NTTデータ先端技術が目指すDXの新しいカタチ ── 全員がデータ管理・活用(Data Management)のプロになる

インタビュー
NTTデータグループの一翼を担い、プラットフォーム・ソフトウェア・セキュリティの3分野をビジネスドメインとしてソリューションを展開。ミッションクリティカルな情報通信システム基盤に最新技術を活用し、設計・構築・運用までサポートすることでお客様へ新たな価値の提供を目指すNTTデータ先端技術株式会社。オラクル製品を軸に企業の基幹システム開発・運営にかかわるオラクル専任の部署があることでも知られる。そのオラクル事業部では今、DXの時代の新しい取り組みが始まっている。
NTTデータ先端技術が目指すDXの新しいカタチ ── 全員がデータ管理・活用(Data Management)のプロになる

元・外資企業の営業は、なぜNTTデータ先端技術に転職したのか

NTTデータのシステム開発を強化するシステムプラットフォーム構築の専門企業として、NTTデータ先端技術が設立されたのは、1999年のことだ。今年で22年目を迎えるが、これはNTTデータグループの複数企業を統合し、ソリューションメニューを徐々に拡大してきた歴史でもあった。

なかでも重要なトピックとなったのは、2009年にNTTデータシステムズのオラクル関連事業を統合して設立されたオラクル事業部だ。それまでNTTデータグループ内に分散されていたオラクル製品を核にするSI事業と、オラクル製品の知識を持つ専門人材を1社に集約することで、より強力なソリューションビジネスの展開を目指すことになった。

「大規模かつミッションクリティカルなシステムには、Oracle Database(オラクル データベース)は最適の製品だと私たちは確信しています。私たちのお客様も、公共系、金融系などノンストップの業務継続を求められる企業が多いことから、オラクル製品を軸に信頼性や事業継続性の高いシステムを構築することが、我々の使命になっています」 と語るのは、オラクル事業部・副事業部長の大槻剛士氏だ。

「某大手通信業の御客様に、まだ国内ではあまり知られていない製品を御提案する際、NTTデータ先端技術のエンジニアと一緒に導入を進めたことがあります。

導入先では大きな問題もなく、つい最近まで7年間も稼働していました。コストパフォーマンスのきわめて高い導入事例だったのですが、それを成し遂げたNTTデータ先端技術の技術力とサポート力は強く印象に残りました」(大槻氏)

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NTTデータ先端技術株式会社
基盤ソリューション事業本部オラクル事業部 副事業部長 大槻 剛士氏

大槻氏は前職で、米国で日系企業のアカウント営業を担当した経験を持つ。相手は日系企業とはいえ、カウンターパートは米国人がほとんど。そこで感じた、米国企業の戦略的な活動、なかでもIT営業の最前線を経験したことが大きな転機になったという。

「国内企業のITセールスは、例えば『御社が業務改革をITで進める上で、どれだけのストレージ容量が必要ですか?』などと話を切り出し、『もう少しボリュームが出れば値引きしますよ』といったパッケージ型の提案をすることが多いと思うのですが、アメリカはアプローチが違います。

『現時点の必要量だけでなく、将来のビジネス展開を見据えたサイジングすることで、数年間のトータルコストを削減しませんか”という「投資」を提案するのです。

経営判断も日本企業と大きく違いました。現場からボトムアップで稟議を積み上げるわけではなく、エグゼクティブがトップダウンで意思決定をする。現場は決定に従い、実現することだけに集中する。

日本のやり方、ボトムアップがまどろっこしいと感じることもありました。もちろん、日本企業のしっかり検証して進んでいく方法がすべて悪いわけではない。ただ、DXを推進するには、意思決定のスピード感はもっと上げたほうがいいと思いました」

そう考え始めた頃、それがNTTデータ先端技術でならできると判断した。この会社には、国内実績が少ない製品を、先駆けて導入・サポートするチャレンジングな技術スピリットもある。NTTデータ、日本オラクル、そしてオラクル事業部の技術力を組み合わせれば、日本企業のDX推進を強力に加速できるはずだ。

そして、NTTデータ先端技術オラクル事業部を、顧客の課題解決により迅速に貢献できる組織に革新することが、大槻氏の新たなミッションとなった。

いつまでも職人でいいのか。コンサルティング能力の強化が次なる課題

NTTデータのグループ企業というと、大きなプロジェクトに参加できず、小規模なシステム構築案件、または限定された領域で活動しているイメージがあるかもしれない。そうしたイメージを変えていきたいと、大槻氏は考えている。

「NTTデータ先端技術では、数多くの優秀なオラクルスペシャリストが育っています。オラクルの認定資格のなかでも最高峰に当たるORACLE MASTER Platinum(オラクルマスタープラチナ)の称号を持つエンジニアが多く在籍する企業は国内でも数少ない。

しかし、設計図のある仕事を職人的にこなすだけでは、その先のキャリアは伸びないと思います。お客様の課題をヒアリングして理解し、こうすれば解決できますと提案していく。そうしたコミュニケーションスキルや提案力をより強める必要があります」

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一言でいえば、コンサルティング能力の強化だ。

「これからの人材イメージは、少し古い言い方になりますが、やはり“T型人材”ですね。縦軸にあるのはオラクル製品の専門知識。当社のオラクル人財であればデータベースを起点にして、データベースを活用するためのアプリケーションやハードウェアに至るまで幅広な知識を習得し活躍して頂くイメージです。

データを活用するためにこそ、アプリケーションやミドルウェアやハードウェアが必要だという、いわばデータ・オリエンティッドな考え方です。データベースを起点としたシステム全体最適を構想し提案できる人財を育成、採用したいと考えています。」

しかし、それだけではこれからのITビジネスは完結しない。技術だけではない横方向にもスキルを拡張する必要がある、と大槻氏は言う。

「オラクル事業部の人材が、オラクル製品技術のスキルを伸ばしていくのは当然のことです。その上で、オラクル以外の製品と比較したときに、その客観的な比較やそこにおけるオラクルの優位性まで話がちゃんとできないと、お客様は納得されないと思うのです。

お客様は、オラクルが必要であるという前に、目前のビジネス課題を解決してくれる提案を求めています。単なるエンジニア、単なる営業ではなく、顧客に寄り添うアドバイザーでありたいので、縦と横に伸びるT型のスキル形成が不可欠になります」

「なぜハンコが必要か」から考えるDXを始めよう

新しいタイプの“T型人材”がこれからのDXを担う——その具体的な例を例えば「ハンコ(印鑑)」の話でわかりやすく説明してみよう。

「デジタル改革を進めるなかで、あるお客様から“まずは社内からハンコをなくしたい”と言われたことがあります。そこで、 “脱ハンコ”のソリューションってあるかなと考えるわけです。単にハンコの押印プロセスをデジタル化すればいいという話ではありません。そもそも、その企業にとってなぜこれまでスタンプラリーのようにハンコが必要だったのか、そこまで遡及して考えないとないと、真の意味でのDX提案はできないと思うのです。」

多くのハンコが必要だったのは、その会社のデータベースシステムが部署ごとには最適化されているものの、部署をまたいだ統合性に欠けていたからだ。部署間のデジタル結合が弱いために、さまざまな手続きでアナログな認証行為、つまりハンコが必要になる。こんな仮説を立て、検証していく思考プロセスです。

それは単に印鑑が日本の伝統的商習慣だから、という話ではない。データベースが全社最適の観点で統合されていれば、大量のハンコは必要なくなるかもしれない。そうした俯瞰的な視点から、顧客に対してDX提案することが、最初の仕事になるはずだ。

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日本企業でも基幹システムのクラウド化が進んでいるが、アメリカに比べるとまだ大きな遅れがある。

「私が米国本社にいた時点で、すでにアメリカではクラウドは当たり前という雰囲気でした。クラウドで運用すれば、これまで3カ月かかっていたシステム開発が1カ月に短縮されり、ハードウェアを調達して納品されるまでのリードタイムも考える必要がないなどの論調が多かったと記憶しています。

そして、データドリブンによる経営の意思決定が迅速に行われるようになる。マーケットの変化に追従して自らのビジネスを変えようとする企業なら、クラウドが必須の選択になることは、もう何年も前から明白だったのです」

こうした少し先の未来を構想できて、それを顧客に説得力をもって語れることも、T型人材の重要な要件になる。そうした文化を、大槻氏は社内に根づかせようとしているのだ。

オラクルと「未来を一緒に創ろう」という強い絆

中長期的な戦略のもとで、DXに真剣に取り組む企業だけが業績を伸ばし、生き残ることができる──この厳しい現実をアメリカで肌身で感じた大槻氏。彼がNTTデータ先端技術にジョインすることで、社内の雰囲気も大きく変わってきているようだ。

「2020年2月に、オラクル事業部のエンジニアと営業と共に、オラクル本社に行きました。オラクルからの最新アップデート情報を得るためで、彼らにとっては初めてのオラクル本社訪問でした。普段はそんなに自分からは話さない彼らが、その出張期間は異様なほど楽しそうに話していたことが印象的だった。

今後の世界、デジタルビジネスがどう進化していくかといった近未来の話を聞いて、面白くなってきたのでしょう。日本人はできない理由から延々と話すところを、アメリカ人は、今はできないけど、技術がこう進化すればできるはずだと、ポジティブなトーンで話しますからね。

君たちはオラクルの優秀なパートナーなんだから、トライアルアンドエラーしながら一緒にやろうじゃないか。そんな呼びかけに、彼らのマインドも開かれたんだと思います」

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NTTデータ先端技術の東京・月島の本社オフィスの4階には、Oracle Exadataなどオラクルのエンジニアドドシステム製品群を実機を使って事前検証できるラボがある。統合システム運用管理サービス「Oracle Management Cloud」の、日本オラクルとの共同検証もここで行われている。

さらに、Oracle Exadataのパフォーマンステストの実証データは、オラクル社とも共有されている。

「検証結果を日本オラクルを通じてアメリカ本社の開発チームと共有すると、非常に感謝されます。そのことによって先進的な製品技術情報を共有頂けるなど、弊社とオラクルとの間に良いスパイラルが生まれる。そんな循環の中で仕事ができることが、オラクル事業部にとって良い刺激を与えていると思います」

全員がデータマネジメントのプロフェッショナルに

NTTデータ先端技術 オラクル事業部が今求める人材には、大きく3つの職種がある。一つは「セールスコンサルティング」。前述したように、顧客とコミュニケーションして、顧客課題を抽出し、それに最適の解決策を提案する仕事だ。オラクル製品を導入する前に顧客とともに事業課題を共有する。その意味では「プリセールス」という言い方もできる。

もう一つは、「アーキテクト」だ。

「イメージとしては、例えば製造業の一般的なシステム構成を書いてみてと言われたら、こんな感じですと、ホワイトボードにスラスラと書けるような人です。データベースやオラクル製品に特化した知識というよりは、より幅広なスキル・経験をもったベテランの方を求めています。

お客様の局所的な問題解決だけではなく、お客様の環境全体を見た上で、プロジェクトを提案する。お客様にとっては、すぐに何でも答えてくれるプロジェクトリーダー兼テクニカルアドバイザーということですね」

さらに、「データベーススペシャリスト」と呼ばれるエンジニアも必要だ。

「私たちの事業部に集まった人たちは、まさにオラクル好きを公言する人ばかりです。そうした人たちが、世の中にまだまだたくさんいるはず。どんどん集まっていただきたいですね」と、大槻氏は切望する。

3つの職種の中で、テクニカルな要素は濃淡あれど、共通しているのはデータマネジメントという視点だ。

かつてのオラクルは、オラクル製品群で独自のエコシステムを発展させてきた。しかし、近年はクラウド技術を使うことで、他社製品群とのシームレスな接続を重視するようになっている。

例えば、Oracle CloudはMicrosoft Azureのデータセンターと直結している。アプリケーションをMicrosoft製品で、データベースをOracleCloudでという運用も可能だ。

「こうしたクラウド連携は、今後ますます強まると思います。データ分析の観点では、最近人気のクラウド型データウェアハウス(DWH)のSnowflakeやAWSなどもその対象の一つになります」

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いわばデータオリエンティッドのビジネスを強めるために、オラクルエコシステムの環は外に開かれ、さらに壮大なデータ連携を生み出しているのだ。そこで重要なのは、個々のデータベース関連製品というよりは、データ管理・活用(Data Management)ということになる。

「膨大なデータを管理するためのデザインが必要です。それができるのはオラクル製品だけかと言うと、そんなことはない。これからのデータマネジメントは、クラウド、オンプレミスの境を超えたより大きな分散アーキテクチャになっていくと思うので、営業職であれエンジニア職であれ、全体を把握した上でデータをどう管理・活用するか、そのスキルが強く求められていくと思います」

Oracle Databaseは、とりわけオンプレミス領域では世界トップシェアを維持しており、国内外を問わずほとんどの大企業で稼働している。その専任部隊をもつNTTデータ先端技術は、ミッションクリティカルなシステム開発に関わる機会の多い企業ということがいえる。これは同社の強みでもある。

「最初はデータベースから入って、システム基盤の再構築やセキュリティなどの領域に活動範囲を広げていきたい。オラクル事業部の人材はオラクルのスペシャリストであることに誇りをもちつつ、オラクル以外の知識を獲得してスキルを磨く機会がたくさんあるのです。」

DX推進に欠かせないオープンで幅広のスキル。NTTデータ先端技術という会社は、営業やエンジニアがこれを真っ先に獲得できる環境でもあるのだ。

NTTデータ先端技術株式会社

https://www.intellilink.co.jp/home.aspx

NTTデータ先端技術株式会社の採用情報

https://www.intellilink.co.jp/recruit.aspx

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