機械学習による分子最適化

書籍情報

発売日 : 2023年11月01日

著者/編集 : 梶野 洸

出版社 : オーム社

発行形態 : 単行本

ページ数 : 312p

書籍説明

内容紹介

機械学習を用いた新規分子構造の生成や最適化にまつわる技術について、基礎理論から実装まで一気通貫して解説本書は、機械学習の初学者であっても分子構造の生成モデルや分子構造の最適化手法を理解できるように、機械学習の基礎から分子構造の生成モデルや最適化手法にいたるまでを体系的にまとめた書籍です。さらに、機械学習に関する技術はプログラミングを通じて実践することでより理解が深まるものであるため、数理的な内容だけではなく、Pythonによる実装を織り交ぜて説明しています。分子構造の生成モデルや最適化手法に関する基礎知識を得ることができるだけでなく、それらを実践に活かすところまで習得できます。また、分子構造を取り扱うための手法や、特有の事情についても詳しく説明していますので、機械学習の研究者が分子構造を取り扱った研究を始めたい場合にも参考になります。

目次

第1章 分子生成モデルと分子最適化
1.1 分子最適化
1.2 分子生成に関する問題設定
1.3 分子生成モデルの構成要素
1.4 本書の構成
1.5 記法など
1.6 プログラミング環境
第2章 分子データの表現
2.1 分子のグラフ表現
2.2 SMILES記法
2.3 SELFIES
2.4 分子記述子
2.5 フィンガープリント表現
第3章 教師あり学習を用いた物性値予測
3.1 教師あり学習
3.2 経験損失最小化にもとづく教師あり学習
3.3 予測分布
3.4 ニューラルネットワーク
3.5 最適化アルゴリズム
3.6 評 価
3.7 過剰適合と正則化
3.8 グラフニューラルネットワーク
3.9 モデルの適用範囲
3.10 予測器の実装例・実行例
第4章 系列モデルを用いた分子生成
4.1 系列モデル
4.2 系列モデルを用いた分子生成モデル
第5章 変分オートエンコーダを用いた分子生成
5.1 変分ベイズ法
5.2 変分オートエンコーダ
5.3 変分オートエンコーダを用いた分子生成モデル
第6章 分子生成モデルを用いた分子最適化
6.1 分子最適化問題とその難しさ
6.2 分子最適化問題の連続最適化問題への変換
6.3 ベイズ最適化を用いた分子最適化
6.4 ベイズ最適化を用いた分子最適化アルゴリズム
第7章 強化学習を用いた分子生成モデルと分子最適化
7.1 強化学習の定式化
7.2 分子最適化の強化学習としての定式化
7.3 方策勾配法
7.4 オフライン強化学習
7.5 SMILES-LSTM を方策とした方策最適化
第8章 発展的な分子生成モデル
8.1 原子団を組み合わせる分子生成
8.2 分子骨格を用いた分子生成
8.3 生成モデルの評価手法
付録 正規分布にかかわる公式
A.1 モーメント母関数
A.2 線形結合
A.3 条件付き確率

著者情報

梶野 洸