文系出身・プログラミング未経験でエンジニアになった私が、技術を楽しみ成長するサイクルを作り上げてMicrosoft MVPを受賞するまで

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文系出身・プログラミング未経験でエンジニアになった私が、技術を楽しみ成長するサイクルを作り上げてMicrosoft MVPを受賞するまで
エンジニアとして活躍している人の多くは、情報工学などの理系学部出身であったり、学生時代から趣味でプログラミングを行っていたりするタイプが少なくない。だが、長瀬マキ氏は文系出身かつプログラミング経験がない状態で、ベンチャー企業にエンジニアとして入社する。そして、その後はアバナードに移り、Microsoft MVPを受賞するまでに成長する。どのようなマインドや姿勢でこのようなキャリアを歩んでいったのか、本人が語った。

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アバナード株式会社 長瀬 マキ氏
アバナード株式会社
Apps & Infra Software Engineering
Back-End Development 長瀬 マキ氏

「より人生を楽しめそうなのは?」と自問し、「想像できない道」を優先する

文系出身と紹介した長瀬氏だが、元々は理系学部への進学を希望していた。超有名なアニメキャラクターのロボットを作りたいという理由からであった。だが、物理が性に合わずに断念。社会学科に進み、趣味で心理学を学ぶなどの学生生活を送る。

このようなバックボーンから、就職活動では改めてプラモデルを作っている大手玩具メーカーを第一志望とした。ただIT業界も気になっていたため、2カ月間PHPを学ぶインターン形式のスクールにも参加した。

スクールは一定以上の課題をクリアするとエージェントが付くもので、長瀬氏は担当エージェントからエンジニア枠でベンチャー企業を受けることをすすめられる。そして見事、内定を勝ち取る。

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だが長瀬氏の本音は「あくまで第一志望は玩具メーカーでしたから、言い方はあれですがベンチャー企業の就活は練習的な目的で、エンジニアになる気はまったくありませんでした」と、当時を振り返る。

ところが、内定を得たベンチャー企業がぜひとも自社に来てもらいたいと、長瀬氏に猛プッシュをかける。さらにはエージェントからも、ここまで必要とされていることはあまりないと、入社をすすめられる。長瀬氏の心は揺れ、逡巡するようになる。

改めて、当時の自分の心を整理したのがスライドで示されたネガティブ・ポジティブ両方の気持ちだ。まさにベンチャー企業、30人ほどの小規模であったことも不安であったと、正直な胸の内を明かした。

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「より人生を楽しめそうなのは?」と自問

ただ長瀬氏には、このような人生の岐路や決断に迷った際に指針にしていることがあった。「より人生を楽しめそうなのは?」と自問し、「想像できない道」を優先すること、である。

さらに、尊敬する心理学系の先生から「仕事は好きなことより苦しすぎず続けられそうなことで選べ」との言葉にも後押しされ、フォトブック作成サービスを行うベンチャー企業への就職を決める。

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C#を使ったWeb系のバックエンドエンジニアとしてキャリアをスタートした長瀬氏だったが、いきなり壁にぶち当たる。同期も含め、周りは技術的にもマインド的にもレベルの高いエンジニアばかりだったからだ。

そこで、自分が会社に貢献するためには技術力を上げるしかない、と考える。しかし、休日を返上してまで勉強をするのは気が重く、このままではエンジニアとしてのキャリアを歩んでいけないのではないかと、行き詰まっていった。

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一方で、尊敬する周りのエンジニアを見ると、技術関連の情報キャッチアップが楽しいから休日も取り組んでいるように映った。そして、自分も楽しみながらエンジニアとしてキャリアを歩んでいきたい、と考えるようになる。

このようなことを考えていた長瀬氏は、あるときAzure移行プロジェクトのリーダーを任される。当初はIaaS移行の予定だったが、社内にAzureの知見がなかったため、Microsoftの担当営業からのすすめもあり、Azure Light-upを受ける。これが、転機となった。

Azure Light-upはMicrosoftパートナーによるハッカソン形式のワークショップであり、最短3日で実装可能なMVP(Minimum Viable Product)を開発するプログラムだ。そして実際、ワークショップを受けたことで、当初はオンプレミスからIaaS移行後にPaaS移行を完了させるまで数年の予定であったプロジェクトがオンプレミスから直接PaaS移行できる見込みが立った。その上1か月でPaaS移行できるのでは、と思うほどのスピード感と刺激があるワークショップとなった。

さらに、ワークショップを指揮していたMicrosoft MVPの面々の熱量ならびに、仕事を楽しく取り組む姿勢に、先述した自身の目指すエンジニア像が重なり、衝撃を受ける。そして、Microsoft MVPならびにAzureに興味を持つようにもなる。

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Microsoft MVPとはその名の通り、Microsoftの製品に関する深い知識を持つと同時に、その知識を講演や記事執筆などで広く発信しているMicrosoft社外の人たちを表彰する制度である。

もう一つ、社内においてPaaSに詳しい人物がいなかったこともあり、PaaSについて学べば貢献できると、ポジティブな考えも芽生えていく。

プロジェクトが終わりに差し掛かったころ、2つ目の転換点が訪れる。Azureの日本ユーザーのコミュニティである、JAZUG(Japan Azure User Group)主催のグローバルコミュニティイベントに参加したことだ。

長瀬氏はここで再び、参加者や登壇者がAzureなどの技術について楽しくコミュニケーションしている姿を目の当たりにし、「技術はやっぱり面白いと再確認すると共に、自分もあの人たちのようになりたい。楽しそうなあの会話の輪に混ざりたい。そのように思うようになりました」と、当時の心境を思い出しながら興奮気味に述べた。

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長瀬氏は改めて、技術の勉強に前向きでなかったのは情報系のバックボーンがなかったからではなく、自分が楽しいと思える対象ではなかったことに気づく。同時に、技術コミュニティを楽しむことで、ある意味逆算で技術の勉強も楽しくなるのでは、と考えるようになる。

そして実際にアクションを起こす。コミュニティへの参加だけでなく、壇上に登壇するようにもなった。さらには関連の知り合いが発信しているSNSをチェックしたり、自身でコミュニティを運営したりするまでに活動を広げていった。

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そして、AzureはもちろんMicrosoftの最新技術に触れたり、知見を深めたりしたいという思いからアバナードに転職。前述した活動が評価され、自身がMicrosoft MVPを受賞するまでになった。

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現在は生成AIを活用し、ソフトウェア開発全体のスピードアップや品質改善を推進するチームに所属しており「GitHub Copilotなど、MicrosoftやGitHubの最新技術に触れやすい環境なので、楽しみながら先の成長サイクルを継続できています」と、さらなるキャッチアップを楽しみながら取り組んでいることを改めて述べ、セッションを締めた。

【Q&A】参加者からの質問に登壇者が回答

登壇セッションが終わった後は、イベント参加者からの質問に登壇者が回答する、QAセッションも行われた。抜粋して紹介する。

Q.社内で勉強会を立ち上げたいと思っているので、主催されている勉強会やイベントのプログラム内容について知りたい

長瀬:「Azureわいがや会」という勉強会を個人で立ち上げて運営しています。一つのゴールを決め、私がドライバーとなり、参加者にナビゲーターをやってもらうモブプロのような形式で進めています。

モブプロを行うことで、仕事で同じツールを使っている人の使い方が共有でき、勉強になります。イベントであれば5~10分ほど壇上で話してもらうLT大会が一般的で、簡単に立ち上げやすいとも思います。

Q.技術勉強を乗り越える方法は?

長瀬:私もそうでしたが、一人で勉強していると躓いてモチベーションを保てないことがあるので、仲間を作るようにしています。当初はもくもく会に参加したのですが、オンラインの同会はあまり馴染めず、またオフラインの同会に行く勇気もありませんでした。

そこでセッションで紹介したように、どこかの会などに飛び込むのではなく、自分でイベントを開催し、人に来てもらう。そこで、技術勉強をしようと。仲間ができると相談しながら勉強を進めることができ、知り合いが投稿した記事などを読むなど、現在は楽しみながら勉強を続けられています。

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