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みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの野間です。6 月 15 日に Kiro 公式グッズストアが shop.kiro.dev にオープンしたのをご存じでしょうか? アパレルや小物、アクセサリーの 15 アイテムがそろい、ラバーダックの代わりに Kiro のぬいぐるみでデバッグする、なんて楽しみ方もできそうです。Kiro を「使う」だけでなく「身にまとう」選択肢も生まれた今週も注目のアップデートをまとめています。 そしてAWS Summit Japan の開催(6 月 25 – 26 日)が近づいてまいりました! 登録がまだの方は こちら から登録しぜひ来場ください! それでは 6月 1 5日週の生成 AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。 さまざまなニュース ブログ記事「 Kiro Pro Max の紹介 (月額 $100): クレジットは多く、コストの迷いは少なく 」 Kiro に、月額 $100 で月 5,000 クレジットを利用できる新プラン「Kiro Pro Max」が加わりました。月額 $40 の Pro+ と月額 $200 の Power の間を埋めるプランで、Claude Opus 4.8 や Sonnet 4.6、Auto を含むすべてのプレミアムモデル(地域ごとの提供状況に準じます)と、スペック・カスタムサブエージェント・Powers・フック・CLI といった Power と同等の機能セットを利用できます。価値は、料金の予測しやすさにあります。Pro+ のクレジットを常に大きく超過していたり、超過料金が $60〜70 に達していたりする開発者にとって、Pro Max は定額で余裕のある利用を実現します。1 日を通じて複数プロジェクトでコーディングやスペック実行、デバッグを行うような、業務の中核として Kiro を使う開発者に向いた選択肢です。6 月 11 日からアカウント設定画面で切り替えでき、月の途中のアップグレードは差額が日割り計算となります。 ブログ記事「 Kiro Web の新機能: Spec、GitLab、その他のアップデート 」 ブラウザから使える Kiro Web に、開発者から要望の多かった 2 つの機能が加わりました。構造化されたスペックワークフローをブラウザで実行できるようになり、さらに GitHub に加えて GitLab に対応しました。1 つのセッションで GitLab と GitHub のリポジトリを混在させることもできます。スペックは、コードを書く前に「何を作るか」「どう動くべきか」「何を含めないか」を Kiro と定義する進め方です。Kiro が要件・設計・タスクリストのドキュメントを生成し、ブラウザ上でレビューしながら磨き上げ、準備が整ったらサンドボックス内でタスクを実行してプルリクエストを開けます。GitLab はパーソナルアクセストークンで接続でき、Kiro がプロジェクトをクローンして変更を加え、マージリクエストを開きます。共有ライブラリとそれに依存するサービスが別々のプロバイダーにある場合でも、横断的に変更を調整できる点が便利です。Kiro Web は Pro、Pro+、Pro Max、Power の各サブスクライバー向けにプレビュー提供中です。 ブログ記事「 Kiro for iOS のご紹介 」 本格的な開発業務に対応するネイティブ iOS アプリとして Kiro が提供開始されました。スマートフォンから直接、Kiro セッションの起動・監視・軌道修正・対話ができ、ノート PC を開かなくても、差分のレビューや変更の承認といった作業を進められます。chat、spec、autonomous の 3 つのモードを選べます。アプリを開くとクラウドセッションのライブな状態が読み込まれ、エージェントの応答がリアルタイムにストリーミング表示されます。差分はファイルヘッダー付きのネイティブな差分カードとして描画されるため、小さな画面でもコードを読みやすくしています。Kiro Web や CLI、IDE で始めたセッションは、同じ ID・設定・モデルで自動的に同期されるため、接点をまたいでも作業が途切れません。Kiro Pro、Pro+、Pro Max、Power のお客様向けに、早期アクセスのリクエスト順に案内されます。iOS 26 以降が必要です。 ブログ記事「 AWS WAF に AI トラフィック収益化機能が追加され、コンテンツ所有者が AI ボットにコンテンツへのアクセス料金を請求することが可能に 」 AWS WAF の内容ですが運用の観点で有用です。AI ボットやエージェントが保護対象の Web コンテンツへアクセスした際に課金できる「AI トラフィック収益化」機能が追加されました。オリジンインフラの変更やアプリケーションコードの作成なしに、コンテンツパス・ボットカテゴリ・検証階層ごとにリクエスト単位の料金を AWS WAF コンソールから設定できます。背景には、AI ボットが Web トラフィックの 50% 以上を占めるケースがある一方、従来の検索エンジンと違い元サイトへの送客がほとんどないという課題があります。仕組みは AWS WAF Bot Control の新機能として提供され、GptBot や Claude-Web、Perplexity-Bot を含む 650 種類以上の AI ボットを分類し、検証済み・未検証の階層を割り当てます。収益化ルールに一致したリクエストには HTTP 402 応答を返し、機械間決済向けの x402 オープンプロトコルで価格情報を提示します。決済・検証フローは Coinbase の x402 Facilitator が提供し、支払いはステーブルコインで自社管理のウォレットに回収できます。Amazon CloudFront のお客様であれば、標準の AWS WAF 料金を超える追加料金なしで利用できます(収益化アクションは CloudFront に関連付けた Web ACL でのみ対応)。 ブログ記事「 VR × モーションキャプチャ × AI でパデルフォームを可視化する ── AWS Builders’ Fair 展示のご紹介 」 AWS Summit Japan 2026 の AWS Builders’ Fair で展示される、パデルフォーム分析アプリを紹介する記事です。VR ヘッドセット(Meta Quest)、モーションキャプチャ(HaritoraX)、カメラによる骨格推定(MoveNet)を組み合わせ、バーチャル空間でのパデルの動作を計測し、DTW アルゴリズムでトッププレーヤーのフォームと比較して、5 指標のスコアカードと Amazon Bedrock による改善アドバイスを返します。技術的な見どころは、AI 駆動の 3D 開発です。3D 空間のプログラミングは従来、空間座標やベクトル演算など専門性が高い領域でしたが、本プロジェクトでは Godot Engine 上のロジックを Kiro を使った自然言語プログラミングで実装しています。「ボールを放物線で飛ばしてラケットの当たり判定を追加して」といった指示で 3D の挙動を構築でき、3D/VR 開発の経験が浅くても複雑なアプリを素早く試作できることを示しています。クラウド側は Amazon Bedrock や AWS Lambda、Amazon S3、Amazon DynamoDB、AWS IoT Greengrass などで構成され、このコア(モーションキャプチャ × AI 比較分析 × リアルタイムフィードバック)はスポーツ全般やリハビリ、製造業の技能伝承など幅広い分野に応用できると述べられています。 ブログ記事「 AI が Arm SoC 間で組み込みコードベースを移行を支援 」 Arm SoC(System on a Chip)間での組み込みコードベース移行を支援する新しい Kiro Power「Arm SoC Migration Power」が、Arm と AWS の共同開発として紹介されました。Kiro は AWS の AI 搭載 IDE で、Powers は繰り返し発生する課題にドメイン固有のガイダンスを提供する仕組みです。変更を自動化するのではなく、アーキテクチャの違いや制約を明示し、エンジニアの判断を支援します。複数の Arm プラットフォームでコンパイル・実行できるコードでも、CPU マイクロアーキテクチャやメモリ階層、SIMD サポートの違いにより、特に安全性に関わるシステムでは挙動が変わることがあります。この Power は移行を発見・分析・計画・実装・検証のガイド付きワークフローとして構造化し、こうした違いを早い段階で明示します。記事では自動車産業を例に、AWS Graviton 搭載 EC2 での開発から、低コストな Arm ハードウェアでのプロトタイプ、NXP i.MX 8M Plus のような車載 SoC への移行という 3 段階を解説しています。Arm の数百の Learning Paths を参照できる Arm MCP Server の機能も含まれます。  イベント開催レポート 「 日立グループ合同「AI-DLC Unicorn Gym」開催レポート ── 日立 AI駆動開発のキーマンに聞く、グループ展開への道筋 」 2026 年 5 月 18〜20 日に日立のオフィスで開催された「日立グループ合同 AI-DLC Unicorn Gym」の開催レポートと、推進キーマンへのインタビューです。AI-DLC は、AI を要件定義から実装・テストまでの開発ライフサイクル全体に組み込みつつ、人間が主導権を握る(Human-in-the-Loop)開発手法で、3 日間で体験するワークショップが Unicorn Gym です。日立製作所・日立ハイテク・日立産業制御ソリューションズの 3 社・8 チーム・52 名が、実際の業務テーマを持ち寄って参加しました。全体満足度は 5 点満点中 4.67、回答者の 90% が開発工数の「70% 以上の削減」を体感したと報告されています。インタビューでは、「動くものをデプロイするまでの速さ」と「本番リリースまでの工数」は別物であり、日立が積み上げてきた品質保証の工程を AI-DLC の進め方に織り込んだ「日立版 AI-DLC」を作る必要があるという議論が語られています。AWS が GitHub で公開する AI-DLC Workflows をベースに汎用版を整え、各事業部が Fork してカスタマイズする構想や、グループ横断の AI 駆動開発ワーキンググループ立ち上げの方針も紹介されています。 「 【開催報告】通信事業者向けカスタム AI エージェントワークショップ開催しました! ( 2026 年 4 月 23 日 ) – ネットワーク開発・運用を AI エージェントで変える 」 2026 年 4 月 23 日に AWS Startup Loft Tokyo で開催された、通信事業者向けカスタム AI エージェントワークショップの開催レポートです。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルに NTT、ソニーを加えた事業者から 121 名・6 グループが参加し、Autonomous Network 実現に向けた参考アーキテクチャや事例、Strands Agents・Amazon Bedrock AgentCore のハンズオン、ユースケース議論が行われました。事例では、NTTドコモが AI エージェントと GitOps を組み合わせ、5G コアネットワークの設計・構築のリードタイムを約 80% 短縮した取り組みや、NTTドコモビジネスがルータ連携 AI エージェントで設定作業の所要日数を 6 日から 1 日に短縮した事例が共有されました。ハンズオンでは、数行で実装できる Strands Agents でエージェントを作り、AgentCore Memory と AgentCore Runtime で永続的なメモリとサーバーレスのスケールを備えた本番対応構成へ発展させる流れを体験。ユースケース議論では、業務領域ごとに専門エージェントを分ける発想、既存社内ツールとの接続、AI に任せきれない判断ポイントの設計が、各社共通の論点として浮かび上がりました。 サービスアップデート Amazon Bedrock Managed Knowledge Base が一般提供開始 フルマネージドの RAG サービス Amazon Bedrock Managed Knowledge Base が一般提供を開始しました。ベクトルデータベースやデータパイプライン、検索インフラを自前で管理せずに、企業データに根ざした本番品質の AI エージェントを構築できます。データの取り込みやストレージの最適化、高度な検索を自動で引き受けてくれるため、プロトタイプから本番へ素早く移行できます。Amazon S3、SharePoint、Confluence、Google Drive、OneDrive、Web Crawler の 6 種のコネクタに対応し、複雑なマルチホップの問い合わせにはクエリプランニング、暫定応答の評価、再ランキングを自動で組み合わせるエージェント型検索も使えます。東京リージョンを含むアジアパシフィック(シドニー、東京)、米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)、欧州(ダブリン、フランクフルト、ロンドン)、AWS GovCloud(米国西部)で利用できます。 Amazon Bedrock Guardrails がエージェント型 AI ワークフロー向けの新しい API を発表 Amazon Bedrock Guardrails が、エージェント型 AI アプリケーション向けの新しい InvokeGuardrailChecks API を発表しました。ガードレールのリソースを作らずに、ワークフローの好きな地点で個別のセーフガードを呼び出せます。エージェント型 AI は計画・ツール呼び出し・出力処理を繰り返し、1 リクエストで数十ステップに及ぶこともあり、各ステップでリスクの種類も変わるため、こうした細かい制御が役立ちます。リクエストごとにどのチェックを走らせるかを細かく選べ、重大度と信頼度のスコアが返るので、ブロック・通過・再試行・記録といったアクションを自前のしきい値で実装できます。コンテンツフィルター、プロンプト攻撃検出(脱獄・プロンプトインジェクション・プロンプト漏洩)、機密情報フィルターに対応し、ガードレール ID やバージョンの管理が不要なのも扱いやすい点です。東京リージョンを含むアジアパシフィック(東京、シドニー)、米国東部(バージニア北部、オハイオ)、米国西部(オレゴン)、欧州(ロンドン、ストックホルム)で利用できます。 Amazon Bedrock Guardrails がシドニーで Automated Reasoning checks に対応 Amazon Bedrock Guardrails の Automated Reasoning checks が、新たにアジアパシフィック(シドニー)リージョンで利用できるようになりました。これは形式的検証(数学的な手法)で AI の出力を検証する機能で、大規模言語モデルの正しい応答を最大 99% の精度で見極められるとされています。サンプリングに頼る確率的なテストとは異なり、数学的な裏付けで応答を検証できるため、金融・ヘルスケア・法務といった規制の厳しい領域での要件対応を後押しします。本番デプロイ前の応答チェックやビジネスルール準拠の確認に使え、Amazon Bedrock コンソールまたは SDK から利用できます。既存の提供リージョンである米国東部(バージニア北部、オハイオ)、米国西部(オレゴン)、欧州(フランクフルト、アイルランド、パリ)に、今回シドニーが加わりました。 AgentCore harness が一般提供開始 Amazon Bedrock AgentCore の managed agent harness が一般提供を開始しました。モデルが「脳」なら、ハーネスは「体」にあたる管理レイヤーで、オーケストレーションループの実行、ツールの実行、コンテキストウィンドウの管理、ターンをまたぐ状態保持、障害復旧、セッション分離を引き受けます。コードを書く代わりに、使うモデル・呼び出すツール・従う指示を設定として宣言すれば、本番品質のエージェントが数分で立ち上がります。モデルとハーネスが分離されているため、セッションの途中でもコンテキストを失わずにモデルを切り替えられ(計画はあるモデル、コード生成は別のモデル、といった使い分けが可能)、独自のオーケストレーションが必要になれば CLI コマンド一つで Strands ベースのコードへエクスポートできます。AgentCore が利用できるすべての AWS 商用リージョンで使えます。 Amazon Bedrock AgentCore が本番環境のエージェントを継続的に改善する最適化機能を追加 Amazon Bedrock AgentCore が、本番環境のトレースをエージェントの継続的な改善につなげる最適化機能を発表しました。エラーを出さずダッシュボード上は正常に見える「サイレントな障害」も対象に、本番データから改善点を見つけられます。繰り返し起きる障害パターン(サイレントな障害を含む)を見つけて根本原因を説明し、影響の大きさで順位づけする「失敗インサイト」、ユーザーの意図でリクエストをまとめる「意図インサイト」、エージェントがタスクをこなす経路をまとめる「トラジェクトリインサイト」で、エージェントの挙動を数分で把握できます。さらに、実際の挙動に基づいてシステムプロンプトやツール記述の改善を根拠つきで提案し、バッチ評価や本番トラフィックを分割した A/B テストで効果を統計的に検証できます。AgentCore ランタイムだけでなく、AWS Lambda、Amazon EKS、AWS 以外の環境でも動作します。失敗・意図・トラジェクトリのインサイトは 13 の AWS リージョンでプレビュー、バッチ評価・レコメンデーション・A/B テストは 14 の AWS リージョンで一般提供されています。 Amazon Bedrock AgentCore がポリシーで Bedrock Guardrails をサポート AI エージェントの実行可能なアクションを制御する認可機能 AgentCore policy が、Bedrock Guardrails をサポートするようになりました。認可済みアクションの出力や、ゲートウェイ先のツール・エージェント・モデルへの入力をリアルタイムで評価します。プロンプトインジェクション攻撃や有害コンテンツ、機密情報の漏洩を、下流システムに到達する前に検出・ブロックでき、評価はエージェントのコードの外、AgentCore ゲートウェイの境界で行われます。既存の AgentCore ゲートウェイ環境でそのまま動き、新たなインフラは不要です。ポリシーは自然言語でも policy-as-code でも記述でき、評価は従量課金制です。東京リージョンを含むアジアパシフィック(東京、シドニー)、米国東部(バージニア北部)、欧州(ロンドン、ストックホルム)で利用できます。 AWS DevOps Agent がリリース管理機能を追加(プレビュー) AWS DevOps Agent が、リリース管理機能をプレビューで追加しました。これにより、このエージェントがデリバリーと運用の両方をまたいで支援するようになります。機能は 2 つです。コード生成時に変更を本番安全性の観点で評価する「リリースレディネスレビュー」は、内部標準からのドリフトや依存関係への影響、アクセス制御を確認し、リポジトリをまたいだ依存関係を地図化してコミット前に破壊的変更を検出します。「リリーステスト」は、Web や API ベースのアプリ向けにテスト計画を生成・実行し、回帰や UX の問題、統合の失敗を見つけます。コードリポジトリとパイプラインを AWS DevOps Agent space に接続すれば始められ、プレビュー期間中は追加費用なしで、米国東部(バージニア北部)リージョンで利用できます。 CLI v3 への早期アクセス Kiro CLI 2.8 で、Kiro V3 の早期アクセスプレビューが導入されました。kiro-cli –v3 でオプトインでき、新しいハーネスを既存の 2.x 環境と並行して試せます。オプトインするまで 2.x の設定はそのままです。V3 は、Kiro の IDE と Web を動かすのと同じ統合エージェントハーネス上に構築されており、ハーネスへの改善がすべての面に同時に届くようになります。ターミナルでのスペック駆動開発、ケイパビリティベースの権限モデル、独立したファイル形式を持つ強化されたフック、タグベースのエージェント設定が新たに加わりました。 Automations の提供開始 Kiro on the web で、繰り返し作業をスケジュール実行できる Automations が使えるようになりました。オートメーションを作り、タスクを記述して GitHub または GitLab のリポジトリを選び、スケジュールを設定すれば、決めた周期で Kiro が自前のサンドボックス内で自律的に実行します。各実行は独立したサンドボックスを立ち上げてリポジトリをクローンし、作業を進めて、完了するとプルリクエストを開きます。1 つのオートメーションにつき最大 5 つのスケジュールを設定でき、毎時・毎日といった組み込みオプションのほか cron 式も使えます。編集・無効化・削除はいつでも可能で、変更は次回の実行から反映されます。 Amazon S3 Vectors が 1 クエリあたり最大 10,000 件の類似検索結果に対応 Amazon S3 Vectors が、1 クエリあたりの類似検索結果(topK 最近傍)を最大 10,000 件まで返せるようになりました。従来の上限から 100 倍の拡大です。これにより、より大きく網羅的な候補セットを一度の検索で取得でき、再ランキングや集約、重複排除を組み込んだ多段階のリトリーバルパイプラインを組みやすくなります。結果は複数ページに分けて返るため、最初のページをすぐ処理しながら後続を取得することもできます。最初の 512KB 分の返却データは無料です。Amazon S3 Vectors が利用できるすべての AWS リージョンで使えます。 Amazon S3 Vectors が大規模ベクトルインデックスのクエリ料金を最大 80% 削減 Amazon S3 Vectors が、1,000 万を超えるベクトルを持つインデックスへのクエリで、データ処理料金を最大 80% 削減しました。新しい料金は自動で適用され、アプリケーション側の変更は必要ありません。大規模な AI、RAG、セマンティック検索のワークロードで類似検索のコストを抑えられるのが利点です。なお、クエリ性能を高めるために、ベクトルを複数のインデックスに分散させることは引き続き推奨されています。この料金は、Amazon S3 Vectors が利用できるすべての AWS リージョンで適用されます。 Amazon Quick が自律エージェント、マルチデータセット分析、刷新されたアクティビティフィードを発表 AI アシスタントの Amazon Quick が、自律エージェント、マルチデータセット分析、刷新されたアクティビティフィードの 3 つを発表しました。自律エージェントは、自然言語でタスクを記述し、ステップごとの承認から目標ベースの幅広い実行まで承認の粒度を選べて、停滞中の取引のフォローアップや発注書の処理などを継続的に自動化します。マルチデータセット分析では、Snowflake やリレーショナルデータベースなど複数のデータソースを、事前のデータ結合なしに自然言語で横断的に問い合わせでき、既存の権限を尊重します。刷新されたアクティビティフィードは会話型のインターフェースで、メールや Slack への返信、リクエストの承認をアプリを切り替えずに行えます。 Amazon Quick が Adobe、Figma、WhatsApp などの新しいコネクタで連携を拡大 Amazon Quick が新たに 16 のツールと連携できるようになり、それらの情報をもとにアプリを切り替えずにアクションを起こせます。追加されたのは Adobe、Figma、WhatsApp、Snowflake、Shopify、Smartsheet、Zapier、Dun & Bradstreet、Moody’s、ZoomInfo など、生産性・デザイン・分析・データ基盤・金融・コマース・コミュニケーションにまたがる各種ツールです。たとえば営業チームなら、Dun & Bradstreet でアカウント情報を補強し、Snowflake のデータと突き合わせ、Smartsheet でアウトリーチのタスクを管理する、という一連の流れを Quick から離れずに進められます。新しいツールは数分でワークスペースに追加でき、すぐ使い始められます。 セマンティック検索・文類似度向けの all-MiniLM-L12-v2 が Amazon SageMaker JumpStart で利用可能に Sentence Transformers の all-MiniLM-L12-v2 モデルが、Amazon SageMaker JumpStart で利用できるようになりました。文章や段落を 384 次元の密ベクトルに変換するモデルで、セマンティック検索、テキストクラスタリング、文類似度に向いています。コンパクトな構造で高速な推論と高い埋め込み品質を両立しており、情報検索やドキュメントクラスタリング、重複検出、言い換え識別といった本番ワークロードに適しています。SageMaker Studio の Models セクション、または SageMaker Python SDK から数クリックでデプロイでき、高品質なセマンティック検索アプリを AWS インフラ上に構築できます。 マルチモーダル推論・エージェント AI 向けの Ministral-3-14B-Instruct が Amazon SageMaker JumpStart で利用可能に Mistral AI の Ministral-3-14B-Instruct-2512 が、Amazon SageMaker JumpStart で利用できるようになりました。14B パラメータのコンパクトな構造で、エッジでのデプロイに最適化されています。テキストに加えて画像を分析して知見を返せるほか、ネイティブの関数呼び出しと JSON 出力によるエージェント機能を備え、日本語を含む数十言語の多言語理解に対応します。SageMaker Studio の Models セクション、または SageMaker Python SDK から数クリックでデプロイでき、高度な AI アシスタントやエージェントシステム、画像対応のアプリケーションを AWS インフラ上で構築できます。 Amazon SageMaker AI が推論エンドポイント向けの新しいオブザーバビリティ機能を発表 Amazon SageMaker AI が、推論エンドポイント向けの新しいオブザーバビリティ機能を発表しました。生成 AI 推論の本番ワークロードを、安心して運用できるよう支援します。Time to First Token、トークン間レイテンシ、キュー深度、秒間トークン数などのパフォーマンス指標をリアルタイムで追跡し、Amazon CloudWatch 内の構築済み「SageMaker AI Insights」ダッシュボードで、トークンレイテンシや GPU 使用率、推論コンポーネントのコピー数、スケーリングイベント、コールドスタートの内訳を一画面で見られます。OpenTelemetry ネイティブのメトリクスが計装なしで自動公開され、問題の特定・解決が数時間ではなく数分で進みます。東京リージョンを含むアジアパシフィック(ムンバイ、シンガポール、シドニー、東京、ソウル、ジャカルタ)、米国東部(バージニア北部、オハイオ)、米国西部(オレゴン、北カリフォルニア)、カナダ(中部)、南米(サンパウロ)、欧州(アイルランド、フランクフルト、ロンドン、ストックホルム、チューリッヒ)で利用できます。 AWS Marketplace が AI 支援による製品リスティングを発表 AWS Marketplace が、Partner Assistant チャット内で使える AI 支援の製品リスティング機能を発表しました。独立系ソフトウェアベンダー(ISV)やコンサルティングパートナーが対象です。Web サイトの URL や PDF、ケーススタディ、製品ドキュメントといった既存の資産から情報を取り込み、必要な製品情報の各項目を自動生成します。AWS Marketplace のサイズ・フォーマット要件に対する検証や検索向けの最適化、項目ごとの推奨も行い、掲載内容の水準を示す品質スコアを提示します。これにより、手作業の入力や要件を満たすための推測の手間を減らせます。AWS Partner Central、AWS Marketplace Management Portal、プログラム連携向けの Partner Agent MCP server から利用でき、AWS GovCloud(米国)と中国リージョンは対象外です。 AWS Partner Central のエージェントが新規パートナーを登録から販売準備完了まで案内 AWS Partner Central agents のオンボーディング機能が一般提供を開始し、新規パートナーを登録から販売準備の完了まで導きます。従来は AWS で販売を始める最短ルートを知るために複数の資料を調べる必要がありましたが、その手間を減らします。企業の Web サイトから情報を取得して対応業界や提供ソリューションを自動入力し、販売準備に必要なことと、その理由を提示します。税務・銀行・コンプライアンスの要件をステップごとに案内し、検証や支払い設定の完了、Marketplace での出品準備までを支援します。常時利用できるアドバイザーとして、オンデマンドでパーソナライズされたロードマップを得られるのが利点です。AWS Partner Central コンソール内、または Model Context Protocol(MCP)経由で利用でき、すべての商用 AWS リージョンで使えます。 Amazon EC2 G7 インスタンスが一般提供開始 Amazon EC2 G7 インスタンスが一般提供を開始しました。NVIDIA RTX PRO 4500 Blackwell Server Edition GPU を最大 8 基(各 32GB メモリ)と、カスタムの Intel Xeon 6 プロセッサ、最大 700 Gbps の Elastic Fabric Adapter(EFA)を備えます。前世代の G6 と比べて AI 推論性能が最大 4.6 倍、グラフィックス性能が最大 2.1 倍とされ、言語翻訳や動画・画像解析、音声認識、レコメンダーシステムといった AI 推論から、リアルタイムの高品質グラフィックスやゲームストリーミング、大規模データ処理まで幅広く使えます。オンデマンド、Savings Plans、スポットの 3 つの購入オプションに対応し、米国東部(オハイオ)、米国西部(オレゴン)の各リージョンで利用できます。 Amazon EC2 P6-B200 インスタンスがアジアパシフィック(ムンバイ)リージョンで利用可能に Amazon EC2 P6-B200 インスタンスが、新たにアジアパシフィック(ムンバイ)リージョンで利用できるようになりました。NVIDIA Blackwell GPU を 8 基、1,440 GB の高帯域幅 GPU メモリを搭載し、第 5 世代 Intel Xeon プロセッサと最大 3.2 Tbps の EFAv4 を備えます。AI のトレーニングと推論で、P5en インスタンスと比べて最大 2 倍の性能が得られ、GPU メモリ帯域幅は 60% 向上しています。Amazon EC2 UltraClusters 内で数万 GPU 規模まで安全かつ確実にスケールでき、これまでの米国西部(オレゴン)、米国東部(バージニア北部、オハイオ)、AWS GovCloud(米国西部、米国東部)に加えて、今回アジアパシフィック(ムンバイ)が加わりました。 最後に「 AWS ジャパン生成 AI 実用化推進プログラム 」も引き続き実施中ですので検討してみてください。 今週は以上です。それでは、また来週お会いしましょう! 著者について 野間 愛一郎 (Aiichiro Noma) AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、製造業のお客様を中心に日々クラウド活用の技術支援を行なっています。データベースやデータ分析など、データを扱う領域が好きです。最近作っただし巻き卵焼きを褒められました。
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの戸塚です。今週も 週刊AWS をお届けします。 いよいよ、今週 6/25(木)、26(金) で AWS Summit Japan 2026 が幕張メッセで開催されます。私もブース対応や登壇を行いますので、現地で私を見たらぜひお声かけください。Builders Fair のコーナーで、VR ゴーグルと体にセンサーをつけて計測するパデルフォームのコーチングシステムを展示しています!詳細は こちら 。私が所属する Retail CPG でも Retail エリアがあり、私はスマートグラス、音声 AI を使った店舗業務改善のデモも担当しております。Retailブースエリアの紹介もこちらの ブログ を参照ください。 それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。 2026年6月15日週の主要なアップデート 6/15(月) AWS WAF が AI トラフィック収益化機能を発表 AWS WAF が Bot Control 機能の一部として AI traffic monetization を発表しました。この機能により、コンテンツ所有者やパブリッシャーは、AI ボットやエージェントがコンテンツや API にアクセスする際に、エッジで直接価格設定、計測、決済を行うことができます。x402 オープンプロトコルを使用した machine-to-machine 決済により、AI エージェントは自律的に支払いを行い、コンテンツにアクセスできます。決済は Coinbase の x402 Facilitator を通じて USDC (stablecoin) で処理され、CloudFront のすべてのエッジロケーションで利用可能です。追加料金はなく、標準の AWS WAF 料金のみが適用されます。 AWS DevOps Agent がカスタム SRE エージェントと MCP/A2A プロトコルに対応 AWS DevOps Agent は、カスタム SRE エージェント、bring-your-own sub-agents、MCP (Model Context Protocol) および A2A (Agent-to-Agent) プロトコル経由のヘッドレスアクセスに対応しました。これにより、チームは定期的な SRE ワークフローの自動化、他のエージェントとの接続による DevOps Agent の拡張、Kiro、Claude、その他のコーディングアシスタントなど既存ツールからの機能アクセスが可能になります。カスタム SRE エージェントでは、Agent Space 内でスケジュール実行されるエージェントを作成できます。また、チャット機能の強化、カスタマー定義ルールによるインシデントスキップ、メモリーと Git 管理スキルによる知識強化、タスク品質追跡用の人手ラベリングとカスタマーダッシュボードが追加されました。こちらは、5 つの新リージョンで追加対応されています。 Amazon CloudWatch Log Analytics を発表 Amazon CloudWatch は Log Analytics という統合コンソール体験を提供開始しました。これは CloudWatch Logs Insights (ログクエリと分析)、Live Tail (リアルタイムログストリーミング)、Contributor Insights (トップコントリビューター分析) を 1 つの画面に統合したものです。複数のタブで異なるクエリを同時実行でき、パターン分析、パラメータ付き保存クエリ、ファセット、自然言語クエリ生成、ビジュアライゼーションなどの既存機能もすべて利用できます。Log Analytics はデフォルトの体験となり、すべての商用 AWS リージョンで利用可能です。料金は基盤となる各機能 (Logs Insights クエリ、Live Tail、Contributor Insights) と同じです。 Amazon Bedrock AgentCore Memory が long-term memory に厳密に一貫したメタデータをサポート Amazon Bedrock AgentCore Memory の long-term memory に、メタデータの抽出タイプとして STRICTLY_CONSISTENT が追加されました。これにより、アプリケーションから直接設定したメタデータ値が LLM の推論を経ることなく、そのまま long-term memory レコードに記録されるようになります。この機能は、部署別のスコープ検索、コンプライアンス境界の管理、マルチテナント環境でのテナントごとの独立処理を実現します。戦略ごとに最大 3 個の STRICTLY_CONSISTENT キーを設定でき、semantic、user preference、episodic 戦略で利用可能です。 AWS Transform が技術負債の自動検出と修復を行う continuous modernization 機能を発表 AWS Transform は、エンタープライズのソフトウェアポートフォリオ全体で技術負債を自動的に検出・優先順位付け・修復する continuous modernization 機能 (プレビュー) を発表しました。数千のリポジトリを対象に、古い依存関係、非推奨フレームワーク、セキュリティ脆弱性を自動で修復し、プルリクエストを自動生成します。料金は $0.035 / エージェント分で、US East (N. Virginia) と Europe (Frankfurt) で利用可能です。GitHub、GitLab、Bitbucket と統合し、Kiro、Claude Code、Cursor などの agentic IDE から利用できます。 6/16(火) Amazon Quick が Adobe、Figma、WhatsApp など 16 の新しいコネクタで統合を拡大 Amazon Quick は 16 の新しいツールとの統合を開始しました。これにより、チームはデータ、分析、デザイン、コミュニケーションアプリからのインサイトに基づいて、コンテキストを切り替えることなくアクションを実行できるようになります。新しいコネクタには Adobe、Figma、WhatsApp、Snowflake などが含まれ、生産性、デザイン、分析、データインフラ、金融インテリジェンス、コマース、コミュニケーション領域をカバーします。チームは数分で新しいツールをワークスペースに追加し、Quick Flows、Chat、Spaces で既存の統合と組み合わせて利用できます。 AWS Blocks、アプリケーションバックエンドを構成するオープンソースフレームワーク (プレビュー) を発表 AWS は、インフラツールの学習を不要にするオープンソース TypeScript フレームワーク AWS Blocks のパブリックプレビューを発表しました。ローカル環境では AWS アカウント不要で Postgres、認証、リアルタイムメッセージングが動作し、本番デプロイ時もコード変更なしで AWS サービス上で実行できます。開発者は単一セッション内でデータベーステーブル、ユーザー認証、AI エージェント、ファイルアップロード、バックグラウンドジョブを追加し、フルスタックをローカルでテストした後、準備が整った段階で AWS にデプロイできます。料金は AWS Blocks 自体に追加費用はなく、使用した AWS サービスの料金のみが発生します。 Amazon S3 Vectors が類似性検索で最大 10,000 件の結果返却に対応 Amazon S3 Vectors の QueryVectors API が、1 回のクエリで最大 10,000 件の類似性検索結果を返却できるようになりました。これは以前の制限値 100 件から 100 倍の増加です。結果は複数ページに分割して返却され、最初のページから順次処理を開始できます。クエリごとに最初の 512 KB のデータ返却は無料で、超過分には $0.01/GB のデータ返却料金が適用されます。この改善により、リランキング、集約、重複排除などのマルチステージ検索パイプラインで、より包括的な候補セットを取得できるようになります。 6/17(水) Oracle Database@AWS が Oracle Autonomous AI Database Serverless に対応 Oracle Database@AWS が Oracle Autonomous AI Database Serverless (ADB-S) に対応しました。ADB-S は、Exadata インフラや VM クラスターのプロビジョニングが不要で、AWS Management Console、CLI、API から直接データベースを作成できる完全マネージド型 Oracle データベースサービスです。コンピュートとストレージが独立してスケールし、AI Transaction Processing、AI Lakehouse、AI JSON Database、Oracle APEX の 4 つのワークロードタイプに対応します。AWS Marketplace の公開オファーおよびプライベートオファーで利用可能で、BYOL (Bring Your Own License) と License Included の両方をサポートします。現時点では US East (N. Virginia) と US West (Oregon) リージョンで提供されています。 AWS Secrets Manager が Agent Toolkit for AWS に安全なシークレット処理スキルを導入 AWS Secrets Manager は、Agent Toolkit for AWS の aws-core プラグインの一部として、secret safety skill を提供開始しました。このスキルにより、開発者は AI コーディングエージェントのワークフロー内でシークレット値を LLM のコンテキストやセッションログに公開することなく使用できます。2 層アプローチ(スキルガイダンスと PreToolUse フック)により、プレーンテキストのシークレットがモデルコンテキスト、セッションログ、エージェントメモリに一切表示されなくなります。Claude Code、Codex、Cursor などのエージェントで利用可能で、Secrets Manager が提供されているすべての AWS リージョンで今すぐ使用できます。 Amazon Bedrock AgentCore harness が一般提供開始 Amazon Bedrock AgentCore のマネージドエージェントハーネス (harness) が一般提供を開始しました。エージェント開発において最も時間がかかるオーケストレーションループ、実行環境、ツール統合、メモリ管理を設定ファイルだけで定義できるようになり、数分でプロダクション対応のエージェントを構築できます。モデルはセッション途中でも切り替え可能で、ツールやスキルの追加も設定変更のみで対応します。harness 自体に追加料金はなく、利用した CPU やメモリなどのリソース分のみ課金されます。 Amazon Bedrock AgentCore のポリシーで Bedrock Guardrails をサポート AWS は Amazon Bedrock AgentCore のポリシー機能で Bedrock Guardrails のサポートを発表しました。これにより、本番環境で AI エージェントをスケールする際に、より深いセキュリティと安全性の制御が可能になります。AgentCore ポリシーは、AI エージェントが実行を許可されるアクションを制御する認可機能です。Guardrails は、プロンプトインジェクション攻撃や機密データの露出を含む、AI エージェントワークロードにおける主要なセキュリティおよび安全性リスクに対する防御を提供します。Guardrails は、許可されたすべてのエージェントアクションの出力と、ゲートウェイターゲット(ツール、エージェント、モデル)へのすべての呼び出しの入力をリアルタイムで評価し、ダウンストリームシステムに到達する前にプロンプトインジェクション攻撃、有害コンテンツ、機密情報の露出を検出してブロックします。 AWS Glue Data Catalog がビジネスコンテキストとセマンティック検索をサポート(プレビュー) AWS Glue Data Catalog に、ビジネスコンテキストの付与とセマンティック検索機能がプレビューとして追加されました。Glossary terms、custom metadata fields (Forms)、Skill assets の 3 つの仕組みでテーブルやカラムに業務的な意味を付与でき、新しい Search API で semantic meaning による検索が可能になります。Claude Code などの MCP 互換エージェントは、Agent Toolkit for AWS の aws-data-analytics plugin を使うことで、ほぼセットアップなしで Data Catalog にアクセスできます。現在、US East (N. Virginia、Ohio)、US West (Oregon)、Europe (Ireland) の 4 リージョンでプレビュー提供中です。 Amazon Bedrock AgentCore に継続的改善機能を追加、プロダクション環境のエージェントを最適化 AWS は Amazon Bedrock AgentCore に新しい最適化機能を追加し、プロダクション環境のトレースからエージェントを継続的に改善できるようになりました。この機能は「サイレント障害」(エラーを出さないが実際には失敗している動作)を検出し、データに基づいた修正案を生成し、統計的に検証します。Failure insights、Intent insights、Trajectory insights の 3 つの分析機能は本日 13 リージョンでプレビュー提供開始、Batch evaluation、Recommendations、A/B testing は本日 14 リージョンで一般提供開始されました。AgentCore Runtime、AWS Lambda、Amazon EKS、非 AWS 環境など、実行環境を問わず利用できます。 AWS DevOps Agent がリリース管理機能を追加 (プレビュー) AWS DevOps Agent がリリース管理機能のプレビューを開始しました。この機能は、コード変更のリリース準備状況を評価し、自律的なリリーステストを実行することで、本番環境へのコードデプロイを安全に行えるようにします。リリース準備レビューでは、内部標準からの逸脱、依存関係の影響、アクセス制御をチェックし、決定論的証明を使用してインフラ変更が AWS Well-Architected のベストプラクティスに準拠しているか検証します。リリーステストでは、Web および API ベースのアプリケーション向けにテスト計画を生成・実行し、回帰、UX の問題、統合の失敗を検出します。プレビュー期間中は US East (N. Virginia) リージョンで追加費用なしで利用できます。 6/18(木) Amazon GameLift Servers がコンテナフリートの新機能を追加 Amazon GameLift Servers は、コンテナフリートに 2 つの重要な機能強化を実施しました。1 つ目は、コンテナグループ定義で Linux capabilities をカスタマイズできるようになり、NET_RAW や SYS_PTRACE といった特殊な権限を付与できます。2 つ目は、新しい Server SDK API である ListContainersNetworkInfo() を追加し、同一インスタンス上で実行される全コンテナのネットワーク情報 (コンテナ名、ID、ローカル IP アドレス、コンテナグループタイプ) を取得できるようになりました。これにより、ゲームサーバーとメトリクス収集コンテナ、ログエージェント、キャッシュシステムなどの補助サービス間の自動サービス検出と通信が簡素化されます。 AWS Compute Optimizer が EBS ボリューム推奨で IOPS とスループットスパイクの可視性を強化 AWS Compute Optimizer は、Amazon EBS ボリュームのライトサイジング推奨を提供する際に、IOPS とスループットのスパイクに対する可視性を向上させました。新たに VolumeIOPSExceededCheck と VolumeThroughputExceededCheck という 2 つの CloudWatch メトリクスを分析対象に追加し、ワークロードがプロビジョニングされたパフォーマンスを超えて IOPS やスループットを要求したかどうかを 1 分単位で検出できるようになりました。この機能により、バースト性の高いワークロードにおいて、コストとパフォーマンスのバランスを取ったライトサイジング判断が可能になります。 それでは、また来週お会いしましょう! 著者について 戸塚 智哉(Tomoya Tozuka) / @tottu22 飲食やフィットネス、ホテル業界全般のお客様をご支援しているソリューション アーキテクトで、AI/ML、IoT を得意としています。最近では AWS を活用したサステナビリティについてお客様に訴求することが多いです。 趣味は、パデルというスペイン発祥のスポーツで、休日は仲間とよく大会に出ています。
1. はじめに こんにちは、ソリューションアーキテクトの戸塚と中本と宇加治です。 AWS Summit Japan 2026 の AWS Builders’ Fair にて、パデルフォーム分析アプリを展示します。パデルを知らない方向けに簡単に説明すると、テニスとスカッシュを合わせたような、壁に囲まれた小さめコートで 2 対 2 のダブルスだけで行うラケットスポーツです。この展示は、テクノロジーでスポーツ体験を拡張し、競技者の感覚や経験だけでは捉えにくいフォームの違いを可視化する取り組みとして、多くの方に触っていただきたい内容となっています。 このブログでは、展示の概要、使用している技術スタック、AI 駆動の開発手法、そしてこのシステムが解決する課題と他インダストリーへの応用可能性についてご紹介します。エンジニアの方もたくさん参加されていると思うので、ぜひ技術的な観点からも楽しんでいただければ嬉しいです。 2. AWS Summit Japan 2026 について AWS Summit Japan 2026 は、2026年6月25日から26日まで幕張メッセで開催される、クラウドと AI イノベーションの最前線を体験できる 2 日間の無料イベントです。260 以上のセッションに加え、AWS Village、ワークショップ、Partner Solution Expo など多彩なコンテンツが用意されています。AWS Builders’ Fair エリアは、AWS エンジニアが自作した “遊べる” デモを体験しながら、AI・IoT・サーバーレスなどの活用事例を学べるハンズオン型の展示ゾーンとなっています。来場者は自由にブースを回り、生成AI・IoT・サーバーレスなどを組み合わせたインタラクティブなデモを、実際に触ったり遊んだりしながら体験できます。 3. パデフォーム分析アプリ展示概要 このアプリは、 Meta Quest (VR ヘッドセット)、 HaritoraX (モーションキャプチャデバイス)、カメラによる骨格推定技術( MoveNet )を組み合わせ、バーチャル空間でパデルの球出しを受けた際の動作を計測・分析する仕組みです。 単にスイングを記録するだけではなく、身体の各部位の動きやタイミングの差分をとらえ、トッププレーヤーのフォームと比較評価できるように設計しています。 3.1 体験の流れ VR 空間で球出しを受ける — Godot で構築された 3D 空間内でプレー リアルタイムモーションキャプチャ — HaritoraX + カメラで動作データを取得 フォーム分析 — DTW(Dynamic Time Wrapping) アルゴリズムでトッププレーヤーのフォームと比較 ※ 結果表示 — 5 指標のスコアカード + 生成 AI によるアドバイス VR、Haritora、カメラの3つのソースを統合して、最終的に 5 つの指標として評価するように実装しています。 写真: VR 空間でプレーする体験者の様子 図: 5つの評価指標を算出するための各データソースの役割 ※骨格推定には OpenPose や MoveNet といったスポーツ動作分析の標準手法を使っています。時系列比較の DTW は、 Ba č i ćらが 2022 年の VISAPP でストローク分類に使用しています。プロとの比較は Stanford の Liu が 2025 年に DTW によるプロ対アマ比較 を行っています。フェーズ分割はバイオメカニクスの標準的なアプローチとなっています。 写真: リアルタイムモーションキャプチャのデータ確認画面 ゲームとして楽しめるだけでなく、トレーニングにもなる設計を目指しています。プレイヤーは VR 空間の中でさまざまなボール(レボテやコントラパレットを含む)に対応することになり、楽しみながらフォームの改善ポイントを発見できます。 3.3 トッププレーヤーの教師データ 事前計測には、パデルトッププレーヤーとして久留広平選手、内海信仁選手、瀧田瑞月選手、内海和心選手に AWS オフィスへお越しいただきました。計測で取得したデータは、すでにアプリ内の教師データとして実装されており、体験者は彼らのフォームとの差異を比較できるようになっています。 この仕組みの面白さは、単に「上手い・下手」を判定することではありません。トッププレーヤーの動作を基準にすることで、打点の入り方、身体の回旋、重心移動、準備動作の速さなど、普段は言語化しにくい技術要素を、比較可能な形で捉えられる点にあります。 また、コーチングや自己改善の文脈でも活用しやすいのが特徴です。感覚に頼りがちなフォーム指導に対して、再現性のある比較軸を持ち込めるため、競技経験者はもちろん、これから上達したいプレーヤーにとっても新しい学習体験になり得ます。 写真: 計測結果のスコアカード画面(数値化 + 生成 AI アドバイス) 3.4 トッププレーヤーからのコメント 教師データ計測に協力いただいた選手から、本システムを実際に使用した感想をいただきました。システムの可能性を評価する前向きなコメントに加え、今後の活用方法に関するアイデアも頂戴しました。 ■ 久留 広平選手(日本代表) コーチの視点では、フォームや身体の使い方を指導する際に選手がイメージしている動作と実際の動作に乖離が見られるケースがあり、そのような場面でデータに基づくフォーム分析を活用することで、効果的な指導につなげられると感じました。 ■ 内海 信仁選手(ベテラン日本代表) 日本は世界から30年のビハインドがあり、中東、東南アジアは英語が話せるアドバンテージでどんどん差を埋めていますが、日本はそれが出来ていません。それをテクノロジーで埋めていくというのは日本らしさがあってとても素晴らしいと感じました。 ■ 瀧田 瑞月選手(2018〜2023 日本代表 2025年 Jr 日本代表サブコーチ) 率直に、これからの可能性にとてもワクワクしました。パデルに限らず、エンターテインメントやコーチング、競技力向上など、さまざまなカテゴリーで活用できる可能性を感じました。今後どのように発展していくのか、とても楽しみです。 ■ 内海 和心選手(日本代表) 自分の足りないところやいいところを見つけてくれるところが面白いと感じました。プロと比べて何が劣っているかとか見つかるところが今後の成長に繋がりそうだと思いました。 4. システムアーキテクチャ 4.1 全体構成 この展示は、スポーツテック、XR、センシング、コンピュータビジョンを横断する実験でもあります。Meta Quest による没入的な体験、HaritoraX によるモーションキャプチャ、カメラベースの骨格推定による姿勢解析を組み合わせることで、単一センサーだけでは捉えきれないフォーム情報を多面的に扱えるようにしています。VR アプリ構築には、Unity や Unreal Engine なども候補にあがりましたが、今回は費用も極力抑えることを考え、完全無料でオープンソースの Godot を採用しました。Godot は、Python に似た独自の言語「GDScript」を使います。文法がシンプルで読みやすいため初心者でも学習しやすい設計になっています。もちろん C# や C++ も使うことができます。今回はこの GDScript 等を Kiro の力を活用することで、自然言語でのやりとりでこのような VR アプリのオブジェクトや VR 空間での挙動までもプログラミングしているので、GDScript の学習コストはかかりませんでした。 本システムは以下のコンポーネントで構成されています: 図: システム全体概要 レイヤー 技術 用途 VR / 3D 空間 Godot Engine VR空間内でのパデル球出しシミュレーション。自然言語(Kiro)で開発 VR デバイス Meta Quest VR ヘッドセットによる没入体験 モーションキャプチャ HaritoraX 身体トラッキング(全身の動きを取得) 骨格推定 MoveNet (TensorFlow Hub) カメラ映像からリアルタイム骨格推定(17 キーポイント) フロントエンド Tauri v2 + React + TypeScript + Vite デスクトップアプリ(結果表示・操作 UI) バックエンド バックエンド Python FastAPI + Uvicorn リアルタイム分析 API(WebSocket 対応) フォーム比較 DTW (Dynamic Time Warping) 時系列データの非線形マッチングによるフォーム比較 クラウド AWS CDK (ECS Fargate + ALB + S3 + DynamoDB) 評価処理のオフロード、スコア永続化、ランキング AI フィードバック Amazon Bedrock スコアに基づくパーソナライズされた改善アドバイス エッジ側で動くアプリケーションは AWS IoT Greengrass の OTA (Over the Air)アップデート を使ってアプリ配信をする仕組みをとっており、複数拠点にあるアプリを遠隔で更新できる様にしています。また計測後のフィードバックは骨格推定を含んだ動画も見れるようになっており、動画配信は Amazon CloudFront を活用してレイテンシーが抑えられる形にしています。 図: エッジ側を含めた AWS 構成 4.2 AI 駆動の 3D 開発: Kiro × Godot 今後、3D や VR の需要はさらに高まっていくと見られます。一方で、3D プログラミングは従来、空間座標やベクトル演算、物理エンジンの理解など専門性が高く、参入障壁が高い領域でした。 今回のプロジェクトでは、Godot Engine を使った 3D 空間のプログラミングを、Kiro(AI コーディングアシスタント)を用いた自然言語プログラミングで実施しています。たとえば「ボールを放物線で飛ばしてラケットの当たり判定を追加して」「壁に当たったらレボテ(跳ね返り)する物理を実装して」といった指示で、3D 空間の挙動や空間認識のロジックを実装できました。 これにより、3D/VR 開発の経験が浅いエンジニアでも、アイデアを素早くプロトタイピングし、スポーツシミュレーションのような複雑な 3D アプリケーションを構築できることを示しています。AI 駆動の開発が、従来は専門家の領域だった 3D プログラミングの民主化を進める一例と言えます。 4.3 モーションキャプチャデータ連携の技術的課題 本システムの開発で最も技術的に挑戦的だったのは、異なるモーションキャプチャソースからのデータ統合です。 具体的には以下の課題がありました: 座標系の統一: HaritoraX(慣性式)、Meta Quest(光学式)、MoveNet(画像ベース)はそれぞれ異なる座標系・スケールで動作データを出力します。これらを統一的な骨格表現に変換する必要がありました。 データ同期: デバイスごとにサンプリングレートが異なり(カメラ 30fps、HaritoraX 100Hz 等)、時刻同期とリサンプリングの仕組みが必要でした。 欠損補間: オクルージョン(身体の一部が隠れる)時のデータ欠損を、他デバイスのデータで補間する戦略を設計しました。 リアルタイム性: 分析結果を体験者にすぐフィードバックするため、WebSocket 経由でのストリーミング処理パイプラインを構築しました。 これらの課題に対して、Kinesis 経由でデータを送りつつ UNIX タイムの時間同期、骨格情報との相対位置によるキャリブレーションにより統合し、クラウドと連携して分析する — これはまさに AWS が得意とする領域です。 5. 今後の可能性 5.1 このアプリが解決する課題 スポーツの世界では、トップ選手の技術は見えているようで、細部まではなかなか共有されません。コーチングの現場でも、「もっと腰を回して」「タイミングが遅い」といったフィードバックは、指導者の主観に依存し、再現性に乏しいものでした。 本システムは以下の課題を解決します: フォーム指導の属人化: 感覚的な指導を定量データに置き換え、再現性のある比較軸を提供 上達実感の欠如: スコアの時系列推移を記録し、小さな改善も可視化 トップ選手の技術の暗黙知化: 動作データとして記録し、比較可能な形でアクセス可能に フィードバックの即時性: リアルタイム計測 → 即座にスコア表示、改善ポイントを AI が提示 エンゲージメントの低下: VR ゲームとして楽しみながらトレーニングできる体験設計 5.2 他インダストリーへの応用可能性 本システムのコアである「モーションキャプチャ × AI 比較分析 × リアルタイムフィードバック」は、パデルに限らず幅広い分野に応用可能だと考えています。以下にユースケースを示します。 インダストリー 応用例 期待効果 スポーツ全般 テニス、ゴルフ、野球のスイング分析、サッカーのキック分析 定量的なフォーム改善、怪我予防 リハビリ・ヘルスケア 理学療法での動作評価、リハビリ進捗の定量モニタリング 回復度の客観的評価、遠隔リハビリ 製造業 作業員の動作分析、熟練工の技能伝承 品質向上、教育期間短縮 エンターテインメント ダンスや演技のフォーム評価、モーションキャプチャ活用 パフォーマンス向上、ゲーミフィケーション フィットネス パーソナルトレーニングのフォームチェック、ヨガのポーズ評価 トレーナー不在時の自己改善 介護・高齢者支援 歩行分析、転倒リスク評価 早期異常検知、予防介護 技術的には、DTW による時系列比較は人間の動作全般に適用可能であり、教師データ(基準動作)を差し替えるだけで異なるドメインに展開できます。AWS のクラウドインフラ(AWS Lambda, Amazon S3, Amazon DynamoDB,Amazon Bedrock, AWS IoT Greengrass等)を活用することで、スケーラブルかつ低コストな運用が可能です。 5.3 今後の展望 今回の展示はデモでありながら、今後の展開余地が大きい取り組みでもあります。 プレーヤーごとの癖や成長過程の可視化 ショット別の比較分析(フォアハンド / バックハンド / ボレー / バンデッハ) レベル別の推奨フィードバック コーチとの振り返り支援(セッション動画 + スコアの共有) 「どのトッププレーヤーのフォームに近いか」のパーソナライズ分析 マルチスポーツ対応(テニス、バドミントン、ゴルフ等) 写真: 教師データとして協力いただいたパデルトッププレイヤーの皆様 6. ぜひ会場で体験してください AWS Summit Japan 2026 の AWS Builders’ Fair は、遊び心あふれるテクノロジー展示を実際に見て、触って、開発者と会話できる場です。パデルフォーム分析アプリも、スポーツとテクノロジーが交わる体験を、できるだけ直感的に楽しんでいただけるよう準備しています。 ブースでアプリを体験いただいた方には、Amazon Padel ステッカーを配布予定です。AWS Summit Japan 2026 に参加される方は、ぜひ Builders’ Fair に立ち寄って、トッププレーヤーとのフォーム比較を体験してみてください。 AWS Summit Japan 2026 公式サイト: https://aws.amazon.com/jp/summits/japan/ 著者について 戸塚 智哉(Tomoya Tozuka) / @tottu22 飲食やフィットネス、ホテル業界全般のお客様をご支援しているソリューション アーキテクトで、AI/ML、IoT を得意としています。最近では AWS を活用したサステナビリティについてお客様に訴求することが多いです。 趣味は、パデルというスペイン発祥のスポーツで、休日は仲間とよく大会に出ています。 中本 翔太(Shota Nakamoto) ネットワークチームに所属するソリューションアーキテクトで、サービス業界のお客様を中心にご支援をしています。 宇加治 邦生(Housei Ukaji) サービス業界のお客様を中心にご支援をしています。好きな AWS サービスは Kiro CLI です。

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