第8回ステアラボソフトウェア技術セミナー
イベント内容
産業技術総合研究所 井上純 様:量子確率的プログラミング: 量子物理学を介さない量子プログラミング
千葉工業大学人工知能・ソフトウェア技術研究センター(ステアラボ) では、従来機械学習や自然言語処理等の人工知能に関するセミナー(ステアラボ人工知能セミナー) を開催して参りましたが、この度、ソフトウェア技術に関連する最先端の研究について第一線の研究者をお招きしてご講演頂く「ステアラボソフトウェア技術セミナー」をオンライン形式で開催することに致しました。
どなたでも無料でご参加いただけます。 参加申し込みをして頂くと具体的なアクセス情報が表示されます。オンライン形式のため特に定員数は設けておりませんので皆様奮ってご参加ください。
※ ただし、あまりに多数の申し込みを頂いた場合は参加登録を打ち切る等の対応をさせて頂く可能性もございますのでその際は何卒ご容赦下さい。
日時
2024年11月1日(金)15:00〜16:00
講演形態
オンライン:Cisco Webex Meetings を使用します。アクセス方法は参加登録をして頂いた方にのみお知らせします。
講演者
産業技術総合研究所 井上純 様
演題
量子確率的プログラミング: 量子物理学を介さない量子プログラミング
概要
現在、量子プログラミング言語はほぼ全てが量子ビットを基礎単位とする量子データを操作する体系になっているが、そうしたデータの振る舞いの記述は普通プログラマが習う機会の無い高度な線形代数に依拠している上、振る舞い自体も直観に反する部分が多々あり、それらを理解するには量子物理学の造詣が要求されるため、非常に敷居が高い。量子確率的プログラミングでは、量子的振る舞いの源を「負の確率で返す結果がある乱数生成器」で特徴づけられる量子非決定性の計算効果に求めることで、量子データの概念を不要とした。こうする事で、量子プログラミングの中心的な概念や制約を、物理学的観念に言及すること無く、計算的直観に訴える「負の確率」一本槍で説明することができる。この講演では、量子確率的プログラミングの基本的な考え方と、量子並列性やユニタリ性といった諸概念が確率過程に関して誰でも持っている直観と「負の確率」という唯一の非古典的異物からごく初等的な数学のみで導ける事を説明し、測定もこの枠組みで十全に説明できることを紹介する。
注意事項
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