【日立製作所】入社12年目のSEが語る、グローバルDX案件で見つけた成長の道筋
キャリアの選択肢は、意外なところに眠っている。株式会社日立製作所でシステムエンジニアとして12年のキャリアを持つ山崎薫氏は、国内SI案件を経験した後、海外業務OJT研修をきっかけにグローバルDX案件の世界へ飛び込んだ。「できないことだらけだった新人時代」から「グローバルチームと連携するプロジェクトマネージャー」へ。その道のりには、主体的にキャリアを切り開くためのヒントが詰まっている。本記事では、山崎氏が実践してきたキャリア構築のアプローチと、日立ならではの成長環境について紹介する。キャリアの選択肢は、意外なところに眠っている。株式会社日立製作所でシステムエンジニアとして12年のキャリアを持つ山崎薫氏は、国内SI案件を経験した後、海外業務OJT研修をきっかけにグローバルDX案件の世界へ飛び込んだ。「できないことだらけだった新人時代」から「グローバルチームと連携するプロジェクトマネージャー」へ。その道のりには、主体的にキャリアを切り開くためのヒントが詰まっている。本記事では、山崎氏が実践してきたキャリア構築のアプローチと、日立ならではの成長環境について紹介する。
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株式会社日立製作所
アプリケーションサービス事業部
デリバリトランスフォーメーション本部(GlobalLogic Japan出向中)
山崎 薫(やまざき・かおる)氏

国内SI案件で培った基礎が、転機を呼び込んだ

山崎氏は入社以来、産業流通系のお客さま向けにWebアプリケーション開発を担当してきた。ウォーターフォール開発をベースとした、いわゆる「かっちりとした開発」の現場だ。
「入社当初は学生時代の専攻がIT系ではなかったこともあり、本当に苦労しました」
わからないことは周囲に聞き、とにかく手を動かしてみる。小さな機能でもいいから、基本設計からコーディングまで一通り経験させてもらう。そうした地道な積み重ねが、徐々に自信へと変わっていった。
5年目には若手海外派遣研修でカナダのバンクーバーへ。3ヶ月の短期間ではあったが、この経験が海外への関心を高めるきっかけとなった。その後も国内の大規模案件を推進する中で、プロジェクト管理の勘所を身につけていく。
転機となったのは、海外業務OJT研修への参加だった。日本国内にいながら、海外の日立グループ会社と連携しながら業務を推進する部署で3ヶ月間のOJTを経験。この研修を通じて「グローバル案件に挑戦してみたい」という気持ちが強まり、現在の部署への異動を決意した。
多様なチームをつなぐ「ハブ」としての役割
現在、山崎氏はGlobalLogic社と連携しながらDX案件を担当している。GlobalLogic社は2021年に日立グループに加わったシリコンバレー発のデジタルエンジニアリング企業だ。エクスペリエンスデザイン(ユーザー体験の設計)とエンジニアリングを融合し、サービスやプロダクトの戦略立案から開発実装まで一貫して手がけることを強みとしている。

プロジェクトの種類は大きく二つある。一つは建設会社向けのメタバースシステム開発のような、要件定義から設計・開発を行うフェーズ。もう一つはビル設備ソリューション会社向けの課題導出や将来像検討といった、より上流の構想策定フェーズだ。
山崎氏はこれらのプロジェクトでPM兼PO(プロダクトオーナー)として参画し、「多様なチームを橋渡しするハブのような役割」を担っている。
お客さま、社内のUI/UXデザイナー、技術の専門家であるアーキテクト、そしてグローバルの開発チーム。それぞれと密に連携しながら、お客さまへの提供価値をいかに最大化するかを考える日々だ。
「グローバルチームとのビジネス文化のギャップや考え方の違いで苦労することも多いですが、そういった違いも楽しみながら日々奮闘しています」
これまでの経験が「生きている」と感じる瞬間

山崎氏がこれまでのキャリアの歩みを振り返る際、提示したのが「モチベーショングラフ」だ。そこには、単なる右肩上がりではない、実直な試行錯誤の軌跡が刻まれている。
特に入社5年目を過ぎ、若手から中堅へと差し掛かる時期には、多忙な日々に追われ、モチベーションが激しく上下する不安定な時期を経験した。しかし、山崎氏はこの期間を「国内SI案件の基礎や勘所を徹底的に学べた、非常に充実した時間だった」と振り返る。一見すると苦労の多い時期だが、この時の「踏ん張り」が、現在のグローバルな舞台でも揺るがない技術的・精神的な土台となっているのだ。
新しい環境で学ぶことは多い。山崎氏は上流工程のフェーズで、UXデザイナーと一緒に設備保全の現場に同行し、実際の課題をインタビューやワークショップを通じて抽出する経験をした。こうした超上流工程への参画は、国内SI案件時代にはなかなか得られなかった機会だ。
一方で、これまでの経験が生きている場面も多い。グローバルチームとの設計思想や品質基準のすり合わせ、お客さまとの期待値調整。アジャイル開発が中心の現在の案件でも、国内のウォーターフォール案件で培った知見が土台となっている。
「新たなことに挑戦する機会が多くある一方で、異動前の国内SI案件での経験を生かしながら推進できている実感もあり、その点もやりがいにつながっています」
日立には各分野のスペシャリストが国内外に多数いる。ビジネスストラテジスト、データサイエンティスト、研究開発部門にはメタバースやAIモデルの専門家も。こうした人財とワンチームで連携しながらお客さまの課題を解決していくことが、日立ならではの醍醐味だと山崎氏は語る。
主体的なキャリア開発を後押しする環境

山崎氏は自らのキャリアを振り返り、日立で働く魅力を四つ挙げた。
一つ目は、スペシャリストとの協働を通じた成長機会。周囲の専門家から刺激を受けながら、技術面・ビジネス面で常に新しいことを学べる環境がある。
二つ目は、これまでの経験を生かせること。新しい挑戦の中でも、積み上げてきたスキルや知見が無駄にならない。多様な案件があるからこそ、これまでの開発経験を生かしながら活躍ができる環境がある。
三つ目は、主体的なキャリア開発に対してオープンな社風だ。山崎氏自身、自ら希望して現在の部署に異動した。社内公募制度や各種研修制度など、挑戦をサポートする仕組みも整っている。
四つ目は、女性エンジニアとしてのキャリア構築である。変化と成長を支える土壌があるからこそ、自分の経験を軸にしてライフイベントを見据えながら柔軟にキャリアを描くことができることだ。
社会に届くDXを広げていくために
山崎氏が今後めざすのは、チームの価値を最大化できるグローバルPMだ。
「多くの仲間と協働しながら、社会に届くDXを広げていきたい。日立にはそれを実現させるための土壌も環境も人財も揃っていると感じています」
キャリアの転機は、必ずしも大きな決断だけではない。研修への参加、上司への相談、小さな一歩の積み重ねが、新しい可能性を切り開いていく。
Q&Aセッション
Q. SIerのPM・PLになるとマネジメントが主になり、技術力を深められないのではないかと感じています。最新技術へのキャッチアップで工夫されている点はありますか?
山崎:日立ではPMとは別にアーキテクトというロールがあり、専門性を深めて技術面でプロジェクトをリードしていくキャリアも選択できます。私自身PMの立場としては、外部リソースを活用して自分で学ぶことに加え、プロジェクト内でアーキテクトたちの設計レビューやディスカッションに積極的に参加することでキャッチアップできるよう心掛けています。ロールが違っても、技術に触れ続ける機会は自分次第で作れる環境だと感じています。
Q. 大学の専攻がITではなく業務に苦戦しています。モチベーションが下がった際にどう乗り越えましたか?
山崎:正直、最初はわからないことだらけで、何度も壁にぶつかりました。ただ、振り返ると意識していたのはとてもシンプルで、「とりあえずやってみる」ということです。まずは自分が何を理解できていないのかを整理し、わかる人に素直に聞く。私の場合は、小さな機能でもいいので「やらせてください」と手を挙げ、基本設計からコーディングまで一通り経験させてもらったことで、少しずつ自信を持てるようになりました。
Q. 転職したいと思ったことはありますか?ある場合はその理由と、それでも現在の会社に残った理由を教えてください。
山崎:転職したいとまではいきませんが、国内案件からグローバルに興味を持ったタイミングで環境を変えたいと思ったことはありました。日立は良い意味で大きい会社で、仕事の進め方やレビューの仕組みが非常に整った会社です。そういった環境の中で、新しいことに挑戦したいなと。それでも残った理由は、社内での異動によって、転職したかのような環境変化を得られたからです。事業領域やプロジェクトの幅が広く、社内でも十分にチャレンジできる点は大きな魅力だと感じています。
Q. AIを含む最新技術とは主にどのようなものを指していますか?日々のスキルアップで最も需要があったものは何ですか?
山崎:私の担当案件に偏った回答になりますが、最近はメタバース関連のプロジェクトやご相談をお客さまからいただくことが多くあります。その中でUnityやUnreal Engineなどの関連技術をキャッチアップしており、これらの知識は技術的な検討だけでなく、お客さまとのディスカッションの場面でも役立っていると感じています。
文=宮口 佑香(パーソルイノベーション)
※所属組織および取材内容は2026年3月時点の情報です。
株式会社日立製作所
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