武蔵大学 AIの社会浸透研究会 第1回公開セミナー
イベント内容
セミナー概要
機械学習を用いたシステムはAIシステムとも呼ばれ、第3次AIブームの到来とともに企業をはじめとした多くの組織でその開発が進んでいますが、数多くの技術的な課題があります。AIの社会浸透研究会ではそのようなAIの社会実装における諸問題のうち、機械学習システムの開発プロジェクトに焦点をあて、機械学習の業務活用などに興味のある方に向けた第1回公開セミナーを企画しました。プロジェクト管理やシステム設計の観点から第一線で研究を進めていらっしゃるお二人に、実務家向け講演をいただきます。是非ご参加ください。
プログラム
10月18日水曜日 16:30-18:45 オンライン開催(Zoom)
時間 | 内容 | 講演者 |
---|---|---|
16:15- | Zoom会議のオープン | |
16:30 | 挨拶 | 竹内 広宜(武蔵大学 AIの社会浸透研究会代表) |
16:30-17:30 | 講演1とQA | 内平 直志 先生(北陸先端科学技術大学院大学) |
17:30-17:40 | 休憩 | |
17:40-18:40 | 講演2とQA | 鷲崎 弘宜 先生(早稲田大学) |
18:40-18:45 | まとめ | 竹内 広宜 |
講演により休憩時間が多少短くなることがあります。ご了承ください。
各講演の概要と講演者の紹介
講演1: AIシステム開発のプロジェクトマネジメント
概要
AIシステム、特に機械学習システムの開発は、従来のITシステム開発にはない様々な難しさがある。本講演では、機械学習システム開発におけるプロジェクトマネジメントの特徴、難しさを整理するとともに、具体的な企業の取り組み事例(生産設備の予知保全、画像による欠陥検知、ネットサービスにおけるUI最適化、電力需要予測)を通じて、困難を乗り越えるためのポイントを説明する。
講演者略歴(内平 直志)
北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 副研究科長・教授。1982年、東京工業大学理学部情報科学科卒業。同年、東京芝浦電気株式会社(現株式会社東芝)に入社。同社研究開発センター等で、人工知能、ソフトウェア工学、サービス工学の研究・開発に従事。研究開発センター次長、技監などを歴任し、2013 年より現職。博士(工学)、博士(知識科学)。現在の専門は、デジタル・イノベーションマネジメント、技術経営、サービス経営。研究・イノベーション学会理事、日本MOT学会理事
講演2: 機械学習システムの設計とデザインパターン
概要
効果的かつ効率的な機械学習システム開発運用に向け、機械学習モデルやシステム全体の品質上の良い設計の指針、さらには開発運用のあり方の整理と共有が必要です。機械学習デザインパターンは、そうした指針を再利用しやすいように、データの表現やモデルの構築、訓練、運用において頻出の問題と解決策をまとめたものです。本講演では機械学習システムの設計において段階的に品質を組み入れる設計のプロセスや、そこで有用なデザインパターンの全体像ならびに主要パターンを解説します。特にGoogle Cloudデータ分析トップLakshmanan氏らがまとめた『機械学習デザインパターン』(講演者ら訳、オライリージャパン、2021)と、それらへの追加として講演者らが整理した『Software-Engineering Design Patterns for Machine Learning Applications』(講演者ら著、Computer、2022)を取り上げます。
講演者略歴(鷲崎 弘宜)
早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所長・教授。国立情報学研究所 客員教授。(株)システム情報取締役(監査等委員)。(株)エクスモーション社外取締役。IEEE Computer Society 第一副会長1st Vice President 2023、次期会長President-Elect 2024候補者。情報処理学会ソフトウェア工学研究会主査。2003年、早稲田大学大学院理工学研究科情報科学専攻博士後期課程修了、 博士(情報科学)。2004-2008年、国立情報学研究所、2008年より早稲田大学理工学術院准教授、2016年から現職。JST CREST 信頼されるAIシステム領域アドバイザ。AI・IoTリカレント教育スマートエスイー事業責任者。JST未来社会eAIプロジェクトにてフレームワークや機械学習デザインパターン研究をリード。
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