システムバイオロジー

書籍情報

発売日 : 2022年11月04日

著者/編集 : 浜田 道昭/宇田 新介

出版社 : コロナ社

発行形態 : 全集・双書

書籍説明

内容紹介

システムバイオロジーの基礎的枠組みである生化学反応を基にした常微分方程式および確率過程によるモデリングから,統計的手法に加えて比較的新しい話題である情報理論を用いたアプローチまで幅広く取り上げた。

目次

1. システムバイオロジーの基礎的概念
1.1 システムバイオロジーとは
1.2 生物学の基礎
1.3 いくつかの例
 1.3.1 ERK経路のモデル
 1.3.2 血糖値の制御
 1.3.3 出芽酵母の浸透圧ストレス応答
2. 常微分方程式(ODE)モデル
2.1 生化学反応モデル
2.2 時定数
2.3 逐次反応と定常状態近似
2.4 酵素反応
2.5 過感応性
 2.5.1 n次応答
 2.5.2 0次過感応性
2.6 アダプテーション
 2.6.1 フィードフォワードループ制御
 2.6.2 フィードバックループ制御
2.7 ヒステリシス
2.8 振動
 2.8.1 2次遅れシステム
 2.8.2 FitzHugh-Nagumoモデル
3. 線形時不変システム
3.1 重ね合わせの理
3.2 伝達関数
3.3 周波数応答
4. 確率過程による反応モデル
4.1 ポアソン分布
4.2 ポアソン過程による生化学反応の記述
4.3 確率モデルの数値シミュレーション
 4.3.1 Gillespie法
 4.3.2 γ-leaping法
4.4 その他の確率的反応の記述法
 4.4.1 化学マスター方程式
 4.4.2 化学ランジュバン方程式
4.5 数値シミュレーションの例
 4.5.1 酵素反応
 4.5.2 遺伝子発現
4.6 内因性ノイズと外因性ノイズ
5. パラメータ推定
5.1 順問題と逆問題
5.2 最小2乗法によるパラメータの推定
 5.2.1 最小2乗法
 5.2.2 進化的プログラミング
 5.2.3 勾配法
 5.2.4 人工モデルの例:最小2乗法
5.3 ベイズ推定によるパラメータの推定
 5.3.1 ベイズ推定
 5.3.2 ベイズ推定によるパラメータの推定
 5.3.3 最小2乗法との関係
 5.3.4 メトロポリス・ヘイスティングスアルゴリズム
 5.3.5 人工モデルの例:ベイズ推定
5.4 適合のよさ
5.5 モデル選択
5.6 感度解析
6. 統計モデル
6.1 線形回帰モデル
6.2 主成分分析
6.3 主成分回帰モデル
6.4 部分最小2乗回帰モデル
6.5 部分最小2乗回帰モデルの適用例
7. 情報理論的アプローチ
7.1 生命の情報処理
7.2 情報理論の基礎
 7.2.1 情報とはなにか?
 7.2.2 情報量
 7.2.3 簡単な通信のモデル:2元対称通信路
 7.2.4 細胞内情報伝達のモデル化
 7.2.5 相互情報量の基本的性質
 7.2.6 微分エントロピー
 7.2.7 ガウス通信路
7.3 分布の推定
 7.3.1 適応分割法
 7.3.2 B-スプライン関数を用いる方法
 7.3.3 カーネル密度推定法
 7.3.4 k近傍を用いた情報量の推定
7.4 生物システムへの応用例
 7.4.1 ショウジョウバエの発生におけるBicoid-Hunchbackシステム
 7.4.2 BushモデルとTreeモデル
 7.4.3 経路による情報量の寄与
 7.4.4 時系列の相互情報量
付録
A.1 常微分方程式の解法
 A.1.1 変数分離形
 A.1.2 1階ODE
 A.1.3 2階ODE
A.2 特異値分解
A.3 ポアソン分布
A.4 化学マスター方程式の導出
A.5 η_int,η_extの導出
A.6 Blahut-Arimotoアルゴリズム
A.7 k近傍を用いた情報量を推定する式の導出
A.8 σ_g(c)が小さいとき,および大きいときの通信路容量の近似
引用・参考文献
索引

著者情報

宇田, 新介
浜田 道昭
宇田 新介
浜田, 道昭