TECH PLAY

生成AIの論点

2,640円 (税込)

楽天

生成AIの論点

書籍情報

発売日:

著者/編集:喜連川 優

出版社:青弓社

発行形態:単行本

ページ数:200ページ

書籍説明

内容紹介

学問からビジネス、カルチャーと多様な領域で革新を起こしつつある生成AIについて、11人のトップランナーが多数の図版を用いてかみくだいてレクチャーする。原理論から各界での活用例、著作権などの法的課題といった主要な論点を凝縮した一冊。

目次

プロローグ 喜連川 優 第1部 生成AIの原理と課題 第1章 大規模言語モデルを研究する基盤――LLM-jp 黒橋禎夫  1 ChatGPTとは  2 LLMの歴史  3 LLMと外部知識ツール  4 LLMに関する懸念  5 LLM-jp(LLM勉強会)の活動  6 LLMの研究開発 第2章 NICTのLLMとその周辺 鳥澤健太郎  1 NICTのテキスト生成AI開発  2 LLMによる未知のリスク  3 LLMに議論はできるか  4 学習用データの重要性 第2部 生成AIの利活用 第3章 生成AIの活用と懸念に対する対策 井尻善久  1 AIの進化  2 LINEでの生成AI開発  3 社会から理解される生成AIの応用に向けて 第4章 言語生成AIの弱点――なぜChatGPTは計算が苦手なのか 湊 真一  1 算数が苦手なChatGPT  2 ChatGPTの仕組み  3 組合せ爆発という壁  4 計算手順を理解することの難しさ 第5章 画像生成AIとその利活用 相澤清晴  1 テキストからの画像生成例  2 画像生成AIの技術発展の方向  3 一般 vs プロフェッショナル  4 画像生成AIの爆発的成長  5 テキストからの画像生成の2つのブレークスルー  6 CLIP――VLモデル(OpenAI)  7 画像-言語ペアの大規模データセット  8 拡散モデル(Diffusion Model)  9 テキストによる条件づけ  10 生成条件の広がり  11 テキストからの画像生成のモデル規模  12 画像生成モデルの発展と生成モデルの影響 第6章 生成AIとマンガ制作――制作における生成AIのリアル:2023年夏 小沢高広  1 生成AIとどう関わるか?  2 生成AIで何ができるの?  3 生成AIにマンガは描けるの?  4 文章生成AIをマンガに使おう!  5 画像生成AIをマンガに使おう!  6 今後の展望 第7章 画像生成AIを用いたブランドの創出 黒越誠治  1 生成AIによるブランド創出プロセス  2 バリエーションを生成する  3 デザインの課題を解決する  4 職人という価値 第8章 生成AIと日本古典籍 カラーヌワット・タリン  1 くずし字認識アプリ・みをの開発  2 古典籍への応用  3 残された課題 第3部 生成AIと法 第9章 LLMの法的課題 宍戸常寿  1 G7広島AIプロセスの現状  2 OECD報告書  3 個人情報保護  4 政府の利用とセキュリティー  5 プライバシーと差別  6 AI開発者、特に基盤モデルの透明性確保とリスク評価 第10章 生成AIと著作権 奥邨弘司  1 AIが生成した表現の著作物性  2 機械学習と著作権  3 生成表現による著作権侵害 第11章 生成AIにおける法的推論への適応限界 佐藤 健  1 生成AIの法的推論への応用の問題点について  2 ChatGPTで日本の司法試験の問題を解いてみた  3 ChatGPTに起因するその他の法律応用の問題について  4 生成AIの法的応用への解決――記号処理系AIとの融合

著者情報

喜連川 優

日本学術会議情報学委員会「ITの生む諸課題検討分科会」連携会員(特任)。情報・システム研究機構機構長、東京大学特別教授、総長特別参与。専門はデータベース工学。情報処理学会会長、日本学術会議情報学委員会委員長などを歴任。2009年ACM SIGMODエドガー・F・コッド革新賞、20年日本学士院賞などを受賞。13年に紫綬褒章、16年にはレジオン・ドヌール勲章を受章。ACMフェロー、IEEEライフフェロー、中国コンピュータ学会栄誉会員。