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AIは社会を豊かにするのか

4,950円 (税込)

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AIは社会を豊かにするのか

書籍情報

発売日:

著者/編集:馬奈木 俊介

出版社:ミネルヴァ書房

発行形態:単行本

書籍説明

内容紹介

超スマート社会、Society5.0の中核には、AI技術の実装がある。AIスピーカー、金融システム、自動翻訳、自動運転、医療機器などはいかに進化し、私たちの社会をどのように変貌させるのだろうか。デジタルトランスフォーメーション(DX)をはじめとするいま話題の最新情報を盛り込みながら、AIが社会に与える影響や諸課題を明らかにし、これからの労働のあり方や、必要となる諸政策を提言する。

目次

序 章 人工知能をいかに社会で受容していくのか?(馬奈木俊介・田中健太)  1 人工知能の現在とこれからの社会での利用の在り方   2 人間性を考慮したAI受容のための政策的施策の必要性   3 現状の経済学からのAIに対するアプローチ   4 本書の構成について  第1章 AIと雇用の構造変化・働き方改革・経済格差(岩本晃一)  1 雇用総数の将来推計   2 雇用構造の変化と経済格差の拡大   3 AI導入で職を失うルーティン業務事務職者数の推計   4 主にルーティン業務事務職を担う女性の失業リスク   5 RPAの急速な拡大   6 人間から機械への代替プロセス   7 積極的な情報化投資による経済格差の拡大   8 製造業現場へのデジタル技術の導入   9 AI時代に大きく出遅れた日本  第2章 AIを活用した都市と企業のガバナンス(小倉博行・馬奈木俊介)  1 はじめに   2 AIを活用した都市のガバナンス   3 持続可能な開発のためのAIガバナンスの国際標準化   4 環境・社会・ガバナンス(ESG)経営の評価基準   5 先進事例におけるESG経営分析と統合的な管理・バランス評価指標の提案   6 まとめ  第3章 自動運転と製造物責任(佐藤智晶)  1 はじめに   2 基本的前提——責任を負う可能性がある者   3 交通事故、負傷、死亡   4 衝突事故の社会的コスト   5 自動車及び部品の技術的な不良   6 開発者、製造者、運用者の製造物責任   7 自動運転自動車の利用可能性と社会的受容   8 分 析   9 結 論  第4章 自動運転化に向けた高齢化社会における交通事故分析(今井ちひろ・東田啓作・馬奈木俊介)  1 はじめに   2 先行研究   3 市区町村パネル分析   4 250mメッシュデータ分析   5 まとめ  第5章 患者から見る医療AIの在り方——家計調査による患者満足度の分析(岩田和之・鶴見哲也・馬奈木俊介)  1 はじめに   2 患者の医療満足度に関する先行研究と本研究の位置付け   3 分析方法   4 分析に用いるデータ   5 分析結果   6 まとめ  第6章 対人ロボットへの期待——余命宣告を想定して(森田玉雪・馬奈木俊介)  1 医療現場での人工知能   2 先行研究   3 分析手法   4 調査結果   5 人間とAIの関係  第7章 工作機械メーカーのスマート・ファクトリー・ビジネス——第4次産業革命に対応したソリューション・ビジネスの新たな展開(榎本俊一)  1 はじめに   2 2000年代までの高付加価値化戦略と工作機械ビジネス   3 第4次産業革命——21世紀における工作機械のパラダイム・シフト   4 工作機械メーカーのスマート・ファクトリー   5 まとめ  第8章 “Smart Factory”はTPSに収斂するのか?——日独製造思想の対決(榎本俊一)  1 Smart FactoryとTPS  2 トヨタ生産方式(TPS)——変化する製造ニーズに対応してきた「ムダ排除」の統合システム   3 “Smart Factory”とDENSOのものづくり——生産システム改革は自動化できるか   4 TPSとオートメーション化——DENSOにおけるIoTへの道   5 結 び  第9章 労働規制変化による技術利用変化と生産性に対する影響(田中健太・馬奈木俊介)  1 技術進歩と労働市場に対する影響   2 労働者派遣法の改正とその影響   3 分析データ及びモデル   4 分析結果   5 労働規制影響と今後の生産性向上のための技術導入の在り方  第10章 高度人材とイノベーション——AI導入へのインプリケーション(池田雄哉・乾 友彦)  1 はじめに   2 先行研究   3 データとモデル   4 推定結果   5 頑健性の確認   6 結 論  第11章 貿易、技術及びオフショアリング(寳多康弘)  1 背 景——貿易自由化と技術進歩   2 賃金格差の理論モデル——貿易と技術進歩   3 賃金格差の実証研究——貿易と技術進歩   4 今後の技術革新の影響  おわりに(馬奈木俊介) 索 引  執筆者紹介

著者情報

馬奈木 俊介

2021年3月現在 九州大学主幹教授・都市研究センター長・総長補佐

馬奈木, 俊介