システム・エラー社会

書籍情報

発売日 : 2022年12月26日

著者/編集 : ロブ・ライヒ/メラン・サハミ/ジェレミー・M・ワインスタイン/小坂 恵理

出版社 : NHK出版

発行形態 : 単行本

書籍説明

内容紹介

「エンジニア」「テクニシャン」、あるいは「テクノロジスト」等と呼ばれ、巨大テック企業やスタートアップ企業を動かす先端技術者たちはいまや政治家や経済学者よりはるかに強い実社会への影響力を持っている。「破壊的イノベーション」の中心地・シリコンバレーに多数の卒業生を送り出すスタンフォード大学は、過度の技術偏重を問題視し、次世代人材の倫理教育に取り組んでいる。そのプログラムを主導する三人の教授が、個人のプライバシーや自由・平等が尊重される民主主義的な社会を守るための方策を示す、テクノロジーと社会の未来に関心のあるすべての人のための一冊。

目次

第1部「テクノロジスト」の解読
第1章 不完全なマインドセット「最適化」
第2章ハッカーとVCの結託は問題含み
第3章 破壊的イノベーションvs.民主主義

第2部「テクノロジー」の分析
第4章 アルゴリズムの意思決定は公正か
第5章 プライバシーに価値はあるか
第6章 スマートマシンの世界で人類は繁栄できるか
第7章 インターネットに言論の自由はあるか

第3部 未来を再コーディングする
第8章 民主主義は難局を乗り切れるか

著者情報

Reich, Rob
ロブ・ライヒ
哲学者。スタンフォード大学社会倫理教育センターのディレクターを務める。
Sahami, Mehran
メラン・サハミ
エンジニア、スタンフォード大学コンピュータサイエンス学部教授。草創期Googleでスパムメールのフィルタリング技術を開発する等、機械学習および人工知能分野のアプリ開発に携わった後、2007年よりスタンフォード大学コンピュータサイエンス学部教授。
Weinstein, Jeremy M
ジェレミー・M・ワインスタイン
政治学者。オバマ政権下、2009年にホワイトハウスにて主要スタッフとして勤務。新技術による政府と国民の関係の変化を分析し、オバマ・オープン・ガバメント・リレーションシップを策定。2015年にスタンフォード大学の政治学教授に就任。
小坂 恵理
翻訳家。慶應義塾大学文学部英米文学科卒業。訳書にステイル『ブレトンウッズの闘い』(日本経済新聞社、2014)、同『マーシャル・プラン』(2020年、みすず書房)、フェルプス『なぜ近代は繁栄したのか』(2016年、みすず書房)、カリアー『ノーベル賞で読む現代経済学』(2020年、筑摩書房)、ウォルシュ『ポール・ローマーと経済成長の謎』(日経BP、2020年)、ダルリンブル『略奪の帝国』(河出書房新社、2022年)ほか多数。
小坂, 恵理, 1954-