基礎から学ぶJulia 〜基本文法からデータサイエンスまで〜

書籍情報

発売日 : 2021/01/28

著者/編集 : 石井 一夫

出版社 : (株)エスシーシー(SCC)

発行形態 : 単行本

ページ数 : 271p

書籍説明

内容紹介

本書は、Juliaに初めて触れる方を想定したJuliaの入門書です。基本的にプログラミング言語の使用経験のない方を想定して書かれています。しかし、Juliaを使用するにあたってPython や R など他のプログラミング言語のライブラリやパッケージをインストールして、パスを通す必要があることも紹介していますので、そのような部分は、Python や R など他の言語の知識が多少あれば便利です。とはいえ、そのような知識がなくても読み通せるような配慮はしています。必要に応じて Python や R などのセットアップ方法を他書などで参照されるといいと思います。また、C言語や WSL(Windows Subsystem for Linux)を用いた例も参考に一部示しています。実際には、データサイエンスを学ばれる方は、R か Python を使用されることが多いですし、また、データサイエンス言語として、R や Python に満足できずに、Julia の仕様を考える方圧倒的に多いと思われますので、R や Python を用いた Juliaの使用法の解説は、本書の読者として想定される一定の人たちのニーズに添うものと考えています。
また、データサイエンスを使用するには、線形代数や、解析学、数理統計学の知識が必要になってきます。本書でも、そのような分野の用語は出てきますが、そのような知識がなくても最後まで読み進められるように配慮しています。もちろん、必要に応じて線形代数や、解析学、数理統計学を他書などで学ばれるといいと考えています。
さて、Julia というプログラミング言語ですが、Python や R に較べて計算速度が速く、容易に習得できる次世代のデータサイエンス用のプログラミング言語として注目されています。大量のデータを計算処理するためにデータ分析では計算速度がどうしても必要になってきます。そのような場面では、速度の速い言語というのは選択肢に上がってきます。Julia は習得が比較的容易であることから、プログラミングの入門としても適していると思われます。本書はその観点から、Julia を取り上げ、解説を試みています。

目次

第1章 Julia をはじめよう
 1-1 Julia の特徴
 1-2 Julia のインストール
 1-3 Julia の起動と終了
 1-4 Jupyter Notebook にJulia を追加するには

第2章 プログラミング言語Julia
 2-1 Julia のREPL
 2-2 プリミティブデータ型と演算子
 2-3 関数
 2-4 Julia のデータ型
 2-5 コレクション
 2-6 モジュール
 2-7 メタプログラミング
 2-8 外部プログラムの呼び出し
 2-9 パッケージ
 2-9-1 パッケージの管理

第3章 統計解析
 3-1 統計解析関連ライブラリとその使い方
 3-2 Python の呼び出しと統計解析
 3-3 R の呼び出しと統計解析

第4章 グラフィックス
 4-1 Plot パッケージを用いたグラフィックス
 4-2 グラフの修飾
 4-3 様々なグラフ

第5章 機械学習・深層学習
 5-1 機械学習・深層学習関連パッケージとその使い方
 5-2 Knet.jl の使用例
 5-3 ScikitLearn.jl の使用例

第6章 その他の補足
 6-1 スクリプトの実行とファイルの入出力
 6-2 IDE

著者情報

石井 一夫
久留米大学バイオ統計センター准教授。1995年 徳島大学大学院医学研究科博士課程修了後、東京大学医科学研究所、理化学研究所ゲノム科学総合研究センター、フランス国立遺伝子多型解析センター(CNG)、米国ノースウエスタン大学Feinberg 医学部などを経て、2011年 東京農工大学農学府農学部特任教授、2017年より現職。博士(医学)、日本技術士会フェロー、APEC エンジニア、IPEA 国際エンジニア。2015年度 情報処理学会優秀教育賞。