データ分析の世界の分業化を改めてプッシュしてみる~あなたのコミュニティ以外の気持ちを考えよ~
どうも、totokoです。
以前、これからのデータサイエンティストの世界というかデータ分析の世界は分業化されると思う的なことを言いましたが、改めてそれをプッシュしたいこと思います。
あとW.I.のツイッターから呟いたこともあるのでその補足も兼ねて。
まず、そもそも本コラム、というかW.I.的にはデータ分析業においては3つの職種に分けられると思っています。
・分析結果からサービスを届ける「機械学習エンジニア」
・煩雑なデータを整える「データエンジニア」
・データから何を行うべきかを推理し、提案する「データコンサルティングアナリスト」
この3つですね。
何度もしつこく石橋をガンガン叩くぐらいに言いますが、この分け方はW.I.のコラム内での話ですのであしからず。
データ分析の世界が大きくなるにつれて、今のように一部のパワープレイヤーによるゴリ押しだけでは言葉通り手が足りない状態になります。
ただでさえ、この将来AI到来! な潮流の中で、「我が社もAIをやるぞい!」って言う人がどんどん出てきているのですから、当然AI案件なんてのも増えているからです。
となると、以前も言ったように単純なプレイヤーの人数が少ないので、当然レベルも上がらないというわけで(このレベルというのは全体の平均的なレベルです)……。
その原因の一つがデータサイエンティストという職の範囲の広さであるので、だから分業化してわかりやすくしましょう。
ってのが前回までのざっくりとしたあらすじです。
データサイエンティストに関わらず、国内のIT事情って特殊なんです
餅は餅屋なんですが、ITの世界だと、肉屋さんが餅屋さんの仕事に関わろうとしちゃっていることがあるんです。
要するに、といいますか、よく言われる「営業のせいで俺たちエンジニアがひどい目にあってんだ」ってTwitterでよく愚痴られるあれです。
まあ、あれは別に国内に限ったことではないとは思うのですがね。
けれどもこれって別に営業というか文系側(非エンジニア)がすべて悪いわけではないと思います。
どちらかというと、双方のコミュニケーションエラーが招いたことだと思います。
それで「エンジニアの報酬がなんでこんなに少ないんだ!」とガオー! となる人が出ているわけです。
俺もお前も苦労してる。だから仲良くやっていこう
ではどうしたらいいのか、結論からいうと、「分業化し、チーム構成や役割をわかりやすく教える」ということです。
結局何がよろしくないのかというと、一言にAIだとかデータサイエンティストとか言ってもそれをちゃんと説明できていないことなんです。
今はAIという言葉が一人走りしている状況にあります。しかもその多くが海外の成功事例ばかりです。
さらに国内ではAIに仕事が取って代われるという内容の本が話題になっています。
だからどうしても、詳しくない人からするとAIが万能の力かなにかのように思ってしまいます。
そのため大事なのはもっとわかりやすくする必要があるんです。
一言にAIだデータ分析だと言っても、何が必要でどのような人が必要なのか、重要視されるスキルはなにかとか、それが不明瞭だと、「なんかすごいこと」止まりなのです。
一つのアイディアで複数の問題をうんたらかんたら
データ分析業に関わる人達をその職務によって分けることで、必要となるスキルセットの整理やロードマップの整備が行えます。
またそれだけではなく、それによって「役割」を理解することができるようになります。
それにより、「ありとあらゆるスキルをもったスーパーマンを求める求人を減らす」ことに繋がるのです。
人は抽象的なものに関しては訝しげになったりするけど、具体的になり始めるとようやく理解ができます。
それは仕事(タスク)を細分化することで業務が改善する例を見ればすんなり理解できると思います。
また、分業化によって、今データサイエンティストとして活動している人は「俺はこの中でも〇〇(職種)のほうがもっと力でるな」となり、目指している人は「私は△△を目指そう」と目標が生まれます(これが先程行ったロードマップの整備やスキルセットの整理です)。
別にデータ分析の世界が特別なわけじゃない
分業制によってデータサイエンティストが様々な職種に分かれることによって、一般層(非エンジニア等)は理解しやすいものとなるはずです。
そうすれば、それぞれに対して求めるスキル等を決めることができて、それに見合った報酬を決めることができます。
そうなれば、求職者は企業が求めているものと自分の能力がどれくらい一致しているのかをより深いところで知ることができる。
事程左様に、役割・役目を与えることによって、データ分析をもっと企業ベースの大きな枠組みで捉えることができ、さらに、隠れた人材の発掘につなげることになります(今、自社やチームに足りないものを補おうとできる)。
別にデータ分析、データサイエンスの世界が特別なわけじゃないんです。
ただ、世界のスピードが早すぎて、普通に生活している人からすると(さらにその業務に携わっていなければエンジニアだって)、追いつけないんです。
だからといってそのような人たちを揶揄したり、馬鹿にしたりして悦に浸っていてはいつまでたっても、幸せな世界は訪れません。
世のエンジニアの人たちは今こそ、「自分たちのやっていることをちゃんとわかってもらうにはどうしたらいいのか」という人の心のところに踏み込むときなのです。