Optimization 」が含まれる適合パックを選択します。 図 6 のようなルールのリストが表示されます。 名前に「 CostOpt-Ebs 」が含まれるルールを選択し、ルールダッシュボードを表示します。 「 アクション (Actions) 」メニューを選択します。 「 再評価 (Re-evaluate) 」を選択すると、ルールをトリガーしてアカウント内のリソースを評価します。 評価が完了すると、非準拠の EBS ボリュームが図 7 のように表示されます。ボリューム ID をクリックすると、リソースに関する詳細情報が表示されます。 図 7: Config ルールのステータス 修復のテスト ルールに修復アクションが設定されている場合、図 7 に示すように AWS コンソールからそれを呼び出すことができます。EBS gp2 ルールの場合、監査アカウントの Systems Manager automation ランブックが呼び出され、ボリュームタイプが gp3 に変換されます。 修復ルールを呼び出すには (コンソール) ※訳注:以下は上記で gp2 ボリュームを作成したメンバーアカウントでの操作です。 図 7 の AWS Config ルールダッシュボードから「 対象範囲内のリソース (Resources in scope) 」までスクロールします。 「 非準拠 (Noncompliant) 」と表示されている EC2 ボリューム のラジオボタンを選択します。 「 修復 (Remediate) 」ボタンを選択します。 修復ルールがトリガーされると、「 ステータス (Status) 」列に「 アクションが正常に実行されました (Action executed successfully) 」と表示されます。EC2 サービスの Elastic Block Store に表示されているボリュームを確認することで、ボリュームタイプの変更が正常に完了したことを確認することもできます。図 8 は ボリュームタイプ が gp3 になったことを示しています。 図 8: EBS ボリュームのステータス 最後に、AWS Config はルールのステータスを更新し、gp3 に変換されたボリュームが 準拠 (Compliant) となっていることを表示します。 注 : このステータスの更新はリアルタイムではありません。 図 9: 準拠リソースを含む Config ルールのステータス クリーンアップ AWS コンソールまたは以下の CLI コマンドを使用して CloudFormation スタックを削除することで、Cost Optimization Conformance Pack ソリューションでデプロイされたすべてのリソースを削除することができます。 Cost Optimization Conformance Pack ソリューションを削除するには (CLI) ※訳注:以下は監査アカウントでの操作です。 手順を繰り返して CloudShell にログインします。 以下のコマンドを実行します。 aws cloudformation delete-stack --stack-name CostOptimizationConfPack account-id を監査アカウントの ID に置き換え、以下の CLI コマンドを実行することで、AWS Config および CloudFormation の委任管理者としての監査アカウントを Organization から登録解除することもできます。 ※訳注:以下は管理アカウントでの操作です。 以下のコマンドを実行します。 aws organizations deregister-delegated-administrator --account-id 123412341234 --service-principal config-multiaccountsetup.amazonaws.com および aws organizations deregister-delegated-administrator --account-id 123412341234 --service-principal config.amazonaws.com 訳注:修復ルールのテストのために作成した EBS ボリュームの削除も忘れないでください。 まとめ AWS Config の Cost Optimization Conformance Pack は、Organization 全体でコスト最適化標準を定義・自動化・管理するための強力かつシンプルな方法です。このソリューションには、コスト最適化ルールのベストプラクティスが組み込まれており、コンプライアンスに非準拠のリソースに対して修復手順を呼び出す機能により、一貫したコンプライアンス体制を確立および監視するのに役立ちます。 Cost Optimization Conformance Pack は AWS Samples GitHub リポジトリ から入手可能なオープンソースソリューションです。リポジトリにある README ガイド を使用して独自のコスト最適化ルールや修復方法を適合パックに組み込むことをお勧めします。ソリューションの機能をさらに拡張するには、 AWS Config カスタム Lambda ルール と AWS Systems Manager ドキュメント の詳細をご覧ください。 AWS Config の微調整に関する詳細については、「 AWS Control Tower 環境での AWS Config リソーストラッキングのカスタマイズ 」の投稿を参照してください。 Matt King は、ロンドンを拠点とする Amazon Web Services のシニアソリューションアーキテクトです。20 年以上にわたるシニア IT リーダーとしての経験を活かして、半導体分野に特化してさまざまな業界のお客様をサポートしています。Matt は、AWS の革新的で持続可能なクラウドソリューションを通じてお客様の成功を促進することに尽力しています。 Dan Johns はシニアソリューションアーキテクトエンジニアで、お客様の AWS での構築とビジネス要件の実現をサポートしています。仕事以外では、本を読んだり、家族との時間を過ごしたり、家庭内のタスクを自動化したりすることが大好きです。 翻訳はテクニカルアカウントマネージャーの堀沢が担当しました。原文は こちら です。
本記事は 2025 年 2 月 17 日に公開された “ Streamline Development with New Amazon Q Developer Agents ” を翻訳したものです。 ソフトウェア開発が急速に進化し続ける中で、開発者はワークフローの効率化、コード品質の向上、生産性の向上を支援するツールを常に求めています。Amazon Web Services (AWS) は、このニーズに応えるべく、 Amazon Q Developer に強力な新しい AI エージェントを導入しました。 AI を搭載したエージェント は、開発者のドキュメント作成、ユニットテスト、コードレビューのアプローチを変革します。エージェントとは、環境とやり取りし、データを収集し、そのデータを活用して独立したタスクを実行し、事前に定義された目標を達成する自律型のソフトウェアプログラムです。エージェントは合理的であり、取得した情報やデータに基づいて最適なパフォーマンスを実現するための意思決定をします。AI エージェントの活用により、生産性の向上、コスト削減、意思決定の改善、顧客体験の向上といったメリットを得ることができます。Amazon Q Developer には、新たに /doc 、 /test 、 /review の 3 つのエージェントが追加されました。本記事では、それぞれのエージェントについて詳しく説明し、日々の開発ワークフローにどのように組み込めるかを紹介します。 Amazon Q Developer に最初に 導入されたエージェント は、昨年リリースされたソフトウェア開発エージェントです。 /dev エージェントを使用すると、IDE 内で直接新しいコードを生成したり、コードの変更を行ったりすることができます。これにより、新機能の実装やプロジェクト内の問題修正が可能になります。達成したいタスクの説明を入力するだけで、Amazon Q Developer がコードベースの適切なコンテキストを分析し、必要なコード変更を生成します。Amazon Q Developer は、新しい AWS アプリケーションの構築や既存アプリケーションの更新を支援し、実施した変更のステップごとの概要を提供するため、開発者は提案された変更を簡単に受け入れたり拒否したりすることができます。 /dev の機能は、新しい API エンドポイントの作成やデータベースクエリの最適化など、シンプルな作業から複雑な開発タスクまで幅広く対応できる、開発者なら必ず試すべきツールです。 以降のセクションでは、アプリケーションのユースケースでこれらの新しいエージェントをどのように活用できるかを詳しく見ていきましょう。 前提条件 Amazon Q Developer の使用を開始するには、以下が必要です: AWS アカウント AWS Builder ID または組織が管理される AWS Identity Center のログイン Visual Studio Code またはサポート対象の JetBrains IDE Amazon Q Developer のセットアップ方法とチャットの使い方 注: Amazon Q Developer は Eclipse や Visual Studio Pro などの追加の IDE もサポートしていますが、エージェント機能が有効になっているものは上記に記載された IDE のみです。 アプリケーション概要 あなたはテクノロジー企業のソフトウェアエンジニアとして、以下のアプリケーションのドキュメント作成、ユニットテストの統合、セキュリティ強化を担当することになりました。 このアプリケーションは、 Amazon API Gateway 、 AWS Lambda 、 Amazon DynamoDB を使用した サーバーレスアーキテクチャ を採用しており、Python で RESTful API を実装しています。 AWS では、Amazon Q Developer の新しいドキュメント作成、テスト、セキュリティスキャンのエージェントが、アプリケーションのソフトウェア開発ライフサイクル (Software Development LifeCycle: SDLC) を支援できることを学びました。SDLC は、計画と調査、コーディング、ドキュメント作成、テスト、ビルドとデプロイ、運用と保守などの複数のステージを持つフライホイールです。 新しい Amazon Q Developer エージェントを活用し、この SDLC においてどのように実際のアプリケーションに活用できるかを見ていきましょう。 ドキュメント生成 ( /doc ) アプリケーションのドキュメント作成と保守は、ソフトウェア開発の中で最も時間がかかり、頻繁に見過ごされがちな作業の 1 つです。しかし、詳細なドキュメントがあることで、チームメンバーやステークホルダーがコード、設計、アーキテクチャを理解しやすくなります。また、可読性の向上、新機能の迅速な開発、SDLC の効率化 にもつながります。 Amazon Q Developer に新しく導入された /doc エージェント を活用すれば、このプロセスを簡単かつ迅速に進めることができます。Amazon Q Developer は、プロジェクト内のフォルダを分析し、新しい README ファイルを自動生成できます。また、コード変更をレビューし、既存のドキュメントの更新を推奨することも可能です。さらに、自然言語でリクエストできるため、特定の変更やカスタム要約ができ、プロセス全体がより直感的でユーザーフレンドリーになります。これらの機能により、開発チームがアプリケーションを運用する際に、チームの負担を軽減しながら、正確で最新のプロジェクトドキュメントを維持できます。 本アプリケーションには詳細な README がないため、以下の例では、Amazon Q Developer の /doc エージェント を Visual Studio Code (VS Code) IDE で活用し、アプリケーションのコードベースに対する詳細なドキュメントを生成する方法を紹介します。 プロンプト: /doc Create a README (訳者注: README を作って) Amazon Q Developer /doc エージェントを使用する際のベストプラクティス 大規模なリポジトリの場合、特定のディレクトリをドキュメント化の対象として指定することを検討してください。 生成されるドキュメントの品質を向上させるために、適切な命名規則で十分にコメントが付けられた整理されたコードを維持してください。 README への変更を記述する際は具体的にしてください。 注意: /doc 機能は、.template ファイル、requirements.txt、package.json、tsconfig.json、Dockerfile など、さまざまなファイル形式をサポートしています。既存の README の最大サイズは 15 KB、コードプロジェクトのサイズ上限は非圧縮で 200 MB、圧縮時で 50 MB のクォータがあることに注意することが重要です。 ユニットテスト生成 ( /test ) テスト駆動開発は、一般的な SDLC のベストプラクティスの一つです。その一部であるユニットテストはコード品質を維持するための基盤となります。ユニットテストを実施することで、バグを早期に発見し、技術的負債を最小限に抑えることができます。しかし、包括的なテストを書く作業は、一般的に開発チームの多くの時間と労力が必要です。 Amazon Q Developer の新しい /test エージェントは、テストのプロセスを自動化し、開発者が新機能の開発や問題解決により注力できるよう支援します。このツールには、テストワークフローを効率化する強力な機能が備わっています。必要なテストケースを自動識別し、分離されたテストシナリオに適したモックやスタブの生成、識別されたケースに基づくテストコードの作成を行います。現在、Java と Python のプロジェクトの両方をサポートしており、VS Code や JetBrains IDE などの一般的な開発環境とシームレスに統合され、生産性を最大化しながらテスト実践を強化したいと考える現代の開発チームにとって貴重なアセットとなっています。 Amazon Q Developer /test エージェントを使用すると、クラス、関数、メソッドなど特定のコードセクションを指定してユニットテストを生成したり、IDE 内でコードをハイライトしてテストを作成したりできます。以下の例では、DynamoDB テーブルに新しいアイテムを追加する Python ファイル (add_item.py) に対して、/testエージェントを使用してユニットテストを生成する方法を示しています。 プロンプト: /test generate unit tests for the lambda_handler method that is adding items to dynamodb table (訳者注: DynamoDB テーブルにアイテムを追加する lambda_handler メソッドの、ユニットテストを生成して) ユニットテストの生成に Amazon Q Developer の /test エージェントを活用 Amazon Q Developer を使用して、IDE 内でコード選択からユニットテストを生成 注意: Amazon Q Developer のユニットテストエージェントは、VS Code および JetBrains IDEs で Java および Python のプロジェクトをサポートしています。ユニットテスト生成の言語およびフレームワークのサポートについては、「 /test によるユニットテスト生成の言語とフレームワークのサポート 」を参照してください。 /test 機能は、サポートされていない言語やフレームワーク、Java の非公開メソッド、月間使用制限の到達など、さまざまな特別なケースに対応しています。プロセス全体を通じて、スムーズなユーザー体験と適切なガイダンスを提供するよう設計されています。 コード品質とセキュリティの向上 ( /review ) コードレビューは、ソフトウェア開発の品質基準を維持するために不可欠なプロセスとなっており、Amazon Q Developer の新しい /review 機能は、AI を活用した強力なコード分析でこの重要なプロセスを変革します。この革新的なツールには包括的なコード分析機能があり、開発チームは潜在的な問題を早期に特定し、深刻な問題に発展する前に対処できるようになります。ユーザーは、コードを記述する際にシームレスに動作する継続的なコードスキャンを利用でき、明確な説明と具体的な改善策が含まれた詳細な問題レポートを受け取ることができます。さらに、この機能は一歩進んで、コード内で直接修正を適用できるため、必要な改善をこれまで以上に簡単に実施できます。 /review 機能のセキュリティ検出機能は、幅広い潜在的な問題をカバーし、複数の側面から包括的なコード分析を実施します。Amazon Q Developer /review 機能は、静的アプリケーションセキュリティテスト ( SAST ) を実行してセキュリティ脆弱性を特定し、機密情報の漏洩を防ぐためのシークレット検出を行い、 Infrastructure as Code (IaC) の潜在的な問題を分析します。これにより、SDLC のより早い段階でセキュリティ対策を講じることが可能となり、コードがリポジトリにコミットされる前に脆弱性を発見し、全体的なセキュリティ態勢とコード品質を向上させます。加えて、このツールは保守性や効率性に影響を与えるコード品質要素を評価し、デプロイ時の潜在的なリスクを分析し、サードパーティコードに対するソフトウェアコンポジション分析 (SCA) を実施します。この包括的なアプローチにより、開発チームは高品質でセキュアかつ効率的なコードベースを維持しながら、レビュー作業を大幅に効率化できます。 以下の例では、 /review 機能を活用し、アプリケーション全体のワークスペースをスキャンして Python のアプリケーションコードと Terraform のインフラコードを分析し、その後修正を適用する方法を示しています。オプションとして、IDE 内で開いているアクティブなファイルのみをスキャンすることもできます。 プロンプト: /review 注意: /review 機能には最適なパフォーマンスを維持するためのクォータが設定されており、自動レビューおよびプロジェクト全体のスキャンにおける入力アーティファクトのサイズやソースコードのサイズに制限があります。詳細については こちら を参照してください。 結論 Amazon Q Developer の革新的なエージェントである /doc 、 /test 、 /review は、ドキュメント管理からテスト、コードレビューまで、開発ライフサイクルにおける最も困難な時間のかかるプロセスを直接支援します。README の作成や更新、ユニットテストの生成、包括的なコード分析などの重要なタスクを自動化することで、開発チームはコード品質とセキュリティの水準を高く維持しながら、生産性を大幅に向上させることができます。潜在的な問題を早期に発見し、開発ライフサイクルを効率化できることで、チームはこれまで以上にスムーズかつ効果的に作業を進められます。ただし、これらの AI を活用した機能は、人間の専門知識に取って代わるのではなく、補完するように設計されていることを覚えておくことが重要です。これらの機能は開発者の能力を強化する知的なアシスタントとして機能しており、最適なプロジェクト成果を実現するためには開発者の専門的な判断が欠かせません。これらのツールは、AI を活用して従来の開発上の課題を克服し、開発チームが本当に重要なこと、つまり優れたソフトウェアの開発に集中できるようにする優れた例となっています。ぜひこれらの新機能を活用し、Amazon Q Developer で開発プロセスを次のレベルへと引き上げましょう。Amazon Q Developer の詳細や、ソフトウェア開発を加速するための活用方法については、 Amazon Q Developer のドキュメント を参照してください。これらのエージェントは Amazon Q Developer の無料枠の一部として利用可能で、今すぐ 使い始められます ! 翻訳はApp Dev Consultantの宇賀神が担当しました。 著者について Ryan Yanchuleff Ryanは、生成AIのあらゆる分野に特化したワールドワイド・スペシャリスト組織のシニア・スペシャリスト・ソリューションアーキテクトです。スタートアップ企業が新しいソリューションを構築してアイデアを実現するのを支援することに情熱を注いでおり、自身も複数のスタートアップを立ち上げた経験があります。テクノロジーと向き合う以外の時間は、妻と2人の子供たちと過ごしたり、次の住宅リノベーションプロジェクトに取り組んだりすることを楽しんでいます。 Janardhan Molumuri Janardhan MolumuriはAWSのプリンシパル・テクニカルリーダーです。20年以上にわたるエンジニアリングリーダーとしての経験を持ち、クラウド導入戦略や生成AIを含む新興技術について顧客にアドバイスを提供してきました。スピーキングやライティングに情熱を持ち、大規模な問題解決のために技術トレンドを探求することを楽しんでいます。
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの根本です。 今週も 週刊AWS をお届けします。 関東は寒い風の強い日が続きますが体調いかがでしょうか?花粉の飛散量予報はまだ多くなさそうに見えるのですが、私は先週から花粉症に似た症状が出ており・・・暖かくなるのに戦々恐々しております。 さて、日本時間の今朝、AnthropicのClaude 3.7 Sonnetがリリースされましたね。週刊AWSでも次週取り扱うと思いますがAmazon Bedrockでもサポートされているので、ぜひ試してみてください。 それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。 2025年2月17日週の主要なアップデート 2/17(月) Amazon Aurora PostgreSQL zero-ETL integration with Amazon Redshift now available in 18 additional regions Amazon Aurora PostgreSQL互換とAmazon RedshiftへのZero-ETL機能が大阪を含む18のリージョンで新たにサポートされました。Zero-ETL機能は名前の通り複雑なETLパイプラインを構築することなく、RedshiftでAuroraのデータをほぼリアルタイムに利用できる機能で、ニアリアルタイム分析や機械学習(ML)などでご活用いただけます。Zero-ETLについては こちら もご確認ください。今回のリージョン追加でAmazon Redshiftがサポートされているすべての商用リージョンでこの機能が利用可能になりました。 AWS Price List API supports AWS PrivateLink AWS Price List APIがAWS PrivateLinkをサポートしました。AWS Price List APIはAWS サービスの製品と価格のカタログを提供するものです。PrivateLinkはオンプレミスやVPCからのアクセスを容易にする機能で、VPCエンドポイントとプライベートIPアドレス経由でプライベートネットワーク内からAPIを呼び出すことができます。この機能はAWS Price List APIが利用できるバージニア北部、ムンバイ、フランクフルト、中国 (寧夏)でご利用いただけます。 Dynamically update your running EMR cluster with reconfiguration for instance fleets Amazon EMR on EC2でインスタンスフリートのアプリケーション設定をリアルタイムに更新できるようになりました。これまで設定変更にはクラスターの終了や再起動が必要でした。今回の機能によりSparkのメモリ設定、YARNのリソース割り当て、HDFS設定などをデータ処理とパフォーマンス要件に合わせて動的に変更可能です。この機能はEMR 5.21以降でAWS GovCloud (米国) リージョンを含むすべての AWS リージョンで利用可能です。詳細は ドキュメント もご確認ください。 2/18(火) Amplify Hosting announces support for IAM roles for server-side rendered (SSR) applications AWS Amplify Hostingでサーバサイドレンダリング(SSR)アプリケーションから、AWS リソースにIAM ロールを使ってアクセスできるようになりました。RDSやDynamoDBへの接続、アプリケーション認証情報の管理など様々な場面で権限管理が容易になります。この機能は東京、大阪リージョンを含め、AWS Amplify Hostingが使える20リージョンすべてで利用可能です。詳細は ドキュメント のほか、 ブログ もご確認ください。 Amazon Timestream for InfluxDB Adds Read Replica support Amazon Timestream for InfluxDBがリードレプリカをサポートしました。これによりリアルタイム分析や監視ソリューションなど読み取りが多いワークロードにおいてパフォーマンスと可用性を向上させることができます。この機能は東京を含む14のリージョンでご利用いただけます。詳細は ドキュメント をご確認ください。 AWS WAF enhances Data Protection and logging experience AWS WAFのデータ保護機能が拡張され、ログをAmazon Security LakeやCloudWatchなどに転送する前に選択したリクエストログフィールドを暗号化ハッシュもしくは事前定義された静的文字列に置き換えることができるようになりました。これによりデータ管理を簡素化し、ログデータから情報が参照できてしまう偶発的なデータ漏洩リスクを減らすことができます。また、このアップデートに合わせてログ設定の管理コンソール画面が簡素化されています。この機能はAWS WAFがサポートされるすべてのAWSリージョンとエンドポイントで利用可能です。詳細については ドキュメント をご確認ください。 2/19(水) AWS Network Firewall introduces automated domain lists and insights AWS Network Firewallで自動ドメインリストとインサイトの機能がサポートされました。この機能は過去30日間のHTTPおよびHTTPSトラフィックログを分析し、可視化するものです。ドメインリスト作成を自動化することで、アクセスがあるドメインの特定やニーズの変化を取得する労力を削減して、観測されたトラフィックパターンに基づいたルール作成・運用が可能です。この機能はAWS Network Firewallが利用可能なすべてのAWSリージョンでサポートされ、追加料金はかかりません。詳細は ドキュメント をご確認ください。 Amazon ECS increases the CPU limit for ECS tasks to 192 vCPUs Amazon ECSのタスクをAmazon EC2にデプロイする際にサポートされるCPU制限が、これまでの10vCPUから最大192vCPUと大幅に増加しました。CPU制限は1つのタスクが過剰にリソースを消費するのを防いでくれます。今回サポートコア数が増えたことで大規模なEC2インスタンスで複数のタスクを起動する際にもリソース競合を防ぎ、より効率的なタスク配置が可能になります。この機能はAmazon ECSを利用可能なすべてのリージョンでご利用いただけます。詳細は ドキュメント をご確認ください。 2/20(木) Amazon Bedrock now available in Asia Pacific (Hyderabad) and Asia Pacific (Osaka) regions Amazon Bedrockが大阪およびハイデラバードの2つリージョンで新たに利用可能になりました。現時点ではクロスリージョン推論(Cross-region inference)機能でClaude 3.5 Sonnetが利用可能です。これにより大阪をメインに使うお客様がAmazon Bedrockを使うために東京リージョンで準備する必要性は減りましたが、現時点では両リージョンで使えるモデルや機能に差がある点はご注意ください。 AWS announces Backup Payment Methods for invoices AWS の支払い方法に関して、請求書での支払いに失敗した際のバックアップ方法を設定できるようになりました。これまでも手動で支払い方法の変更はできましたが、事前に設定可能になったことで支払い漏れや遅延のリスクがさらに軽減されます。設定方法等の詳細は ドキュメント をご確認ください。 AWS CodePipeline adds native Amazon EKS deployment support AWS CodePipelineにAmazon EKSにデプロイする新しいアクションが追加されました。今回のアップデートによりプライベートなVPCにあるEKS クラスターに対してもアクションからクラスター名を指定することで自動的に接続を確立し、簡単にデプロイが可能になります。詳細については ドキュメント をご確認ください。この機能はAWS GovCloud (米国) リージョンと中国リージョン以外のAWS CodePipelineがサポートされるすべてのリージョンで利用可能です。 Amazon Elastic Beanstalk now supports Windows Server 2025 and Windows Server Core 2025 environments AWS Elastic BeanstalkがWindows Server 2025とWindows Server Core 2025をサポートしました。これらの環境には.NET Framework 4.8.1に加え.NETの最新の長期サポート(LTS)である.NET 8.0も予めセットアップされています。このサポートはAWS GovCloud (米国) リージョンを含む Elastic Beanstalkがサポートされるすべての商用リージョンでご利用いただけます。 2/21(金) Certificate-Based Authentication is now available on Amazon AppStream 2.0 multi-session fleets Amazon AppStream 2.0が、Active Directoryに参加するWindows OSのマルチセッションフリートで証明書ベースの認証(CBA)をサポートしました。AppStream 2.0のマルチセッションフリートはインスタンスを最大50人の複数ユーザーでシェアして使う方法です。今回サポートされたCBAを使うとSAML 2.0 IdP等と連携して個別にパスワードを入力せずともAppStream 2.0 リソースにアクセスできるので、ユーザー体験を向上しつつ、コスト効率よくAppStream 2.0を利用できます。この機能は追加料金なしで、AppStream 2.0がサポートされるすべてのリージョンで利用可能ですが、2025年2月7日以降にリリースされたエージェントを利用するイメージ、もしくは2025年2月11日以降にリリースされたManaged AppStream 2.0 イメージアップデートを使用する必要があるのでご注意ください。 AWS CodePipeline adds native Amazon EC2 deployment support AWS CodePipelineに新しいアクションが追加され、ロードバランサーの後ろにあるEC2へのデプロイをネイティブにサポートしました。これまではEC2にパイプラインからデプロイする場合CodeDeploy経由で行う必要がありましたが、今回のアップデートでCodeDeployを使わずともデプロイできる様になりプロセスが簡素化されます。詳細については チュートリアル と ドキュメント をご確認ください。この機能はAWS GovCloud (米国) リージョンと中国リージョン以外のAWS CodePipelineがサポートされるすべてのリージョンで利用可能です。 Amazon MSK adds support for Apache Kafka version 3.8 Amazon MSKがApache Kafka version 3.8をサポートしました。Amazon MSKが利用可能なすべてのAWS リージョンで利用可能です。v3.8にはバグ修正のほか圧縮レベル設定のサポートなどが含まれていますが、詳細はApache Kafkaの リリースノート をご確認ください。 それでは、また来週! ソリューションアーキテクト 根本 裕規 著者について 根本 裕規(Yuki Nemoto) AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、金融機関のお客様の AWS 活用や個別案件の技術支援を担当しています。過去には公共部門やモダナイゼーションのスペシャリストもしていました。好きなサービスは AWS CodeBuild です。週末はオフロードバイクのレースをしています!
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。 Amazon BedrockでAnthropic Claude 3.7 Sonnet がご利用いただけるようになりました。いつもの記事執筆サイクルだと来週ピックアップするのですが、注目されている方も多いでしょうから速報的に取り上げておきます。Claude 3.7 Sonnetは”extended thinking”モードと、”standard”モードが用意されており使い分けることができるのが特徴です。 AWS News Blogの記事 も出ていますのでこちらもぜひご覧ください。 それでは、2 月 17 日週の生成AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。 さまざまなニュース ブログ記事「AWS でグラフと生成 AI を活用した製造デジタルスレッドを構築」を公開 この記事は製造業にフォーカスして、データを戦略資産として捉え、それに基づく意思決定を実現するにはどうすれば良いのかを解説する翻訳記事です。製造業ではPLM, ERP, MES, CRMなど様々なシステムがありますが、これらのデータはそれぞれのシステムに独立して保存されており、それを活用できていない企業が多いと言われています。この記事では、ナレッジグラフと生成AIを活用し各種システムのデータを統合する方法についてひとつのアイデアを紹介しています。 ブログ記事「エンタープライズにおける Amazon Bedrock による生成 AI のオペレーティングモデル」を公開 生成AIの導入が進むにつれて、そのオペレーションモデルを確立する必要が高まるという声をお客様から伺います。この構造自体は、クラウド利用に似ているところがあります。事業部門がその必要に応じて様々な取り組みを進め、中央にそれを支援・管理する組織が存在する構造です。クラウド利用についてはAWS Organizationsなどでガバナンスを確立するケースが多いのですが、生成AIに関してはどう取り組めば良いか?を考えるのがこの記事です。 サービスアップデート Amazon Bedrockが大阪とハイデラ バードのリージョンで利用可能に Amazon Bedrockが大阪リージョンと、インドに存在するハイデラバードのリージョンでご利用いただけるようになりました。現時点では、大阪リージョンではクロスリージョン推論(Cross-region inference)機能を介して、アジア太平洋地域のリージョンで稼働するClaude 3.5 Sonnetを利用できます。 著者について 小林 正人(Masato Kobayashi) 2013年からAWS Japanのソリューションアーキテクト(SA)として、お客様のクラウド活用を技術的な側面・ビジネス的な側面の双方から支援してきました。2024年からは特定のお客様を担当するチームを離れ、技術領域やサービスを担当するスペシャリストSAチームをリードする役割に変わりました。好きな温泉の泉質は、酸性-カルシウム-硫酸塩泉です。
アマゾン ウェブ サービス ジャパン(以下、AWS ジャパン)が 2024 年 7 月に発表した「 生成 AI 実用化推進プログラム 」は、生成 AI の活用を支援する取り組みです。基盤モデルの開発者向けと、既存モデルを活用する利用者向けの 2 つの枠組みを提供し、企業の目的や検討段階に応じた最適な支援を行っています。 その「生成 AI 実用化推進プログラム」の参加者や、GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)の関係者、生成 AI に関心を持つ企業が一堂に会する「生成 AI Frontier Meetup」が、2025 年 2 月 7 日に開催されました。 2024 年 11 月 15 日に実施された第 1 回 に続き、今回が第 2 回となります。本記事では、そのイベントの模様をレポートします。 開会のご挨拶 イベント冒頭では、AWS ジャパンの代表執行役員社長である白幡 晶彦が、AWS の生成 AI 領域における活動をビデオメッセージで説明しました。 AWS は 2023 年 4 月の Amazon Bedrock の発表以降、生成 AI 技術の活用促進に向けた取り組みを続けています。例えば、日本では「 AWS LLM 開発支援プログラム 」を通じて企業と連携し、日本語モデルの開発や検証を進めてきました。また、GENIAC プロジェクトでは、13 社が AWS の計算リソースを活用し、AI 開発を加速させています。こうした取り組みを支える AWS のクラウドサービス はインフラ層からアプリケーション層まで包括的なソリューションを提供できます。その中でも、生成 AI の実用化を支援するために、特に注力しているのが、 高い費用対効果を実現する高性能なインフラ、基盤モデルを利用した生成 AI アプリケーションのビジネス実装に向けた、セキュアでスケーラブルなツール、生産性向上のためのアプリケーションの提供です。技術支援にも力を入れており、各種のプログラムを通じて実践的なノウハウの共有や具体的な開発・運用のアドバイスを行っています。最後に会場の方々に向けて「多種多様な方々が一堂に会し、対話をすることで、新たなソリューション創出につながることを期待しています」と呼びかけました。 AWS スピーカーによるセッション 次に、AWS ジャパンの AI / ML 事業開発マネージャーである井形 健太郎が、生成 AI の最新動向とビジネス価値を生み出すためのデータ活用について解説しました。 まず、2024 年の生成 AI のトレンドを振り返り、多くの企業が PoC(概念実証)から本番導入へと移行したことを強調。主なユースケースとして、「1. データ入力支援」「2. 営業支援」「3. コンテンツ作成」「4. 専門的な応対支援」「5. 検索体験の向上」「6. データレビュー」「7. システム開発支援」に分類できるとしました。2025 年の展望として、生成 AI からビジネス価値を創出する動きが加速すると予測。AI エージェント技術の発展や、業界ごとに最適化されたモデルがより重要になるとし、同時に規制やセキュリティ対策の強化も求められると述べました。 続いて、AWS の生成 AI 関連サービスの主要なアップデートを紹介しました。まず最初に、フルマネージドの生成 AI 基盤である Amazon Bedrock について説明。生成基盤モデル Amazon Nova をはじめとした新たなモデルが使用可能になり、利便性が向上しました。また、モデル蒸留やマルチエージェント・コラボレーションもサポートしています。次に Amazon Q についても説明がありました。Amazon Q はフルマネージドの AI アシスタントサービスで、 Amazon Q Business と Amazon Q Developer の2つが提供されています。Amazon Q Business は情報検索や RAG の機能を備え、企業のデータを活用した AI 検索が可能です。一方、Amazon Q Developer はエンジニア向けの開発支援機能を備え、コードの作成やセキュリティスキャン、デプロイ後の運用を通じ、ソフトウェアライフサイクル全体をサポートします。さらに、 Amazon QuickSight と Amazon Q Business の統合が発表され、BI ツールにおけるデータ分析の効率化が進みました。従来の BI ツールは数値やグラフの表示が主でしたが、生成 AI を活用することで、その背景や関連情報を文章として提示できるようになり、分析結果の活用が容易になります。また、AWS が開発する AI/ML 専用チップ AWS Inferentia と AWS Trainium にも触れ、次世代の AWS Trainium チップが大幅な性能向上を遂げたことを説明しました。特に、モデルの学習速度の向上や消費電力の削減が進んでおり、今後の AI 開発の基盤として期待されています。 生成 AI をビジネス価値に結びつけるためのデータ活用の重要性について触れました。生成 AI を活用するにはデータの整備が不可欠であり、データエンジニアやデータサイエンティストの役割が一層重要になると指摘。データのサイロ化を解消し、統合的に活用できる環境を整えることが重要になります。その課題を解決するためのプラットフォームとして、 Amazon SageMaker を推奨しました。「今後さらに生成 AI 関連の技術開発を進め、企業のデジタル変革を支援していきます」と述べ、セッションを締めくくりました。 プログラム参加者によるライトニングトーク 生成 AI 実用化推進プログラムに参加する 5 社の企業代表者が登壇し、AWS のサービス利用を軸にした取り組みを紹介しました。AWS ジャパン サービス & テクノロジー事業統括本部 技術本部長の小林 正人(写真右)と、AWS シニア 生成 AI スタートアップ ソリューションアーキテクトの針原 佳貴(写真左)がモデレーターを務め、登壇者に質問を投げかけつつ進行しました。 株式会社フィックスターズ SaaS&VAR 事業推進室 シニアディレクターの相澤 和宏 氏は、ハードウェアリソースを最適化し、学習や推論の処理速度を向上させることで、コスト効率の高い AI 開発と運用を実現する「Fixstars AI Booster」について解説しました。過去に実施した検証では、p4d.24xlarge(A100x4)上での Megatron-LM による Llama3 8B 継続事前学習を行い、15〜20% のパフォーマンス向上を達成しています。「この技術を活用し、みなさまの AI 開発の加速と効率化に貢献したい」と語りました。 ジェネシスヘルスケア株式会社 A.D.A.M. イノベーションセンター バックエンドエンジニアの小林 拓也 氏は、遺伝子検査サービスと生成 AI を活用した新機能について講演。肥満遺伝子検査サービスの結果をもとに、チャットボットを活用してパーソナライズドアドバイスをする機能の開発経緯を説明しました。アーキテクチャの選定では試行錯誤を重ねましたが、最終的に Amazon Bedrock エージェント を採用する方針を選んだといいます。「今後も進化する技術を活用しながら、サービスの精度向上を目指します」と締めくくりました。 株式会社フレイ・スリー 開発部 リードエンジニアの青木 諭 氏は、同社が提供する動画マーケティングサービス「1ROLL」を紹介しました。動画制作における課題として、原稿作成や字幕付けに時間がかかること、資料の動画化による視認性の低下、適切な動画選定の難しさなどが挙げられます。これらを解決するため同社では Amazon Bedrock を活用し、資料から動画を自動生成する機能や、長尺動画のダイジェスト作成機能、ナレーションやテロップの自動生成機能を導入しました。 株式会社Nint プロダクトDiv. ユニットリーダーの田 瀟逸 氏は、EC データ分析サービス「Nint ECommerce」における生成 AI 活用について説明しました。同社では、新規クライアントのオンボーディング時に BI ツールの習得に時間がかかることが課題でした。これを解決するため、Amazon Bedrock を活用して自然言語で検索・分析が可能な「Nint AI」を開発し、データに基づいた根拠ある回答を提供できる仕組みを構築しました。 開発者のモデルご紹介 株式会社Preferred Networks VP of PreferredAI Products の Adiyan Mujibiya 氏は、AI バリューチェーンの垂直統合を目指し、ソフトウェアとハードウェアを融合させた技術開発を進めていると説明しました。最近の取り組みとして、純国産の生成 AI 基盤モデル「PLaMo」を提供しています。今後は 100B トークン規模の高品質な学習データセットを構築し、推論コストを従来モデル比で 10 分の 1 以下に抑えた高性能モデルの開発を行う方針です。 Sparticle株式会社の新井 典孝 氏は、モデルの最適化の事例について話しました。この事例では、 Amazon EC2 P4d インスタンスを活用して、Llama3.1-405B、Llama3.3-70B、Qwen-72B の日本語化・量子化・コンテキストサイズ拡張を実施。その結果、精度を維持しつつ処理の効率化に成功し、コスト削減も実現しました。この LLM を GBase プライベートクラウド環境の専用 RAG で利用しています。 株式会社ユビタス シニア・ディレクター 中坪 知幸 氏は、観光産業向けの LLM 開発を進めていると説明しました。Llama3.1 の 405B をベースに、日本語・中国語・韓国語に強い言語モデルとしてオープンソース化を目指しています。また、マルチモーダル LLM や VLM の開発も進めており、AI キャラクター制作プラットフォーム「UbiOne」や画像生成ツール「UbiArt」などのプロダクトを展開しています。 クロージング 各セッションの終了後、AWS ジャパンよりいくつかのお知らせをしました。 GENIAC の最新情報 GENIAC の第 2 期は 2023 年 10 月に開始され、2025 年 4 月 22 日まで開発が続きます。さらに、第 3 期の 公募予告 が 2025 年 2 月 14 日に公開されました。公募期間は 3 月中旬から 5 月中旬、研究開発期間は 8 月上旬から 2026 年 2 月上旬(6 カ月間)の予定です。第 3 期ではモデル開発および社会実装支援が盛り込まれる予定です。 生成 AI 実用化推進プログラムの最新情報 今後の予定として、2025 年 3 月 31 日に現在のプログラムが終了しますが、4 月には新たな支援プログラムが発表されます。お申込みは3月31日まで可能です。4 月 16 日には第3回 Meetup イベントを開催する予定です。 参加者交流会の様子 交流会では、各セッションの登壇者を交えたディスカッションや、参加者同士の歓談が行われ、会場は終始活気に満ちていました。また、同じ課題や関心を持つ企業同士の交流も活発に行われ、新たな協業の可能性を模索する姿も見られました。登壇者・参加者のつながりが広がることで、生成 AI 活用のさらなる発展が期待されます。 おわりに 本イベントでは、参加者が各セッションに熱心に耳を傾け、登壇者とのディスカッションやネットワーキングを通じて活発に交流する姿が見られました。生成 AI の最新動向や活用事例が共有され、技術的な理解を深めるとともに、新たなビジネス機会の創出につながる場となりました。AWS ジャパンは、今後も「生成 AI 実用化推進プログラム」をはじめとするさまざまな取り組みを通じて、企業の生成 AI 活用を支援していく方針です。