NTTデータ先端技術が目指すDXの新しいカタチ ──プリセールス、コンサルティング能力で市場開拓

NTTデータ先端技術が目指すDXの新しいカタチ ──プリセールス、コンサルティング能力で市場開拓
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Oracle Databaseを軸にしたシステムプラットフォーム構築において、国内有数のSIerであるNTTデータ先端技術株式会社。同社のオラクル事業部が大胆に変身しようとしている。これまで公共系・金融系などミッションクリティカルかつ大規模なデータベース設計構築に携わってきたが、今後は自社の営業力を活かした新たな顧客を発見し、そのDX推進に寄与するビジネスを強化しようとしているのだ。オラクルスペシャリストたちの働き方は、どう変わりつつあるのか。営業部門の中に新たに生まれた事業開発グループの小沢大作氏に話を聞いた。

サポートエンジニアから営業職へ転身した理由

NTTデータ先端技術はオラクルデータベースを軸にしたシステムプラットフォーム構築においては、国内有数のSIerである。同社のオラクル事業部は、ORACLE MASTER Platinumを含むオラクルの認定資格を持つ多数のスペシャリトを擁し、高い技術力・サポート力とオラクルの日米法人との強固なアライアンスを活かして、マーケットをリードしている。

オラクル事業部において、企業や公共機関へのオラクル製品の導入の最前線に立つのが営業チームだ。その職務は、オラクル製品だけでなく、NTTデータ先端技術が持つ数々のソリューションの提案にも及ぶ。ビジネスのプロセスとしては、新規案件獲得に向けたプリセールス、コンサルティング、販売、導入後のフォロー活動にまで一貫して顧客と連携して動く仕事である。

その仕事に従事する一人が、小沢大作氏だ。彼の仕事を通して、NTTデータ先端技術における営業とはどういうものか。そしてそれがDXの時代にどのように変化しつつあるのかを見てみよう。

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NTTデータ先端技術株式会社
基盤ソリューション事業本部オラクル事業部
営業担当事業開発グループ担当課長 小沢 大作氏
2011年にNTTデータグループ企業より転籍。公共系プロジェクトのSEを経て、転籍を挟みオラクル製品を商材とするビジネスに従事。サポートエンジニア、サービス企画・開発を経験し、現在は昨年発足した事業開発グループに所属。

小沢氏が新卒で入社したのはNTTデータグループの一社。主に公共系のプロジェクトでSEを6年担当した後、オラクル製品の導入サポートに従事する。NTTデータグループ内に分散されていたオラクル・スペシャリストたちが、NTTデータ先端技術のオラクル事業部に集約される段階で、小沢氏も移籍し、現在に至っている。

「オラクル製品に関わって10数年。最初はサポートエンジニアでしたが、NTTデータ先端技術に移ってからは、さらなる付加価値を提供するためのサービス開発を担当しました。お客様の課題に対して、解決策を提供する仕組み作りに楽しさを感じていました。」

だが、自分がどうしてもプロダクトアウトの発想になってしまうことに、危機感を感じていたという。「この製品には優れた機能があります、すごいでしょう。お客様もきっと喜んでくれるはず」という思い込みだ。オラクル製品の価値を知り、それを愛するがゆえだったのかもしれない、と小沢氏は振り返る。

実際、顧客は技術用語を散りばめた提案をすんなりと受け止めてはくれない。顧客だけでなく、社内に対しても、開発したサービスの価値が伝わらないもどかしさも感じていた。

「どうしたらプロダクトアウト発想を変えていけるのか、上司と相談しました。すると、『営業として技術提案ができるプリセールスの仕事をやってみたらどうだろう。営業で繋がっているお客様の声やフィードバックを直に受けて、それをサービス開発に繋げたらどうか』とアドバイスされました」

「こういった相談に応じてくれる上司がいて、また新しいチャレンジに応じてくれる土壌がある組織であったことが幸いでした。」

そこで、技術担当から営業担当に異動することを決意。このジョブチェンジを通して、小沢氏はより顧客の懐に深く入りこみ、システム企画やサービス企画などを担当するようになる。まさにプロアクティブな仕事を通して、NTTデータ先端技術のビジネスを拡大することを、自らのミッションとして課すようになったのだ。

一人の意識改革が「事業開発グループ」全体のビジネス改革へ

技術から営業へのジョブチェンジを通して、小沢氏に見えてきたものは何だろう。

「まず自分の発想が変わりましたね。営業チームは常にお客様のことを大事に考えている。お客様にとって、その課題解決がいかに重要なことなのか。私たちのサポートや開発業務は、お客様の課題解決にきちんとマッチするものなのか。私たちのサポート活動がどういう価値をお客様に提供するものなのか。それをまず第一に考えられるようになりました」

この“意識改革”は、むろん小沢氏一人だけのものであってはならない。事業部全体にこの考え方を浸透させていきたいと考えたという。

「私自身が技術側と営業側と両方を経験させてもらっているので、その経験を活かしたハブになり、事業部全体の意識改革をコーディネートしたいと考えています」

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小沢氏の意識改革、ひいては事業部全体の意識改革を象徴する部署が、2019年営業部門の中に発足した「事業開発グループ」だ。小沢氏が初代の担当課長を務める。

事業開発グループのミッションは三つある。一つは創客。いわゆる新規顧客開拓を実現するマーケティング活動など。二つ目が、新規案件に対する案件化の確度向上と、案件の最大化を実現するプリセールス。そして三つ目が、創客、案件化の武器ともなるサービスの企画だ。

ここでいう「事業開発」は単なるシーズからの発想やプロダクトアウト型の新規事業開発とは異なり、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を急ぐ顧客をマーケティング的視点でターゲティングし、そのニーズを先取りして生まれるものであることは言うまでもない。いわば、事業開発グループはDX営業推進グループと言い替えてもよいのだ。

マーケティングを意識することで、新たな顧客との出会いが生まれた

事業開発グループの発足にともなって、小沢氏らは外部のメンタリングやコンサルティングを受けることにした。自分たちの組織に、今後DX営業を進めるだけのケイパビリティ(Capability/組織的能力)があるのか。あるとすれば、それをどう伸ばしたらいいのか。ないとすれば、どのように人材を強化すればいいのか。

そこで行ったメンタリングの一例が、パーソルイノベーションが提供する研修だ。事業開発部グループの全員が受講し、B2Bマーケティング、KPI施策、セールス・カスタマーサクセスの基礎や応用をワークショップ形式で学んだ。

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「これがとても効果的でした。事業開発を行うにあたっては事業プランを整理する必要がありますが、それに役立つのがリーンキャンバスというフレームワークです。それを実際に使ってみようということで、営業と技術が一緒になってリーンキャンバスでモデル図を作り、議論しました。B2Bマーケティングについても、あらためて体系的に学ぶよい機会になりましたね」

その成果はすぐに現れた。自社のプリセールス機能をマーケットに広めるためには、Web活用の重要性をメンバーは再認識した。NTTデータ先端技術の技術力・コンサルティング力を、単にリクルーティング目的で宣伝するのではなく、マーケットにいる未知の顧客に広く知らしめる必要があるのだ。

「そうした狙いでホームページのコンテンツを刷新すると、それに呼応する新しいお客様が現れたのです。これまで取引の無かったお客様から、ご相談をいただけるようになりました。ビジネス基盤となるOracle Databaseの移行の工数やコストに悩まれていました。社内の技術者だけでそれを進めるのは無理がある。それまでお付き合いのあったSIerもあったのですが、移行作業に詳しくないというのです」

ホームページへの問い合わせから始まった商談は、スピーディーに進んだ。実際の移行作業も、前回の半分の期間で完了するなど、高品質な対応を評価いただき、お客様との関係を深めることができました。結果、サービス提供の事例制作にもご協力をいただくことにつながりました。

「当社は公共系のプロジェクトも多いので、案件の事例をホームページに掲載することは、ほとんどありませんでした。しかし、これが呼び水になって、新しいお客様との出会いが増えてきました」

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それらの顧客は、どちらかと言えば中小企業。社内のエンジニアは足りていない。オラクルに詳しい人も少ない。

しかし、自社のDXを推進するために、データベース・マネジメントの高度化を図りたいというニーズが確実にあるのだ。そうしたニーズに、事業開発グループのマーケティングやプロモーション活動は確実に刺さりつつある。

プリセールスが元気な会社は、営業もエンジニアも生き生きとしている

「顧客の課題をヒアリングして理解し、適切な解決策を提案していく。そういうコミュニケーションスキルやビジネス構想力をもっと強める必要がある」と、オラクル事業部の大槻剛士氏は、コンサルティングを含むプリセールス機能をオラクル事業部全体として強化する必要性を語っていた。

大槻氏のインタビュー記事

冠に大手企業の名前を有する日本の情報系子会社では、これまでプリセールス機能はあまり重視されてこなかったように思える。ただ、海外とくにアメリカでは、ほとんどすべてのITベンダーがなんらかの形でプリセールス部隊を持っている。プロダクトを販売する前に、顧客の課題や要望を聞いて、最適なソリューションを選んでいく。

「プリセールスが元気な会社は、営業成績が良いしエンジニアも生き生きとしている」と、アメリカ駐在経験のある大槻氏は指摘する。

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NTTデータ先端技術株式会社
基盤ソリューション事業本部オラクル事業部 副事業部長 大槻 剛士氏

マーケティングやコンサルティング能力を新たに身につけることで、日本企業のDX推進のための有力なパートナーの位置を目指そうとするNTTデータ先端技術。こうした変身を共に担う営業系人材が新たに必要とされている。

「テクノロジーの最新動向や市場の動向について、まずアンテナを高く持っている人は絶対に必要です。クラウド方面の知見もどんどん高めていただかないといけません。もちろん、オラクル製品は、オンプレの世界でも生きつづけている。弊社特有の課題としては、やはりオンプレミスとクラウドのハイブリッドとしてデータベース・マネジメントを進めていく、そういう知見が営業職にも欠かせないと思っています。

そのうえで、やはりコンサルティングやプリセールス、あるいはITマーケティングに関する関心ですね。お客様の課題を抽出してきて、それを提案に結び付ける。お客様の要件に対してどういうシステム構成がいいか、グランドデザインを描ける人。そういう方も事業開発グループにもっと必要です」

なかなか高度な人材要件ではある。しかしながら、NTTデータ先端技術という企業が、いまDX営業を強化しようという現在のタイミングだからこそ、ジョインする価値はある。

つまり、スタートラインを共有し、一緒にDXビジネスを強化する一員になるチャンスなのだ。IT営業やITマーケティング職のキャリアアップという意味でも、魅力ある選択となるのではないだろうか。

NTTデータ先端技術株式会社

https://www.intellilink.co.jp/home.aspx

NTTデータ先端技術株式会社の採用情報

https://www.intellilink.co.jp/recruit.aspx

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