君は仮想通貨を覚えているだろうか?~どんな技術も市民権を得て初めて発展する~
どうも、totokoです。
さて皆さん、早速ですが、仮想通貨という言葉を覚えていますでしょうか?
一時期えらい流行りましたね。
ほぼ毎日、TVや雑誌で取り上げられ、仮想通貨にて莫大な富を得た人たちをガンガンフューチャーしていました。
かくいう僕もやってましたよ、仮想通貨。
まあ僕の場合はそれで富を得るというよりも、とりあえず流行ってるし買っておこうかという感じでスマホゲーの課金ぐらいの気持ちで1万円ほど適当な通貨を買っていました。
それで何か買い物とかができればいいかなー? ぐらいの軽い気持ちです。
でもまあ、あの時はすごかったですね。
ツイッターで非技術者は人間じゃないから俺たち技術者は苦労しているんだぜとかつぶやいてる本当にエンジニアとしてバリバリなのかわからないとりあえず、テックテックって言ってる人たちが、こぞって「これからは仮想通貨や!通貨革命や!」とこぞって買っていました。
タイムライン上ではFXや株のトレーダーの如く値動きのグラフを頼んでもいないのに流れ、どこかの誰かが新しい通貨を作ったら風の如く食いついてすかさずリツイートしていました。
結局、通貨の世界は変わらなかった
そして時は現代に……。
すっかり仮想通貨仮想通貨とつぶやく人たちはいなくなり、なけなしのお小遣いで買ったものは本当に使えるのかどうかわからない、価格変動の高低差で耳がキーンとなるよくわからないコインだけが残りました。
一部は初期段階(それこそ「南蛮ものの通貨でございます」と言われてたぐらいの認知度)でしっかり買い込み、仮想通貨バブルが弾ける前に売り切りものの見事に仮想通貨長者となったことでしょう。
しかし、日本で仮想通貨が円に変わる新たな通貨として流通したかと言われると……まあしていませんね。
駅のキオスクでビールを買うのもビットコインじゃなくてSuicaでピッのままです。
事程左様に仮想通貨は一般層にまで降りて来なかったわけです。 なんて言ったら「いやいや、世界では〇〇って人が通貨を作っていてだな……」と反論が来るかもしれませんが、あなたが住んでいる日本にその影響来てます? 来てませんよね? そういうことです。
結局、仮想通貨は一部のオタクが身内だけで盛り上がるツールから脱却することができなかったのです。
これはAIやデータサイエンティストとかにも言えそう
で、ここからが本題。
実は今のAIや機械学習の世界もちょっとそこに片足突っ込んでいるような気がしてならんのですよ。
書店でたくさんのAI関連の本(多くはテック的なというよりも、AIで世界がうんたらかんたら的な内容のもの)が並び、雑誌でもバンバンAIが取り上げられて来ています。
まあ、強いて仮想通貨のときと違うとすればAIは技術寄りなので、技術書もたくさん発行されているというところでしょうか。
でもまあ、個人的にはマズイなと思います。
何がというと、AIや機械学習が身近になっていないんです。
ITエンジニア界隈では毎日がホットワードぐらいなのかもしれませんが、なーんも知らない一般人からすると、ほとんど恩恵を受けていないように思えます。
むしろ、「AIのせいで仕事がなくなるかも!」と敵視するような感じに思想が動いているような……。
もちろん海外ではそっち方面のエンジニアは引っ張りだこで、すでにひとつのビジネスの形になっています。
が、日本ではまだまだです。
というかITの分野においてその多くの技術がマニアのものになっているんです。
彼らは勉強会で「こういうことやれます」とかなんだ言ってますが、実際にプロダクト(製品)として世のため人のためになにかしているのかと言われると微妙なところです。
それは知らないところで実はAIを使っているだけなのかもしれませんが、それでは市民権は得られませんし、正しい認識を持ってもらえません。
特に後者はマズイです。
これのせいでデータサイエンティストの求人情報には会社に入るよりも起業したほうがいいんじゃないのか?というような人間を結構安値で雇おうとしていたりするのです。
それは世の中がちゃんと技術のことを知らないから起きているのです。
じゃなきゃ安月給で働いてくれるスーパーマンを求める求人は出しません。
ちゃんとその職務を理解し、それがいかに大変なのか、またそれがどれくらい会社や社会に貢献しているのかを多少オーバー気味でもアピールする必要があるんです。
それによって報酬や必要な人数などが適正になり、データサイエンティストやエンジニアが働きやすくまた活躍しやすくなります。
データサイエンスやAI、機械学習等のビッグデータに関わることはこれからの世界で必要なものとなります。
そうなった時、ただでさえ日本が出遅れているにもかかわらずその土壌が整備されていなかったら、もう100周以上の周回遅れになってしまいます。
だからこそ、世のエンジニアは非エンジニアに向けてもっと正しく認識してもらわなければならないのです。
「相手が求めてるのは分析でなく魔法だった」とか言って小馬鹿にしている場合じゃないのです。