【250席増枠!】第10回全脳アーキテクチャ勉強会:「全脳アーキテクチャのいま」〜全脳アーキテクチャプロジェクトとそれをとりまく周辺の最新状況報告〜

2015/05/14(木)18:00 〜 21:00 開催
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イベント内容

第10回全脳アーキテクチャ勉強会:「全脳アーキテクチャのいま」〜全脳アーキテクチャプロジェクトとそれをとりまく周辺の最新状況報告〜

全脳アーキテクチャの研究アプローチでは「脳全体のアーキテクチャに学び人間並みの汎用人工知能を創る」というミッション・ステートメントを掲げています.本勉強会は,この研究を推進するための人材育成の場を提供しています.

2013年12月19日の初回当時からみると人工知能技術の進展に対する期待感の高まりをうけ,様々なAI関連研究プロジェクトが模索/設立されつつあります.そうした中で我々も全脳アーキテクチャをはじめとするAIのための研究人材の育成を志すNPOとして8月に向けて全脳アーキテクチャ・イニシアチブ(WBAI)の設立準備を本格化しております.

そこで今回は10回目を迎えるにあたり,「全脳アーキテクチャのいま」をテーマとして本勉強会の原点に立ち返りつつ,約1年半の歩みを主要関係者7名のショートトークの中で語る勉強会を企画しました.

【ご来場の皆様へ】会場は混雑することが予想されます!

  • 今回の勉強会は第10回目であり、多数の参加者がご来場されます。会場には荷物置き場などがございませんので、『極力軽装で』お越し頂けますよう皆様のご協力をお願いいたします。
  • 会場の入口は 会場入口 - Googleマップになります。お間違えのないようご確認下さい。

【懇親会ご参加の皆様へ】懇親会について

  • 懇親会会場は120名収容の会場を手配しておりますが、事前アンケートで参加希望者が200名ほどいるため人数制限をする可能性があります。予めご了承ください。
  • 懇親会会場は、北の味紀行と地酒 北海道 武蔵小杉タワープレイス店(〒211-0063 神奈川県川崎市中原区小杉町1-403 武蔵小杉タワープレイス2F)となります。
  • 懇親会費は、お一人様3,000円となります。勉強会会場での受付時に懇親会費のお支払いお願いいたします。その際入場チケットをお渡しします。

    勉強会開催詳細

    • 日 時:2015年5月14日(木) 18:00~21:00 (開場: 17:20~)
    • 場 所:NEC玉川ルネッサンスシティホール(玉川事業場)
    • (NEC様のご厚意により会場提供していただきました)
    • 神奈川県川崎市中原区下沼部1753番地
    • http://jpn.nec.com/profile/branch/tamagawa.html
    • NEC玉川事業場ご案内図
    • 最寄駅から受付へのルート
    • 定 員:200名(定員に達し次第締め切らせて頂きます)
    • 参加費:無料
    • 申込方法:本イベントに参加登録のうえ,当日会場受付にてお名前またはチケットをご提示下さい。
    • 主 催:全脳アーキテクチャ・イニシアチブ
    • 後 援:株式会社ドワンゴ
    • 協 賛:日本電気株式会社

レポーターを募集しています

ドワンゴ人工知能研究所所長山川宏氏と共著にて本勉強会の報告書作成にご協力いただくレポーターを募集しております。報告書の分量は4000~7000字程度とし,ドワンゴ人工知能研究所のテクニカル・レポートとして発行する予定です。

満席の場合でも勉強会の協力参加者として出席できますので、ご協力をいただける方は本ページのお問い合わせよりご連絡ください。

ネット配信について

本勉強会は、ニコニコ生放送にて各講演者の講演と全体討論を配信予定です。ニコニコ生放送にてご覧頂けます。

会場の利用注意

  • 会場内以外での撮影は禁止となっています(周囲の住宅街へのプライバシー配慮のためです)
  • 会場内での飲食禁止、ごみ持ち帰りをお願いします。
  • 会場内ならびに周辺路上での喫煙は禁止となっています。
  • 自動車での来場はご遠慮ください。

講演スケジュール

(都合により、予定を変更いたします)

18:00 - 18:05「ご挨拶」(日本電気株式会社 執行役員 江村克己様)

本勉強会に会場提供をして下さった日本電気株式会社様よりご挨拶頂きます。

18:05 - 18:15「オープニング :全脳アーキテクチャの全体像」(東京大学 准教授 松尾豊氏)

こちらの講演概要については、順次公開予定です。

18:15 - 18:35「人工知能の難問と表現学習」(東京大学 准教授 松尾豊氏)

こちらの講演概要については、順次公開予定です。

18:35 - 19:05「全脳アーキテクチャと大脳皮質モデル BESOM の実用化研究の構想」(産業技術総合研究所 人工知能研究センター脳型人工知能研究チーム 一杉裕志氏)

最初にドワンゴ人工知能研究所が関与する研究の現状,および今後の方向性を山川氏に代わって簡単に紹介する。次に、産総研での BESOM 実用化研究の構想について述べる。BESOM は大脳皮質に関する知見をもとに開発中の機械学習技術である。
BESOM は制限付きベイジアンネットを用いた一種の Deep Learning であり、ベイジアンネットの特性から事前知識の作り込みが容易、欠損データや半教師あり学習に強い、といった性質が期待される。今後2年以内の BESOM の実用化を目指すとともに、その応用として、視覚野を模倣した画像理解システムと言語野を模倣した言語理解システムの実現を目指す。

19:05 - 19:30「全脳アーキテクチャを支えるプラットフォーム」(理化学研究所 生命システム研究センター チームリーダー 高橋恒一氏)

全脳アーキテクチャ・アプローチをたどって汎用人工知能の完成に至るまでには、今
後15年以上に渡る長期の取り組みが必要となるだろう。この活動を支援して基盤
的な基礎研究や人材育成に取り組む組織としてNPO「全脳アーキテクチャ・イニシアティブ(WBAI)」の設立を準備中である。本発表では、WBAIを取り巻く様々な活動のうち、特にソフトウエアプラットフォームBriCA (Brain-inspired Computing Architecture)の設計と開発状況に力点を置き報告する。

19:30 - 19:45 休憩

19:45 - 19:50 「人工知能・ロボット次世代技術開発」(経済産業省 研究開発課 岡本洋平様)

*本講演に関してはニコニコ生放送はございません。

19:50 - 20:10 「汎用人工知能に向けた認知アーキテクチャが解決するべき知識の課題」(国立情報学研究所 情報学プリンシプル研究系 准教授 市瀬龍太郎氏)

脳型の計算手法では,知識はニューロン同士の結合の強さなどによって表現され,分散して保持される.これは分散表象と呼ばれ,人間が使っている記号化された知識との関係が分かりづらいという問題点が知られている.汎用人工知能を実現するためには,人間から知識を獲得していく必要があるため,認知アーキテクチャによって,記号化された知識と分散表象の間を変換するメカニズムがサポートされなければならない.本講演では,認知アーキテクチャがどのようにこの問題を解決するのかについて考えていく.

20:10 - 20:30「感情モデルと対人サービス」(玉川大学 脳科学研究所 教授 大森隆司氏)

汎用知能の一つの応用は,職場で人と協働し,家庭で人を支援する,対人サービス領域であろう.そこでは,汎用知能にはユーザーが求めるものを必要なタイミングで提供することが求められる.ユーザーが求めるものを知るには,汎用知能は人間が何を知り,何を考え,どう感じているか,すなわちユーザーの心の動きを推定する必要がある.このような人間の心の動きのうち,知的部分は一般的な「知能」で説明できようが,その背後で「価値」を与える感情については,その研究は途上にある.本講演は,現在進行しているコミュニケーション場面における人間の心の動きの推定と働きかけのダイナミクスについて説明し,今後の展開について考える.

20:30 - 20:50「若手の会の活動報告」(法政大学 島田大樹氏)

全脳アーキテクチャ研究に携わるためには、機械学習や人工知能、生理学や計算論神経科学など幅広い知識が要求されています。全脳アーキテクチャ勉強会はこれまで最先端の関連技術について多岐にわたるコンテンツが取り上げられてきました。一方で全脳アーキテクチャ若手の会は、本体の勉強会でカバーしきれないニーズに答えるべく、機械学習に関する基礎的な勉強会や、脳モデルに関するディスカッション、交流会などを行ってまいりました。また今年9月には全脳アーキテクチャに関するハッカソンを開催いたします。若手の会という名前でありながらも、現在幅広い立場の方々にご参加いただいております。今回は若手の会のこれまでの活動と、今後の活動予定について紹介する予定です。

20:50 - 21:00 まとめ

本勉強会全体を通じての総括を行います。

21:00 - 23:00 懇親会(自由参加)

会場近辺のお店で、有志による懇親会を行います。

全脳アーキテクチャ勉強会オーガナイザー

◎産業技術総合研究所 人工知能研究センター脳型人工知能研究チーム 一杉裕志氏

1990年東京工業大学大学院情報科学専攻修士課程修了。1993年東京大学大学院情報科学専攻博士課程修了。博士(理学)。同年電子技術総合研究所(2001年より産業技術総合研究所)入所。プログラミング言語、ソフトウエア工学の研究に従事。2005年より計算論的神経科学の研究に従事。

「全脳アーキテクチャ解明に向けて」

◎株式会社ドワンゴ人工知能研究所 所長 山川宏

1987年3月東京理科大学理学部卒業。1992年東京大学で神経回路による強化学習モデル研究で工学博士取得。同年(株)富士通研究所入社後、概念学習、認知アーキテクチャ、教育ゲーム、将棋プロジェクト等の研究に従事。フレーム問題(人工知能分野では最大の基本問題)を脳の計算機能を参考とした機械学習により解決することを目指している。

http://hymkw.com/ja/

◎東京大学 准教授 松尾豊

東京大学で、ウェブと人工知能、ビジネスモデルの研究を行っています。 ウェブの意味的な処理を人工知能を使って高度化すること、人工知能のブレークスルーをウェブデータを通じて検証することを目指しています。

http://ymatsuo.com/japanese/

全脳アーキテクチャ実現に関する参考資料

第9回全脳アーキテクチャ勉強会 〜実世界に接地する言語と記号〜

  • 脳内視覚情報処理における物体表現の理解を目指して 〜Deep neural networkの利用とブレイン・マシン・インタフェースへの応用〜
  • 記号創発ロボティクス 〜内部視点から見る記号系組織化への構成論的アプローチ〜
  • 脳科学から見た言語の計算原理
  • 勉強会概要と発表資料

第8回全脳アーキテクチャ勉強会 時系列データ 〜脳と機械学習技術は時間をどう扱うのか〜

  • 脳における時間順序判断の確率論的最適化
  • 順序とタイミングの神経回路モデル
  • 深層学習によるロボットの感覚運動ダイナミクスの学習
  • 勉強会概要と発表資料

第7回全脳アーキテクチャ勉強会 感情 〜我々の行動を支配する価値の理解にむけて〜

  • 感情の進化 〜サルとイヌに見られる感情機能〜
  • 情動の神経基盤 ~負情動という生物にとっての価値はどのように作られるか?〜
  • 感情の工学モデルについて ~音声感情認識及び情動の脳生理信号分析システムに関する研究〜
  • 勉強会概要と発表資料

第6回全脳アーキテクチャ勉強会 統合アーキテクチャー 〜神経科学分野とAI分野の研究蓄積の活用に向けて〜

  • 分散と集中:全脳ネットワーク分析が示唆する統合アーキテクチャ
  • 脳の計算アーキテクチャ:汎用性を可能にする全体構造
  • 認知機能実現のための認知アーキテクチャ
  • 勉強会概要と発表資料

第5回全脳アーキテクチャ勉強会 〜意思決定 深いゴール探索と深い強化学習の技術をヒントにして、前頭前野の機構の解明を目指す〜

  • Deep Learning とベイジアンネットと強化学習を組み合わせた機構による、 前頭前野周辺の計算論的モデルの構想
  • BDI ―モデル、アーキテクチャ、論理―
  • 強化学習から見た意思決定の階層
  • 勉強会概要と発表資料

第4回全脳アーキテクチャ勉強会 〜機械学習と神経科学の融合の先に目指す超知能〜

  • 全脳アーキテクチャ主旨説明
  • AIの未解決問題とDeep Learning
  • 脳の主要な器官の機能とモデル
  • 脳をガイドとして超脳知能に至る最速の道筋を探る
  • 自然な知覚を支える脳情報表現の定量理解
  • 脳型コンピュータの可能性
  • 勉強会概要と発表資料

第3回全脳アーキテクチャ勉強会 〜海馬:脳の自己位置推定と地図作成のアルゴリズム〜

  • 「SLAMの現状と鼠の海馬を模倣したRatSLAM」
  • 「海馬神経回路の機能ダイナミクス」
  • 「人工知能(AI)観点から想定する海馬回路の機能仮説」
  • 勉強会概要と発表資料

第2回全脳アーキテクチャ勉強会 〜大脳皮質と Deep Learning〜

  • 「大脳皮質と Deep Learning」
  • 「視覚皮質の計算論的モデル ? 形状知覚における図地分離と階層性」
  • 「Deep Learning技術の今」
  • WBAの実現に向けて: 大脳新皮質モデルの視点から
  • 勉強会概要と発表資料

第1回全脳アーキテクチャ勉強会 〜機械学習と神経科学の融合の先に目指す超知能〜

  • 勉強会開催の主旨説明
  • AIの未解決問題とDeep Learning
  • 脳の主要な器官の機能とモデル
  • 脳を参考として人レベルAIを目指す最速の道筋
  • 勉強会概要と発表資料

その他関連情報

全脳アーキテクチャ勉強会の開始背景(2013年12月)

人間の脳全体構造における知的情報処理をカバーできる全脳型AIアーキテクチャを工学的に実現できれば、人間レベル、さらにそれ以上の人工知能が実現可能になります。これは人類社会に対して、莫大な富と利益をもたらすことが予見されます。例えば、検索や広告、自動翻訳や対話技術、自動運転やロボット、そして金融や経済、政治や社会など、幅広い分野に大きな影響を与えるでしょう。

私達は、この目的のためには、神経科学や認知科学等の知見を参考としながら、機能的に分化した脳の各器官をできるだけ単純な機械学習器として解釈し、それら機械学習器を統合したアーキテクチャを構築することが近道であると考えています。

従来において、こうした試みは容易ではないと考えられてきましたが、状況は変わりつつあります。すでに、神経科学分野での知見の蓄積と、計算機速度の向上を背景に、様々な粒度により脳全体の情報処理を再現/理解しようとする動きが欧米を中心に本格化しています。 またDeep Learning などの機械学習技術のブレークスルー、大脳皮質ベイジアンネット仮説などの計算論的神経科学の進展、クラウドなどの計算機環境が充実してきています。

こうした背景を踏まえるならば、全脳型AIアーキテクチャの開発は世界的に早々に激化してくる可能性さえあります。 そこで私達は、2020年台前半までに最速で本技術を実現できるロードマップを意識しながら、この研究の裾野を広げていく必要があると考えています。 そしてこのためには、情報処理技術だけでなく、ある程度のレベルにおいて神経科学等の関連分野の知見を幅広く理解しながら、情熱をもってこの研究に挑む多くの研究者やエンジニアの参入が必要と考えています。

注意事項

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