次世代出版サービスに対するWoTのインパクト
イベント内容
概要
Web技術の出版産業への応用
インターネットの開発から50年、そしてインターネット上で構築されたアプリケーション体系であるWebの開発から30年が経過したが、時代とともにWebで扱うコンテンツは多様化し、マルチメディア対応かつインタラクティブなコンテンツの需要が飛躍的に増加した結果,Webコンテンツは単なる「Webページ」から「Webアプリケーション」へと変遷を遂げ、さまざまな産業で利用されています。例えば、出版業界においても、Web技術を応用した書籍のデジタル化が進んでおり、Web技術の国際的標準化に取り組むW3Cにおいて、電子書籍コンテンツ記述のための標準フォーマットである「EPUB」が策定されています。EPUBは、Webページと同様にHTMLとCSSで構成されており、これにより、電子インクを利用した専用のリーダ機器のみならず、スマートフォンやPC上で簡単に書籍コンテンツを閲読することが可能となっています。
出版のデジタル化と、今後の課題/展望
出版業界の売り上げは、減少傾向から電子書籍の出現、コロナ禍におけるインターネット接触の増加、出版コンテンツへの興味の新たな高まりにより、EPUBフォーマットのVersion 3である「EPUB 3」をベースにしたデジタル出版を核としながら、XR (AR (Augumented Reality; 拡張現実)、VR (Virtual Reality; 仮想現実)およびMR (Mixed Reality; 複合現実))、メタバース、Blockchain/NFT等、Web技術を基調とした新たな出版展開を模索する方向にあります。これは、「紙の書籍向けの従来的な出版コンテンツ」を紙以外のプロダクト・フォーマットへと発展的展開させるだけでなく、デジタル・ネイティブなコンテンツ制作の必然性も創起しています。
もともとデジタル化以前から、小説であれ、マンガであれ、出版コンテンツを原作として、映画、ドラマ、アニメーション、ゲーム等、出版物以外のメディアへの翻案、事業化は「出版ビジネス」の一環として成立していました。Web技術の進展によって、出版コンテンツ権利者(出版社および著作者)自身の展開を含め、上記したように、XR、メタバース等への応用を含め、更に拡大していくチャンスがはじまりつつあります。
その一方で、技術的課題も多く、例えば、スマートスピーカーによる音声エージェント等、デジタル・デバイスを軸とした近未来のライフスタイルにおいて、出版コンテンツがさまざまに活用されていく可能性自体は想定されているものの、具体的なIoT (Internet of Things; モノのインターネット) 環境に対して、どのように出版業界が対応していくべきか、またそれによりどのような事業機会を得られるのか、等については、模索状態の域を出ていません。
本イベントのねらい
本イベントでは、上記した今後の課題を解決するための一助となるべく、以下を想定します:
- 出版社/出版業界へのWoT展開推進: 様々な既存のIoT技術を相互連携させるための標準技術である、W3Cの Web of Things (WoT) 標準に関して、出版業界関係者の理解を促進する。
- 出版向けWoTユースケース創出: 出版コンテンツの事業展開にあたって、WoTによりつながるスマート・ビジネスの様々な機会をいかに利用しうるのか議論する。
- 長期視点でWoT出版連携チャンネルの形成: コンテンツとしてどう編集・制作することが必要かというテーマを検討するための環境醸成を図る。
そのために、本イベントでは、以下の流れで議論を行います:
- まず、国内を含めたWoTの認知、利用促進に取り組むW3C WoT CG-Jとその活動状況について、共同議長であるインターネット総合研究所の水嶌氏より説明。
- WoT展開の状況について参加者にご理解いただく。
- 次に、日常生活を支えるW3CのWeb技術国際標準化に関して、特に「Web標準の産業応用」という観点で慶應義塾大学の芦村氏より説明。
- Web標準化とWoTの概要について参加者にご理解いただく。
- さらに、WoT標準の産業応用のユースケースについて、NHKの遠藤氏より説明。
- WoTの具体的産業応用事例について参加者にご理解いただく。
- 1〜3で、WoTに関する基本的な情報共有をした上で、出版業界の将来ビジネスの可能性について、メディアドゥの塩浜氏をモデレーターとしてパネル・ディスカッションを行う。
- 出版業界有志を交えて、(1) 今後の展開、(2) 出版業界とWoT関係者の結びつけ、(3) 出版コンテンツのWoTユースケース等について意見交換。
本イベントが、出版業界および周辺関係者で、出版コンテンツのWoTユースケースを検討し、創出する継続的機会を作り出す契機となれば幸いです。
参加方法について
- WoT-JP CGのConnpassサイトにて個人単位でお申込みを受け付けます。Connpass のアカウントを作成し、ログインの上お申込みください。
- 勉強会の開催日前に connpass 経由のメッセージ、またはメールアドレスへ参加方法をご案内します。
お申込みの際は、以下の項目についてのアンケートにご回答ください。 - 氏名 - ご所属先(学校名・学部・学年 または会社等所属組織名等) - 連絡用 Email アドレス
想定する参加者
- 出版業界団体会員各社:APL-W3C慶應、デジタル出版社連盟、電子出版制作・流通協議会、日本書籍出版協会他
- WoTの標準化やその活用に関わるエンジニア
- その他、出版事業のIoTへのWeb活用全般に興味のある方
こんなことが学べます
- W3C WoT-JP CGをはじめとするW3Cでの関連技術標準化動向
- W3C WoTなどを活用したスマート・サービス先進事例(例:スマート・ビルディングのユースケース)
講演者・パネリスト(以下要更新)
- モデレーター:塩濵大平(Media Do International, Inc. President & CEO、W3C PBG共同議長、W3C Evangelist)
- 水嶌友昭 (株式会社インターネット総合研究所 サイバーセキュリティAI事業部 主任研究員, WoT-JP CG共同議長)
- 芦村和幸 (慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任教授、W3C Web of Things Staff Contact)
- 遠藤大礎 (NHK放送技術研究所 研究員)
- 高見真也 (株式会社KADOKAWA Chief Architect & Evangelist、 W3C EPUB 3 WG Co-Chair)
- 小澤清人 (株式会社小学館 マーケティング局デジタル・プロモーション戦略室課長)
- 長尾洋一郎 (株式会社講談社 第一事業戦略チーム(techチーム)ゼネラルマネージャー、KODANSHAtech 合同会社 ゼネラルマネージャー)
- 川田寛 (株式会社メディアドゥ VPoE)
- 大村嘉範(よしのり) (集英社デジタル事業部デジタル事業第1課課長)
プログラム(以下要更新)
時間 | 内容 |
---|---|
17:00 - 17:05 | 開会ご挨拶 (塩浜大平) |
17:05 - 17:15 | Web of Things Japanese Community Groupの紹介(水嶌友昭) |
17:15 - 17:45 | Web標準の産業応用 - WoTのインパクト - (芦村和幸) |
17:45 - 18:00 | 放送サービスにおけるWoT活用ユースケース - 「放送メディア・番組」の利活用・「テレビ」のIoT化 - (遠藤大礎) |
18:00 - 19:00 | パネルディスカッション「デジタル出版の現状の課題と、業界標準への期待・可能性」(講演者およびパネリスト) |
19:00 | 閉会 |
参加に必要なもの
- 講義形式の勉強会となりますので、参加に必要な物はございません。
開催概要
イベント名 | 第6回 WoT-JP CG イベント - W3C Web of Things ~ 次世代出版サービスに対するWoTのインパクト |
---|---|
日時 | 2022年 9月 30日(金)17:00 ~ 19:00 |
会場 | オンライン開催(Zoom) |
参加費 | 無料 |
定員 | 50名 |
主催者 | W3C Web of Things Japanese Community Group (WoT-JP CG) |
関連サイト:Web of Things Japanese Community Group (WoT-JP CG)
注意事項(以下要更新)
- 勉強会の様子は運営より録画させていただき、参加登録者の希望者への配信(ただしダウンロード不可)を予定しております。予めご了承ください。
- 個人利用も含めて、運営以外で勉強会の録音・録画についてはお控えいただけます様お願いいたします。
注意事項
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※ 最新情報の確認や参加申込手続き、イベントに関するお問い合わせ等は情報提供元ページにてお願いします。
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