株式会社エブリー の技術ブログ

Bits AI SREで実現するAI時代のアラート調査

はじめに こんにちは。株式会社エブリーの開発1部の村上です。 この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 19日目の記事です。 弊社では各チームでアラートやインシデントの対応をしており、発生から調査までを各エンジニアが自ら行なっています。その調査自体はナレッジが溜まりつつあるものの、この時代であればよりAIを活用して、迅速な調査やサービス復旧ができ

Amazon Bedrock AgentCoreをTerraformで構築してみた

この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 18 日目の記事です。 はじめに AgentCoreの全体アーキテクチャ AWS Provider バージョン要件 Gateway の構築 必須パラメータ authorizer_type の選択 protocol_type について Gateway Target の構築 必須パラメータ target_configuration のターゲット種類 tool_schema の定義 credential_provider_configuration SigV4署名によるGateway呼び出し Identity Provider の構築 必須パラメ

AI駆動開発を意識したドキュメント運用について考えてみる

この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 17 日目の記事です。 目次 はじめに 最近のAIの動向に関する所感 AI駆動開発を意識したドキュメント運用の観点 何をドキュメンテーションするか どこにドキュメントを保存するか どのようにドキュメントを更新するか どのようにAIに利用させるか トモニテでの運用方針 1. ドキュメント用リポジトリの作成 2. ドキュメントリポジ

MySQLの EXPLAIN / EXPLAIN ANALYZEによる実行計画の実測分析と注意点

この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 16 日目の記事です。 はじめに こんにちは、リテールハブ開発部でバックエンドエンジニアをしているホシと申します。 現在、小売アプリ開発で Laravel 11 を利用しながら日々サービス開発に取り組んでいます。 先日、サービスのパフォーマンス改善を目的として、MySQL の SQL チューニングを行う機会がありました。 これまでも EXP

クラスタリングとcos類似度で表記揺れ辞書を作成してみる

この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の15日目の記事です。 はじめに こんにちは! 開発1部デリッシュキッチンの蜜澤です。 今回はクラスタリングとcos類似度を用いて表記揺れ辞書を作成してみたので、どのように作成したかを紹介させていただきます。 本記事では具体的なコードは記載せず、実際に行った手順の紹介のみになります。 やりたいこと デリッシュキッ

開発体験とパフォーマンスの両立を目指して — Docker Desktop がファイル共有の課題を解決するまで

この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 14 日目の記事です。 はじめに こんにちは。デリッシュキッチン開発部でバックエンドエンジニアをしている鈴木です。 Docker を使ってローカル環境で開発をしている方なら、かつて macOS 上の Docker Desktop でコンテナ内のファイルアクセスが非常に遅いという問題に悩まされた経験があるかもしれません。ホットリロード付きの開

プロダクションで稼働しているAI機能のフレームワークをLangGraphに完全移行しました

プロダクションで稼働しているAI機能のフレームワークをLangGraphに完全移行しました この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 13 日目の記事です。 背景 課題解決のために 明確な責務分離が可能 ワークフローの変更柔軟性、拡張性 プロバイダに依存しない プロバイダの置き換えやすさ 型制約(Structured Outputのため) テストのしやすさ LangGraphの採用 ディレクトリ構成 Stat

WebTransportをGoで試してみる

この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 12日目の記事です。 はじめに エブリーでデリッシュキッチンの開発をしている本丸です。 日々、GeminiやClaudeCodeに支えられて業務を行っているのですが、利用する中でチャットのような双方向の通信について気になりました。双方向通信にはいくつか種類がありますが、今回は双方向通信の1つであるWebTransportについてまとめてい

ヘルシカiOSアプリのアーキテクチャについて

ヘルシカiOSアプリのアーキテクチャについて この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 11 日目の記事です。 はじめに こんにちは。開発部でiOSエンジニアをしている野口です。 ヘルシカiOSアプリの開発を担当しています。今回はヘルシカiOSアプリの設計で採用しているクリーンアーキテクチャについてご紹介します。 この記事では、以下の内容を解説します。 クリーン

Go 1.26 slog.MultiHandlerの ユースケースを考える

この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 10 日目の記事です。 開発2部の内原です。 今回は、Go 1.26で追加される予定の slog.MultiHandler について調べてみたので書いてみます。 概要 Go 1.21で導入された log/slog は構造化ログを扱えるため便利なのですが、複数の出力先(標準出力とファイル、標準出力とFluentdなど)に異なる設定でログを出力したい場合、 io.MultiWriter を使うか

Flutter iOS アプリで Email のワンタイムパスワード自動入力 (OTP AutoFill) を検証してみる

この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 9 日目の記事です。 はじめに こんにちは。リテールハブ開発部小売アプリチームの池です。 Flutter で開発しているアプリの中で、Email のワンタイムパスワード(OTP)を利用した認証機能を検証する機会がありました。 iOS には、SMS やメールで届いた認証コードをクイックタイプバーと呼ばれるキーボード上部に候補として表示し

Step Functions の 256KB 制限にハマった話 — ResultWriter で解決する方法

目次 はじめに Step Functions とは 突然のエラー発生 Step Functions のペイロードサイズ制限 制限の概要 なぜこの制限があるのか 問題のワークフロー構成 修正前の定義(抜粋) 解決策: ResultWriter と ItemReader の活用 ResultWriter とは ItemReader とは 修正後のワークフロー構成 修正後の定義(抜粋) まとめ この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 8 日目の記事です。 はじめに こん

iOSアプリ開発においてベクター画像にはSVGとPDFのどちらを使うべきか

この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の7日目の記事です。 はじめに デリッシュキッチンのiOSアプリを開発している成田です。 iOSアプリを開発していると、アイコンやロゴなどの画像アセットを扱う場面が必ずあります。 アイコンやロゴなどのベクター画像を扱う際、 PDF と SVG の2つの形式が候補として出てくるかと思いますが、どちらを使えば良いか迷ったことはな

Android アプリ開発でクリーンアーキテクチャに囚われず、あえて UseCase を削るアーキテクチャの改修

この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 6 日目の記事です。 こんにちは、株式会社エブリーで Android アプリ開発を担当している岡田です。 弊社では開発スピード向上のための選択として、UseCase を削るアーキテクチャ改修を行いました。 こちらについて、少しお話しさせていただければと思います。 概要: 従来のアーキテクチャの紹介 弊社では Google Developers が提唱し

【実践】RDS for MySQL 8.4アップグレード Blue/Green Deploymentsを添えて

【実践】RDS for MySQL 8.4アップグレード Blue/Green Deploymentsを添えて この記事は every Tech Blog Advent Calendar 2025 の 5 日目の記事です。 背景 バージョン8.0と8.4の変更点と対応について 1. パラメータグループの作成 2. デフォルト値が変更されたパラメータ innodb_purge_threads group_replication_exit_state_action binlog_format innodb_change_buffering innodb_buffer_pool_instances 3. アップグレード前に必須の対応