DX×3P経営

書籍情報

発売日 : 2022年01月11日

著者/編集 : 福原正大

出版社 : 英治出版

発行形態 : 単行本

書籍説明

内容紹介

Googleよりも成長し、1500名のDX人材育成を目指すダイキン工業、全社で人材データの見える化と育成に取り組むライオンや日本郵便…なぜあの企業はDX推進に成功しているのか?世界から押し寄せるデジタル勢の脅威に抗えー。HRテック起業家×ビジネススクール特任教授×政策アドバイザー、DX人材・組織づくりのフロントランナーが示す全社変革のロードマップ。

目次

はじめに


1 DX時代に企業は何が問われているのか

伝統企業の逆襲

「ネジ商社」から「部品のプラットフォーマー」へ転身したボサード

いち早くフィンテックに乗り出したJPモルガン・チェースやハネウェル

株価成長率がグーグル超えのダイキン工業

DX時代の本質的な問い――「DXに強い人と組織」をつくろうとしているか?

;DXの本質について、経営トップで議論されているか?

そもそものヴィジョンをアップデートしているか?

新しいヴィジョンとDXにふさわしい人と組織をつくろうとしているか?



2 DXの本質と日本企業の課題

時代の転換を表す「ソサエティ5・0」

DXとは、データとデジタル技術を

前提としたイノベーション

データはとるものではなく「つくるもの」

「自社にデータはある」の罠

ヴィジョンがデータ構築の基礎となる

EVを出すソニーのイノベーションDNA

デジタル技術に関する罠

イノベーションを起こす「人と組織」の基本は3P

データから見えてきた、日本企業の現状

リスクを積極的に取れる層に力を与えているか

意思決定者はデータを使おうとしない

科学的データに基づく人材配置ができているか

リスクの高い提案をつぶす組織の論理



3 DX×3P 経営戦略を問い直す

すべては「ヴィジョン」のリ・デザインから

なぜダイキンはヴィジョンをアップデートしたのか

顧客を取り巻く環境をヴィジョンに包含する

ESG時代の企業の倫理観を問い直す

ニューノーマルを前提とせよ

先進企業が取り入れるSF小説によるヴィジョン創造

トップが危機感をもってヴィジョンを伝えていく

データドリブンの経営

データをヴィジョンに沿ってつくるとは、どういうことか?

データの倫理性・個人情報保護

プラットフォームを構築する4つの方法

組織のカルチャーをつくるフィロソフィー

大企業とベンチャーの処方箋は異なる

多くの日本企業がとりえる一手は両利きの経営

2つのカルチャーをどう共存させるか



4 DX×3P 人材戦略を問い直す

DXに必要な人材の「コンピテンシー」とは

個人としても求められる「地球市民力」

コンピテンシーに深いところで影響する5つの気質

チームとしての総合力を高める

グローバルで加速する人材のデータ化

コンピテンシーを伸ばすステップ

公正な360度評価を実現する

評価のバイアスをどう是正していくのか

DXバイアスを乗り越える

技術的なハードルを乗り越える

10年後を見据えた採用戦略

【CASE】ライオン/コンピテンシー向上に全社で取り組む

【CASE】日本郵便/危機感をもって人材と事業改革に挑戦する

【CASE】ヴェオリア・ジャパン/「DXアンバサダー」と「DXサポーター」で社内に広げる



5 DX×3P プロセスを問い直す

データドリブンの探索型創造プロセス

STEP 1 ヴィジョン仮説を立てる

STEP 2 データ取得・蓄積

STEP 3 データからインサイトを得る

STEP 4 実験によって仮説を検証し、新たな価値を見出す

STEP 5 新たな価値を提供する

オフィスではなく家庭に向ける

組織の創造的なカルチャーをどう育むか

「心理的安全性」が創造性を育む

隠れた「弱さ」を見せ合える組織は強い

買収や中途採用とカルチャーの問題

【CASE】サイバーエージェント/挑戦と失敗を奨励する「セカンドチャンス」カルチャー



おわりに

著者情報

福原, 正大
福原正大
Institution for a Global Society株式会社(IGS)CEO 一橋大学ビジネススクール特任教授/慶應義塾大学経済学部特任教授 慶應義塾高校・大学(経済学部)卒業後、東京銀行に入行。フランスのビジネススクールINSEAD(欧州経営大学院)でMBA、グランゼコールHEC(パリ)で統計学の修士号を最優秀賞で取得。筑波大学で博士号(統計学‐極値論)取得。2000年世界最大の資産運用会社バークレイズ・グローバル・インベスターズでAIを利用したモデル運用に携わる。35歳にして最年少マネージングダイレクター、日本法人取締役に就任。2010年に、「人を幸せにする評価で、幸せをつくる人を、つくる」ことをヴィジョンに東大・京大・慶大・理科大からの資本を入れIGSを設立。ビッグデータとAI、そして脳科学の知見を基にした、科学的かつデータドリブンなDX組織改革コンサルティングを大企業中心に行っている。