スタートアップで 働くことを考えているエンジニアが知っておくべきアレコレ!

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最後の登壇者は、ウェルスナビ株式会社の取締役CTO & チーフ・プロダクト・オフィサーを務める井上正樹さんです。

井上正樹(いのうえ・まさき)/ウェルスナビ株式会社 取締役CTO & チーフ・プロダクト・オフィサー。10数年SIerで勤務した後、2006年にグリー株式会社に入社。開発本部副本部長、開発企画室長、ゲーム事業本部長などを歴任。2016年3月よりウェルスナビ株式会社に参画。趣味は料理と漫画。

まず、エンジニアとして数回の転職経験を持つ井上さんは、なぜ、どのように転職を行ったのか自身の体験を共有します。

井上さんがグリーへ入社した2006年当時、ソーシャルゲームはまだ世に出ておらず、グリーは大きく収益を上げている企業ではありませんでした。しかし井上さんは「インターネットで世界を良くする」という同社のミッションに魅了されたといいます。また、技術に強い会社であったことも理由のひとつ。さらに、当時mixiが社員400名であったのに対し、グリーは30名と人数も少なく、「活躍の機会が多く楽しそう」と感じたのも理由のひとつでした。

井上さんの転職後、ソーシャルゲームは数千億円規模の市場に成長しました。井上さん自身も高トラフィック・サーバー数万台のインフラ責任者に就き、ピーク時には600人もいたエンジニアの組織マネジメントをするなどして活躍をします。高負荷のサービス開発やソーシャルゲームのPDCAを回すサービス開発、組織のマネジメントなど多くの知見を獲得しました。

井上さんは現職であるウェルスナビへ転職した理由を続けます。そのひとつが「次世代の金融インフラを構築し働く人が豊かさを実感できる社会をつくる」というミッションに共感したこと。また、ご自身の年齢も考慮して、自身が開発として手を動かすことよりも「経営」と「開発のマネジメント」に携わりたいという想いを持って、創業半年のスタートアップであるウェルスナビへ参画しました。

現在は、メディアから注目されたり、10月にSBIグループと業務提携するなどスタートアップ1年目とは思えないほどの経験をしていると井上さんは語ります。マーケティングやPRといった実務的な経験も新たに積み、多くの金融知識も身についてきています。

これらの転職を通して、井上さんは会社選びのポイントを次のようにまとめます。

・ミッション
自分が興味を持てて、さらに市場に受け入れられることが重要。市場が大きくならないと自分がやれる仕事の範囲も広がらないため、ヒットが見込まれる事業の会社にいくことが望ましい。

・活躍機会
優秀な人が多く在籍する会社で仕事のチャンスを求めることで、自分の業務の幅を広げられる。

・スキルアップ
マネジメント職と専門職が両方あるなかで、シニアになるに従って身につけるべきスキルを身につける。チャンスをつかむために飛び込んでいくのは大切。

自身の転職経験を共有した後は、井上さんはウェルスナビが手掛ける事業と開発チームを紹介します。

ウェルスナビが提供しているのは「ロボアドバイザー」というフィンテック領域。富裕層を担当するプライベートバンカーたちが資産を増やすために行っている手法を自動化し、すべての人に提供するサービスです。この分野は、アメリカでは2016年で20兆円、2020年には220兆円の市場になると予測されています。

証券会社や銀行の堅いシステムと連携しなければならないものの、ネットサービスとして使ってもらう上で重視したのはUI/UXでした。その開発スタイルは「いたって普通のもの」だと井上さんは話します。

ユーザからのフィードバックと企画検討会で開発対象を決め、内製で開発を行います。毎週リリースもして、品質が大事なのでリリース前にレギュレーションテストのテスト業者を使って回しています。サービスを改善するPDCAをしっかり回し、顧客満足度も向上できるよう考えているのです。これは他のサービス開発と同じです。

社内のエンジニアはネット系出身の人が多く、その割合は金融系:ネット系=4:6。金融出身のエンジニアが金融システムをしっかりつくり、ネット出身はサービス運営の経験生かしてPDCAを回しています。

開発体制は、金融の共通基盤にエンジニアが配置されており、プロダクト別にPM(エンジニア、デザイナー、マーケターなど)を中心としたチームを組みます。プランナーはとらずに、エンジニア自身が考えて企画して直す体制をとっています。

最後にウェルスナビのエンジニアには、「既存の金融機関との連携するためのシステム知識あること」「プロダクトマネジメント含めたステークスホルダーとのコミュニケーション力」「テクノロジーを事業として成り立たせるバランス感覚」が求められていると井上さんはまとめました。

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