Learn Tech from AWS Specialist Series ~② (コンテナ編)
■プロフィール
アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 エンタープライズアプリケーションソリューション本部 コンテナスペシャリストソリューションアーキテクト
Ochimizu
Ochimizu : コンテナスペシャリストソリューションアーキテクト(以降、コンテナ SA)
Go : 機械学習スペシャリストソリューションアーキテクト(以降、ML SA)
これまでのキャリアは?
「それでは、これまでのキャリアについて教えてください。」
「AWS に入社する前は 4 年ほど、サーバーサイドアプリケーションの設計や開発、運用を行っていました。」
「アプリケーション開発をされてたんですね。そのころからコンテナをがっつり使っていたんですか?」
「コンテナを使ったプロジェクトに携わることもあったんですが、コンテナを使わないプロジェクトに携わっていた期間が長かったですね。」
「ふむふむ。AWS に入社しようと思ったのは、どういうきっかけですか?」
「元々、AWS に強い興味を持っていたのが主な動機ですね。当時、携わっていたプロジェクトで AWS を利用していたんですが、マネジメントコンソールや CLI で簡単に AWS サービスを操作できるのが面白くて。「AWS についてもっと知ったり、AWS ユーザーと交流してみたい」という思いで色々なコミュニティに参加させてもらっていました。そのタイミングで「AWS サポートのポジションに応募してみないか」と声をかけてもらって、その縁で入社に至った、というのが経緯ですね。」
「ほほぅ、AWS でのキャリアはコンテナ SA として始まったのではなかったんですね。」
「そうなんですよ。AWS サポートでも楽しく仕事をさせてもらっていたんですが、ある時にコンテナ SA のポジションが募集されていることに気がついて、当時のコンテナ SA だった Tori さんに連絡して、色々あってコンテナ SA へ異動した、という経緯です。」
「“色々” の部分が気になりますが、Ochimizu さんの経歴については理解できました。それでは、コンテナ SA への異動を希望した理由はなんでしょうか?
「元々、コンテナという技術要素が好きだったというのが大きいですね。加えて、SA というロールに興味を持っていた、というのも理由の一つです。AWS サポートでもアーキテクチャサポートは提供しているのですが、SA に異動することでアーキテクチャの検討や提案に携わる機会を増やしたいと思っていました。そんな中で、コンテナ SA のポジションがタイミングよく募集されていた、という時期に恵まれたことも大きかったですね。」
「なるほど、ありがとうございます。Ochimizu さんの経歴を拝見すると「時期に恵まれた」という場面がいくつかありますね。この辺り、さすがコンテナ SA らしい経歴ですね。」
「ちょっとよく分かりませんが、その発想は Go さんらしいと思いました。」
コンテナSAの業務内容は?
コンテナといえばこのイメージですが、コンテナ SA は普段はどういう業務をしてるんですか?
(Amazon Bedrock の Stable Diffusion XL 1.0 で生成)
(prompt: Container)
「コンテナ違いですね (笑) 私の業務におけるコンテナとは何か、については スペシャリストから学ぶコンテナ技術 第 1 回 - 変化を求めるデベロッパーを応援するウェブマガジン | AWS を見ていただければと思いますが、主にお客様のコンテナに関する技術的課題の解決を支援しています。」
「テンプレ回答なので、もう少し詳しく教えてください。」
「たとえば、アーキテクチャの相談ですね。「プライベートネットワークの中で API を提供するアプリケーションの実行方法」といった実現したい要件に対してソリューションを提案したり、「スケーラビリティの観点で懸念はないか」といったアーキテクチャのレビューを支援しています。」
「なるほど、他にはありますか?」
「コンテナに関する技術セッションの提供も行っています。たとえば、コンテナサービスに関するアップデートの紹介や、コンテナセキュリティの解説など、勉強会のような形式で提供しているものがあります。また、ワークショップの提供など、実際に手を動かせるコンテンツを提供することもありますね。」
「外部向けのイベントに登壇させてもらうこともあります。昨年は AWS Innovate や、AWS Developer Live Show でコンテナに関するセッションを提供させていただきました。」
「いいですね。きのこの山とたけのこの里をコンテナ化するようなセッションはありませんか?」
「何から突っ込めばよいか分かりませんが、ご期待に添えずすみません。」
「話を戻して、スペシャリスト SA といえばその領域を専門にしているわけですが、案件対応中心のアカウントSA と比べてどのような点が異なりますか?」
「スペシャリスト SA は「後方支援」になることが多いですね。アカウント SA は、お客様の技術支援を技術領域によらず提供しています。そうした支援の中で、たとえば SA が「コンテナの専門性が必要」と判断した場合に、SA の後方支援として私が参画する、といった流れです。そのため、コンテナなど特定の技術領域に関する業務比率が高い、というのがスペシャリスト SA の特徴かと思います。」
「ふむふむ、ありがとうございます。最後に、コンテナ SA の魅力を教えてください。」
「コンテナ界隈の技術の進化が早いので、飽きないことですね。AWS サービスとしては、新しいコンテナサービスが登場したり新機能が続々と出てきています。オープンソースの世界に目を向けると、Kubernetes をはじめ、さまざまな技術が登場しています。そのため、過去のある時点では適切だったアーキテクチャが、現在はもっと適切な選択肢が登場している、という状況も珍しくありません。こういった状況を踏まえて、お客様に適切なアーキテクチャを提案するのはとても楽しいですね。」
「私も builders.flash ネタのために遊ぶのは飽きないので、よく分かります。」
「私のは遊びではないので、一緒にしないでください。」
コンテナに関するおすすめの勉強方法について教えてください。
「ところでコンテナって、学ぶことが多くて難しい印象があるんですよね。」
「たしかに、これからコンテナを始めようとする方からは、そういった声を聞くことがありますね。」
「ずばり、どうやってコンテナについて勉強すればいいですか?」
「「コンテナ」の勉強だとスコープが広すぎるため、もう少し整理しましょう。Goさんがイメージしているのは、「コンテナ」に関するどの部分の学習でしょうか?」
「おっと、そうですね。私の場合、「コンテナ」という技術そのものから勉強したいです、この場合は何がおすすめでしょう?」
「私のおすすめは、書籍「AWSコンテナ設計・構築[本格]入門」です。「コンテナ」という技術そのものや、コンテナの文脈でよく登場する「Docker」や「オーケストレーター」について Chapter 01 で解説されています。」
「ふむふむ、いいですね。」
「私がこの本を推奨する理由は他にもあって、コンテナを利用したアーキテクチャ設計や運用における「考慮点」を体系的に紹介してくれているところですね。本のタイトルにもあるように AWS のサービスが題材になっているのですが、たとえば CI/CD の観点やパフォーマンス設計の観点など、AWS 以外の環境でコンテナを実行する際にも生かせるポイントを多く学ぶことができます。」
「なるほど、体系的に学べるのはいいですね。」
「ところで、先ほど「Kubernetes」というキーワードが出てきましたよね。実は、私も Kubernetes という言葉自体は聞いたことがあるのですが、Kubernetes についてはどのように勉強するのがいいですか?」
「Kubernetes については、書籍「Kubernetes完全ガイド 第2版 (Top Gear)」がおすすめです。内容が豊富で、Kubernetes について網羅的に学習できます。また、Kubernetes に限らずですが、何かを学習するにあたって、資格取得を目標に勉強を進める方は多いと思います。Kubernetes の場合、Certified Kubernetes Administrator (CKA) や Certified Kubernetes Application Developer (CKAD) といった認定資格が存在します。これらの資格取得に向けた参考書としても、この本はとても役立ちます。」
「ふむふむ、ありがとうございます。「コンテナ」については漠然と難しい印象を思っていましたが、こうやってスコープを決めて学習していけば、意外と身近に感じることができそうです。」
「お役に立ててよかったです。」
「最後に、コンテナを使った住居に興味があるんですが、、」
(Amazon Bedrock の Stable Diffusion XL 1.0 で生成)
(prompt: Container house)
「あ、すみません。スコープ外です。」
AWSのコンテナサービスの勉強方法について教えてください。
「ふざけてないで、ちゃんとしますよ!」
「(なぜか怒られた)」
「先ほどは、コンテナについての勉強方法を教えてもらいました。AWS にはコンテナに関するサービスがいくつかありますが、これらについて勉強する際のおすすめコンテンツについて教えてください。」
「AWS Black Belt の動画や資料がおすすめです。AWS のコンテナサービスに関するコンテンツも多く用意しており、サービスの基本的な紹介から、Deep な機能紹介のものまで幅広く提供しています。」
「おお AWS Black Belt!私もコンテンツを提供していますよ。」
「存じております。あの ふざけた ユーモアのある動画は、とても参考にさせてもらっています。」
「(ふざけてると思われてるんだ...)」
「AWS Black Belt で基本的な部分や Deep な部分を学んで、そこからさらに気になった部分は AWS ドキュメントを見ていく流れがいいと思います。」
「ふむふむ。動画は資料は学習教材として良さそうですね。ただ、実際に触って動かすことで理解を深めたい読者の方もいると思います。そういった方におすすめできるコンテンツはありますか?」
「JP Contents Hub がおすすめです。これは、日本語で提供されている AWS ハンズオンをまとめたページで、AWS コンテナサービスに関するハンズオンもいくつか掲載されています。実際に手を動かしてみる際には、こちらのコンテンツを触っていただくのが良いかと思います。」
「また、英語になりますが、Amazon ECS Workshop や EKS Workshop はボリュームが多く、ワークショップを通じて多くの機能を触ることができるため、こちらもおすすめです。」
「どこから手をつけていいのか迷いますね。」
「そうですね。すべてのワークショップコンテンツを実施する必要はないので、面白そうなものをピックアップして進めていただく形で良いと思います。実際に、EKS Workshop はモジュール単位で実行可能なので、気に入った内容だけを選んで実施することができます。」
「好きなものを選べるのはいいですね。私もミックスナッツを食べる時はマカダミアナッツだけを選んで食べてますよ。」
「あの偏ったミックスナッツはGoさんが犯人だったんですね。。」
「話を戻しますよ。AWS のサービスはアップデートが頻繁にあるため、それに付いていくのも大変ですよね。AWS コンテナサービスのアップデートはどうやって情報を追っていくのがいいですか?」
「私のおすすめは「週刊AWS」です。これは、AWS の主要なアップデートを一週間単位でまとめた記事で、文字通り毎週公開されています。AWS コンテナサービス以外のアップデートも含まれますが、アップデートとその概要を短時間で把握するのに便利です。」
「あとは、AWS Containers Blog ですね。AWS の What’s New では掲載しきれなかったアップデートの詳細解説などがブログとして公開されることが多く、キャッチアップに便利です。また、一部の AWS Containers Blog は日本語訳が公開されることもあるため、そちらも参考になるかと思います。」
「AWS コンテナサービスのアップデートといえば、Ochimizuさんも X(旧 Twitter)でよく投稿されてますよね。」
「よくご存知で。そうなんです、ほとんどの AWS コンテナサービスアップデートは投稿するようにしているので、よければフォローいただけますと幸いです。アカウントはこちら!」
「いい宣伝になりましたね(笑)」
「Goさんも宣伝していいんですよ。えーと、Goさんの X アカウントは...」
「やめてー!(遊んでるのがばれる)」
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