先進技術を扱うエンジニアとして生成AIプロジェクトから得られた経験と学び

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先進技術を扱うエンジニアとして生成AIプロジェクトから得られた経験と学び
生成AIの登場以降、多くの企業が社内業務の効率化やクライアントサービスへの活用に取り組んでいる。SCSKの久保田菜々子氏はまさにそのような業務に、研究開発部門のエンジニアとして従事している。入社5年目の彼女が、どのような思いでこれまで業務に取り組んできたのか。そして、この先どのようなキャリアを描こうとしているのかを紹介する。

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SCSK株式会社 久保田 菜々子氏
SCSK株式会社
技術戦略本部 デジタル推進部 久保田 菜々子氏

幅広い技術や新しいことにさらに取り組み、マルチプレイヤーを目指す

大学時代から情報系の研究室に所属し、大学院ならびに研究室でも学んできた久保田氏。SCSKでも研究開発部門に所属する。そして、このような歩みの中である思いが芽吹いてくる。

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研究することがゴールではなく、人の役に立つシステムを開発したい。しかも、新しい技術を取り入れたいという思いだ。そしてまさにそのようなプロジェクトを担当することになる。現在携わっている生成AI・RAGを活用した、QAチャットボット開発である。

先進技術を扱うエンジニアとして生成AIプロジェクトから得られた経験と学び スライド2

テキスト、画像、動画、音声など。生成AIはさまざまなコンテンツを、ユーザーの指示に応じて生成してくれる。SCSKではアイデアの壁打ちや質問に応じてくれるいわゆるチャットボット的な使い方から、システム開発の効率化まで様々な用途で生成AIを活用しており、久保田氏が担当したプロジェクトは、その中の一つに位置付けられる。

RAGとは、生成AIと検索を組み合わせる手法である。スライドで示したように、ユーザーの質問にあわせて用意しておいたデータベースの関連情報を生成AIに渡すことで、汎用的な生成AIが学習していない内容についても答えることができる。

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久保田氏はこのRAGの技術を活用することで、従業員からの問い合わせに自動で答えることができる、チャットボットの開発に取り組んでいる。先述した2つの思いを実現できるプロジェクトであることから「まさに私が取り組みたいとイメージしていた仕事です」と述べた。

プロジェクトは久保田氏が所属する、開発やPoCを担う技術戦略本部開発チームが4~5名と、QAチャットボットサービスに回答させたい内容に詳しい主管部署の2チームで、協力しながら進められた。

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プロジェクトを進めていくと、PoCフェーズでは回答精度が悪い、UIが分かりづらいなどの課題が上がった。本番フェーズではコーポレート部門の利用も考慮し、手順書に加え、運用を容易化するツールも開発した。そして、このような改善点を素早く改修するスピード感も求められた。

また、先端技術ならではの、技術の進歩の速さに対応する必要もあり「難しいと感じました」と、久保田氏は苦労を振り返る。また、主担当はアプリケーションであったが、クラウド環境にインフラを構築するなどの業務も一部担当したため、該当領域の知識や技術を学ぶ必要もあった。

ただ、このような苦労を乗り越えたことで、結果としてPoCフェーズだけでなく、本番フェーズまで。さらにはアプリ開発からクラウド、セキュリティなど幅広い技術領域を経験することになった。

また、先述した手順書作成にも重なるが、コーポレート部門など、技術部門以外の担当者にもシステムの仕組みや利用方法を分かりやすく説明することを求められるシーンが多かったことで、同スキルも身に付いた。

もう一つ、利用者や利用目的により必要な機能やUIが異なるなど、ユーザー目線での思考や実装も重要であった。このように多くのことを学ぶ機会となったと、プロジェクトを振り返った。

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今回のプロジェクトを経験したことで、「新しいことに挑戦し、幅広い領域の技術に取り組みたい」という新たな思いが生まれた。「特定技術の専門家ではなく、マルチプレイヤーになりたいと考えています」という今後の展望を語り、セッションを締めた。

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【Q&A】参加者からの質問に登壇者が回答

登壇セッションが終わった後は、イベント参加者からの質問に登壇者が回答する、QAセッションも行われた。抜粋して紹介する。

Q.最新技術のピックアップで意識していることは?

久保田:日々発信されているニュースや企業の最新情報、セミナーなど、幅広い情報源から収集しています。ただ私一人ですべてをピックアップするのは難しいので、チームのメンバーで関係する情報を見つけ、共有するようにしています。そのような情報を部内で共有するチャットのようなものもあるので、そちらも確認しています。

Q.相手に合わせて会話をする際に心がけていることは?

久保田:明確ではありませんが、前提知識を事前に確認しています。例えば、セッションで紹介した「生成AIとは?RAGとは?」というところから説明するようにしています。詳しい方にはいらないと言われることもありますが、あえて説明することで、知識のすり合わせをするように心がけています。

SCSK株式会社
https://www.scsk.jp/
SCSK株式会社の採用情報
https://www.scsk.jp/recruit/index.html
私たちSCSKグループは、50年以上にわたり、ビジネスに必要なITサービスからBPOに至るまで、 フルラインアップで提供し、8,000社以上のお客様のさまざまな課題を解決してきました。 そして、次の飛躍に向けて、ITを軸としたお客様やパートナー、社会との共創による、 さまざまな業種・業界や社会の課題解決に向けた新たな挑戦に取り組んでいます。

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