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ドメインを超えたテクノロジー・ディレクターが価値を生む

2人目の登壇者は、株式会社ヴェルトのCEOである野々上仁さんです。

野々上仁(ののがみ・じん)/株式会社VELDT 代表取締役 CEO。1968年生まれ。1992年、京都大学経済学部卒。オラクル執行役員などを歴任し、2012年にVELDTを設立。アメフト部出身。

野々上さんが左腕につけているのは、自社で開発しているスマートウォッチ「VELDT」です。

2000年頃からウェアラブルデバイスに着目していた野々上さんは、2012年に株式会社VELDTを設立。ファッション、ビジネス、テクノロジー、デザインなど様々な分野のメンバーとスマートウォッチの開発に取り組みます。そして、2014年12月に「VELDT」をリリースしました。

「IoTは扱う技術の範囲が広く、なかでもウェアラブルは難しい領域だ」と野々上さんは開発を振り返ります。インターネット出身のエンジニアはハードのことがわからなかったりしますし、その逆も同じです。

しかし、日本には職人もエンジニアも数多く存在し、IoT領域でのリソースが豊富にあります。そして、この2つを融合することでシリコンバレーやスイスにもない新たな価値を結集してできたのが「VELDT」なのです。

開発において重視したことは「コンセプトと製品のリレーションシップ」を明確にすること。このプロダクトをつくった目的は「画面を見ない時間をつくるため」。

私たちは何もすることがないとついスマートフォンの画面を見てしまい、ついつい他のことまで始めてしまいがちです。そこで、「VELDT」では、「チラっと見るだけで最低限必要な情報がわかる」形にデザインしました。

例えば、スケジュールは次の予定がどこであるかアナログウォッチの下に表示されるような仕掛けになっています。その他にも天気予報はオレンジのLEDが光ると晴れ、青だと雨、白は曇り。このように直感的に情報を示してくれるのが大きな特徴のひとつです。

そのうえで、「VELDT」は「モノ」としてもシンプルで存在感のあるものを目指しました。「人間が身につけるIoTは感性に訴えることが重要である」と野々上さんは考えます。そのため、ガジェットと差別化された世界を示すために、時計としての完成度を高めて開発を進めました。

さらに、IoTデバイスはユーザに使い続けてもらわなければデータが取得できなくなります。野々上さんは「ソフト面でもユーザのモチベーションをデザインする工夫に注力しなくていけない」と指摘。「VELDT」は「目標消費カロリーがもう少しで達成できるから歩いて帰ろう」など行動の変化に結びつくデザインを心掛けています。

「VELDT」のゴールは「究極のパーソナルなアシスタントをつくる」こと。「外にいるときはユーザが検索フリーな状態になることを目指し、そのためにAI領域でのコラボレーションをはじめ、様々な領域への展開を進めている」と野々上さんは展望を語りました。

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